組織の垣根を超えて連携し、お客さまに選んでいただけるパートナーに
NTTロジスコは、防犯カメラやインターホン、センサーなどを扱う警備会社さまの物流パートナーを担っています。その中で、営業として同社との関係構築を担うのが安河内 茂です。もともとは福岡の物流センターで勤務した現場経験者で、5年ほど前に本社組織へ異動し、現在は営業担当としてお客さまに向き合っています。
「全国に数百の事業所を持ち、セキュリティサービスを提供するお客さまにおいて、防犯カメラなどの機器の迅速かつ安定的な供給は欠かせません。この重要な物流の一端を、NTTロジスコは2010年から担ってきました。そのきっかけは事業継続の観点から『拠点を分散させたい』というご要望でした。
そこで私たちは福岡の物流センターで、西日本エリア向けの機器やそれに付随するバッテリー、配線などを保管し、全国の事業所へ発送する業務を担うことになったのです」
安河内が担当になった2021年頃、両社の関係性は長年かけて築いてきた安定的な運用を基盤に、次なるステップへと踏み出す時期を迎えていました。
「ちょうどその頃、お客さまの将来的な物流構想を提案する機会がありました。その過程で、私たちがまだ関与していない返送品業務など、さまざまな業務の存在が明らかになったのです。
同時に、将来お客さまが主要拠点の見直しを検討される際に、『ここからさらに関係性を深めることで、お客さまの重要なパートナーとして選んでいただける可能性を、もっと高めていけるのではないか』と考えました」
未来のチャンスをつかむため、安河内はNTTロジスコという「チーム」のあり方そのものと向き合います。
「営業としてまず意識したのが、『垣根をなくす』ことでした。大きな組織では役割分担が進むのは当然ですが、それぞれの役割に閉じてしまっては、お客さまの期待を超えることはできません。お客さまにとっては、窓口が営業担当でも現場担当でも、同じ『NTTロジスコの人』です。
チーム一丸となってお客さまに向き合い、絶対的な安心感を持っていただくという意識を組織に根付かせたいという思いを持ち、お客さまに向けた新たな提案を始めたのです」
交渉の鍵は「Win-Win」の探求。現場とお客さま、双方の課題と向き合った日々
安河内が最初に着手したのは、これまで手掛けていなかった「返送品業務」の提案でした。
「全国の事業所で機器交換工事を行った後、取り外された古い機器は、各事業所から宮城県にあるお客さまの工場へ個別に返送されます。それらの古い機器を、まず福岡のセンターで一度集約しませんか、と提案しました。
返送品の内訳は、修理が必要なものが約7割、廃棄するものが約3割。福岡のセンターで私たちが修理するものと廃棄するものに分別すれば、お客さまは修理が必要な7割だけをまとめて工場へ送るだけで良いので、輸送コストのメリットが出るのではないかと考えたのです。
決して大きな提案ではありませんでしたが、お客さまとのコミュニケーションのきっかけになり、現場にとっても新しい仕事が増えるチャンスになると思いました」
このアイデアに対し、お客さまからは好意的な反応が返ってきました。しかし、実現への道のりは、お客さまと社内、双方との緻密な調整の連続でした。
「現場にとって、これは採算性が不透明な新しい取り組み。当初は利益を確保するため、どうしても慎重な費用算出になっていました。しかし、それではお客さまにとってのコストメリットが生まれず、提案そのものが前に進まなくなってしまいます。
そこで私は、営業として描いている未来のロードマップを伝え続けました。まずはこの取り組みを成功させてお客さまの信頼をいただくことが重要だ、と。そうすれば、次のより大きな仕事に必ずつながるし、事業としての成果はその時にしっかり出せばいいと伝え、現場メンバーと綿密に擦り合わせを進めました。
幸い、私はもともと福岡センターにいたので、現場のリーダーとは気心の知れた仲でした。現場を理解しているからこそ、受け止めてもらえた部分もあったと思います」
社内での対話を重ねる一方で、お客さまとの交渉も進めなければなりません。安河内は、双方の状況を正直に伝えながら、粘り強く着地点を探り続けました。
「お客さまとの関係も、現場との関係も、結局はコミュニケーションが一番大事だとあらためて感じました。お互いの現状や課題を率直に共有し、議論を重ねることで、少しずつ着地点が見えてくるのです。
最終的に『Win-Win』な落としどころを見つけ、お客さまもそこに乗ってきてくださった瞬間は、営業としての達成感を得られましたね」
この粘り強い交渉を支えたのは、「常にWin-Winを考え、最悪のケースを想定する」といった営業の先輩からの教え。そして、安河内が日頃から意識している「相手を深く考える」姿勢です。
「たとえば、お客さまの物流は週末の工事に向けて木曜日が出荷のピーク。その一番忙しい時間帯を過ぎた頃に、労いを込めた連絡を入れるようにしています。そうした接点からも関係を深められますし、日常の会話の延長で本当に求めていることが見えてくるんです。
かつては飲食店で働いていたのですが、厨房とホールの両方を経験し、相手が今何をしているかを考え、自分がどう動くべきかを常に考えてきた習慣が、今も役に立っていると思います」
「NTTロジスコに任せてよかった」。お客さまの声が、チームの次なる原動力に
安河内が担当になってから約1年後、返送品業務のプロジェクトが本格的に始動しました。最初は苦労の連続でしたが、半年、一年と経つうちに現場も業務に習熟。やがて、現場スタッフとお客さまの担当者が直接コミュニケーションを取りながら、日々のイレギュラーに対応できるまでになったと言います。
「お客さまからは、『NTTロジスコさんに任せてよかった』というお褒めの言葉をいただきました。現場のリーダーに直接相談が行くことも増え、このチームを頼ればしっかり応えてくれる、という安心感を持っていただけるようになりました」
1つの成功体験と信頼関係は、次の新たな挑戦へとつながっていきます。それが、AED(自動体外式除細動器)の取り扱いです。もともと宮城県の1拠点で全国分を扱っていたAEDの物流を、西日本エリア分は福岡で担うという話が持ち上がりました。
「AEDは高度管理医療機器にあたるため、取り扱いには資格や申請が必要です。また、ただ商品を発送するだけでなく、いざという時に正常に作動するよう、1台ずつ設定作業や検査を行わなければなりません。
シリアル番号で個体を管理し、どこにどの機器が設置されたかを登録する作業も発生します。これまでとはまったく違う、専門性が求められる業務でした」
ここでも、安河内はお客さまと現場の間で調整に奔走します。現場のメンバーも、宮城県の工場へ見学に赴き、着実にノウハウを蓄積していきました。
「現場は非常に前向きに取り組んでくれました。返送品業務の成功で、新しいことにチャレンジするマインドが醸成されていたのだと思います。幸い、西日本エリアの物量は東日本に比べて少なかったため、スロースタートを切れたことも大きかったですね」
このプロジェクトを通して、現場は大きな成長を遂げました。目に見えてセンターの売上が上がり、生産性も向上。新しい業務スキルを身につけたことで、現場のリーダーをはじめ、メンバー一人ひとりの自信にもつながりました。
「できることの範囲が広がると、視野も広がります。現場のリーダーも、物事を俯瞰して『これを実現するためには、あちらをこうする必要がある』というように、森を見る目が養われていると感じます」
架け橋となることがやりがい。これからも営業であり続けたい
お客さまに貢献しながら、NTTロジスコが担う役割を広げてきた安河内。今後に向けて次のように語ります。
「このプロジェクトは、まだ道半ばです。今後は、返送された機器の修理や再商品化までをセンターで完結させる構想も進んでいますし、さらなる商品群の拡大や、クラウドソリューションへの展開など、まだまだできることはあると思っています。
そうした未来を実現するためにも、個人としては、これからも営業であり続けたいです。お客さまと現場をつなぎ、人と人とが接するこの仕事に、大きなやりがいを感じています。まだまだ知識が足りない部分もあるので、もっと勉強して営業としてのスキルを磨いていきたいですね」
一連のプロジェクトを通して、安河内はNTTロジスコという会社の魅力を再認識したと語ります。
「営業、サービス、現場、それぞれが組織として機能していますが、担当者一人ひとりが『自分が主担当だ』という意識を持つことで、より良いものをどんどん生み出していけるのがNTTロジスコの強みだと、あらためて感じています。
また、NTTロジスコには、数字という成果に喜びを感じる人、仲間と協力するプロセスにやりがいを見出す人、お客さまの満足こそが原動力だという人など、多様な価値観を持った社員がいます。そうした一人ひとりの想いが、組織の縦横のつながりの中で合わさり、新たな価値を生み出しています。こうした多様な人がいる組織で働けていることも、魅力だと感じています」
最後に、安河内は、社内のメンバー、そして未来の仲間たちへ、自身の経験から得た力強いメッセージを送ります。
「まず『自分』を強く持ってほしいです。そして、とにかく、いっぱい失敗を経験してほしいです。やってみないとわからないことはたくさんありますし、失敗を恐れて何もやらないのが一番もったいないです。
また、研修や現場で何か気づいたことがあれば、どんな小さなことでもいいから、どんどん声に出してみてください。自分の意思を持ち、『これってどうなんですか?』と問いかけるその姿勢が、成長の第一歩になります。そうした一つひとつの挑戦の積み重ねが、やがて大きな信頼となり、仕事を任せてもらえる力になるはずです」
失敗を恐れず、常にお客さまと現場に真摯に向き合う。そんな安河内自身の挑戦も、これからも続いていきます。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
