震災の記憶が導いた、土木業界へのまっすぐな決意
幼少期から活発な性格だったという農内。友達と走り回って遊ぶ日々を過ごしていました。
「外遊びも好きでしたが、読書も好きで、小説やライトノベル、教本まで幅広いジャンルの本を手に取っていたのを覚えています。中学時代は友達と一緒にパソコン部に入部し、初心者でも簡単にゲームが作れるアプリを使ってゲームを作っていました。
高校では天文地学部に入部し、文化祭で小さな子どもたちに見せるためのプラネタリウムを作りました。また、図書館の司書さんと仲良くなって、よく図書館で本を読んだり、おしゃべりをしたりして過ごしていましたね」
そんな農内が一転して土木の道を志すきっかけとなったのは、高校3年生の時でした。
「将来、自分がどのような仕事をしたいか考え、自分の大切な人たちが安全に暮らせるようにしたいと思いました。そうすると、家だけでなく街全体、引いては国全体を安全にできたらと思ったんです。
この決意の背景には、幼少の頃に経験した震災の記憶が大きいです。当時はまだ幼かったので難しいことはわかっていませんでしたが、ニュースに対する衝撃はありました。自分の家族や友達にそういうことが起きたらと想像した時に、何かに貢献できるようにと、土木の世界に関心を持ちました」
土木工学科に進学した農内は、道路や橋、擁壁の安定計算、コンクリートの種類など幅広い分野を学びます。とくに道路分野に興味を持ち、道路研究室に所属しました。
「講義の中で、道路には防災の役割や人々の交流の場としての機能があること。そして、災害時には救急隊が通る道を確保する重要な役割があることを学びました。私のめざす防災の考えに最も近いと思い、道路分野を選びました。
そして、卒業論文ではSDGsにも関わってくる将来的な原油需要の減少を見据え、アスファルトの再生利用について取り組みました。劣化したアスファルトでも高温高圧の機械で処理すると性能を回復できることがわかっていたので、それをさまざまな状態で比較してより良い方法を探る研究をしていました」
「ここで働きたい」という気持ちが確信に。20日間のインターンシップで得た経験
大学3年の夏、カリキュラムの一環として長期インターンシップに参加することになった農内。前田道路で、道路の基礎から実践的な実習まで幅広い経験を積みます。
「座学では道路の基礎的な構造を学び、実習では測量でトータルステーションという機械を使用したり、杭打ちの位置を導く杭ナビという測量機なども使用したりしました。社員の方々は忙しい中でも丁寧に指導してくださり、実習生の質問にも丁寧に答えていただきました」
20日間のインターンシップを通じて前田道路の魅力を実感した農内は、他の道路会社や空港の舗装を手がける会社など5、6社のインターンシップにも参加。
選考段階では、第一志望である前田道路のみを受けたと話します。
「前田道路の魅力は、民間工事が多く、小型の工事を数多く手がけている点です。地域密着でさまざまな条件の工事を経験できれば、応用力や臨機応変な対応力が身につくだろうと考えました。
面接が中心の選考でしたが、面接官の方々は私の話をよく聞いて、誠実に向き合ってくれました。インターンシップの時から感じていた会社の雰囲気と変わらず、ここで働きたいという想いがいっそう強くなりました」
無事に内定を獲得し、2025年4月に前田道路に入社した農内。最初の2日間はインフロニアグループ合同の入社式・研修が行われ、前田道路だけではなく、前田建設・前田製作所・日本風力開発のグループ各社から集まった新入社員たちと交流を深めます。
「研修では事前課題としてグループ各社についての下調べと、自分なりに未来のインフラについてこんなものがあったらいいなと思うことや気になったものの情報を集めておき、そのアイデアをチームで出し合って一つにまとめて発表するような課題に取り組みました。
チームにはグループ各社のさまざまな経歴や出身の方がいて、それぞれの視点や考え方、発想が異なっていて刺激を受けました。私が想像していたものとは全然違う方向から意見が出てきたりして、とてもおもしろかったです」
土木の基礎知識と資格取得。学びと共に同期の絆も深まっていく
前田道路での研修は、社会人としての基礎から始まりました。
「最初は、保険や銀行関連の手続きなど社会人として必要な知識を学びました。社会人になって自分で決めなければいけないことは数多く出てきますが、そんなことなども研修の中で教えていただいて。その後、各部署の方々による会社説明があり、社内の役割分担について理解を深めていきました」
その後は、道路に関する専門的な研修へと進んでいきます。
「土木分野を専攻していないメンバーもいるため、基礎的なところから始まりました。アスファルトは何を指し、路床となる材料は何種類あるのか。そういった道路の構造や材料の話から入り、それぞれの厚さや材料の量の計算、測量、丁張実習と進んでいきました」
農内にとって、道路の構造や材料については既知の内容でしたが、それ以外は初めて学ぶことばかり。興味のある分野だけに、新しい知識を吸収することが楽しみだったと言います。
「丁張の実習や舗装工事の見学がとくに印象に残っています。機械による施工は手作業と比べて非常に綺麗な仕上がりになることや問題が起きそうな箇所を適切に対処していく様子を見て、やはりこの仕事が好きなんだと実感しました」
また、資格取得も研修の重要な柱となっています。土木職では一級土木施工管理技士の資格に加えて複数の技能講習を受講します。
「大型特殊自動車免許や、玉掛け、車両系建設機械の3つの資格を取ることになっています。10日間ほどの合宿形式で、実機での訓練にも取り組みました。
一級土木の一次試験の勉強は研修をやりながらだったので、休み時間や講義が終わってから時間を見つけてはみんなで寮の会議室に集まって勉強し、教え合っていました」
同期は70人ほどで、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。
「いろんな人がいますが、みんな得意分野と不得意分野があります。少しすると打ち解けてきて、その得意な部分と不得意な部分を補い合うようになりました。
たとえば、資格取得をする時は、運転が得意なメンバーが中心となって教えていました。私は土木の基礎知識があったので一級土木の試験勉強の時に具体的なイメージを伝えることが多かったです。支え合いができるところも、同期の魅力だと感じています」
本配属に向けた意気込みと展望。性別問わず活躍できる職場で描く夢
研修も終盤に差し掛かっている農内は、本配属に向けた想いを語ります。
「研修の中で実務の概要は学びますが、実際にはまだ経験していないので今後さまざまな場面でつまずくことがあるかと思います。そういう時には、ここにいる方々と同じように真摯に向き合っていきたいと考えています。わからないことはそのままにせず、きちんと確認する姿勢を大切にしていきたいです」
民間工事が多いことが特徴的な前田道路。農内はその特徴を活かしたキャリアプランを描いています。
「最初はいろいろな条件の工事を経験して、臨機応変な対応力を身につけていきたいと思います。そして、実力がついてきたら大きな工事にも挑戦してみたいです。とくに、空港に興味があるので滑走路やエプロン工事にいつか携わりたいと考えています」
一般的に女性が働きにくいイメージがあると言われる建設業界や道路業界。しかし、前田道路は環境が整っていると農内は話します。
「前田道路は、業界の中でもとくに女性の活躍に力を入れている会社だと感じています。実際に働きやすい環境も整っているのですが、残念ながらそういった取り組みがまだ広く知られていない印象があります。この魅力が多くの人に認知されるようになったら嬉しいですね。
前田道路の社員の方々は変えていくことに本気な人が多く、私もその熱意に惹かれ、共感して入社を決めました。性別問わず活躍できる会社として『前田道路』が挙げられるようになり、業界のトップランナーとして、業界全体にその動きが波及していったら理想的です」
※ 記載内容は2025年7月時点のものです
