キャリアの原点は「人」と「仕組みづくり」。それぞれの軸が交わった日本総研
新卒で日本総研に入社した太田と山田。就職活動では異なるバックグラウンドを持ちながらも、現在は共にSMBC BUSINESSシステムに携わっています。そんな2人が、キャリアの出発点として日本総研を選んだ背景には、それぞれの想いがありました。
太田:大学では情報系を専攻していたので、就職活動ではIT業界をメインに見ていました。コミュニケーション力が自身の強みと考えていたので、その両方が活かせる上流工程の仕事ができる会社を探していましたね。最終的な決め手になったのは「人」。面接などでお会いした方々の人柄や社風に惹かれて入社を決めました。
山田:私は経済を専攻していたこともあり金融業界に興味がありました。その中でも多くの人の役に立つ、世の中を少しでも良くする仕組みづくりに携わりたいと思っていたので、金融系SIerを志望していました。その中でも、金融の根幹である銀行業務に携わりつつ、しっかりとユーザーに寄り添えるのが日本総研だと感じました。
太田は2011年、山田は2012年にそれぞれ入社しました。入社後は、2人とも良い意味でギャップがなく、仕事にもやりがいを感じていると言います。
太田:「人が決め手」という点にギャップはなく、それは今も昔も変わりません。一方で、自分の役割が変わってきた側面もありますが、裁量を含めて会社内での自由度は格段に上がったと感じます。抑えるべきところはしっかり抑える必要がありますが、会社としても挑戦を後押ししてくれる空気を感じています。
また、入社後に私が一貫して携わってきた法人向け決済サービスでは、社会的インパクトの大きさにやりがいを感じています。良い声も改善のご要望も含め、リリース直後のお客さまの反応を肌で感じられます。24時間365日、社会インフラを支えている緊張感はありますが、その経験が今の自分を作ってくれたと思っています。
山田:私が入社して何より驚いたのは、システム開発の技術的な知識以上に、「どんなサービスを作りたいのか」という真の顧客要望を引き出す力や、開発に関わるすべての人とスピーディーかつ正確に情報を共有する力といった「ビジネススキル」が強く求められるということでした。
また、社会に大きな影響を与えるような、大規模プロジェクトが常に10本、20本と動いているのは入社して初めて知ったスケール感でした。社会的に意義のあるものづくりに携われることや、その影響の大きさを実感できることは、やりがいにつながっています。
「顧客志向」の連鎖。それぞれの経験がプロジェクトの推進力に
今回、社内アワードで最優秀賞を受賞した「Trunk」プロジェクト。これは、中小企業の経営者が抱える資金繰りの課題を解決し、本業に専念できる環境を提供することを目的とした、まさに経営理念である「顧客志向」を象徴するプロジェクトでした。
山田:中小企業の経営者の方は、本業の傍らで資金繰りや複数口座の管理といった煩雑な業務に追われています。そのペインを解消し、本業に集中できる環境を提供することが、企業の成長、ひいてはSMBCグループ全体の利益につながるというのが、プロジェクトの出発点でした。
プロジェクトの成功の鍵は、サービスを利用するエンドユーザーの姿を常に意識していた点にあります。グループ全体で掲げる顧客志向の思想が、プロジェクトの羅針盤となっていました。
私たち開発チームはSMBCとビジョンを共有し、「自分が実際にシステムを使う立場だったらどう感じるか」を常に問いながら設計を進めました。
「Trunk」プロジェクトではSMBCは「顧客志向」を貫いており、SMBCと一体となって開発している開発チームでもその方針は共有され、ともに同じゴールに向かって開発を進められたことが、このプロジェクトの成功の要因だったと思います。
それぞれの異なる経験も、プロジェクトに大きな価値をもたらしました。
太田:過去にSMBCへの出向を経験し、事業会社側からシステムを見る機会がありました。営業活動としてシステムを提案する中で、お客さまの視点を肌で感じることができたのは大きな財産です。
今回はPMOという、開発に直接は携わらない立場でしたが、この「顧客目線」は常に意識していました。最終的にサービスを円滑にお客さまへ届けるために、プロジェクトを支援する立場として何ができるかという視点が、プロジェクト推進の土台にあったのです。
山田:これまで経験してきた個人向けサービスでは、年齢やITリテラシーもさまざまな多くの方々が迷わず使えるUI/UXを追求することが常に求められてきました。
今回の「Trunk」は法人向けのサービスですが、根底にある顧客志向の姿勢はまったく同じです。以前の経験が、このプロジェクトを進める上での、私自身の考え方の「土台」になったと感じています。
開発手法もキャリアも異なる2人。お互いの仕事ぶりから、大きな刺激も受けたと語ります。
太田:私はこれまでウォーターフォール開発のプロジェクトしか経験したことがありませんでしたので、2週間単位でスピーディーに意思決定を繰り返すアジャイル開発には圧倒されました。
山田さんが持つ、短い時間の中で、意思決定に必要な情報を集め、高い精度で判断する力は、まねしようと思っても中々できるものではありません。
山田:私はその逆です。自分たちが所管している範囲の状況を把握し、スピーディーに課題を解消して前に前にと開発を進めることはできても、プロジェクト全体の進め方を戦略的に検討し方向性を示す「船の舵取り」のような役割は得意ではありません。
PMOとして太田さんが全体を俯瞰してみていただいていたからこそ、私は自分の担当システムの開発に集中して取り組むことができました。
前例なき挑戦。「一体運営」と「アジャイル開発」で乗り越えた壁
顧客との一体運営が高く評価された「Trunk」。その裏側には、物理的な距離を越えた密なコミュニケーションがありました。
山田:アジャイル開発では、短期間で数多くの機能や要件を具体化していく必要があります。そのスピード感に対応するため、開発期間中はSMBCの本店に席を置き、気軽に話せる関係性を築きました。
もちろん、SMBCとしてすぐに決められない重要な部分もあります。SMBCとして強くこだわりたい、顧客体験に大きくかかわる部分は時間をかけて検討していただく一方、一度方針を定めればぶれずに進められる領域は速やかに固めて開発を進めるなど、お互いに優先順位をすり合わせながら進めていきました。
エンドユーザーの声を拾いあげる上で中心となったのは、SMBCが実施した中小企業の経営者への直接のインタビューです。「お客さまがこう言っている」という事実を、プロジェクトにおける判断の基準としていました。
このプロジェクトは、法人向けシステムでは初となる大規模な「アジャイル開発」の導入も大きな挑戦でした。
山田:プロジェクトのスピード感を踏まえると、アジャイル開発は欠かせないと考えていました。
SMBCの担当者の皆さまは、これまで主にウォーターフォール開発を中心に取り組まれていたため、まずはアジャイルの考え方や進め方を共有し、共通認識をつくるところから進めました。
その中で、アジャイルが「柔軟に変更できる一方で、品質を担保するためには一定のルールや制約がある手法」であることを丁寧にすり合わせていくプロセスを大切にしました。
共通理解を高めながら、同じ方向を向いて進められる関係性を築けたことが、プロジェクト推進の大きなポイントだったと思います。
開発手法も文化も異なる複数のシステムが関わる中、PMOとして太田が担った役割は、プロジェクト全体の調和を取ることでした。
太田:一番大変だったのは、関連するシステムが多岐にわたる中、全体統制を図りプロジェクト推進することでした。システムが異なれば、考え方や優先事項も異なります。関係者全員が同じ方向を向けるようプロジェクトの指針を示し、その指針に基づき動いてもらう、そのための合意形成に最も注力しました。
この挑戦的なプロジェクトは、2人の成長にもつながりました。
太田:今回、ステークホルダーとの合意形成には、細かい単位で意思決定を繰り返しながら進めるという方法もあるのだと、「アジャイル開発」を通して学ぶことができました。
また、自分の強みであるコミュニケーション能力を、このプロジェクトを通して十分に発揮できたと実感じています。
山田:これだけ大規模なプロジェクトでは、すべてを自分でやることは不可能です。
だからこそ、誰が見ても同じように判断できるように、何故そういった判断に至ったのかを共有し、目線をそろえることを意識しました。プロジェクトを通して常に意識し続けたことで、自分なりの手応えは感じていますね。
こうした一つ一つの丁寧なすり合わせが、顧客との信頼関係を深め、感謝の言葉となって返ってくることもありました。
山田:開発を進めていると、どうしても追加のご要望は出てきます。そのたびに「いまの最優先事項は何か」を常にお客さまと一緒の目線で考え続けました。
取捨選択した内容をお互いにすり合わせ、うまく合意形成できた際に「ありがとう」「アジャイルで進めてよかった」と言っていただけたのは、とても印象に残っています。
挑戦は、新たなキャリアを拓く。2人が描く、日本総研の未来
「Trunk」プロジェクトの成功は、社内に「挑戦する文化」をよりいっそう浸透させるきっかけになっただけでなく、社員の新たなキャリアパスを切り拓く可能性も示しました。
山田:今回のプロジェクトでは内製開発にとくに力を入れ、若手社員が開発の主力を担いました。これまでの当社ではPMをめざすのが一般的なキャリアパスでしたが、今回のプロジェクトでは当社の社員が実際にコーディングを行う開発者となったり、スクラムマスターとして開発チームをまとめたり、アーキテクトとして技術的に実現できる方式に落とし込んだりなど、さまざまなポジションからプロジェクトに参画していました。
社員にとって多様なキャリアパスを知り、めざすきっかけの1つになったのではないかと感じています。
この経験を糧に、2人はそれぞれの未来を見据えています。
太田:今回は新規システムの立ち上げをPMOの立場で参画し貴重な経験をすることができました。
今後機会があれば、山田さんのようにPMの立場で新規システムの立ち上げに携わり、新しい価値を生み出す挑戦がしたいですね。
山田:お客さまの毎日が少し便利になったり、社会がより良くなったりする。そんな新しい価値を生み出し続けるサービス開発に、これからも携わっていきたいです。関わる立場やサービスの形は変わっても、その想いは変わりません。
最後に、この記事を読む未来の仲間たちへ、メッセージを贈りました。
山田:SMBCグループの革新的な取り組みは「Trunk」だけではなく、グループ内はもちろん、社会的にも話題性のある新しいサービスを次々と生み出そうとしています。
そのようにこれまでになかった新しい価値を生み出すサービスの開発に携わることができるのは、日本総研ならではの魅力だと思っています。
太田:プロジェクトを通して、人は成長します。そしてその成長は、自分で考えて行動することから生まれます。日本総研には、チャレンジできる環境が整っています。
社会により良いサービスを提供するという気概をもって、私たちと一緒に未来をつくっていってほしいです。
一人ひとりの挑戦を支える文化と、社会に貢献できる大きな舞台の上で、2人は熱意ある仲間と共に、これからも新たな価値創造への挑戦を続けていきます。
※ 記載内容は2025年9月時点のものです
