ロボットの可能性を広げ、社会を支える。評価・認証業務と標準化活動に携わる日々
認証制度開発普及室ロボットソリューショングループに所属する桑田。現在はサービスロボットの技術支援サービス、安全評価や標準化活動に携わっています。
「サービスロボットとは、人が行う作業を代行・補助するロボットの総称です。介護現場や工事現場などにおいて、人の身体的負荷が高い作業の補助を行う身体アシストロボットや、レストランやスーパーマーケットなどで働く移動作業型ロボットなどがあります。
私は主にサービスロボットを開発するメーカーの技術文書、設計図、コンセプト資料などを確認するとともに製造現場工場の製造管理体制の確認を行い、国際規格で定められた要求事項を満たしているか確認する業務を行っています」
また、規格適合性を確認するだけではなく、お客さまがサービスロボット開発設計のプロセスを円滑に進めていただけるよう、技術支援サービスも提供しています。
「私たちは開発設計プロセスに寄り添い、お客さまが悩んでいる部分を一緒に考えながら、解決をめざします。
たとえば、製品の使用時にどのような危険が潜んでいるか開発の初期段階でシミュレーションする『リスクアセスメント』という活動があります。商品の危険要素をあらかじめ把握した上で、危険要素を取り除いたり軽減させたりする施策を検討・実施することで、製品の安全性を効果的に高める設計を効率的に進めることができます。
しかしながら、機械の安全性を確保するための国際標準規格をどのように理解し、リスクアセスメントをどのように実施すればよいか、悩んでいるお客様も多いです。
私たちの技術支援サービスでは、国際標準規格を正しくご理解いただけるセミナーやリスクアセスメントを適切に実施するためのワークショップ形式の研修を通じて、規格の理解度を高めるとともに、リスクアセスメントやリスク低減の活動を適切に実施できるようサポートさせていただいています。お客さまの『ものづくり』の根幹部分を支えることができる仕事だと思っています」
さらに、標準化活動も社会のインフラを支える重要な業務の1つです。
「国際標準規格であるISOや日本産業規格であるJISなど、さまざまな団体の規格の策定に携わっていくのが標準化活動です。私は現在、主にロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)という業会団体のWGにて、同機構で整備を進めている規格策定活動にも参画しています。
RFAは、あらゆるタイプの施設においてロボットの導入を促進するため、ロボットフレンドリーな環境の構築をめざす団体になります。施設内を運行するロボットが、エレベーター・セキュリティゲート・他のロボットと連携するための規格を整備することで、物流・警備・清掃といったタスクを担うロボットを円滑に導入できるようになります。
私は、開発されたロボットがロボットフレンドリーな環境を適切に扱うことができるか、RFA規格に基づいた試験方法の検討にも参加しております。ロボットの活用をいっそう進め、サービスロボットが、エレベーターや自動ドアのような『存在して当たり前のインフラ』になることをめざす上で、規格への適合性が非常に重要な要素になると考えています。そんな活動に参加でき、日々とてもやりがいを感じています」
エレベーター設計からロボット業界へ。未来を見据えたキャリア選択
桑田は前職の昇降機メーカーで、機械設計職として従事していました。
「前職ではエレベーター、エスカレーターの設計に携わっていました。案件ごとに、公的な法定基準・規格や社内規定にもとづいた技術検討を行い、得られた技術情報を顧客や関連部門に提供する業務を担当していました。最終的には課長代理としてメンバーのマネジメントも行っていました」
18年ほど設計業務に携わる中で、桑田は次第にキャリアの転換点を模索するようになります。
「エレベーターやエスカレーターは電車と同じで、『使えることが当たり前』になっている重要なインフラ設備となります。ただ、機械としては成熟期に入っており、今あるものを確実に適用していく、という仕事なんです。
それはとても大切なことではあるんですが、画期的な技術革新は、宇宙エレベーターのようなものが出てこない限り、見込めない状況でした」
そこで桑田は、より未来を見据えた領域の業務を視野に入れるようになったと語ります。
「仕事にはやりがいを感じていたんですが、『今後10年、20年先の日本や世界の人々の日常生活を支えるような技術開発に携わりたい』と考えるようになりました。転職活動を始めた当初は、メーカー企業ばかりを探していたのですが、その過程でJQAの方からお声がけいただきました」
ロボット業界全体の発展を支えるような仕事に大きな可能性を感じた桑田は、JQAへの入構を決めます。
「日本は高齢化や労働者不足など、さまざまな社会課題を抱えています。その解決にロボットは重要な役割を果たすと考えています。JQAの求人内容を見て、直接ロボットを設計開発する業務ではなくても、評価・認証や標準化活動という業務があることを知り、ロボットの普及推進に向けて、微力ながら縁の下の力持ちとして貢献できればと考えました」
思い描いた未来が現実に。JQAで実現した社会貢献できる業務と柔軟な働き方
桑田は2024年2月に入構したばかりですが、事前に思い描いていた仕事ができていると語ります。
「面接で話をうかがっていた内容と実際の業務内容が一致しており、評価・認証業務や、技術支援やセミナー開催など、思い描いていた通りの仕事ができています。標準化活動においても、もともと希望していた、ロボットが円滑に社会実装されるための業務に携われています」
職場の雰囲気も良く、前向きに業務に取り組めています。
「当初JQAは堅い雰囲気の団体なのかなと思っていたのですが、実際は非常に穏やかな方が多いですね。以前の職場は建築業界に近く、タイトなスケジュールの中で業務を進めることも多かったんです。
JQAにももちろん締め切りはありますが、周りの方々に支えられながら、ポジティブに仕事に取り組める環境があります」
さらに待遇面や、福利厚生の面についてもこう話します。
「給与面でも世間一般的な水準よりも高く、大手企業と同等かそれ以上の待遇をいただいています。働き方も、在宅勤務が週に2日程度可能で、時差出勤も前後2時間30分の範囲で調整が可能。服装もオフィスカジュアルで、ある程度自由度のある環境で働けています。
とくに印象的なのは、女性職員が結婚・出産後もいきいきと活躍されている点です。育休についても、同じ部署の方も積極的に取得されていますし、男性の育休取得も増加傾向にあると聞いています。
入構前に想像していた以上に、柔軟な働き方ができる環境だと感じています。これは良い意味でのギャップでしたね」
探究心と協調性がカギ。発展途上のロボット業界で活躍する人材の条件とは
サービスロボットという先端技術分野に携わる桑田。入構して間もないものの、今後のキャリアについて明確なビジョンを持っています。
「まずは評価・認証案件において、より難易度の高い業務に関与していきたいと考えています。将来的には規格の知識を深め、JQAとしての解釈や方向性をもとに、お客さまにより寄り添った形でサービスを提案できるようになりたいです。
とくにサービスロボットの分野では、抽象度の高い規格内容を具体的な解釈に落とし込む必要があるので、メーカーとの密なコミュニケーションを心がけたいですね。標準化活動では、ロボットのような先端技術をスムーズに社会に導入できるよう、貢献していければと思います」
現在の仕事の魅力について、桑田は幅広い方々との関わりを挙げます。
「評価認証や標準化活動を通じて、さまざまなメーカー、外部団体、大学の研究者など幅広い方々と関わることができます。そこから人脈を広げていく機会が得られますし、多様な組織や人との関わりの中で自己成長できる環境があります」
また、どのような人材が活躍できるのかといった問いに、桑田は探究心の重要性を強調します。
「ロボット業界はまだ発展途上の分野です。現状に満足せず、『これで最適なのか』『もっと良いやり方があるのではないか』と常に探究心を持って取り組める方に来ていただきたいです。
また、個人で突き進むのではなく、チームメンバーとディスカッションを重ねながら、協調して良いものを作り上げていける、穏やかで冷静な方が理想ですね」
最後に、転職活動をしている技術者に向けてメッセージを送ります。
「メーカーの技術者は転職活動の際、どうしてもメーカー企業を中心に探してしまいますし、新卒採用でも同様の傾向があるようです。私自身、メーカーの技術者として転職活動をしていた時は、JQAのような認証機関の存在をあまり意識していませんでした。
しかし実際に働いてみると、先端技術の社会実装に関わる重要な役割を担っていることを実感しています。メーカー出身の技術者の方々にも、こういった世界があり、新しいキャリアパスを描ける可能性があることをぜひ知っていただきたいです」
※ 記載内容は2024年12月時点のものです

