「顧客との絆」と「部署の団結」の両立。事業部長として描くIT運用支援の理想形
エル・ティー・エスのデジタル事業本部 IT Service Management事業部。全国に拠点を持つ部署で、部長を務める渡邊は約50人のメンバーをまとめています。
「私たちの部署では、お客様のIT運用業務の代行を基盤としつつ、コア業務への改善提案から実行までを事業のパートナーとして担当しています。具体的には、PCのセットアップ、入退社に伴うアクセス権の設定といった業務の代行、またそれらを通じて得た知見をもとにセットアップ作業の一部自動化や退職者のID削除業務の効率化などを実現しています。
たとえば、お客様の新入社員が入社する際には、人事情報を受け取り、使用するPCの在庫確認から発注、セットアップ、IDの作成、アクセス権の設定まで一連の作業を実行。就業中はヘルプデスクとしてITトラブル対応も担当し、異動の際には必要なPC環境の整備や機器の回収、退職時にはID削除やデータ消去なども実施します。その他、お客様からのITに関する相談に乗ったり、アドバイスしたりすることもあります」
部署のメンバーは、栃木、東京、静岡、愛知、名古屋、大阪、広島の各拠点に分かれ、それぞれお客様の施設内に常駐しています。各拠点で活動するメンバー間のコミュニケーションは、社内SNSのチャットツールを用いていると言います。
「メンバーのほとんどが地方勤務だからこそ、お客様との距離はとても近いんです。お客様との食事会や結婚式への参加、休日のイベントなど、交流が活発です。一方で、部署内の交流も同じくらい大切にしたいと考えています。拠点間はチャットコミュニケーションだけでなく、昨年末は忘年会を実施するなど工夫しています」
2025年1月に部長に就任した渡邊。最初の仕事は部署の予算策定でした。
「部長の考え方によって予算の作り方・使い方に特徴が出ると実感しました。たとえば予算配分において、メンバーに身に付けてほしいスキルを反映したり。また、先ほどの通りメンバーの皆は各拠点で活動していますので、部門運営においてコミュニケーションを深めることも重要な課題です。
今回部長になったことで、新たに関わるようになったメンバーもいます。これから彼らのことも深く知っていきたいですね。現在は2カ月に1回は、各拠点を回る計画を立てています」
未経験から始まったIT人生──様々な企業で経験を重ねて見えてきた自分の強み
幼少期からテレビゲームに親しみ、ゲーム制作の道を志した渡邊。専門学校を卒業後、ゲーム会社へ入社し、サウンドクリエイターとしてBGMや効果音の制作に携わりました。
「ゲームを作る仕事は楽しかったです。ただ、ゲーム開発の規模が大きくなるにつれて難しさも感じるように。並外れた才能がある人でないと、一生この仕事をやり続けることはできないと痛感しました」
当時の渡邊は20代半ば。まだ未経験でも転職ができるタイミングだと考え、新たな一歩を踏み出します。
「大学に行きたいという思いがあったため、仕事をしながら夜間大学に通うことのできる会社を選び、そこでお世話になりました。ただその会社には、当時はITに詳しい人が多くはおらず。たまたまPCに詳しかった私が、未経験ながらIT担当者として情報システムに携わることになったんです。
誰かが教えてくれるわけではなかったので、ゼロから自分で調べながら業務を進めなければならず大変でしたね。一方で知見や業務スキルを獲得していく土台になる力が付けられた時期だったようにも感じます」
やりがいはあったものの1人でやることに限界を感じていたこと、またITのキャリアを更に積み重ねたいと考え始めていた渡邊は、大学卒業を機に、大手IT企業へ転職します。
「初めてチームでIT業務に関わることができました。広告代理店のIT担当として先輩と2人体制で仕事をして、『これってこうやればよかったんだ』と前職時代に疑問に思っていたことの答え合わせができました」
その後、関連会社の広告代理店へ転籍することになり、渡邊は新しい壁に直面します。
「当時在籍していた企業の事情もあって、別会社のIT化を進めていくミッションを任せてもらいました。ただ、当時はIT化がまだ進んでいないアナログな環境もありましたので、その中で、私1人でその会社のIT化を進めていくことになり。会社が新しいものを取り入れる際には、当然摩擦もつきまといます。
現場の皆さんの反発・不安もありましたが、共感・信頼してくれる人との関係構築を通じてIT化が推進できた面もありました。こうした経験は技術的なスキルというより、精神的な強さを鍛えられた良い経験でしたね」
その後、様々な事情で地元の静岡へ戻ることになり、大手建機レンタル会社へと転職。情報システム部門で7年の経験を積んだ後、転機が訪れます。
「身内に不幸があったことをきっかけに一度自分を見つめ直したいと思い、会社を退職。車で日本中を周りました。気持ちの切替えが出来たところで就職活動を始めて、たまたま見つけたのがエル・ティー・エスです。元々コンサルティング会社というものに興味があった中で、今までのスキルが活きる募集を出していたエル・ティー・エスが目に留まりました。
また、現在は連結で社員数1,100人を超える規模になりましたが、当時は社員100名ちょっとの小さな会社で、小規模ながらここから面白くなりそうな雰囲気があったことで、入社を決めました」
エンジニアの成長を見守り続けて。技術と心の両面でつくり上げるお客様との絆
以前から新拠点の立ち上げなどに中心的存在として関わってきた渡邊が、印象深い経験として挙げるのが、とある拠点の立ち上げです。
「立ち上げの際、メンバーに先に新拠点へ向かってもらい、お客様とのコミュニケーションを開始してもらっていたんです。ただ、相性もあってかお客様とのコミュニケーションがファーストコンタクトから上手くいかず、早々にクレームをいただいてしまうことになりました。
当時、メンバーはお客様のやり方に疑問を感じていたようだったのですが、私はその際に『まずはお客さまのやり方を否定せず、尊重した上で自身の提案をしなさい』と強めに叱ってしまいました。
その翌日、そのメンバーと連絡が取れなくなってしまって。厳しく指導しすぎたために傷つけてしまったのではと焦り、自分なりに反省して彼が住んでいたアパートまで走って確認に行きました。でも実際には彼はお客様先でサーバートラブルの対応に追われていたために、こちらの連絡に気づいていないだけでした(笑)。事情を知った時はホッとしましたね」
それ以来、このメンバーの成長を時に見守り、時に助けてもらった渡邊は、現在のそのメンバーについて感慨深げに語ります。
「数年が経過した今、そのメンバーは現場でお客様からも非常に高い評価を得ています。お客様のご担当者から『ぜひずっとお願いしたい』と言われるほどの信頼です。変化、成長とその過程にある努力を感じるからこそ、安心して仕事を任せられる自慢の仲間です」
エル・ティー・エスに入社して10年以上が経過した渡邊。6社目となる当社で長年勤められている理由をこう分析します。
「社員の声に対して誠実に対応してくれる企業風土があると感じます。たとえば現場側が不満やリクエストを伝えると、その意見をしっかりと聞き、対応策を考えてくれる。組織の規模が大きくなった現在でも、会社が不誠実な対応をしていると感じたことはありません。それが、私がエル・ティー・エスで長く楽しく働けている理由だと思っています」
現在は部長として、新たなやりがいを見出しています。
「プレイヤーとして活動していた時は、技術力でお客様のIT課題を解決することにやりがいを感じていました。今は部長としてお客様との契約や金銭的な交渉も担当するようになり、提案内容や見積もりの調整に楽しさを感じています。
提案とはお客様の事業の未来を考え、そこにどう伴走するかということですし、自分で1から考えた内容が金額を含めてお客さまに承認され、予算化されて実行に移っていくことに、大きなやりがいを感じます」
存在を意識されないリーダーを目指して。老子の言葉を大切に、理想の組織を描く
部長になったことで、仕事をする上で大切にしていることにも変化が生じてきました。
「プレイヤーとして働いていた時は、お客様から感謝されることや期待値を超えるお仕事をすることを意識していました。部長という立場になってからは、部下との距離感や公平性の維持も意識するようになりましたね。全てのメンバーと満遍なくコミュニケーションを取り、公平に部門運営していきたいです」
部長としての心構えについて、渡邊は印象的な言葉を胸に刻んでいます。
「社長の樺島が、リーダー向けの会議で老子の言葉を引用していました。『最も理想的な指導者は、部下から存在を意識されない。恐れられるより、敬愛されるより、意識されない指導者がより優れている』という考えです。
今私は部長になったばかりということもあり、部のメンバーからどのように思われているかまだ分かりません。でも今後は『日頃、特別意識しないけれど、よく考えると渡邊のおかげだな』と薄く感謝されるような存在になりたいと考えています」
今後ますますの発展が期待されるIT Service Management事業部。渡邊は同部署で活躍できる人材について、明確な考えを持っています。
「私たちの部署では、現場の問題解決に技術力でパフォーマンスを出すと同時に、お客様に愛されながらお仕事をしていくことになります。ですから、技術力とコミュニケーション能力の両方がバランスよく必要です。
ただ、人間誰しも得手不得手ありますから、両方バランスがいい人って、実はとても少ない像を掲げているように思っています」
そんな中でも、渡邊は人材の可能性を信じています。
「どちらかの能力が足りない場合でも、それを補うための努力をする意欲のある方であれば活躍できると考えています。入社後にぐっと成長するところって、元々できた人が成長していくのとは違うダイナミズムだと思います。
実際に私たちの部署では、元々お寿司屋さんでアルバイトをしていた方がリーダーになったり、IT未経験で入社した方がリーダーになったりと、入社時にIT領域での経験値が無かったとしても入社後にぐっと成長するんです。これからもそういったメンバーの成長を見守りながら、サポートしていきたいです」
※ 記載内容は2025年3月時点のものです

