データを起点に企業全体を変えるEA事業部の挑戦
私は2025年に新設したEA事業部にて副部長を務めています。このEAという呼称には、エンタープライズ・アーキテクチャ、エンタープライズ・アジリティの2つの意味が込めています。
エンタープライズ・アーキテクチャとは、企業全体を射程としあるべき最適な構造を描き管理していく取り組み。私たちはデータを中核としてビジネスの最適化をめざしており、単にデータ基盤を作るだけでなく、それを軸にした企業の活動全体の最適化を支援しています。
一方、変化の激しい現代においてエンタープライズ・アジリティも非常に重要な概念です。企業全体としてのあるべき最適な構造を持ちつつ、環境変化に合わせた各事業ドメインの自律的な意思決定を尊重し、アジリティの高い状態を維持・追求していくことを大切にする考え方です。
EA事業部ではデータを中核としたIT戦略やデータガバナンス、データ基盤の導入におけるコンサルティング、利活用支援などデータに関わるさまざまなサービスを提供し、クライアントにとって最適な事業活動の推進を支援する取り組みを行っています。
たとえば、これからデータ基盤を構築しようとしているクライアントに対しては、システム観点だけではなく、その企業がどんなビジネス戦略で各業務を行っているかについても把握し、戦略の実行や価値提供に耐えうるデータ基盤を構築します。
また、データ活用基盤を作っただけではうまく活用されないこともあるため、現場ユーザの方に価値を理解いただき、活用してもらえるような組織的な支援を行い、組織やデータ基盤を成長させていく。ワンストップで戦略構想フェーズから実行定着フェーズまで支援できることが私たちの特徴です。
中でもエル・ティー・エスの強みは2つあります。1つはビジネス・アーキテクチャやビジネス・アナリストといった当社特有の専門性を軸にしてプロジェクトやプログラムにアプローチしています。これにEA事業部ならではの、データ基盤やガバナンス構築といった専門性を掛け合わせ、クライアントに価値提供している点が評価いただいています。
もう1つは、クライアントがどんな状況で何に困っているか、という大きな視点で支援をしている点です。個別の課題や特定のプロジェクトをご支援することだけでは、クライアントのゴールが達成されることはまずありません。日々新しい課題や取り組むべきテーマが生まれていきます。われわれは個々の課題への支援だけではなく、クライアントの継続的な発展に対して最適なチームを組んでサポートしています。
EA事業部には現在約20名が所属し、コンサルティングとエンジニアリング双方の専門性を持ったメンバーで構成されている点が特徴です。私自身は副部長としてのマネジメントの他、総合商社様向けのデータ利活用支援(データ活用基盤導入やデータ分析/サービス開発など)に携わっています。これから数年かけてEA事業部をしっかりと育てていくために採用・営業・広報活動などにも力を入れています。
事業部内は若手社員が多く、素直で成長意欲が高いメンバーが集まっています。エル・ティー・エスの社員らしく、それぞれがクライアントにしっかり向き合い、オーナーシップをもってクライアントの課題を主体的に解決していく姿勢を体現してくれています。私自身はメンバーの取り組みに細かく口出ししすぎず、しかしながら自分自身もコンサルタントのあるべき姿を語れるように、プロジェクトの最前線に立って業務を行うことを心がけています。
50人規模のベンチャーから成長企業へ。新卒第一期生が語る「感謝される」仕事の喜び
私がエル・ティー・エスに入社した2008年は、当時7期目。ちょうど新卒一期生を採用するチャレンジのタイミングでした。当時、家業を継ぐことも視野に入れていたため、自身としては3年間でさまざまな業界・業種を経験でき、ハードワークの中で成長ができるコンサルティング業界が魅力でした。その中でも、若手のうちから一定の責任を担える機会や環境があるベンチャー企業を探していました。
当時のエル・ティー・エスは50人規模のまさにベンチャー企業でしたし、面接でお会いした先輩方が皆すてきで、「この人たちと一緒に働きたい」と強く思ったことから入社を決めました。入社後まもなくリーマンショックがあり、会社経営が難しい状況も経験しましたが、その中で先輩社員から教えていただいた「われわれに仕事をくださるクライアントに対して誠心誠意向き合い、当事者意識を高く持って仕事に臨む」という価値観や、私たちを頼ってくださるクライアントへの感謝の姿勢が身についたと思っています。
入社後は大きく3つの領域に携わりキャリアを築いてきました。初めの数年は組織開発や人材開発に携わり、コーチングやマネジメント向けの研修形式でのサービス提供、人事制度コンサルティングなどを経験しました。その後、業務改善・業務コンサルティングに軸を移し、BPO/BPM領域のマネージャー業務を経験しました。直近の数年間は業務分析/コンサルティングとデータ分析/データ活用のプロジェクトマネージャとして、生成AIなどを含むさまざまなテーマ/課題に取り組んでいます。
そんな私が仕事をする上で大切にしていることは、仕事に向き合う上でのオーナーシップです。目の前の役割を「与えられた部分的な一つのタスク」としてこなすのではなく、「自分がクライアントの立場や状況だったら何を期待し、何を求めるか?ステークホルダーに対してクライアントはどのような価値を届けようとしているのか?プロジェクトや一つひとつのタスクの先にあるクライアントのゴールやミッションは何か?そのためにやるべきことは何か?」を意識することを大切にしています。
これは一緒に働くメンバーに対しても同じことで、メンバーにとって働きやすい環境とはなにか、自分なりに考えて環境づくりに邁進しています。
導入して終わりではない──「活用される基盤」を作るための現場主義
長年コンサルタントとしてさまざまなプロジェクトに携わる中で、私の仕事観を大きく形づくった経験があります。あるクライアントで、サプライチェーン分析を踏まえたデータ基盤構築を支援した際のことです。業務・データ分析の結果は妥当性の高い内容で、それに基づいて基盤を導入しましたが、現場で十分に活用されないという結果に終わりました。
この経験を通じて痛感したのは、外部の支援者である私たちは、クライアント内において、プロジェクトを推進する立場の方と、実際にシステムを使う現場ユーザの方、その双方の納得と腹落ちがなければ、本当の価値提供には至らないということです。
とくに「活用」を実現するためには、業務を表面的に理解するのではなく、泥臭く踏み込んで知る姿勢が欠かせません。私たちはヒアリングにとどまらず、実際に一部の業務を体験させていただくことで、ドキュメントには書かれない実現場での業務理解を深め、議論の場では現場の方々の本音を可能な限り最大限引き出し、同じ目線でプロジェクトを進めることを大切にしてきました。
こうしたスタンスが評価され、設立から間もないEA事業部ではありますが、短期間でいくつかの象徴的な実績を積み重ねることができました。中でも、データ基盤の構想フェーズから関与し、その後の構築や活用までを見据えて一貫して支援する案件を担えたことは、私たちの特徴をよく表していると思います。部分最適ではなく、データを起点にしたビジネス・アーキテクチャ全体を捉えた支援が、クライアントとの継続的な関係構築につながっています。
現在EA事業部では、データ基盤導入に伴うコンサルティングやデータ活用支援にとどまらず、全社データガバナンス構想支援や業務変革に必要なビジネスアナリシス・データアナリティクスなどデータと事業/業務変革を軸にした支援へと提供領域が広がりつつありますが、その背景にあるのは、意図的なサービス拡張の方針以上に、現場で向き合うメンバー一人ひとりの姿勢だと感じています。
クライアントに真摯に向き合い、対話を重ねながらニーズを引き出してきた積み重ねが、結果としてEA事業部の価値を広げてきました。このカルチャーこそが、私たちの最大の強みだと考えています。
クライアントと共に育つEA事業部のこれから
2025年に立ち上がったEA事業部は、これから数年かけて組織としての型を磨き、提供価値を成長/定着させていくフェーズにあります。その成長の起点になるのは、エンタープライズ・アーキテクチャの構想策定から実行・定着まで、クライアントの変革に最後まで伴走し切る実績を積み上げることです。案件が増えれば人が育ち、育った人材が次の案件を呼び込む──この循環をつくることが、いま最も重要だと考えています。
私自身も副部長として、目の前の案件で確実に成果を出し、信頼を獲得し、継続のご支援につなげることに加え、新規の提案活動や外部の勉強会・イベントへの参加を通じて、EA事業部の取り組みを社会に開いていきたいと思っています。これまで自分がクライアントや市場の要請によって鍛えられ、成長させてもらってきたように、事業部もまたクライアントと市場を正面から向くことで、強くなれると信じています。
そのためにも、EA事業部には新しい仲間が欠かせません。私が考える「EA事業部で伸びる人」は、学びを行動に移せる人、そしてクライアントやチーム、さらには自分自身にも素直で誠実に向き合える人です。データ領域は変化が速く、昨日の常識がすぐに更新されます。だからこそ、変化を前提にキャッチアップを続けられる方と一緒に、価値提供の幅を広げていきたいです。
EA事業部の魅力は、なんといってもデータを軸においた戦略・構想策定からインプリメント、実行/定着までをワンストップで支援できる点にあります。この領域では要件定義までを担う会社、システム開発を担う会社、保守・運用を行う会社、データ分析を担う会社……と領域やフェーズごとに支援する会社が分断されてしまうことも少なくありません。
だからこそ、一貫して伴走することで、戦略や構想が「使われる仕組み」として現場に根づくところまで責任を持てる。データ戦略の策定や基盤を導入して終わりにせず、成果につながる状態まで届けたい方には、非常に挑戦しがいのある環境だと思います。
※ 記載内容は2025年11月時点のものです

