ジョブ型への転換。その背後にある“公平さ”へのこだわり
2025年7月より、インフロニアHDで新たな人事制度がスタートしました。人材戦略部プリンシパルディレクターの新城は、制度設計の中核を担った一人です。
新城:新たな人事制度の一番の特徴は、それぞれの方が担う職務の責任に基づいて処遇を決める仕組みとしたことです。INFRONEER VISION 2030の達成に向けて、私たちはグループ全社の力を結集し、従来の業界の常識に縛られないアプローチでインフラ事業の拡大に挑戦しています。
そのため社員に求められる役割も変化しており、HDにおいては事業各社の活動をより高度に連携・融合させていく本社機能を強化していく必要があります。
それぞれの職務に対しての専門性が強く問われると同時に、グループ全体と各社における事業・組織の構造を深く理解して全体最適視点から業務を組み立て、期待される成果が出るまでやり抜くことができているのかを問う制度として導入しました。
プロジェクトが始まっていた段階で参画し、制度の根幹部分を設計した新城。しかし、その道のりは決して平坦ではなかったと言います。
新城:この制度の適用対象者には、インフロニアHDで直接雇用されている社員と事業会社からインフロニアHDへの出向者がいます。そうした異なる立場の方々にとって公正に処遇されていると感じられる制度になるようにという意識がありました。
事業会社各社では業界の違いやこれまでに向き合ってきた組織課題に違いがあったために、人事制度の枠組みや運用方法もそれぞれ独自の変遷を経て現在の形に至っています。そこで、制度設計チームでは各社がどのような考え方に基づいて社員の貢献に報いているのかについて理解を深めることから始めました。
またグループ内に目を向けるのと並行して、売り手市場となっているキャリア採用で当社が求める人材から選ばれる存在となるために、高度な専門性と成果に対する飽くなき挑戦心を兼ね備えた人材にとって魅力ある制度設計をめざし、グローバル企業のベンチマークとインフロニアらしさの両面からバランスをとりつつ検討を重ねていきました。
この過程で新城が感じ取ったのは、インフロニアグループの社員に根づいた独自の文化──実務での試行錯誤を通じて現実感のあるビジネスの勝ち筋を生み出していく活動を重視する姿勢が多くの社員に共有されていること──でした。
新城:当社の一番良いところは、リアルな問題解決の実践経験を重ねて足元からしっかりと鍛え上げてきた人材が組織を支えているということです。総じて、事業競争力の強化に向けた難題に立ち向かい、責任をもって完遂する力に長けている。その中には将来のあるべき姿とその実現への道筋を自ら思い描いて実行に持ち込むタイプもいれば、上位方針を踏まえて具現化・実装することを得意とするタイプもいます。
さらにキャリア採用を通じて、社内にはない多様な知見を持った人材が続々とインフロニアHDに参画してこられています。それぞれの特性を持った方に然るべきポジションで業務に従事していただき、その役割・責任に応じた待遇を用意することが重要だと考えています。
「作って終わり」ではない。制度を育てるという次なる挑戦へ
新人事制度の骨格が固まった段階で、矢部が人材戦略部に加わります。制度のコンセプトや大枠はすでに決まり、制度を社内に展開していく重要な時期でした。
矢部:私が入社をした時は、制度のコンセプトや大枠ができていて、いよいよそれを社員に説明して展開していくという段階でした。
今回の制度のコンセプトには「挑戦」や「共創」が掲げられています。インフロニアグループがめざす新たな総合インフラサービス事業の全体像を思い描いた時に、自身の業務を通じてどのような成果を生み出すべきなのかを考える。
そして、その成果創出への取り組みの中で成長の機会を得ながらキャリアを築き、次に向けて進んでいけるよう促していくことが重要だということ。それを社員の皆さんに理解いただけるよう心がけています。
制度に対する理解浸透は、道半ばだと続けます。
矢部:コンセプトには共感いただける部分もある一方で、個別具体論としてはこれまでの事業各社における制度との違いや今後のキャリア形成といった側面で正直まだ不安が残っているかと思います。
制度自体を理解してもらうことも重要ですが、なぜこういった制度としたのか、その背景にある目的意識を理解してもらうことも大切だと考えています。
矢部の入社後、運用段階へと移行した2025年7月のタイミングで石井も参画しました。
石井:これまでの経緯や制度ができた背景を理解し、それをどうすれば社内に浸透させられるかを考えるフェーズにいます。本来の目的を達成するために何ができるかをみんなで意見交換し合いながらアイデアを形にし、日々ブラッシュアップしていく。人材戦略部全体でチーム一丸となって制度を推進していく体制になっています。
新制度では、従来の「人に仕事が紐づく」考え方から「仕事に人が紐づく」考え方への転換が求められています。
石井:この制度の肝となる考え方は、まず組織の戦略を起点とした仕事が設計され、そうして与えられた役割を通じ、自分がどう成果を出して求められたミッションを果たしていくか、ということだと思います。
「まず仕事ありき」というのは従来の制度の枠組みと異なる点ではありますが、実際にはインフロニアとして大切にしてきた思想と本質的な部分は大きく変化していないため、その点を理解いただくことが重要ですね。
制度設計の完成は決してゴールではありません。矢部は制度運用における継続的な改善の重要性を強調します。
矢部:運用するフェーズとなって、これまで以上に社内からフィードバックを得ることが重要になってくると思っています。作ったら終わりではなく、それをさらにより良いものにしていく。
それぞれの社員がその強みや持ち味を発揮して全力で仕事に取り組むことで成長できるような会社にしていきたいという想いがあるので、さまざまな視点の意見を聴き続けることを大切にしています。
違いをおもしろがる文化があるから、融合の一歩を踏み出せる
新城:もともとは事業部門からキャリアを始め、ものづくりに近いサービス業でプロジェクトマネージャーをしていました。人や組織の課題に日々向き合う中で、人が幸せに働ける会社をつくりたいという想いが芽生え、人事の道に進んだのです。
大手グローバル企業の人材開発部門で人と組織の変容支援に関する専門性を磨き、その後の転職先も含めて採用、人事制度企画、ダイバーシティ推進、エンゲージメント向上など幅広い業務に携わりながら、人材戦略策定にも手を広げてきました。
インフロニアHDに入社した決め手は、グループ全体を俯瞰できる立ち位置から経営戦略の実現を支える人事業務に挑戦できる点に魅力を感じたからです。前職までの企業規模とも近く、採用面接を通じて経営層とも事業現場とも密に接点を持ちながら仕事ができることを確認できたことで、これまでの経験が活かしやすいとも考えました。
矢部:私は製薬会社で医薬情報担当者をしていました。その後、同社の人材育成や組織開発に携わるようになり、パフォーマンスマネジメントやタレントマネジメント、キャリア開発などの専門性を深めてきました。
インフロニアHDに入社した理由は、社員の皆さんが率直かつオープンに話をされ、信頼できたことです。また、これから新しく仕組みを作っていく段階で参画できるということにおもしろさを感じました。
石井:率直な点に魅力を感じたのは私も同じです。当社のカジュアル面談を受けた時、今どのようなことに本質的な課題があると感じているかが本音で語られている印象を持ちました。親近感が湧き、自分がここで働く姿が描きやすい会社だと思ったのが決め手になりました。
私自身のキャリアは幅広く、流通大手と人材業界を行き来しながら、多岐にわたる業務を経験してきました。人事分野では事業会社の一員として、また顧客企業を支援するコンサルタントとして採用、教育、制度設計、営業支援などを手がけ、戦略的な視点から最適な人事施策を講じることで各企業や部門のミッションを推進する役割を担ってきました。さまざまな職務を経験してきた中で、自分がこの先の職業人生をかけて最も取り組みたいことは何か考え、人事を選びました。
入社後の印象について、3人はそれぞれの観点から語ります。
石井:お互いにリスペクトの精神があって年齢関係なく意見を言い合える風土が醸成されているのがとてもすてきだと思います。
新城:たしかに、そうですね。自分なりの考えをすでに出されている意見とは異なる視点から発信しても疎まれることなく、むしろおもしろがってもらえるぐらい、多様性が受け入れられる環境だと実感しています。
矢部:社会貢献に対する想いや誇りを持って仕事をしている方が多いことも、魅力的だと思っています。課題に向き合い、より良い方向に一歩進めていくような人たちを、支えて応援したいと私自身も考えるようになりました。
石井:こうした魅力や強みを活かした協力体制をもっと築いていきたいですよね。そうすれば、もう一段、二段先のステージに行けるんじゃないかと想像しています。
矢部:異なる文化や考え方を融合していけば、よりよい会社となりそうですね。
新城:グループ一体となって一つのビジネスモデルを作り上げていくのは、とても難しいことです。ただ、それを乗り越え、それぞれの会社が持っているポテンシャルを最大限活かし切れたらどれだけの成果を出せるのだろうと、私も期待しています。
違う視点を持ち寄って、人を大切にする制度をつくる
新人事制度の立ち上げから運用まで、それぞれ異なるフェーズで関わってきた3人。
豊富な人事経験を持つ彼らが、これまでのキャリアで培った価値観をもとに人事としてのポリシーと今後の展望について語ります。
新城:強い会社、良い会社を作りたいですね。社員の皆さんが当社で働き、当社と共に成長することに熱意を持って「やりたい」と言える会社を作ることが、私にとっての目標です。
多様な人材が集まるホールディングスの環境において、私がとくに大切にしているのは、異なる特性を持つ人たちがいることで生まれる相互作用です。「大人が真剣に考えたことの中には、必ず何か光るものがある」と以前メンターから教わりました。磨けば光る原石を見つけ出せるかによって、その後のチームとしての仕事が大きく変わると思っています。
矢部:私の場合は「ワクワク」というポリシーを持っています。そのため、ワクワク感をもって社員自ら主体的に何かを変えていけるような組織にしたいと考えています。会社のめざす方向、会社が成し遂げたいことと、社員とをつないでいくのが人事制度だと思っています。適所適材を促しながら、会社の持続的な成長につなげていけるよう働きかけていきたいです。
石井:私は「Win-Win」を大事にしたいです。良い会社は、会社も社員もWin-Winになっています。働く人の成長が会社の成長につながり、会社の成長が働く人のさらなる成長につながって好循環のサイクルが回っていく。そのような組織の形を作っていき、働く人たちの多様な才能を発揮できるようにしていくことが私の理想です。
異なる経歴と価値観を持つ3人。インフロニアHDという新しいステージで想いを実現するため、これからも尽力していきます。
※ インフロニアHD単体の人事制度については、インフロニアグループ採用専用ポータルサイト内「働き方・福利厚生」もぜひご覧ください
※ 記載内容は2025年7月時点のものです
