安全への想いを胸に、それぞれの持ち場で輝く。社会人採用で出会った3人の熱い想い
日頃はそれぞれ異なる拠点で活躍する3人。まずは現在の業務内容について語ります。
滝石:私は折尾工務所の電気係・信号通信チームに在籍しています。信号通信チームの業務は大きく信号分野、通信分野に分かれます。
信号分野では信号機や踏切保安装置、線路を転換させる「転てつ機」及び自動列車停止装置(ATS装置)、通信分野は駅構内の旅客案内装置やホーム上の安全監視を行うITV装置などがあり、それらの点検・工事管理を行っています。
浦:私は博多車掌区に所属し、在来線車掌として列車に乗務しています。現在は普通列車や快速列車を担当しており、車掌としてドアの開閉や、乗換案内の放送、非常時の列車の停止など、お客さまを目的地に安全かつ快適に送り届けるために秒刻み、分刻みで業務を行なっています。
稲用:私は大分工務所中津工務室に在籍し、線路の保守・点検業務や修繕に関わる保線業務を担当しています。在籍する工務所は異なりますが、滝石の所属する電力係とも連携をとり、快適な乗り心地と安全な運行を維持するため、日夜、線路の維持管理に努めています。
JR九州では入社の時期に応じて、社会人採用者向けの入社研修が行われます。3人は2023年10月の研修を共に受けた仲間。いわば同期である3人に、仕事をする上で大切にしていることを問うと、共通した言葉が飛び交いました。
稲用:保線は鉄道の安全に欠かせない業務。細かく用意されたルールを1つでも破ると、大きな事故につながる恐れがあります。そのため、一つひとつのルールを着実に守って作業することを大切にしていますね。
言ってしまえば「当たり前のことを当たり前にやる」ということなのですが、案外意識しないと難しいと感じます。
滝石:私も鉄道の安全に関わる業務なので、稲用の言葉の深さが身に沁みます。鉄道の役割は、お客さまを安全に目的地まで送り届けること。直接お客さまに関わる機会はほとんどありませんが、日々の業務の中でも「お客さまの存在」を意識して、一つひとつの業務を着実に行うようにしています。
浦:みなさんのおっしゃる通りですね。車掌の業務内容は非常に幅広いのですが、一つでも作業が漏れてしまうと列車が遅れるなど、お客さまへのご迷惑につながることも。そのため作業内容を確実に行ったか、ダブルチェックを徹底するなど丁寧な業務を心がけています。
「地元・九州」への想いと「鉄道への憧れ」──3人が語る新たなキャリアでの輝き方
社会人採用で入社した3人は、それぞれまったく異なるバックグラウンドを持っています。
滝石:大学で機械科に在籍していたことから、前職はプラント施工の現場監督として、火力発電所のボイラー建設や原子力発電所の設備点検など幅広い経験を積んできました。仕事自体はやりがいを感じていたのですが、短いスパンで全国転勤があったんです。
そこで結婚を機に「地元・九州に腰を据えて働きたい」と考え、転職を決意。鉄道業界のインフラの1つでありながら、乗って楽しんだり、見て楽しんだりすることもできる点に惹かれ、JR九州への入社を決めました。
浦:私はもともと人々の生活を支える業種に就きたい、そして地元九州に貢献したいという思いで、新卒で九州内の総合病院に入り、総合病院の事務系総合職として勤務しておりました。一般的な会社で言う人事・総務に近い仕事で、健康診断など職員の福利厚生面の管理や庶務業務などを経験させてもらいました。
一方で、父親が電車好きだったこともあり、幼い頃から鉄道業界にも興味があったんです。医療機関という生死に関わる現場で働くうちに、「人生って短いな」「私も悔いのない一生を送りたいな」という思いが強くなって。それをきっかけに自分がやってみたい仕事に就いてみようと思い、JR九州への転職を決意しました。
稲用も、鉄道への強い思いからJR九州への転職を決めた人物の1人です。
稲用:前々職で別の地域の鉄道会社に就職し、今と同じ保線業務に関わっていました。主に線路の保守・改良工事の発注といった設計業務を担当する一方で、その工事を請け負う協力会社への出向も経験し、工事監督をしていた時代もありました。しかし、家庭の都合で地元・九州へと戻ることになり、一度はまったく異なる業種に転職したんです。
転職後も「いつかは鉄道の仕事に戻りたい」という思いを抱えていたところ、たまたまJR九州の保線業務の募集を見つけ。年齢的に少し不安な部分もありましたが、諦めず挑戦したところ、ご縁があり内定をいただき鉄道の仕事へ戻ってくることが出来ました。
社会人採用者としてそれぞれの経験を活かして働く3人が、これまでの経験の中で今の業務に生きていることを述べます。
滝石:プラント事業も鉄道事業も技術者として大切なことは「現場に出て覚えろ」ということなんです。前職でも先輩にそう言われながら育ちましたし、今も変わりません。その言葉を胸に日々の業務から学んでいます。
浦:医療従事者を中心にさまざまな方と関わってきたので、幅広い年代の人々とのコミュニケーションが以前より得意になりました。博多車掌区も、10歳代後半の若手から60歳代のベテランの車掌がいますし、利用するお客さまはお子さまからご年配の方まで幅広くなります。人と関わるという点では、前職の経験が大いに生かされていると感じますね。
稲用:保線業務はとても特殊なので、前々職で培ったスキルはもちろん生かされています。また、どんな仕事をしていても大切だなと思うのは「最後まで諦めないこと」。
工事で例えると、期日や期限が決まっていたり、制約を受けたり、関係各所との調整等、困難を伴うこともありますが、最後まであきらめずにやり遂げる気持ちを大切にしています。
それぞれの場所で見つけた「やりがい」の形──多様な経歴を持つ3人が語る鉄道の魅力
他社も経験してきた3人が感じるJR九州の魅力や雰囲気とは。
入社後の研修は宿泊込みで約2週間行われ、鉄道に関する基礎的な知識はもちろん、アクティビティを通じて同期との絆を深めます。その後、各配属先での業務を行います。
浦:私は熊本駅で新幹線の改札業務を経験した後、車掌になるための研修を受け、現在の部署に配属されました。決して器用な方ではないのですが、周囲の上司や先輩方が懇切丁寧に仕事を教えてくださったので、少しずつスキルアップ・キャリアアップすることができました。
滝石:前職と比較すると現場作業の時間が減り、机上で検討する時間が増えました。とくに私が所属する工務所では、新しい設備の導入や業務研究が盛んで、1年目の私も先輩や上司に教わりながら一緒に業務研究をさせていただく機会がありました。
また、他系統との交流も活発で合同の訓練や職場環境改善等を通じて工務所内のメンバーとの交流も増え、業務も進めやすくなりました。
稲用:配属直後は、JR九州の現場力の高さに驚きました。外注化が進む中、すべてではありませんが、自分たちで線路の補修や検査を行うこともあるので、「さすがJRだなぁ!」と思ったことを覚えています。
また私は社会人採用としては少し年齢が高かったので、入社前は雰囲気に溶け込めるか不安でした。しかし実際にはみなさん暖かく迎え入れてくれて、ありがたかったですね。
入社から1年ほどが経った今、それぞれのやりがいをこう語ります。
浦:お客さまとのささやかなコミュニケーションにやりがいを感じています。とくに、乗務中にお子さまに手を振ってもらえたり、「頑張ってください!」と声をかけてもらえたりすると、私自身、幼少期に憧れていた車掌さんになれているんだなと思い、誇りに思います。
はたから見れば、些細なやりとりかもしれませんが、それが私の原動力にもなっているんです。
稲用:線路って列車の運行や気候の変動によって伸びたり、縮んだり、歪んだりもするので、技術者の間では「まるで生き物だ」と言われたりするんです。線路が変形すれば、当然乗り心地に影響したり、時には事故に発展したりすることもあるので、それを未然に防ぎ、ミリ単位で補修するこの仕事に私はやりがいを感じています。
夜間、営業列車が運転していない時間帯に補修作業を行い、始発列車が無事に走っていくところを見た時の達成感はたまりません。
滝石:列車の安全に携われるというのは、それだけでやりがいにつながりますよね。加えて私の仕事は、列車を安全でかつ正確に走行させるために不可欠な信号などの保安装置の保守を担当しています。
信号機や踏切が故障した際は、多くのお客さまにご迷惑をおかけするため異常を未然に発見し、日々お客さまが笑顔で列車をご利用していただく姿を見ることにやりがいを感じます。
それぞれの描く未来図に向かって。社会人経験を活かし、JR九州で羽ばたく挑戦者たち
浦:入社当初はとにかく明るく元気な方ばかりで、その熱気に圧倒されました。「仕事愛」「仲間愛」「地元愛」に溢れた方が多く、仕事の話をすれば熱く語ってくれる人ばかり。自分が何か悩み事を抱えた時も周囲の方が親身に相談に乗ってくださって、とても頼もしいです。
加えて、福利厚生も充実していると口をそろえます。
稲用:仕事の時とそうでない時のオン・オフがしっかりしている方が多いですね。制度としても、労働時間の管理がしっかりしており、超過した時間分の業務にかかる給与もきちんと支給されます。「時間内に仕事を終わらせなければ」という意識が浸透しているように思います。
滝石:工務所やその日の人数にもよりますが、有給休暇も取得しやすいと感じています。また私の妻がもうすぐ出産を控えているのですが、JR九州ではなんと出産祝金も自分が思った以上の金額が支給されます。子育てをする上でも心強いですよね。
※ 第一子、30万円、第二子40万円、第三子以上50万円
今後ますますの活躍が期待される彼らに、将来のビジョンと転職を考える方へのメッセージを聞きました。
稲用:私自身はこのまま保線業務一筋で、プロフェッショナルをめざしていきたいです。加えて、キャリアアップのために資格取得も積極的に行なっていきたいですね。
転職を考える方に伝えたいのは、年齢に関係なく、まずは挑戦してみてほしいということ。私自身35歳を過ぎてからの転職活動でしたが、私のことを受け入れてくれました。
滝石:新しい業務や環境にも慣れてきたので、ここから先はマネジメントを任せてもらえるようなポジションをめざして頑張っていきたいです。
JR九州への転職を考える方には、とくに雰囲気の温かさを伝えたいですね。自由に意見を発信できる雰囲気なので、社会人採用者として前職での経験なども活かしながら、活躍していただきたいです。
浦:自身のペースでキャリアアップしたい思いがあり、今は昨今注目されている自動運転乗務員、あるいは運転士への挑戦を検討しています。
まったくの未経験で転職してきた私でも、上司や先輩、同期などに支えられて車掌になることができました。そんな私の姿が、転職を検討する方々のちょっとした契機になったらいいなと思っています。
※ 記載内容は2024年12月時点のものです

