医療を継続させるために。スタッフがやりがいを持って働ける環境をつくる
総合病院のそばにある薬局の薬局長として、患者さまだけではなく、地域の皆さまがその方らしく暮らすことと、スタッフが充実して働ける環境づくりの両立をめざして働いています。
また、2025年に「外来がん治療認定薬剤師資格(※1)」と「外来がん治療専門薬剤師資格(※2)」 を取得し、同年10月に店舗として標榜を開始した「専門医療機関連携薬局」の専門薬剤師として、がん患者さまをはじめとする地域の医療機関・患者さまのサポートを行っています。
店舗メンバーは薬剤師や医療事務、管理栄養士がおり、年齢層は20代から60代、社員やパート、子育て中の方とバックグラウンドもさまざま。忙しい中でも皆で助け合って頑張っています。薬局長として、会社の目標、管理職の目標、店舗の目標、そして現場スタッフの目標のすり合わせを行い、皆がモチベーションを持って働ける環境を作ることが、患者さまへの還元につながると信じています。
仕事をする上で大切にしているのは、「誰もがやりがいを持って働ける」ことです。何事も目標やゴールがなければ、ただ働くだけになってしまいます。医療は、患者さまファーストであることはもちろんですが、現場で働く人たちのモチベーションや成長がなければ、医療の質は保てないと思うんです。
この価値観を持つようになったきっかけは、入社3年目に「病薬レジデント制度」を利用して参加した病院研修でした。研修先の病院で、教育担当の先生が、どんな仕事をしたいかだけでなく、どんな人生を歩みたいかというレベルまで踏み込み、個別の教育カリキュラムを組んでくれたんです。
毎月、人によっては毎日のようにアドバイスを受けながら成長できた実感を通して、コーチングや寄り添うことの大切さを深く学びました。この経験が今の薬局長としての姿勢、そして自身のがん領域の専門性を磨き続けるという目標につながっています。
※1
外来がん治療認定薬剤師(APACC)は、一定の実務経験や学会指定研修の受講、認定試験(事例審査・筆記試験・面接試験)の合格などが必要です
※2
・外来がん治療専門薬剤師(BPACC)は、専門医療機関連携薬局の人的要件である「専門性の高い薬剤師」に該当します。専門医療機関連携薬局の薬剤師として、地域のがん患者さまの治療を手厚くサポートし、より質の高い医療を提供することが求められます
・外来がん治療専門薬剤師(BPACC)は、外来がん治療認定薬剤師(APACC)の取得に加え、5年以上の実務経験とがん診療病院連携研修修了が必要です
十分なサポートができなかった悔しさをバネに、がん領域に強い薬剤師を志す
就職活動時は病院で働きたい気持ちもありましたが、クオールの話を聞いて、薬局でいろいろな経験を積みたいと入社を決意しました。決め手は、風通しが良い企業だと感じたことです。採用担当者がとても気さくに仕事や社内の様子について話してくれ、「ここなら自分らしく働ける」と確信し、他社の選考は受けずに就活を終えました。
2020年に入社し、2年目となった頃のことです。勤務していた店舗にがんの患者さまが来局されました。店舗全体で精いっぱい対応はしたものの、当時は私を含めメンバーの専門的な知識が足りず、より踏み込んだサポートには至りませんでした。その時に、勤務する薬局を含め、地域ごとにがん領域に強い薬剤師が立ち、地域を包括した専門的なサポートを活性化させなければいけないと痛感しました。この悔しさが、私が外来がん治療認定薬剤師、および外来がん治療専門薬剤師をめざす原動力になりました。
がん領域への興味を上司に伝えていたところ、3年目に「病薬レジデント制度」の病院研修に声をかけてもらいました。病院勤務への想いもあったので、願ってもいないチャンスに二つ返事で参加を決意。会社が共有してくれた前年の様子の資料も参考になり、安心して参加できました。
研修では、薬局ではなかなか見られない薬剤や、医師や看護師との連携、カンファレンスへの参加などを通じて、多職種間コミュニケーションへの理解が深まりました。現場で経験した症例について学会で発表する機会もいただき、学会発表の意義と価値観を実感しました。この時の経験などを活かして、今年は社内の学術大会の実行委員長も務めました。
100人規模の薬剤師が働く病院で、その規模感にも圧倒されましたが、分業制でチームごとに業務運営を行う方法を知ることができたり、さまざまな専門性や強みを持つ方々から直接学べたりと、大きな経験になりました。
また、日本臨床腫瘍薬学会(JASPO)のがん診療病院連携研修にも参加し、約1カ月間がん専門の病院で経験を積めたことで、薬剤師としての視座がさらに高まりました。
それまでがん患者さまと関わることが多くなかったため、最初は知識不足を痛感しましたが、経験豊富な医師や薬剤師の先生方が患者さまと関わる姿を目の当たりにし、「地域のがん患者さまのために、薬局薬剤師としてできることは何なのか」を深く考える機会になりました。ここでの経験を通して、患者さまとのコミュニケーションの幅を広げられたと感じています。
「あなたにお願いしたい」。全社サポートのもと取得した資格で得た、患者さまの信頼
こうして、がん領域についてさまざまな経験を積む中で、2024年度中に「外来がん治療認定薬剤師資格」試験に合格することを目標に掲げました。試験は 、事例審査、筆記試験、面接試験の3部構成ですが、すべてにおいてクオールの手厚いサポートに助けられました。
クオールには「エキスパートチーム」という学習コミュニティがあり、がん・糖尿病・精神疾患・循環器・在宅緩和ケア・高齢者(認知症)などの同じ専門分野を学ぶ仲間が集い、症例検討会などが活発に行われています。外来がん治療認定薬剤師・外来がん治療専門薬剤師取得をめざす場合は、「資格取得コース」に手を挙げることで、有資格者による本格的なサポートが受けられます。がんのエキスパートチームに3年目から参加している私も、この制度を利用しました。
事例審査では、自身ががん患者さまをサポートした内容を資料にまとめ、10症例提出するのですが、有資格者の皆さんが2名体制で丁寧に添削してくれました。筆記試験では、有資格者の方が作ってくれた模擬テストを活用し、効率的に勉強できました。面接試験についても、2名体制で模擬面接に対応してくれたほか、「こういうことを聞かれると思うよ」と予想を立ててくれて、とても心強かったですね。
その一方で、事例審査に求められる症例経験を適切に積むことに苦労しました。私が勤める薬局だけでは事例提出が難しく、上司に相談したところ、他の薬局で研修できるよう便宜を図ってくれたんです。上司の心遣いはもちろん、周囲にたくさんの店舗があるクオールだからできるサポートだとありがたく感じました。
ほかにも上司は「大丈夫そう?」とこまめにフォローしてくれ、私が研修に行っている間、自店舗がうまく運営できるよう、他店舗も含めたサポート体制を組んでくれました。職場の仲間も「頑張ってね」とねぎらいの言葉をかけてくれ、勤務時間の調整にも快く協力してくれました。
皆さんにこれだけサポートしてもらったからには、なんとしても合格したい、とモチベーションも高まります。仕事の日は仕事に集中し、休みの日にしっかりと時間を取って試験勉強に取り組むというスタイルでオン・オフをしっかり分け、時にはリフレッシュも心がけました。こうして試験に臨んだ結果、無事合格し、2025年4月に資格を取得することができました。現在は、有資格者として後進指導も行い、クオール全体の専門性向上に寄与しています。
資格取得後、とても嬉しかった出来事があります。それまで別の薬局に行かれていたがん患者さまが、私が資格を持っていることを知ってわざわざ来局されました。薬での治療についてお話しし、「当薬局でもお薬をご用意できますよ」とお伝えすると、「ぜひお願いします。あなたにサポートしてほしい」と言っていただけたんです。
頼りにしていただけることは本当に嬉しいですし、その期待に応えるためにますます頑張らなければいけない、と責任感も増しました。現在も、担当する患者さまお一人おひとりの、背景や思いに丁寧に向き合いながら支援することができています。
一人ひとりに寄り添った活躍の場をつくり、挑戦のバトンを次世代へ
入社前から感じていたクオールの「風通しの良さ」は、6年目の今でも変わりません。何かに挑戦したいと手を挙げた時、職場の同僚も上司も、さらには社長までもが、全社を挙げて背中を押してくれる。これがクオールの大きな魅力だと思います。
とくに、専門性を磨きたいと考えている薬学生の方には、クオールの環境は最適だと伝えたいですね。たとえば「がん領域について学びたい」「小児領域に強い薬剤師になりたい」など興味のある分野が出てきた時に、目的に合った研修先など、バックアップする体制が万全に整っています。やりたいことを見つけられれば、存分に自分の強みを伸ばすことができる会社です。
私自身の今後の目標は2つあります。1つは、中堅薬剤師そして薬局長として、後輩たちに挑戦できる場をつくること。単に仕事を任せるだけでなく、最後までしっかりやり遂げてもらう、「任せきる」環境をどうつくるかを考えていきます。もう1つは、地域の架け橋となること。さまざまな病院との連携をさらに強化し、治療方針をしっかりと共有した上でより患者さまに寄り添ったサポートを実現していきたいですね。
クオールで専門性を磨きたいという方がいたら、その専門性の先にあるゴールまで見据え、一緒にキャリアを考えましょう。私にできることは全力でサポートしますし、他にも、さまざまな強みを持った社内の仲間を紹介したり、地域の病院と連携したりと、活躍の場を提供できます。かつて私が支えてもらったように、一人ひとりに合った働き方や生き方を提案できる存在になれたら嬉しいですね。
※ 記載内容は2025年11月時点のものです
