自社工場および仕入先の品質維持改善活動に従事。継続的な管理体制構築をめざして
カーハイドロリクス事業部品質管理部に所属するR.N.。2023年5月現在は、自社工場および仕入れ先の品質管理業務に携わっています。
R.N. 「当部のミッションは、不良品をなくすこと。当社工場内だけでなく、部品を提供してもらっている仕入先の品質管理も行っています。また、取引の多い自動車メーカーや自動車部品メーカーによる定期的な監査対応や品質に関わる帳票類の作成もわれわれが担当しています」
R.N.が品質管理を受け持つ仕入先は、数十社。現場に足を運びながら、継続的な品質維持改善に向けて取り組んでいます。
R.N. 「部品に不具合があれば仕入先を訪問し、帳票から何からすべて確認します。大事なのは、同じミスを繰り返さないこと。担当者と顔を突き合わせて議論しながら、その場限りの対応とならないよう、事後対策を含めてお手伝いしています。作業者が交代しても持続可能な管理体制が構築されてるかどうかを重点的に確認するようにしています。
また、とくに管理が難しい特殊な工程についても、お客様の要望にきちんと応えられるよう、不具合の有無にかかわらず定期的に現地に赴き、同様の品質維持改善活動を行っています」
一方、不具合が生じるのは仕入先だけではありません。自社工場内でトラブルが起こった場合は、製造担当や生産技術担当などと連携しながら取り組むこともあります。
R.N. 「工程内の状態を長期的にわたって確認するために、現場から状況を逐一報告してもらうような体制をつくる必要があったんです。そんなとき、品質管理部だけでは何もできません。生産管理などと協力しながらの作業となりました」
そうやって部署が一丸となって課題解決に取り組む際、品質管理部が旗振り役となることも少なくないと言います。
R.N. 「お客様からの要望に応えるだけでなく、お客様が求めているであろう姿を想像しながら、それを実現させるのがわれわれの役割。調査の指針を立てた上で、いわば橋渡し役となって各担当や現場の方をまとめていくことも大切な仕事だと思っています」
仕事と向き合う上で、大切にしていることがあります。
R.N. 「大手自動車メーカーの子会社に当たるトランスミッションメーカーに出向していたとき、構成部品のわずかな不良によって自動車が動かなくなってしまうことを知りました。それ以来、自動車が故障してしまうような事態をなくしたいという想いで品質管理に取り組んでいます。
そのためにまず必要なのは、決められたことを決められた通りにすること。ルールや手順書の遵守を徹底した上で、不良率を下げるためにはどんな取り組みが必要なのかをいつも意識するようにしています」
自動車部品メーカーへの出向経験が糧に。社外に出て見えた課題と手に入れた顧客視点
学生時代は物質工学を専攻し、鉄鋼材料の研究をしていたR.N.。入社後に配属されたのはサーモテック事業部技術部でした。
R.N. 「サーモテックとは、熱エネルギーを使ってものを温めたり冷やしたりする技術のこと。希望を出したわけではありませんでしたが、大学で研究していたことに通ずるものがあることから、人事の方が配慮してくれたのだと思います」
その後、R.N. は技術開発本部へ異動。ベーンポンプの試験・調査を担当しましたが、そこで学んだ技術的な知見がいまも役に立っていると言います。
R.N. 「破損の程度を見ただけで、それが製品全体にどんな影響を与えるのかがだいたいわかります。構成部品の不具合によるトラブルを推測できるようになったのは、開発の仕事をしていたからこそですね」
入社6年目に、R.N. は自動車部品メーカーへの出向を経験。丸2年間、品質管理部で新型トランスミッションの品質管理に携わり、いまにいきる重要な学びを得たと言います。
R.N. 「出向先では指揮命令系統が一貫していました。とくに印象的だったのが、用語の定義が明確なこと。上司からの指示内容に対する全員の理解が均質的なため、担当間の解釈にギャップがほとんどないんです。結果的に、帳票に書かれている内容と業務との整合性が取れていて、効率的に業務を実行していました。
ものづくりをしている以上、不良品は当然あるのですが、非常に複雑なものをつくっているにもかかわらず、お客様からのクレームが少ないんです。言葉に対する認識のズレの少なさが、そのまま組織力の強さにつながることを実感しました。そこで見てきたものが、いまも私がめざす理想の組織像のベースになっています」
出向先では、エンドユーザーの声を聞く機会も。顧客視点を身につけられたことも大きな収穫でした。
R.N. 「自動車に初期不良があった場合、自動車メーカーから直接連絡がくることになっているんです。不具合の報告を受けて調査するのですが、お客様が困る様子を肌で感じることができました。この出向の経験がなければ、いまのようにお客様の存在を意識できていなかったと思います」
出向を経て、不二越の品質管理が抱える課題に気づいたR.N. 。自らが主体となって問題点の洗い出しに取り組んでいます。
R.N. 「一方的な態度にならないよう、現場の話にきちんと耳を傾けながら、より良い着地点を模索しているところです」
マイナスをゼロにする瞬間に感じるやりがい。今後は未然防止にも着手していければ
R.N. が現在の部署に異動してきたのは2020年のこと。約2年半の中で、とくに印象に残っている出来事があります。
R.N. 「仕入先から納品された部品に加工の切り粉が付着しているのに気づかず、お客様に迷惑をかけてしまったことがありました。付着の有無をチェックする担当者の教育にまで踏み込み、仕入先と一緒になって、切り粉の混入を確実に見つけるためのプログラムづくりを行いました。
また、不二越内の工程も見直し、物理的にミスが起きないための対策を実施。結果的にお客様に納得いただくことができました」
着任以来、こうした現場での地道な対策を一つひとつ講じてきたR.N. 。品質管理の仕事に携わるやりがいについてこう話します。
R.N. 「自分のやっていることがお客様に貢献することにつながると信じて取り組んできました。とくに、連携する部署内のメンバーらと一丸となって商品の品質を向上させることができた瞬間は、大きな達成感を得られます。
今後は、出向先がそうであったように、未然防止というかたちでトラブルに先回りして対処していけるようにしていきたいですね。いま抱えている品質管理上の課題が解決できるようになれば、さらに大きなやりがいを感じられるようになると思っています」
与えられた仕事に愚直に取り組み、成果を残すことで道はおのずと開かれる
トラブルの未然防止とメンバー育成のふたつがいまの目標だと話すR.N. 。次のように続けます。
R.N. 「主任という責任ある立場にいるので、不具合ゼロの実現に向けて、メンバーそれぞれが主体となって行動できるような状態にしていきたいと思っています。いまはまだ全員が成長途中の段階。今後、積極的に働きかけていく予定です」
一方で、自身のキャリアプランについてはあえて決めないようにしているとR.N. は言います。
R.N. 「会社から任された仕事をきちんとこなしたいという気持ちがとても強いんです。というのも、本当は何が得意で何が不得意かは自分ではなかなかわからないもの。与えられた仕事に愚直に取り組むことで、自分の長所を活かせる場所がようやく見えてくると考えています。今後、まったく別の部署に異動になる可能性もありますし、いろいろな経験を積んでいきたいですね」
そんなR.N. が不二越の大きな特徴だと語るのが事業領域の広さ。約10年にわたって会社を内外から見てきた立場から、組織の魅力をこう表現します。
R.N. 「さまざまな角度からものづくりに関与できる会社だと感じています。幅広く事業を展開しているので、学生時代にどんな勉強をしていた人でも、必ず学んできたことが役に立つ場面があるはず。自分の力を発揮しやすい環境が不二越にはあると思います。与えられた場所でしっかり成果を残すことで道が開けるのではないでしょうか」

