発電事業を推進し、自然環境や住民の暮らしも守る。環境アセスメントに携わる使命
環境問題が深刻化する現代。環境への負荷が少ない再生可能エネルギーとして期待されているのが、風力発電です。発電所の開発に向けて、S氏は環境アセスメントの手続きを行っています。
「発電所を建設するには、土地の環境や景観、そこに暮らす住民の方々に対して十分な配慮を行わなければなりません。そのために実施するのが、環境アセスメントです。
環境影響評価法という法律に基づいて行われ、発電事業による環境への影響を調査、予測、評価して結果を公表。そして国民や地方公共団体などの意見を計画に反映し、最終的に経済産業省から許可を得ることで、事業を開始することができます。
環境アセスメントにおいて私が担当しているのは、手続きの中で規定されている、環境アセスメント図書の作成に関わる業務です。土地の自然環境と住民の方々の暮らしを守りながら、再生可能エネルギーの普及を推進することがミッションとなります」
クリーンエネルギーとして注目される風力発電。住民や行政機関の理解を得た上で事業を展開するためにも、周辺環境への影響を明らかにする調査が重要になります。
「発電所の建設によって生じる影や騒音、景観への影響範囲のほか、希少な動植物が生息していないかなど、さまざまな観点から調査を行います。鳥類の調査などは、その分野の知見を持つ専門家の方に依頼しますが、どの場所でどういった調査を行うか、現地を回りながら行政機関の審査員に対して説明することもあります」
常に5~6件のプロジェクトを同時に進行しているS氏。仕事をする上で大切にしている姿勢があります。
「環境アセスメントに携わる中で常に感じるのは、環境への影響を評価することの難しさです。どれだけ調査を尽くしても、発電事業による影響がないとは言い切れず、評価に正解はありません。
だからこそ大切にしているのが、住民の方々や行政機関・有識者の方々をはじめ、社内外のさまざまな意見や想いに耳を傾けること。あらゆる観点から風力発電について考えた上で、事業を推進するように努めています」
インフラを通じて社会貢献を。これまで培った知見を活かし、選択した新たなキャリア
前職では金融系の企業で法人営業を担当していたS氏。転職を決めた背景には、インフラへの想いと学生時代の経験がありました。
「私は社会を支えるインフラにもともと興味があり、人々の暮らしに欠かせない金融に関わる企業に就職しました。商材はシステムでしたが、より、目に見えて手に取れるような形で社会への貢献を実感できる仕事がしたいと考えるようになり、転職活動を実施。その中で出会ったのが、日本風力開発です。
社会的ニーズが高い再生可能エネルギーには、以前から強い関心を持っていました。また、環境アセスメントの業務内容を見て、学生時代に学んだ領域にもつながると感じたんです。私は学生時代のゼミで、フィールドワークを行っていました。異なる文化圏で暮らす外国人移住者の方などにインタビューを実施し、土地に関する調査に取り組んでいた経験との共通点。それらを活かし、インフラを通じて社会に貢献したいと考え、転職を決めました」
入社後は調査部アセスメント課に配属。周囲のサポートを受けながら、業務を覚えていきました。
「先輩方の出張に同行したり、行政機関との会議に同席したりと、まず現場を知ることからスタート。わからないことがあれば、いつでも質問できる雰囲気に助けられました。社内はもちろん、社外のコンサルティング会社の方にも積極的に質問し、知識を増やしていきました」
未経験から挑戦した環境アセスメントの業務。法人営業で培ったスキルは、現職でも活かせています。
「環境アセスメント手続きでは、動植物の専門家などさまざまな方と対話し、関係性を構築する必要があります。異なる意見を自分なりに咀嚼してまとめ、着地点を追求するのは法人営業でも同じ。前職で培ったコミュニケーションスキルが活かせていると思います。
一方で、さらに経験を積む必要があると感じているのが、調査結果を踏まえた事業評価の考え方です。アセスメントの手続きが完了するまでには、10年近くかかると言われています。長期的な視点を持ち、環境への影響を最小限に抑えられる環境アセスメント手続きをめざしたいと考えています」
求められるのは高度な専門知識。難しいからこそ、新たな知見を学ぶことがやりがいに
法律に準拠した手続きを行う環境アセスメント。高度な専門知識が必要とされる業務だからこそ、感じられるやりがいがあります。
「騒音値の計算式や影の影響を定量的に予測する方法など、専門用語も多く最初は覚えるのに苦労しました。環境ガイドラインを読み込み、判断基準について自分で学ぶ努力をしながら周囲にも教えてもらうことで、当初より理解が深まってきたと感じています。
難易度は高い業務ではありますが、自分がこれまで足を踏み入れたことがなかった分野の知識を習得できるのはこの仕事ならではの醍醐味。専門家の方々へヒアリングを行う中で、一般には公開されていないような珍しい動植物について知る機会もあります。新しい世界を学ぶことはとても興味深く、やりがいを感じます」
調査を通じて日本国内のさまざまな土地について知ることができることも、モチベーションにつながっているとS氏は語ります。
「資料や文献を通じて、知らない土地や地域の暮らしを理解するのはとても貴重な経験です。自分の視野が広がるのを感じるとともに、住民の暮らしを守り、環境との共生を追求する使命感も高まります。手続きに関して習得するべき知識はまだまだあり、課内のメンバーに助けてもらうことも多いですが、一歩ずつ成長していきたいと思います」
S氏を含め4人が所属するアセスメント課。担当するプロジェクトは異なりますが、業務で困った時には頼りになる存在です。
「アセスメント課だけでなく、日本風力開発にはキャリア採用の仲間が数多く在籍しています。それぞれが専門分野を持っていて、魅力的なメンバーばかり。この分野ならこの人、というように、社内に相談できるネットワークがあるので心強いです。
プロジェクトにはいくつもの工程があり、完成までにさまざまな部署のメンバーが関わることになります。そのため自分の役割を果たし、後続のメンバーへと業務のバトンを渡せた時にも、大きなやりがいを感じますね」
行政機関に自分の意見を提言できるように。助けてくれた仲間へ、業務を通じて恩返しを
前職からキャリアチェンジし、新たな業務に挑戦して約5年。現在の心境をこう語ります。
「成果が目に見える風力発電所の開発に携わり、転職で果たしたかった目的が実現できてとても充実しています。環境アセスメントの業務を通じて再生可能エネルギーの普及を推進し、社会課題の解決に貢献できること。それが日本風力開発で働く大きな魅力だと感じます。
そして多様なバックグラウンドを持つメンバーと、切磋琢磨できるのも当社ならでは。メンバーから学ばせてもらう機会が本当に多く、成長を支えてもらっていることに感謝しています。私はどちらかというとシャイな性格なのですが、メンバーと話すのが楽しく、自分から積極的にコミュニケーションを取るようになりました」
共に働く仲間に支えられ、やりがいに満ちた日々を送るS氏。キャリアを築く中で、今後めざしていきたい姿があります。
「専門知識をさらに身につけ、自分の意見を積極的に提言していくことが目標です。行政機関とのやり取りをうまく進め、アセスメントをより円滑に進められるようになりたいと考えています。
そしていつも思っているのが、これまで助けてもらったメンバーに、業務を通じて恩返しをしたいということ。そのため何か役に立てることがないか、メンバーへの声かけを大切にしています。たとえばメンバーが休暇に入る場合、自分が代わりにできることがないかを尋ねるなど。相手がしてほしいことを、先回りして実行できるように心がけています」
未経験からここまで成長できたのは、周囲の仲間のおかげ──そう繰り返すS氏が、過去の自分と同じように新たな挑戦を考えている未来の仲間へ、メッセージを送ります。
「知的好奇心が強く、新しいことを学ぶのが好きな方なら、やりがいを持って働ける環境だと思います。わからないことがあれば周囲がサポートしてくれるので、未経験でもぜひ挑戦してほしいです」
再生可能エネルギーの普及を推進し、自然環境と住民の暮らしを守るために。S氏はこれからも専門知識を磨き、仲間と共に歩み続けます。
※ 記載内容は2024年4月時点のものです
