お客様の想いを形にする「橋渡し役」。大規模プロジェクトの最前線
私が携わっているのは、行政機関への支払いをキャッシュレス化することにより、行政サービスの効率化に取り組む決済関連のプロジェクトです。プロジェクト全体の規模は約50名、その中で当社は約10名が参画しています。
当初は当社の開発チームを管理するチームリーダーを担っていましたが、最近になってお客様の「こうしたい」という要望をヒアリングし、具体的な機能や業務フローに落とし込み、当社をはじめとする開発チームに展開する役割を担当しています。
今までよりも上流の位置付けであるお客様調整や仕様管理、進捗管理が主なミッションです。
この仕事の魅力は、お客様のニーズが初めから明確に定まっていないからこそ、対話を通じて本質的な課題を見極め、最適な形で具現化できる点にあります。
例えば、「このクラウドサービスを使って、こういうことをしたい」と、技術が先行してしまうことがあります。しかし、本当に大切なのは「なぜそれが必要なのか」「この技術を使って本当に実現したいことは何か」という本質です。そこを対話の中で一緒に探り、仕様を決めていく過程は、難しくもあり、この仕事ならではの醍醐味だと感じています。
私の仕事の根底にあるのは、昔から変わらない「人の役に立ちたい」という想いです。周りには多忙なメンバーが多いので、少しでも彼らの負担を減らせるように先回りして情報を整理したり、プロジェクトが円滑に進むように関係各所との調整役を担ったり。チーム内から「最近仕事が楽になりました」「計画通り順調に進んでいます」といった声が聞こえてくると、自分の仕事が誰かの助けになっていると実感でき、大きなやりがいを感じます。
私の所属するチームは、どちらかというとおとなしいメンバーが多い印象ですが、だからこそ丁寧な対話を心がけています。例えば、打ち合わせの最後には必ず「業務のことでも、全然関係ないことでもいいので、何か困っていることはありますか?」と問いかけるようにしています。そうすると、「実はこの件で……」と相談してくれることも少なくありません。そうした対話を通じて本音を引き出し、メンバーの不安を取り除きながら、チームとしてより良い方向に進んでいけるよう、これからも働きかけていきたいです。
難しい経験が、今の自分を作る礎となった──逆境が育んだ対話術
入社から今までで最も大変だったのは、1年目から2年目にかけて担当した決済端末のアプリ開発プロジェクトです。当時、アプリの改善だけでは解決が難しい、端末に関する不具合が多発し、お客様からクレームが寄せられていました。
システムエンジニアは直接お客様と会う機会が少ないイメージでしたが、現実はまったく異なり、端末の交換や設定変更、ご説明のために全国各地へ出張していました。一番遠い場所では沖縄や鹿児島まで足を運んだことも。お客様から直接厳しいお言葉をいただく場面もあり、精神的にも体力的にも、まさに正念場だったと記憶しています。
この困難な状況を乗り越えるために、事前準備を徹底的に行いました。なぜこの問題が起きたのか、どうすれば再発を防げるのか。上司や端末に詳しい専門家と何度も協議を重ね、お客様に納得いただけるだけのロジックを組み立ててから説明に臨みました。その場しのぎの回答では、かえってお客様の不信感を招いてしまいます。真摯な説明を続けるうち、最初は厳しい表情だったお客様も、しだいに理解を示してくださるようになりました。
この経験を通じて、お客様の声を直接聞くことの重要性や、トラブルに対する緊張感を肌で感じることができました。何より、お客様が抱える課題の根本原因を突き止め、論理的に解決策を提示する「課題解決」の基礎力が身についたと感じています。この時に培ったお客様対応スキルは、現在のお客様調整という仕事にも間違いなく活きています。
どんな仕事も原点は同じ。現状把握から導いたチームの成功体験
現在のプロジェクトに携わる中で、特に大きな達成感を得られたのが、チームリーダーとしてある請求業務の改善をやり遂げた経験です。システム利用に伴い発生する利用料の請求を行う業務でしたが、現状、かなりの人手を要する業務となっており、運用も複雑化していました。そんな折、お客様から「このままでは立ち行かなくなる」と私のチームに改善の依頼が舞い込んできたのです。
正直なところ、私自身も請求業務は未経験の分野でした。しかし、やるべきことはどんな仕事でも同じです。まずは現状の業務フローを一つひとつ丁寧にヒアリングし、「見える化」することから始めました。次に、あるべき理想の姿を描き、そこから逆算して新しいツールの開発など具体的な改善策を実行していったのです。
このプロジェクトが成功した一番の要因は、最初の「現状把握」にじっくりと時間をかけたことだと考えています。結果的に、業務時間は大幅に短縮され、運用担当者の方からも「本当に助かりました」と直接感謝の言葉をいただけました。自分の立てた計画通りにプロジェクトを完遂できたことは、チームリーダーとして大きな自信につながりました。
こうしたプロジェクト単位の達成感はもちろんですが、日々の業務の中で、ふとした瞬間に自分の働きを認めてもらえたと感じる出来事も、大きなモチベーションになっています。以前、現在携わっているプロジェクトで、システムが2時間ほど停止してしまうトラブルがありました。
その際、私はとにかく自分にできることをしようと、率先して対応にあたりました。後日、まったく別の部署の課長から偶然お会いした際に「Sさん、あの時は本当に助かりました」と声をかけていただきました。その方もトラブルが起きたことに対して強い不安を感じていたと思うので、自分としては当たり前のことをしたつもりでしたが、その動きが少しでも助けになったのだと評価いただけたのは、驚きとともに素直に嬉しかったですね。
多様な経験がキャリアを拓く。課題解決を武器にプロジェクトマネージャーをめざして
私は特定の技術を極めるスペシャリストというよりは、さまざまな専門性を持つ人の力を借りながら、大きなプロジェクトを成功に導くプロジェクトマネージャーのようなキャリアを歩んでいきたいと考えています。というのも、私自身はそこまで技術的に詳しいわけではないという自覚があるからです。
だからこそ、周りの人の知識やスキルをリスペクトし、協力を仰ぎながらチームとして大きな成果を出していきたいのです。これまではキャッシュレスという領域を軸に経験を積んできましたが、今後はクラウドサービスの基盤構築など、まったく新しい分野にも挑戦してみたいという気持ちが強まっています。
自分の強みは、これまでの経験で培ってきた「課題解決能力」そして「人と人とのつながりを築く力」だと思っています。どんなプロジェクトであっても、どこかに課題があり、それを解決したいという想いがあります。その課題を発見し、解決のための選択肢を考え、周りを巻き込みながら最適な道を選んで実行していく。その本質は変わりません。若手時代の困難な経験があったからこそ、「どんな環境でも、自分なりに貢献できるはずだ」という自信を持つことができています。
当社には、多種多様なプロジェクトに挑戦できる環境があります。私が経験したアプリ開発から、よりハードウェアに近い組み込み系の開発まで領域は幅広く、お客様も法人から官公庁までさまざまです。一つの部署に留まるのではなく、自ら手を挙げて多様な経験を積むことも可能ですし、プロジェクトの区切りなどのタイミングで、上司から「次はこういう仕事に挑戦してみないか」と声がかかることもあります。
これからリーダーや管理職をめざしたいと考えている方にとって、当社はキャリアの可能性を大きく広げられる場所だと思います。若いうちから責任ある仕事を任され、上司や先輩がしっかりとサポートしてくれる。そんな成長できる環境がここにはあります。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
※ 記載内容は2025年8月時点のものです
