全社員の投票によって選考。社長へのプレゼンテーションを経て、優勝者が決定
社内の誰もがアイデアを応募でき、全社員の投票を通じて優勝者が決まる「イノベーションコンテスト」。事務局を務める眞形は、コンテストが生まれた背景をこう話します。
「エンゲージメント向上施策の一環として2020年に『イノベーションコンテスト』を開催することになりました。応募は年齢や性別、所属部署も一切問わず、個人でもチームでも参加が可能です。
募集テーマとしては、企業文化や社員のマインド・行動の変革につながるアイデアが中心となっています。他にも年度ごとに業務の効率化やコミュニケーションの促進、社会的価値の創出といったテーマを新たに加えるなど、徐々に変化させています」
応募されたアイデアは、事務局のチェックを経て社内の特設サイトに掲載されます。約30秒のプレゼンテーション動画などを参考に、社員の投票によって選考される仕組みです。
「2024年度の応募件数は27件で、そのすべてが社内の特設サイトに掲載されました。さらに食堂近くの壁にも応募されたアイデアを掲出するなど、全社的に注目を集めるイベントとなっています。選考の仕組みは初年度から変わらず、全社員の投票によって選ばれた上位5チームが最終選考へと進み、社長や役員をはじめとした審査員の前でプレゼンテーションを行います。
開催当初はコロナ禍だったため、最終選考の様子はオンラインでの視聴となっていましたが、2023年度からは会場で直接観覧できるようになりました。直属の上司や同僚がかけつけるなど、部を挙げての応援によりコンテストは更なる盛り上がりを見せています」
優勝したチームには、アイデアを実行する場と予算を提供。また最終選考に残ったチームにも副賞が進呈されます。
「普段はシステム開発業務に従事している社員が、エンゲージメントの向上に関わる施策の導入を提案するなど、自分の視野を広げ、新たな経験を積めることもこのコンテストの魅力です。全社の変革につながることはもちろん、自身の成長機会としてもコンテストを役立ててほしいと考えています」
回を重ねるごとに全社的な視点のアイデアが増加。投票率も上がり、社内での認知が向上
これまで計6度開催されているイノベーションコンテスト。応募内容にも変化が見られ、アイデア採用後の成果も着実に表れてきました。
「開催当初は目の前の業務課題を解決するようなアイデアが多く、影響範囲がやや限られてしまっていました。それが徐々に変化し、今では事務局の狙いどおり全社員に影響を与えるアイデアの応募が増えている印象です。
一例として、身近な課題を内製化によるシステム開発で解決する『JRI IoTラボ』の設立が挙げられます。日々の業務の中で感じるペインポイントに着眼点を得たアイデアとなっており、これまでにオフィス内のトイレの混雑状況が分かるアプリケーションや、社内便の到着を自動で通知するシステムなどが開発されています。社員の課題発見力やモノづくり意欲の向上に役立つ取組みになっていると感じます。
直近の2024年度は、書籍バンクのアイデアが採用されました。社員が読まなくなった書籍を寄付し、社員間で共有・貸し出しできる仕組みです。モノの価値を共有し、リサイクルすることで、サステナビリティの推進にもつながっています」
こうしたユニークなアイデアによって、社員の投票参加率も回を重ねるごとに上昇。初年度の約1000人から昨年度は約1400人に増え、社内での認知が高まっています。
「イノベーションコンテストが社内に浸透してきたことで、全社的に変革への意識が高まっているのを感じます。それが応募内容にも表れており、若手社員の参加も増えている状況です。とくに年次が若いほど社長や役員を前にプレゼンテーションできる経験は貴重なため、参加者からは大きな成長につながったという感想が寄せられています。
また、部門や部署を横断したチームでの応募が増えているのもうれしい変化です。組織を越えたコミュニケーションが活性化されているのを感じます。アイデアを応募することはもちろん、どのアイデアが自分にとって、会社にとって価値があるかを考えて投票すること。それも変革マインドを醸成する上で非常に重要だと考えています」
事務局として社員の主体性を尊重。個々の思いに触れる中で、会社の新たな魅力を発見
2022年にキャリア入社した眞形にとって、このコンテストは社員の新たな一面を発見する機会にもなっていると話します。
「人事として普段からさまざまな部署と関わりがありますが、個人の考えや思いに触れる機会はそれほど多くありません。事務局を担当する中で、会社のために行動を起こす社員の姿勢を目の当たりにし、こういう社員が働いている日本総合研究所に入社できて良かったと誇らしい気持ちになります。
その中でも特に印象に残っているのは、ある年度の最終選考に向けて準備を重ねていたチームです。最終選考の内容や方法について積極的に質問し、当日も早めに会場に到着して発表練習を行うなど、とても熱心に準備に取り組んでいました。
結果的にそのチームは優勝し、応募アイデアの実行段階に進んでいます。アイデアの着眼点も重要ですが、思いを伝えるための努力にも大きな価値があることを実感した経験でした。
そのチームはアイデアの採用後も、私たち事務局や上司とコンタクトを取りながら改善を重ねています。こうして熱い思いを抱き、変革のために行動し続ける社員がいるからこそ、会社がより良くなっていくのだと感じています」
イノベーションコンテストの主役は社員。より気軽に参加できるよう、改善を重ねていく
イノベーションコンテストにより多くの社員を巻き込むため、眞形が現在検討している施策の一つが「募集・表彰対象の拡大」です。
「新たなアイデアを募るだけでなく、社員がすでに実行している取り組みを募集できないかと考えています。表彰をきっかけに全社に波及させることで、社員の行動変革や意識改革につなげることができれば理想です。このアプローチを使うことで、コンテストの敷居を下げつつ、社員のさらなるエンゲージメント向上につなげたいと考えています」
応募はもちろん、投票による参加も、眞形はコンテストの重要な要素として位置づけています。
「投票することも、会社を変えるための重要なアクションです。自分が選んだアイデアが、全社の施策として採用されるかもしれないと考えると、投票するだけでもワクワクすると思います。投票数は年々増えているとは言え、まだ社員の約半数は参加できていない状況です。自分の考えや思いを反映するためにも、ぜひ投票を通じて参加してほしいと思っています」
次回の開催に向けて着々と準備を進めている眞形。意気込みについてこう語ります。
「応募も投票も、イノベーションコンテストの主役は社員です。参加する社員が普段の業務とはまた違ったステージで輝けるよう、全力で支援していきたいと思っています。事務局としても、一人でも多くの社員に参加したいと思ってもらえるように、試行錯誤しているところです。広報活動に一層注力しながら、新たな取り組みの導入も進めていきたいと思います。
応募にあたっては、どんな些細なアイデアでも構いません。個人では参加しづらいという場合は、同期や業務で関係する仲間を誘って参加するのもおすすめです。日本総合研究所で働くすべての社員に開かれているコンテストなので、自らの手で会社を変革する場として積極的に活用してもらいたいと思っています」
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
