テレワーク時代のつながりを守る。空調機開発のプロフェッショナルがめざす組織づくり
私は第3デバイスコミュニケーション事業部 第1開発部で主任を務めています。現在の主な業務は海外向け空調機の開発で、主任としてお客様との折衝や管理業務を行うほか、メンバーと共に開発にも携わっています。
当社の空調機の開発案件には2つの方向性があります。1つは新しい機能を搭載した製品の開発です。もう1つは生産終了となる、古い型の空調機を新しい基盤に載せ替える作業です。とくに数十年前に製造された古いマイクロコンピューターを使用している製品について、新しいマイクロコンピューターへの移行を進めています。これは単純な入れ替えではなく、新しい機能追加に対応できる制御システムの再構築も含まれます。
私は今、2つのプロジェクトでリーダーを務めており、そのうちの1つが空調機内の圧縮機とファンの開発および評価です。圧縮機は空調機の中で重要な役割を果たす部品です。空調機は冷媒を圧縮・膨張させることで温度変化を生み出し、冷媒を循環させて温度調整を行います。圧縮機はこの冷媒の圧縮度合いを調整し、設定温度に応じて電力消費を制御します。
一方のファンは、発生した熱や冷気を外部に排出する役割を担っています。私達はこれらの機器の制御システム開発を行っています。また、新たに任されたプロジェクトとして、業務用空調機の集中管理コントローラーの新規開発が挙げられます。
仕事をする上で、もっとも大切にしているのは、人間関係です。組込みエンジニアにとって技術力はもちろん重要ですが、さまざまなステークホルダーと共にプロジェクトを進めていくためには、良好な人間関係を保つことが欠かせません。
そのため、私はお客様としっかりコミュニケーションをとったり、同僚と上下関係なく気軽に話せる環境を作ったりすることを第一に考えています。とくにテレワーク環境下では、コミュニケーションの質と量の維持が課題です。そこで朝会や夕礼などの短時間のミーティングを活用し、メンバーと1日1回は必ず会話する機会を設けるように心がけています。このような取り組みを通じて、働きやすい環境づくりとプロジェクトの円滑な推進の両立をめざしています。
プログラミングとの出会いが人生を変えた。組込みシステムエンジニアが語る決意
学生時代、私は「手に職をつけたい」という思いから工業高校の電気科に進学しました。そこでプログラミングと出会い、そのおもしろさに魅了されました。
当時とくに印象に残っているのは、ロボットのプログラミングです。よくも悪くも自分がプログラムした通りにしか動かないロボットを目の前に、期待通りに動かない時の苛立ちや、正しく動作した時の喜びなど、さまざまな感情を味わうことができました。
実は工業高校に入学した当初は、卒業したらすぐに就職することを予定していました。しかしプログラミングと出会い、より詳しく学びたいという思いが芽生えたため、大学へ進学し、情報科学部でプログラミングとスマートフォンアプリケーション開発を学びました。
新卒で入社した会社では、エンジニアとして実に幅広い開発経験を積むことができました。基本的にC言語での開発が中心でしたが、その中で自身の適性として「組込みシステム」に強みを感じるようになりました。
私が数あるエンジニアの仕事の中から組込みシステムに惹かれた理由は一言では言い表せませんが、中でも大きかったのが将来性の高さです。組込みシステムは古くからある技術ですが、電子機器にとって無くてはならない技術で、将来的に無くなる可能性も低い。そのため、学生時代から思い描いていた「手に職をつけたい」という願いが叶うと感じました。
しかし、前職では組込みシステムだけを専門的に行うことは困難でした。浅く広くではなく、深く狭く専門性を高めたいという思いが強くなり、転職を決意するに至りました。
そんな中で出会ったのが、NTTデータNJKです。面接の中で組込みエンジニアを大切にし、組込みシステム事業を拡大させていく方針であることを強く感じました。社員の「やりたい」という気持ちを尊重してくれる環境であることが面接官との話の中から窺えて、ここでなら組込みエンジニアとしてより専門性を高められるとの大きな期待が持てました。また、面接の雰囲気も魅力でした。面接官と会話が弾み、「ここでなら長く働けそうだ」と感じたことをよく覚えています。
技術への憧れから、チーム作りの達人へ──開発の現場で見つけた新たな可能性
入社後、私は経験豊かな組込みエンジニアたちのスキルの高さに圧倒されました。組込みエンジニアは50〜60代のベテランの方が多いと感じており、当社やビジネスパートナーのエンジニアも皆ベテランばかり。プロジェクトを進めていく中で「自分は知識がまだまだ足りていない」と痛感することもありました。
「技術を高めなければ」と思う一方で、プロジェクトを進める上でマネジメント視点の必要性も感じるようになり、プロジェクトリーダーに挑戦しました。今ではプロジェクトを円滑に稼働させることもできるようになり、主任を任されています。
お客様、ビジネスパートナー、そしてメンバーなど、さまざまなステークホルダーと共にプロジェクトを進めていくことは、時に困難を伴います。例えば、現在手がけている集中管理コントローラーの新規開発では、主任として要件定義や基本設計に必要な情報を集め、周知することに苦労しました。
この案件は新しい技術を使った開発となるため、すべてが手探りの状態でプロジェクトを進める必要がありました。現行製品の機能をすべて把握しなければならない中で、過去の資料が十分でなかったり、詳しい資料が見つからなかったりと情報収集に大変苦労しました。
そこで情報を集めるためにはお客様との密な連携が必要であると感じ、週2回程度の打ち合わせを設定し、不明点や必要な情報を確認していきました。メールやコメントだけでは伝わりにくい部分は電話をかけて伝える。集めた情報は都度整理してメンバー全員に共有するなど、コミュニケーションの仕方も工夫しました。現在は無事、要件定義に駒を進めることができました。
このようにお客様との深い対話が必要な時に私が大切にしていることは、お客様のご要望に合わせるだけでなく、こちらの希望も正直に伝えることです。お互いの考えていることは、言葉にしなければ伝わりません。人間関係を重んじながらも、本音を言うべきところではしっかり発言し、バランスをとって話し合いを進めていくように注意しました。
また主任を務めるようになって周囲からよく評価されるのは、チーム内の仲のよさや連携体制です。私自身、居心地のよい職場で楽しく働きたい気持ちがあるので、メンバーとは積極的にコミュニケーションをとり、日頃から話しかけやすい、相談しやすい環境づくりを意識しています。
継承者として未来を築く。若手主任が語る組込みシステムエンジニアの魅力と可能性
主任を任されるようになり、プロジェクトリーダーとして担う管理業務に対しては自然と自信もついてきました。一方で組込みシステムの技術に対しては、まだまだ学ぶことばかりです。技術がなければ、お客様のご要望にも応えられません。ですから、今後も主任としてプロジェクトの管理業務に力を注ぎながら、ベテランエンジニアからノウハウを学び、自身のスキルをさらに上げていきたいですね。
また、組込みエンジニアには20〜30代の若手が少なく、技術を継承する人手が少ないことが課題となっています。そこで私は、ベテランから学んだ技術を次の世代へ伝える役割も担っていけたら嬉しいです。
組込みエンジニアの仕事の魅力は、最初こそ覚えることが多く大変ですが、一度理解できると視野が広がり、その知識を他のプロジェクトでも活用できる点です。技術自体は大きく変化していませんが、マイクロコンピューターの機能や回路は複雑化しています。ただし、基本的な知識が身についていれば、時間をかけて理解することができます。Webやスマートフォンアプリケーション開発のように、頻繁な技術のアップデート対応に追われることもありません。
また、自分が書いたプログラムによってエアコン、テレビなどの電子製品が実際に動作する喜びは何物にも代えられません。その喜びを何度でも味わえるからこそ、私はこの仕事を続けているのかもしれません。
組込みシステムに対して、「興味があるけど難しそう」「少しだけ関わったことがあるけど、経験の少ない自分にもできるのかな?」など、少しでも興味のある方にはぜひ挑戦してみていただきたいと思っています。とくにリーダーシップの取れる方、お客様と丁寧にコミュニケーションをとってプロジェクトを進めていける方は、技術を学びながらきっと活躍できると思います。
当社は、社員のやりたい方向性や要望を可能な限り尊重してくれる環境があります。希望する業種の仕事に携わって必要な技術を学ぶこともできるので、やりたいことが明確な方にお勧めしたいですね。また上司との距離が近く、社長や事業部長といった役職に関係なく意見を言いやすい環境も魅力の1つだと思います。自身の考えや疑問に感じたことは、上下関係にとらわれず積極的に伝え、コミュニケーションを取ることが可能です。
組込みシステムの未来を担うメンバーが来てくださるのをお待ちしています。
※ 記載内容は2024年11月時点のものです
