初めて手がける工種の現場を担当。現場経験を自己成長の糧に
2024年から関西支店 向中ノ瀬作業所の所属となった芳賀。現在、中部縦貫自動車道の橋梁下部工事および道路工事に携わり、本格着工に向けた準備を進めています。
「今担っている工事には、主に傾斜のある土地を平らにするために地面を削ったり土砂を盛ったりする切土・盛土工事と、下部工事が含まれます。橋梁下部工事とは、橋を架ける前段階の工事のことです。工期は1年強で、前田建設が手がける工事としては短め。
工事エリアは比較的コンパクトながら、さまざまな種類の工事を行う必要があるため、同時並行で作業を進めていく忙しい現場になりそうです」
向中ノ瀬作業所のメンバー数は4名。中でも芳賀は幅広い作業領域に携わり、工事の計画書の作成や、行政に提出する書類の作成、測量や、3次元モデル化の準備など、同作業所に赴任してからの1カ月間、工事の準備に専念してきました。
「3次元モデル化というのは、国土交通省が推進する、施工中や完成後の状態を3次元で表現する取り組みのことです。この業界では、こうした取り組みはまだ始まったばかりで、現場ではノウハウが不足しています。
そのため、ノウハウを持った本社のグループと密接に協力し、長時間にわたる打ち合わせを重ねながらプロジェクトを進めてきました。この貴重な機会を通じて、私たちも積極的に学び、成長していきたいと考えています」
芳賀にとって本格的に担当する現場はこれがふたつめ。次のように現場への意気込みを語ります。
「山に触る工事を担当するのは今回が初めてです 。未経験のことが多くチャレンジングですが、今回の現場にはさまざまな工事の基本的な要素が数多く盛り込まれており、非常に学びが多い環境だと感じています。
今後、同じ種類の工事に関わる機会がいつあるかわかりません。この機会を最大限に活かし、知識を深めていくつもりです。施工方法はもちろんですが、新技術や発注者との交渉術など、上司や先輩社員が持っている技を盗み、そして身につけ、自分の経験として蓄積していきたいと考えています」
経営ビジョンに共鳴し、前田建設へ。入社後は、前例の少ないプロジェクトに挑戦
幼少期から道路や乗り物、歴史などに関心があり、大学院では土木を専攻した芳賀。学生時代に学んだ知識を活かそうと土木の世界を志しました。
「開発コンサルタント、公務員、ゼネコンの3つが選択肢でした。開発コンサルタントに興味を持ったのは、海外のインフラ整備に貢献したいと思ったのが理由ですが、就職活動を進めるうちに、実務経験がないまま開発コンサルタントになるのは得策ではないと考えるように。まずは実務経験を積みたいと、ゼネコンに的を絞りました」
ゼネコン各社の社内の雰囲気や取り組み、強みを比較した結果、芳賀がとくに惹かれたのが前田建設。最終的に同社を選んだのは、ビジョンに深く共感したからでした。
「前田建設は、請負事業で磨き上げたエンジニアリング力と、脱請負事業をめざして注力してきた新たな建設サービスを融合した、総合インフラサービス企業を標榜しています。就職活動時にコンセッション事業の現場を見せていただいて、自分も将来そこで活躍したいと強く感じたことが、入社の決め手になりました。
商社やリース会社、金融機関など、インフラサービスを手がける企業はほかにもありますが、前田建設は高い技術力に強みがあります。標準的な土木工事の経験を積める環境も、私には非常に魅力的でした」
入社後、土木設計部に配属された芳賀。大深度地下構造物の設計に携わりました。
「東京外環自動車道と中央自動車道とのジャンクションの一部の設計です。3年目の途中まで、1年半以上にわたって携わりました。通常、土木設計部では複数の案件に比較的短期間ずつ関わるケースが多いのですが、大規模なプロジェクトに参加できたことはとても有意義だったと感じます」
その後、原子力発電所の耐震設計担当を経て、芳賀は4年目に関西支店 大洲バイオマス(土木)作業所へ。そこで発電所基礎工事と桟橋工事に従事しました。
「発電所基礎工事は一般的なコンクリート工事です。ただし建築工事の一部という位置づけだったため、設計図書や施工管理の手法が土木の標準的な手法とは少し異なっていました。
一方の桟橋工事は、海洋土木に特化した建設会社が手がけることが多く、前田建設には少ない海の工事です。非常に貴重な経験ができました」
社内に前例の少ない案件を担当する機会が多かったと言う芳賀。ノウハウの不足を自ら学ぶことで補ってきました。
「たとえば、大深度地下の構造物には周囲の土からの強い圧力に耐えるため、一般的な四角形ではなく、円状の構造物が多くあります。そのため、四角形の構造物に適用される通常の考え方をそのまま用いることができません。社内にノウハウがあまりなかったため、専門書を読んだり、講習を受けたりしながら検討を重ねる必要がありました。
未知の課題が多く、自分で原理原則を学びながら検討を進めていく難しさがありましたが、とても良い経験ができたと思っています。
プロジェクトに長く携わる中で学んだのは、自分のやり方にこだわらないことの大切さです。以前、わからないことに直面したとき、まずは自分で考え、調べることを自分に課していました。ところが、ひとりで抱え込もうとするあまり、袋小路に入り込んでしまったことがあったんです。
構造設計について学ぶときなど、思考を深めるべきときはありますが、一方で考えるべきことはいくらでもあります。あらゆることを考えようとすると時間がいくらあっても足りないため、ノウハウが確立されている部分については積極的に周囲の力を借りるなど、柔軟な対応を心がけるようになりました」
出会いが紡ぐキャリア、絆で築く未来
芳賀がこれまでのキャリアを振り返るとき、すぐに思い出されるのは、人との出会い。大きな影響を受けた人物がいます。
「まず、入社前に出会った大学OBOGのリクルーターの方々です。前田建設に対する『相手の話をよく聞いてくれる誠実な人が多い』という私の印象は、その方を通じて形作られたものでした。現在も当時の印象はまったく変わっていません。
また、その方々が前田建設の事業内容とその役割について熱く語ってくれたことも鮮明に記憶しています。楽しく新しいことに挑戦できる会社だと感じたことは、私が前田建設を選ぶ大きな理由になりました」
次は、最初に配属された土木設計部の上司。芳賀にとって忘れ難い存在です。
「入社して間もない私をプロジェクトに取り組むひとりの仲間として対等に扱ってくれて、技術的なところに深く踏み込みながら、ディスカッションに付き合ってくれました。当時、その部署の一員だったことを、いまでもとても光栄に思っています」
多くの人に支えられながら成長を遂げてきた芳賀。現在の仕事のやりがいについてこう話します。
「地図に名を刻むような大きなプロジェクトでなくても、自分が携わったことで課題が解決したり、成果物がかたちとなったり、自分のアクションが目に見えてあらわれると、大きなやりがいを感じます。
一方で、新しい案件の開発や仕組みづくりなど、目には見えづらい仕事からもやりがいが得られると思っています。たとえば、私が以前に携わった大洲バイオマス発電所のような案件に企画段階から参加し、成功へと導くことができたとしたら、その充実感は計り知れないのではないか。今後はぜひそんな経験も積んでいきたいと思っています」
未来への架け橋を。前田建設で拓く、新たなインフラの可能性
入社して間もなく丸5年を迎える芳賀。これからもさらなる成長をめざしていくつもりです。
「短期的には、現場を指揮しプロジェクトをリードできる立場になりたいです。計画を立て、周囲を巻き込んでいく力がまだまだ未熟なので、この現場で大きく成長し、一人前の土木技術者となる足がかりにできたらと考えています」
そしてその先に、芳賀には技術者として描く未来があります。
「効率性よりもルールや慣習が優先され、無駄な作業が生じてしまっていることがあると感じています。シミュレーションなどをベースにした、合理的な管理手法を提案・採用しようという動きがあるようです。その流れに乗ることが、私の中期的な目標です。
さらに将来的には、社会の仕組みやインフラ整備に関しても、より社会的な視点から、より良い世界をめざして改善提案できるような存在になりたいと願っています」
芳賀が前田建設を選んだのは、そんな夢をかたちにできる組織だと感じたからこそ。未来の仲間に向けて、こんな言葉で呼びかけます。
「前田建設は、土木の枠にとどまらずインフラ全般に視野を広げています。社会貢献度の高い仕事がしたいと考える学生の多くが公務員など公的機関を志望する傾向にありますが、現場での実務を通じて幅広い視点で問題を考える能力を養える前田建設は、有力な選択肢だと信じています。
自分の考えや意見を率直に話せる環境があるのも前田建設の魅力のひとつです。共に理想を育み、それを実現する力がある組織だと思っています」
前田建設でのかけがえのない出会いと挑戦を糧に、より良い未来をめざして成長を果たしてきた芳賀。近い将来、その情熱と技術が新たなインフラを創造し、世界を変えていくことになるでしょう。
※ 記載内容は2024年3月時点のものです
