異なるバックグラウンドを持つメンバーがそれぞれの本領を発揮するために
現在、私はNTTデータNJKで車載機器のシステム開発を担当しています。主にカーナビやハンドルスイッチの制御など、車の中で動作するシステムの開発が私たちの部署のミッションとなります。私自身は、開発者やディーラー、車両生産工場向けの機能として、車の故障診断機能や生産時の検査工程に関する機能の開発を担当しています。
チーム体制としては、SEと実装を担当するPG(プログラマー)、そしてリーダーである私の7名で構成されています。特徴的なのは、NTTデータNJKとビジネスパートナーが強いパートナーシップを組んだ体制です。SE側のメンバーは車載機器開発の経験が長く、一方でPG側は2~3年程度の車載機器開発経験とは別に、異なる分野の組込み製品の開発も経験しているという多様なバックグラウンドを持った面々が集っています。
異なる役割や会社のメンバーが混在するチームで仕事を進めるうえで、とくに重視しているのは目標の共有です。「言わなくてもわかっているだろう」という考えは持たず、明確に言葉にして共有することを心がけています。これは過去の経験から学んだことで、曖昧な認識のまま進めることは避けるようにしています。
チームの働き方は、毎日出社する人から基本的に在宅の人までさまざまで、われわれのチームだと在宅と出社がちょうど半々の割合でしょうか。私自身は週2日出社し、残りは在宅勤務としています。出社日は、毎日出社しているメンバーと直接コミュニケーションを取る機会として活用し、在宅の日は在宅メンバーとのコミュニケーションに重点を置いています。
コミュニケーションについては、在宅メンバーがいる関係で、TeamsやZoomなどのオンラインツールを活用しています。毎朝定例ミーティングを行い、状況確認を実施していますが、業務上の打ち合わせだけでなく、仕事以外のコミュニケーションの機会も設けるようにしています。
お客様との関係でいうと、実際の納品先であるカーメーカー様とのやり取りも発生しますね。
実装部分については海外のオフショア開発チームとも協力して進めています。ブリッジSEを介してコミュニケーションを図っていますが、文化の違いや認識の齟齬が生じないよう、要件分析や設計の意図、めざすゴールまでを含めた詳細な資料作りに力を入れています。これまで研究開発系の仕事が多く、オフショア開発は初めての経験でしたが、この経験を通じて、より明確なコミュニケーションの重要性を実感しています。
この環境だからできた、初めての経験。画像処理系技術へのチャレンジ
就職氷河期に新卒として最初の会社に入社した当時は、関西での勤務を想定していました。しかし、東京での総務部門での業務となり、社内管理業務や購買管理、ファシリティ管理などを担当することになりました。ソフトウェア開発への思いは強くあったので、転職を決意し、デジタルカメラやプリンターの組込み系開発を行う独立系ソフトウェア会社に移りました。
2社目では、RFIDシステムの開発からスタートし、その後デジタルカメラやプリンター、デジタルTVなど、さまざまな製品開発に携わりました。会社の位置づけとしてリーダーという定義はされていましたが、プロジェクトを推進していく意味でのリーダーとしての業務は少なく、いち開発メンバーとしての業務が中心でした。より実質的なプロジェクトリーダーとして携わりたいという思いが強くなり、それがNTTデータNJKへ転職するきっかけとなりました。
当社を選んだ決め手は、具体的な案件としてサウンドバー(テレビの前に置くスピーカー)の開発が提示され、明確にコンシューマー向けの組込み製品開発に携われると理解できたことです。また、最初はサブリーダーとして携わり、その後リーダーとしてのキャリアアップが図れるという具体的な説明が一次面接の時点であり、数年後の自身のキャリアをイメージできたことも大きな要因でした。他の企業も検討していましたが、ここまで具体的な説明があったのは当社だけでした。
組込み製品開発への関わりについては、入社前から一貫して希望していました。自分が作ったものがリリースされ、世の中に出て使われているのを見たいという思いがあるのと同時に、自身が家電製品などを使用することが好きで、その仕組みにも関心が高く、高校卒業後に進学した情報処理系の専門学校時代からこの分野に進みたいという明確な意思を持っていました。
当社へ入社後は、オーディオ製品プロジェクトを約1年で完了し、その後はメモリデバイスの開発に移りました。会社側からもさまざまな選択肢を提示され、自身のスキルアップの希望や興味に応じてプロジェクトを選択できる環境だと感じています。とくに2019年から参画した3DCGリアルタイムシステムのプロジェクトは、それまで自分が携わってきたものとはまったく異なる分野でしたが、興味を持って選択しました。
このプロジェクトは研究開発的な性質で、3D動画配信に関して短期間で開発と実証を繰り返す形で携わりました。画像処理系の仕事は未経験でしたが、難易度の高いミッションに対して、これまでの経験を活かしながら試行錯誤を重ねることができました。クライアント側も研究開発の成果を重視しており、1年ごとに成果を外部に発表するイベントがありました。従来の開発プロセスとは異なり、短期間でプロトタイプを作成して成果を出していくという新しいアプローチでの開発は、とても貴重でキャリアのなかでも誇れる経験となりました。
協調しながら細やかに合意形成をできるチームであるために大切にすること
現在担当している車載機器向けシステム開発では、オフショアとの業務も初めての経験でした。当初は要件や仕様を正確に伝えることに苦労したフェーズがありましたが、要件分析の内容やめざすゴール、実現したいことを詳細に記載した資料作りに注力し、理解促進に努めてきました。
このプロジェクトの特徴は、これまでの開発と比べて規模が非常に大きく、多くの人員が関わっていることです。また、お客様からの要求も単純な質だけでなく、より高度な要件も増えてきていますので、それらをどうスケジューリングし、ハンドリングしていくかが、プロジェクトリーダーとしての重要な課題でした。
私はリーダーとして、チームメンバーとの対話をとくに大切にしており、協調性を重視したいと考えています。伝えたいことは綿密に伝えることで、メンバーの皆さんも同じ意識で進めてくれています。
当社の文化として、技術を真面目に追求する社風と同時に、必要な時に必要なコミュニケーションを適切なタイミングで取ることができ、お互いを尊重し合う雰囲気があります。とくに管理職との会話では、1つの方向性に固執せず、多様な可能性を考えて提案してくれる柔軟性のある組織だと感じています。
現在、プロジェクトは終盤を迎えており、次世代開発への移行期間に入っています。オフショア開発は初めての経験でしたが、当初は思い通りに進めるのにハードルを感じたものの、最終的にソフトウェアとしてリリースできた時の喜びは大きなものでした。とくにコンシューマー向けの製品ですと、ソフトウェアのリリースだけでなく、そのソフトウェアが搭載された車が実際に走っているところを街中で見かけたり、ウェブニュースで取り上げられたりするのを、チームメンバーと共に確認できることが大きなやりがいとなっています。
プロジェクトが大きくなるほど安心感を持って意見を交わし合える環境が不可欠
当社の文化として、相手の考え方に興味を持つという特徴があります。これは私自身の価値観とも合致し、とても働きやすい環境だと感じられるポイントです。一見雑談のように見える会話でも、実はメンバーの多様な引き出しや、隠れた才能を発見するきっかけになることが多くあります。子育ての話から趣味の話まで、いろいろな話題を通じてメンバーの人となりを理解することで、より良い信頼関係を築くことができています。
「なぜそう考えたのですか?」「その背景を教えていただけますか?」といった掘り下げる質問を重ねることで、メンバー一人ひとりの考えを理解し、プロジェクトの方向性に納得感を持ってもらえるようにも心がけています。
こういった「相手の考えを理解しようとする姿勢」を大切にする方と当社で共に働いていけたら嬉しいですね。とくに、オフショア開発のような異文化間のコミュニケーションが増える中で、この価値観はより重要性を増していくのではないでしょうか。
私たちの目標は、より多くの優れた組込み開発製品を世に送り出すことです。その実現には、多様な視点や考え方を持つメンバーが、お互いを理解し、尊重し合える環境が不可欠です。1つの意見や方向性を押し付けるのではなく、それぞれの意見に耳を傾け、その理由や背景を理解しようとする姿勢を持った方々と、新しい価値を生み出していきたいと考えています。
※ 記載内容は2024年11月時点のものです
