各地域の患者さんの診療アクセス改善に貢献。地域連携推進グループの取り組み
マルホは、皮膚疾患に悩むすべての方々に適切な治療をお届けすることをめざし、地域の特性に合わせた情報提供に取り組んでいます。
エリア戦略推進部 地域連携推進グループで東日本マネージャーを務める飯澤。地域医療の課題に向き合い、診療アクセスの向上や患者さんのQOL(生活の質)向上につながる取り組みを推進しています。
グループのミッションは大きく2つあります。
1つめのミッションは、皮膚科とさまざまな診療科の連携を促進し、皮膚疾患の患者さんを皮膚科専門医につなげることです。実際の地域医療でも、皮膚科医とさまざまな診療科の連携を求める声を多く聞きます。
昨年、ある大学病院で実施した地域医療連携講演会では、内科の先生方からも満足度の高い内容だったと評価いただきました。こういった場は、皮膚科の先生方にとっても地域医療連携の考えや、皮膚疾患の標準治療などを発信できる貴重な機会と実感いただいているようです。
2つめのミッションは、地域事情などで専門医に受診できない場合でも、かかりつけ医院などで皮膚疾患の標準治療を受けられるよう支援することです。たとえば帯状疱疹や単純ヘルペスなどの治療薬は早期に服用することが勧められており、かかりつけ医で即時に治療薬を処方してもらうことが効果的です。
比較的軽度な皮脂欠乏症なども、皮膚科専門医でなくても対応できることが多いです。こうした患者さんの有益になるような皮膚疾患情報をさまざまな診療科に提供しており、地域医療としてより良い治療を受けられる環境づくりをめざしています。
また、腎臓内科や老年医学会へのアプローチ、千葉市や大阪府、滋賀県といった行政と当社のコラボレーションなど、新しい地域医療連携も構築しています。
メンバーは豊富な経験を持つベテランが多く、担当するエリアも広いチーム構成となっています。
マネージャーとして、ビジョンや理想を語ることを大切にしています。ベテランメンバーは少し抽象的な指示であっても、ビジョンや目的を合意できれば、自ら考え行動してくれます。
また、個々のメンバーが担当するエリアが広いため、デジタルを活用した情報提供と、現場での直接的な支援活動を両立させています。当社のデジタル部門(※)とも連携し、現場で得られる生の声をWebコンテンツに反映させるなど、部門を越えた取り組みも進めています。
※ デジタルを活用したマルホの情報提供について、詳しくはマルホだから描ける「患者さんのために」──デジタルの力で一人ひとりに笑顔を届ける
ドラッグストア店舗運営からコントラクトMRへ。マルホ入社までのキャリアを振り返る
飯澤は大学卒業後、出身である東北地域を地盤とするドラッグストアチェーンに入社します。その店舗運営の第一線で働く中で、医療業界への関心を深めていきました。
店舗で朝から晩まで働いていると、医薬品メーカーの営業の方が来店されます。自社の製品の特長をよく理解し店舗に寄り添った提案をする姿を見ていて、単純な動機ですが、自分もやってみたいと思うようになりました。
学生時代からバンド活動を続けてきた経験から、人前に立つことや人とのコミュニケーションには自信があった飯澤。ドラッグストア時代も、お客さまやメーカーの方々との関わりを楽しんでいたと言います。
店長として5店舗を担当し、うち2店舗は新規出店も経験しました。最後の1年はヘルスケア部門のエリアリーダーとして、薬の知識を幅広く勉強していました。その経験を活かして、より専門性が求められる医療用医薬品に関わる業界で活躍したいと考えるようになりました。
そのような経緯から、30歳で製薬業界への転身を決意。マルホのコントラクトMRとして活動することになり、地域医療の重要性を実感したと話します。
地域の医療関係者の方々が患者さんに向き合う姿に触れたこと、この経験が私のMR人生の原点となっています。とくに皮膚科以外の診療科の医師や、看護師・薬剤師との関わりを通じて、医療連携の必要性を強く感じました。
その後、マルホ株式会社への入社を決めた理由について、次のように語ります。
コントラクトMRになった当初は、複数の領域でMR経験を広く積むことで、キャリアアップしたいと考えていました。マルホでのMR活動では「皮膚科学領域のスペシャリティファーマ」として、皮膚疾患で悩む多くの患者さんや医療関係者に、深く貢献できることにやりがいを感じました。また、MRとして未熟だった私を育ててくれた当時の上司や同僚の人柄に触れ、マルホへの貢献意識や自己成長への意欲が高まり、入社を決めました。
現在は地域連携推進グループのマネージャーとして、「皮膚科学」を切り口にさまざまな取り組みにつなげるチャレンジ精神を大切にしています。当社のミッション「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」をより多くの場面で実現したいという想いで活動しています。
北海道、福島、神奈川で見つけた地域の医療課題。診療課題解決の視座を持つまでの軌跡
マルホのコントラクトMRとしての最初の担当地域は日本最北端の地、北海道稚内市でした。
当時の担当エリアには皮膚科の開業医院がほとんどなく、基幹病院の2施設にだけ皮膚科がある状況でした。内科や国民健康保険診療施設が中心であり、多くの患者さんが皮膚科専門医に診てもらうには困難な環境だったのです。
この状況に対して、飯澤は従来のマルホで取り組んでいる皮膚科向けの専門的な情報提供だけでは限界があると感じ、担当エリアに応じた新しいアプローチを模索します。
訪問看護ステーションへの情報提供を始めようと考えました。地域と皮膚科医の連携を推進し、困り事を解決するような取り組みができないかと。2014〜15年ごろから、そのような活動を始め、担当した医療関係者にも喜んでいただけました。
この試みは、マルホの支店長から高い評価を得て、北海道で活動しているマルホMR全員に対して成果発表する機会も与えられました。コントラクトMRを経て2016年にマルホに入社し、飯澤はMRとして福島県相馬市などの相双地域を担当します。東日本大震災の影響が色濃く残る地域での経験を、こう振り返ります。
福島第一原発事故の影響が大きかったエリアを担当していました。住民の数が減少し仮設住宅が多く、除染廃棄物のフレコンバッグがまだ道端に並ぶような状況でした。まだまだ復興道半ばでしたが、そこにも医療関係者がいて困っている患者さんがいます。自分にできる患者貢献を考えながら、情報提供活動に取り組みました。
4年間福島県を担当した後、2020年にマネージャー職任用試験に合格し、横浜支店の営業所長となった飯澤は、視野をさらに広げることになります。
神奈川県のような都市部では医療関係者が多い一方で、各医師の専門性を活かした医療連携が必要ですし、医師が不足している地方部では標準治療の浸透が重要だという現状を再認識しました。また、都市部では地方部に比べて高齢者の実数も多く、救急搬送、独居世帯、在宅医療などが複雑に絡み合った医療課題が存在することも目の当たりにしました。
MRや営業所長として医療関係者からの声を直接受け止めていた飯澤は、自身の中に抱いた課題感を解決しながら活躍することを希望。2023年に社内公募を通じて、エリア戦略推進部の地域連携推進グループへ異動しました。
これまでのMR経験をもとに、皮膚科とさまざまな診療科による地域医療連携を促進するため、グループ全体で動いています。従来通りにやるのではなく、自分たちで仮説を考え、新しい取り組みに飛び込むことを重視しています。各地域の皮膚疾患情報のニーズや、皮膚科との連携ニーズを探りながら、活動を展開しているところです。
グループの活動に対し、医療関係者から感謝される機会も増えてきました。感謝の言葉だけに満足せず、そこから営業的な成果を上げていくことが私たちグループの課題だと考えています。
医療関係者および皮膚疾患で悩む患者さんへの貢献体制を、全社的に強化することが目標
飯澤は、地域連携推進グループの未来を見据えた取り組みを進めています。
私たちのグループでは短期的な視点に加え、中長期的な視点も必要で新規事業のような側面もあります。会社全体としては、多くの医療関係者に向けてデジタルを活用した効率的な情報発信も行っていますが、私たちは各地域の現場の医療関係者と相互に交流し、生の声やニーズを1つでも多く拾うことが重要です。新しい地域医療連携の方法をいろいろと試行しながら生み出すことが求められる部隊です。
グループの活動は、社内での理解や連携を深めていく必要もあると感じている飯澤。そんな中、2024年11月には社内認定制度「地域・医療制度関連」の認定を第1号で取得しました。
筆記試験に合格して認定されましたが、その後知識や活動を社内発信していくことが、認定の維持要件になっています。第1号認定を取得したことで、今後はその知見を社内に広める役割も先導したいと思います。
当社では、地域連携推進グループだけでなく各エリアのMRが、皮膚疾患の診療課題に応じた医療関係者の連携を支援し、患者さん一人ひとりの皮膚の悩みに応える最適な診療環境を醸成することを目標にしています。MRが今以上に地域医療に目を向け、地域を包括してマネジメントできる人材に成長し、組織全体がより強化されるようにサポートしていきたいです。
そして、自身のキャリアについても明確なビジョンを持っています。
地域連携推進グループで成果を出すことが当面の目標ですが、次のキャリアプランとして営業部門全体の仕組み作りに携わることにもチャレンジしたいと考えています。
全国に配置されているMRが、各地域の医療関係者や皮膚疾患で悩む患者さんに貢献できる体制を全社的に強化できれば、それが私たちグループの活動の集大成になるのではないでしょうか。
医療制度改革や社会保障制度の変化を見据えながら、高齢化が進む未来に向けて、地域医療連携の新たなステージを切り拓こうとしている飯澤。皮膚疾患に悩むすべての患者さんに適切な治療を届けるために、挑戦を続けていきます。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
