薬剤師に必要な対人スキル。接客アルバイトでの経験が、今の仕事に活きている
私が薬学部に進学したのは、親からの勧めがきっかけでした。「安定した仕事に就いてほしい」という親の想いと、高校時代は文系より理系科目が得意だったことから、薬剤師をめざすことにしたんです。
元々人見知りだった私は、薬剤師には対人スキルも必要だということに不安があり、それを克服するために大学時代は接客業のアルバイトに挑戦。おもちゃ屋や飲食店など複数のバイトを掛け持ちして、実践的なコミュニケーションスキルを磨きました。
そこで身につけたのは、お客様の年齢や状況に応じた対応方法です。たとえば、小さな子どもに対しては姿勢を低くして目線を合わせて話すこと、高齢の方には低めの声でゆっくり話すこと、急いでいる方には手早い対応をすることなど、相手に合わせた接し方を心がけました。最初は緊張しましたが、先輩からのアドバイスを受けたり、その姿を観察したりすることで、少しずつ慣れていきました。
就職活動では、病院やドラッグストア、薬局などの選択肢がある中で、働きやすさや服薬指導に集中できることなどを考慮すると、自分が働くイメージにぴったりなのは薬局でした。その中でもクオールを選んだ理由は、3つあります。
1つめは教育研修がしっかりしていること、2つめは店舗見学をした時に働いている人や職場の雰囲気が良かったこと、3つめは産休育休制度が整っていて復帰もしっかりできる環境があったことです。とくに店舗見学では、薬剤師だけでなく医療事務の方との関係性や患者さまへの対応が穏やかで、他の薬局と比べても良い印象を受けました。
2023年に入社して最初に配属されたのは、内科病院の近くで高齢の患者さまが多い店舗でした。その後2024年8月からは、小児科と耳鼻科のある病院の近隣にある薬局で働いています。
以前の店舗では糖尿病や高血圧の患者さまが多かったのですが、今は小児患者さまが多く、小児向けの用量や用法を改めて学んでいる最中です。
子どもたちと接する場面では、かつてのおもちゃ屋でのアルバイト経験が活きています。調剤に時間がかかってしまったときは「待っていてくれてありがとう」と声をかけたり、具合が悪そうな子のときは「大丈夫?しんどいよね」と声をかけたりと、保護者の方だけでなく、お子さまにも声がけするよう心がけています。
苦手克服のための反復学習。他店舗での応援勤務にも積極的に参加し、経験値を上げる
クオール入社後、私たち新入社員は1週間にわたる集合研修で、社会人としてのマナーや会社概要、接客対応などについて学びました。私は学生時代に接客業のアルバイトをしていましたが、薬剤師として必要なマナーについては新たな学びが多くありました。
たとえば、服薬指導の際にパソコンの画面ばかり見ながら話すと、患者さまに良くない印象を与えてしまうなど、細かいポイントまで教えてもらいました。また、グループワークを通じて同期との繋がりができ、現在も近隣エリアの同期とは、仕事の相談やプライベートな話もする関係が続いています。
実際に業務を始めてからは、患者さまへの対応で苦労することが多くありました。知識不足で質問に答えられなかったり、慌ててしまったりすることが度々あり、自分の未熟さを痛感する日々でした。とくに入社直後は、もともと暗記が苦手だったこともあり、薬の種類を覚えるのにとても苦労しましたね。
この課題を克服するため、よく使用される薬から順番に重要ポイントをメモし、それを毎日見返したり、1週間に1回振り返ったりして、知識の定着を図りました。また、処方箋を確認する際には、処方自体に問題がなくても「これはこういうところをチェックしたらいいですよね」と先輩に確認を取るようにし、知識を深めていきました。
また、さまざまな薬の処方を経験するため、他店舗での応援勤務にも積極的に参加しました。人手不足のときの応援として行くときもあれば「今後のためにもいろんな処方を経験したほうがいいよ」と薬局長の計らいで、勉強のために行くときもありました。初めて見る薬や処方内容に戸惑うこともありましたが、どの店舗の方も丁寧にアドバイスをしてくれます。さまざまな診療科の薬局で経験を積めるのは、全国に店舗があるクオールならではの魅力ですね。
入社後とくに印象に残っている患者さまは、入社半年ほど経った頃に対応した妊婦さんです。妊娠中から授乳期まで継続して来局される方だったので、各時期によって使用できる薬が変わることや、授乳や服用のタイミングについて、丁寧に説明しました。患者さまから「疑問に思っていたことがよくわかりました。ありがとうございます」と言っていただけた時は、とても嬉しかったですね。
適切な服薬指導ができたのは、先輩のおかげです。患者さまがまだ妊娠中のとき、「出産後にはどのような服薬指導に変わると思う?」と質問を投げかけられました。それから先のことを考える意識を持つようになり、自分で調べた内容を先輩に確認しながら、準備することができました。
社内制度を活用して糖尿病の知識を深める。多くの方の役に立ち、喜んでもらうために
クオールには「QOL認定薬剤師制度」という社内認定制度があります。この制度の特徴は、糖尿病や高血圧など、自分が学びたい分野を選んで自分のペースで学べる点です。私は入社して半年後に糖尿病の認定取得に挑戦。前任の店舗では高齢の糖尿病患者さまが多かったため、専門知識を学ぶことでより効果的な服薬指導や生活指導ができるようになりたいと考えたからです。
認定取得に向けては、Web教材を使って2~3カ月かけて勉強しました。業務と両立させるため、1日にできる学習量を把握しながら、空き時間や昼休みを活用して動画を視聴したり、帰宅後に復習したり。動画の中でわからないことがあった時は、先輩に質問すると丁寧に教えてもらえましたし、より実践的なアドバイスをもらえたのがとても心強かったですね。
受講後は糖尿病に関する知識が深まり、患者さまに食事や運動のアドバイス、低血糖時の具体的な症状や対応方法まで詳しく説明できるようになりました。学んだことをすぐに実務で活かせること、自分の知識が患者さまの役に立って喜んでもらえることは本当に嬉しいです。
現在は新しい店舗に慣れることを優先して、認定取得の勉強は一時中断していますが、落ち着いたら再開する予定です。今後は高血圧や脂質異常症など、患者さまが多い疾患から順に学び、より多くの方にアドバイスができるように、知識を深めていきたいと思います。
制度を活用するほか、日々の業務を行う中でも、周りから多くのことを学んでいます。たとえば私が患者さまと接する上で心がけているのは、薬の正しい説明や飲み方に加えて、ひと言ふた言の付加的なアドバイスを添えること。これは先輩の姿を見て学んだものです。風邪で喉が痛い患者さまには「喉の乾燥を防ぐため、こまめな水分補給をしてください」などと声をかけるようにしています。
薬局は薬をもらうだけの場所じゃない──未病や予防段階での利用をめざして
入社2年目となり、私は今、フレッシュマンリーダーとして後輩の指導を担当しています。フレッシュマンリーダーとは、入社1年目の薬剤師に対して基本的な調剤業務や薬についての注意点、患者さまへの対応などについて教えるポジションです。
指導にあたっては、自分が1年目の時に先輩から教えてもらったことを毎日記録したノートを活用しています。時期ごとの教育内容を確認し、薬局長にも相談しながら準備を進めました。明るい性格なのか人見知りなのかなど、後輩一人ひとりの性格をよく観察し、その人に合わせた対応を意識しています。
もう1つ大切にしているのは、後輩自身が考えて気づけるような指導。私自身も1年目の時に同じ方法で教えてもらったように、すぐに答えを教えるのではなく、「これは違和感があるけれどどう思う?」と聞くことで、自分で考える習慣が身につくんです。人に教えてもらうだけでなく、自主的に勉強する姿勢が育つといいなと思っています。
フレッシュマンリーダー制度には、半年間の店舗での対面指導と、その後の半年間で別のエリアの1年目の薬剤師への通信講座による指導があります。通信講座では、1年目の薬剤師が会社から出された課題に対して解答し、それを私が添削し、アドバイスを文章で伝えます。
顔が見えない状態での指導は、どこまで伝えればよいのか不安もありましたが、フレッシュマンリーダー同士でZoomを繋いで相談できる機会があり、その不安を解消することができました。指導を通して、普段触れることの少ないビジネスメールを学ぶ機会にもなっていると感じています。
自分自身ついては、1年目は情報のインプットとアウトプットに必死でしたが、2年目になると少し余裕が出てきて、患者さまへのアドバイスがスムーズにできるようになりました。また、他の店舗へ応援に行った時も戸惑うことなく対応できるようになり、成長を実感しています。
今後の目標は「薬局に対する従来のイメージを変える」こと。以前の私も含め、多くの方は薬局を「病院に行って処方箋をもらってから来る場所」と捉えていますが、私は未病の段階から患者さまに来ていただき、相談できる場所として認識してほしいと思っています。
現在、他店舗で実施している月1回の健康相談会に私も何度か参加し、身長や体重、血圧などの測定結果をもとに生活上のアドバイスを行っています。この活動は私のめざす薬剤師像に近く、病気になる前の段階からの対応ができることに魅力を感じています。
また、長期的な目標では、採用業務に挑戦してみたいという想いがあります。私が就職活動をしている時、クオールの人事やリクルーターの方が皆優しく、就職のことだけでなく国家試験の勉強についても親身に相談に乗ってくれて、とても印象に残っているんです。私もそんな採用担当者になって、クオールという会社の魅力をたくさんの人に伝えてみたいですね。
幅広いフィールドのあるクオールで、薬剤師の業務にとどまらず、職能を活かしながらさまざまなことに挑戦していきたいと思います。
※ 記載内容は2024年11月時点のものです
