世界中から集まる部品を定時・定点・定量で製造ラインへ届ける
2018年の入社から現在に至るまで、「DCC(Distribution & Consolidation Center)」と呼ばれる業務に携わるT。目の前でクルマの製造が行われる環境で、分刻みの業務を行っています。
「DCCとは、世界中から届く部品を受け入れ、クルマの製造ラインに必要なタイミングで必要な分だけ必要な形で届ける仕事。そのため、お客様であるHondaの完成車工場内に拠点を構え、日々大量の部品を受け取り、それをクルマ作りで必要となる荷姿(にすがた)に変更し、必要な順番に並び替えています。
当社が受け取った部品をお客様に適切なタイミングで適切な形にしてお届けする、いわば“部品物流のゴール地点”です」
トラブルなどで決まった時間に適切な部品を届けられないと、クルマの製造ラインそのものが止まってしまうことも。部品物流のゴール地点ということもあり、現場は緊張感に溢れていますが、メンバー同士はコミュニケーションをしっかりとり、和気あいあいと業務にあたっています。
「現在私が働くHondaの完成車工場のDCCメンバーは11人。そのほかお客様や協力会社の方とも連携して、チームで業務を行っています。 工場の作業はとにかくチームワークが大切。挨拶から始まり、仕事のことだけでなく、時にはお互いのプライベートのことまで、楽しく会話をして、日々の仕事が円滑に進むようコミュニケーションを心がけています。
お昼休憩は皆で食事を囲むことも多く、仕事中ゆっくり話す余裕がないぶん、息抜きの時間になっていますね」
Tの役割はシステム管理・物流企画。今あるシステムのなかでより効率よく、的確に、ミスがない形で部品を製造ラインに届けるために、何ができるかを考える仕事です。以前担っていた現場作業や現場管理の経験を生かし、「より良くできるところはないか」「多くの人が働くなかでいかにミスを減らすか」ということを常に考え、模索することを意識しています。
引越し会社のアルバイトを機に物流の世界へ。現場で学んだコミュニケーションの大切さ
大学時代はギターを弾くことが好きで、バーなどに足を運びさまざまな世代の人とセッションを楽しんでいたと語るT。
「もともと人とコミュニケーションをとるのが得意な方ではなかったのですが、音楽を通じてさまざまな人と知り合い、人と会話をする楽しさも学びました。今の業務でもコミュニケーションは大切な要素なので、当時の経験が生かされていると感じますね」
また、引越し業者でアルバイトを始めたことから物流業界に興味を持ったと言います。
「肉体労働は大変だったのですが、お世話になった従業員の方たちと波長が合うなと思いました。気難しい方も少なくないのですが、守るところはしっかり守り、仕事にかける姿勢がとても尊敬できたんです。『自分に合っているかもしれない』と感じ、就職活動は物流業界を中心に取り組みました」
そのなかで出会ったのがホンダロジスティクス。入社の決め手について、Tはこう語ります。
「当時、漠然と『海外で働く』ということに憧れがあって。当社は13カ国26法人の海外拠点を持っているので、経験を積んでいずれは海外で働いてみたいと入社を決めました」
入社後は実習の段階からDCC業務へ。現場業務の厳しさを学んだと言います。
「私はそこまで体を動かすことが得意ではないのですが、DCC業務の現場では荷物を持ったり、移動させたりと、体を使う作業が多く、その大変さを身をもって学びました。現場の方たちが一生懸命に頑張って作業をしてくださっているからこそ、DCC業務が滞りなく回っているのだということを知りました」
半年間の実習の後、今度はシフトリーダーとして現場の管理を任されることになります。
「管理側に回ってみると、お客様と協力会社、そして当社という3つの立場の間で調整役のような仕事をすることが多く、実習の時とは違った苦労がありました。3者の意見を取り入れつつ、どの立場から見ても納得できる答えに辿り着けるよう、知恵を絞りました。
また過去にトラブルを起こしてしまい、お客様にご迷惑をおかけしてしまったこともありました。二度と同じ失敗を繰り返さないよう、原因を究明して再発防止策を考えるのですが、現場の方たちの協力なくして改善することはできません。改善には作業の変化が発生したり、手間が発生してしまったりすることもありますが、日頃から一緒に頑張ってきた仲間だからこそ、こちらの指示を受け入れて動いてくれました。あたらめてチームワークの大切さを学びましたね」
お客様の期待を超える物流を提供したい。大切なのはスピード感と提案力
実習、シフトリーダーとしての現場推進の経験を経て、Tは2021年、同部署のシステム管理・物流企画を任されることになります。
「システム管理・物流企画では、主に既存システムの運用方法を改善しながら、よりお客様のご要望に沿った運用ができるよう、試行錯誤しています。私自身、現場の大変さを肌で感じてきたので、自分の提案で現場の方たちが働きやすくなるのはうれしいですし、やりがいにもつながります」
今あるものをさらに良くするために──たとえば最近では以下のような事例がありました。
「海外から届く部品が、中継地を経由してから完成車工場に搬入されるというフローになっていました。しかし、昨今の物流業界ではドライバー不足も課題になっているため、少しでも効率的な動線にしたいと思っていたんです。そこで、海外から直接完成車工場へと部品が到着するよう、動線を変更させました。
このように日々、『今の動線に無駄がないか』を考えるのも、私たちの大切な役目です」
長年DCC業務に携わっているからこそ、強い気持ちでより良いものを求めるT。仕事をする上で大切にしていることが2つあると言います。
「1つは、スピード感です。お客様に近いところで仕事をしているので、日々さまざまなご要望をいただきます。私はお話をいただいたらすぐ行動に移すことを大切にしています。できる、できないに関わらず、まずは試してみることを心がけ、直ちに進捗をお伝えする。スピーディーに試行錯誤を繰り返すことで、業務効率も鋭く磨かれていきますし、お客様にも誠意のある対応をお見せできると自負しています。
もう1つは、お客様のご要望に何かプラスアルファで価値を提供すること。安全性や正確さ、など、物流に求められることは多々あります。お客様の声に耳を傾けながら、当社独自のノウハウを用いて、期待以上の仕事ができるよう、常により良くできることはないかと目を光らせています」
いつか海外で自分の力を試すために──仲間と共にたたえ合える仕事をしたい
あらゆる角度からDCC業務に携わってきたT。会社のことをより深く理解するために、今後は別の部署にも挑戦してみたいと語ります。
「当社は部署ごとに業務内容がまったく異なるので、さまざまな部署で経験を積むことで、より広く、深く物流の知見を得られると思っています。現場の仕事以外にも、会社全体に関わる管理面なども含めて、いろいろなことをやってみたいという気持ちがあります」
もちろん、入社の理由であった「海外で働く」という夢も抱いています。
「さまざまな部署を経験した暁には、海外勤務も経験してみたいです。私の職場には、海外でDCC業務を行っているグループ会社の方が視察に来られることがあります。
国は違うものの、同じDCC業務であることから、考え方や業務の方針など、学ぶことや共感することを非常に多く感じとることができます。異なる国で、異なる文化や考え方に揉まれながら、さらに成長できたらうれしいですね。プライベートでは行く機会がなさそうな南米などで働いてみるのも、おもしろそうです」
新たなことにも果敢に挑戦する姿勢を見せるT。「向上心の高い人と一緒に働きたい」と期待を膨らませます。
「『より良くできないかな』と常に考える人と一緒に仕事をしたいです。そういう考えを持っている人の意見はきっと参考になるでしょうし、お互いに意見を交換することでより良いものが作れるはずです。
せっかく毎日時間をかけて仕事に励むのだから、何かしらの達成感を得たいというのが私の考え。仲間と一緒に頑張って、お互いをたたえ合えるような時間にしたいなと思っています」
※ 記載内容は2023年12月時点のものです
