男性も育休を取りやすい風土の中、ためらいもストレスもなく育休へ
私は大阪工場製造部で、チョコスナック製造を担当しています。2022年6月現在は、チョコスナックの成型ラインの管理者として携わっていて、機械トラブルの対応やラインの改善が主な仕事です。明治に入社したのは2004年。以来、さまざまな製品を担当してきましたが、一貫して成型に関わっています。
育児休暇制度があることは知っていましたが、取得しようと思ったのは、子どもが生まれることが決まってから。私が勤務する大阪工場の製造部には、すでに育休を取得した経験のある男性が多く、「子どもが生まれたら自分も」と自然に思っていました。流れのようなものができていたので、育休取得にはなんの抵抗もなかったですね。
子どもが生まれた日にも休みをもらいつつ、妻が退院した日から12日間の育休を取得しました。明治では、配偶者の出産後2週間未満の育休は有給扱いなんです。
交代勤務をしているため、自分と同じような立場の社員が同じラインに常に3〜4人います。ですから、引き継ぎ業務で滞りが発生することもなく、スムーズに育休に入ることができました。わが家では家事は分担制で、もともと洗濯は自分の担当だったんです。育休中は、私の母が炊事を手伝ってくれたので、オムツ替えをしたり、子どもをお風呂に入れたり、できる範囲でやっていました。
育休を取得して一番良かったと思うのは、子どもと時間を共有することができたことですね。生まれてからの約2週間、大切な瞬間をひとときも逃すことなく一緒にすごせたことは、貴重な体験でした。
二度目の育休取得中に妻の体調が悪化。職場の理解を得て、有給を利用して対応
昨年の11月に次女が生まれ、二度目の育休を取得しました。当時、上の子はまだ4歳で、手がかかる時期。出産前から思うように動けないなど、妻の体調が思わしくなかったこともあり、長女のときよりもできることは多いだろうと感じ、迷わず育休を取ることにしました。
今回は母の力を借りず、私の方で、これまであまりやったことのない料理にも挑戦しました。最初はなかなかうまくいきませんでしたが、徐々に慣れていって、今も続けています。
二度目ということで、初めて直面するような事態がなく、突発的なことがあっても、「確か以前はこうしていたな」という具合に、戸惑うことなく冷静に対応できました。自己評価ではありますが一回目に比べると、家事や育児の両面で、かなり成長したんじゃないかと思っています(笑)。
印象に残っている出来事は、妻が乳腺炎を患ってしまったこと。強い痛みと高熱に苦しみ、かなり辛そうにする中、どうすることもできないもどかしさを感じました。かつ、症状のピークが来たのが、ちょうど私の育休期間が終わろうというときだったんです。このままでは戻れないと思い、育休期間の後、さらに一週間の有給を使って休暇を取ることにしました。
職場にそのことを伝えたところ、「家のことを優先するように」と、心置きなく休めるように配慮してくれました。
今ではすっかり良くなっていますが、休暇が取れる環境でなければ、妻はひとりで子育てしながら、苦しさと戦わなければいけなかった。職場が理解を示してくれたことには、今も感謝しています。
育児を経て思い知る、気づかいの大切さ。品質面での意識の高まりも
育休から復帰した人が、「育児よりも仕事をしているほうが楽だ」と話すのを聞いたことがありますが、自分も完全に同意しますね。育児を離れ、仕事に行きたくなるほど、育休中は大変なことも多くありました。だからこそ、こんなにも大変な育児を奥さんひとりに任せるのではなく、男性にももっと積極的に育児に参加してほしいなと思っています。
育休中に「仕事に行きたい」と思えたのも、良い職場環境を与えられているということ。そもそも「仕事に行くのが嫌だな」と思ったことはこれまで一度もありませんが、会社が自分にとってとても大切な存在であることをあらためて感じています。
二度の育休取得を経て思うのは、繊細な気づかいや思いやりの大切さです。たとえば、グラスが空になっていれば、お茶を注いであげるとか。ちょっとしたことですが、相手が気持良くすごせるよう常にアンテナを張って、気づいたらすぐに行動することが大事だと思うようになりました。
仕事でも、同じ感覚を持って取り組んでいます。自分が管理しているラインで、最前線に立って作業をしてくれているのは、パートさんたち。日頃から皆さんの様子を注意深く見て、「いつもとちょっと動きが違うな」と感じたら、声かけするようにしています。
また、育休を経験した男性同士、社内で育児について話す機会も増えました。育児をしたことで、相手に対してそれまでしていなかった配慮をしたり、行動の背景まで見ようとしたりするようになった部分もあると思います。
仕事への向き合い方にも変化があったように感じています。私が扱っている製品は、どれも子どもたちが好きなものばかり。小さい子どもたちが口に入れることになると思うと、おのずと安全性や品質面への意識が高まりますね。
仕事でも家庭でも、あらゆる経験を大事にしながら、学びに対して貪欲な姿勢を貫きたい
父親としては、自分がまだまだ未熟だと感じています。たとえば、子どもに対して、つい感情的になってしまい、「ちょっといいすぎたな」と後悔する場面が多いんです。子どもにうまく対応できないのは、向き合い方についての知識やノウハウが自分に足りないから。仮に子どもが間違ったことをしていたとしても、厳しい言葉をかけるのではなく、子どもにとって最善のやり方で正してあげられるようにできたらと思っています。
もちろん、夫としても同様です。仕事・家庭の両面で、妻から頼られる存在でありたいですね。
職場では、日々勉強を重ねて、今の仕事を極めていきたいと思っています。一日をなんとなく過ごしてしまうと、せっかく成長できるはずの機会をみすみす逃してしまうことになると考えているんです。常に学びに対して貪欲な姿勢を保ちながら、どんなことも無駄にしないという気持ちで、一つひとつの経験を大切にしていきたいと思っています。
これからさまざまなライフイベントに遭遇することになる男性社員も多いと思います。出産は女性にとって、命がけの大仕事。子どもを産んだ女性は、心も体も疲労しきった状態です。些細なことであっても、ひとつだけでもいいから、「奥さんの負担を軽減してあげたい」という気持ちが何より大事だと思います。
誤解を恐れずにいうと、誰かが抜けたとしても、職場では代わりのメンバーが必ずフォローしてくれるはずです。でも、家庭内では、奥さんをサポートできるのは旦那さんしかいません。全力でサポートするべきではないかな、というのが今の私の考えです。
もちろん、そうやって声を大きくしていえるのは、明治にそれができる環境があるから。今後、よりいっそう育休が取得しやすい環境作りをしていくためにも、周囲の人には、育休を取る人を気持ちよく送り出してあげてほしいと思っています。たとえば、「いつまで休むの」ではなく、「しっかり奥さんをサポートしてあげてよ」という具合に、やさしく背中を押してあげてほしいですね。

