イギリス留学で得た「社会を支える経営」の視座。同じ想いを持つ「人」に惹かれ日立へ
法務の立場から経営の意思決定を支え、資本市場との架け橋となる重要な役割を担う村上。そのキャリアの出発点は、学生時代の原体験にありました。
「法学部で国内法や国際法を学んでいましたが、中でもイギリス留学での体験が大きな転機になりました。留学先は産業革命で発展した街で、当時の歴史も学びました。利益追求の裏で労働環境が過酷だった一方で、労働者の労働環境や生活環境を整えることで事業の生産性を高めた優れた経営者がいたことも知り、企業が社会を根底から変える力に心を動かされたんです。
目先の利益だけにとらわれず、人々の生活に本質的に貢献する。そんな仕事に関わりたいと思うようになり、ゼミでの『持続可能な企業経営』という研究テーマにつながりました。
具体的には、非財務情報の開示のあり方を研究していたのですが、実は、現在担当している業務もこの分野。学生時代は『読み手』の視点でしたが、今は『作り手』として、当時の学びを生かせています」
こうした経験を経て、就職活動では「人々の生活や社会を根底から支えられること」そして「グローバル」「専門性」を軸にしていたと語る村上。さまざまな企業の選考を受ける中で、日立への入社を決意します。
「決め手となったのは『人』でした。最終的にどの企業を選ぶべきかということも含めて、選考中に出会った日立の皆さんが本当に親身に寄り添ってくれたんです。この会社なら、入社後どんな壁にぶつかったとしても大丈夫だと確信しました。
また、皆さんがそれぞれの形で『社会に貢献したい』という熱い想いを胸に秘めている点にも深く共感し、この人たちと一緒に働きたいと入社を決めました」
2022年、入社した村上は法務本部に配属されます。法務とは、契約相談から紛争対応、M&Aのサポート、会社規則の制定、株主総会対応まで──法律に関するさまざまな業務を担い、法的なリスク管理とビジネス推進の観点から、経営の意思決定を支える役割を担っています。
その中でも村上は、証券・戦略法務グループで、日立の資本政策、金融商品取引法およびディスクロージャーに関わる業務を幅広く担当しています。
「金融商品取引法にもとづく有価証券報告書をはじめとした法定開示書類の作成やインサイダー取引規制への対応、さらに株主還元施策、株式報酬制度への対応などを担当しています。
資本市場に対して、投資判断に必要な情報を正確かつタイムリーに届けることで投資家の皆さまに貢献し、当社の円滑な資金調達や企業価値向上を法的な面から支えることが、私たちのチームの使命です」
配属されて知った法務業務の幅広さ。正解のない課題に挑み、チームで山場を乗り越える
入社前、村上は法務という職種に対して、ある種の固定観念があったと振り返ります。
「法務の仕事といえば、契約書のレビューが中心だと思い込んでいました。ですが、法務本部に配属後、まずは数か月ずつ複数のチームを経験し、契約業務はもちろん、会社規則の対応や株主総会の運営などに幅広く触れ、その多様さに驚かされました。
その後、証券・戦略法務グループに本配属となり、専門性を深めていくフェーズに移りました。いろいろな業務を知る中で、証券・戦略法務の仕事がおもしろいと感じていたので嬉しかったですね」
本配属後は、上場会社として必要となる株式に関する開示書類の作成に始まり、有価証券報告書で割り当てられた自分のパートに取り組むなど、特定の業務から経験を積み重ねていきました。
「そこから年次を重ねるごとに、業務全体や新しい施策への対応を任されたり、M&Aなどの大きなプロジェクトにアサインされたりと、求められる役割が少しずつ変わってきました」
新たな取り組みを担当するようになった時は、悩むこともあったと語る村上。
「正解のない課題に対してどう進めるべきか、一からアプローチを検討する必要があります。そんな時に指針になったのが、先輩からの『状況を整理して論点を細かく分け、一つひとつ解消していくといいよ』というアドバイスでした。
これは今も実践しているほか、1人で抱え込まずに周囲へ相談することも心がけています。自分の視点を持ちながら、他者の異なる視点を取り入れることで、おのずと進むべき道が見えてくることがあるんです」
数ある業務の中で、村上が「1年の中で最も大きい仕事」と語るのが、有価証券報告書の作成と株主総会への対応です。
「毎年6月頃に行うのですが、どちらも数か月前から入念な準備を進めます。最近は有価証券報告書の作成がメインですが、両方の対応を並行して担当した時期もありますし、役員と共に株主総会当日の壇上でスタンバイする事務局として、社長による議事運営を直接サポートする機会もあります。
準備は本当に大変ですが、チームや他部署、協力会社など、多くの人と協力して無事に開示や総会を終えた時には安堵感でいっぱいになります。『昨年よりも良い開示内容になったね』『良い総会でしたね』という温かいねぎらいの言葉に、頑張って良かったと心から思います」
こうした大きな経験を通じて、村上にはプロフェッショナルとしての確かな自信が芽生え始めています。
「毎年経験する中で、少しずつ担当範囲が広がったり、全体の流れを踏まえて自主的に行動ができるようになったりと、成長を感じられるのは嬉しいですね。多くの関係者と連携しながら数か月にわたるプロジェクトを完遂する力。チームワークの中で自分にできること・やるべきことを自発的に進めていく力。ミスが許されない中での細部への注意力。さまざまなスキルが鍛えられたと実感しています」
まるで転職したかと思うほど変わる世界。ビジネスの多様性が法務の経験を豊かにする
日立という巨大な組織の中で法務人財として歩む中で、村上はこの会社ならではの醍醐味を実感しています。
「日立は非常に事業規模が大きいため、社会に与えるインパクトも大きくなります。売上収益全体に占める海外売上収益の割合は50%を超えており、日本だけでなく世界に対して影響を与えられる存在です。自分たちの仕事がより多くの人や社会に貢献できる点は、日立ならではの魅力だと思っています。
また、法務の仕事に関して言えば、ビジネスに関わる部分から会社の意思決定のサポートまで、業務範囲が非常に広いことが特徴です。さらに、事業分野が変われば関わる法律も変わり、『転職したかと思うほど見える世界が変わる』と言われるほど。業務・ビジネス分野の両面でさまざまな経験を積めるところが、日立の法務の醍醐味ですね」
さらに、柔軟な働き方や温かな人間関係も支えになっていると続けます。
「フレックスタイム制勤務で自由な時間に働くことができ、対面で進めるべき案件や相談したい事項がある場合は出社し、1人で集中して作業する場合は在宅勤務するなどのメリハリをつけています。人間関係にも恵まれていて、他部署の人も含めて業務やキャリアのことをなんでも気軽に相談できます。
周囲は親身に適切なアドバイスをくれる人ばかりで、本当に良い環境だなと感じています。また、法務本部にはキャリア採用の人も多く、他社での経験を踏まえた多様な目線を持つ人と働けることも良い刺激になっています」
若手の意見を尊重し、挑戦を後押しする文化も日立の大きな特徴です。
「個人の希望を考慮して業務をアサインしてもらえます。私は、海外に関わる案件に興味があると1年目から上司に伝えていたところ、海外とのやり取りがある案件を担当できることになりました。
また、組織を良くするために自分なりに考えて実行することが推奨されており、年次に関係なく意見を言いやすい雰囲気があります。立ち上がったばかりのある業務でプロセスが整理されていなかった際、『こういう進め方にすれば皆がやりやすいのでは?』と提案したところ、私の考えが採用されて。先輩からも良い評価をもらえ、やって良かったと感じました」
社会貢献への想いと飽くなき好奇心を胸に、成長を続ける
入社して約4年。一歩ずつ着実に経験を積みながら、法務の面から日立を支えてきた村上の視線は、自身の専門性を高めることはもちろん、日本という社会での使命へと向かっています。
「中長期的な目標は、『この分野なら村上』と言われる強みを持つことです。それが何かはこれから見つけていきたいのですが、そのために、一つひとつの仕事に向き合い、いろいろなチャレンジをしながら業務の幅を広げていきたいと考えています。
また、ありがたいことに、日立の開示内容は他社からも参考にしていただけることが多いと聞いています。当社の開示の質を追求することで、ひいては日本全体の開示の質の向上に貢献できたら、すごく格好いいことだなと思っています」
そんな村上が考える「日立に合う人」、そして「法務職に合う人」とは。
「企業理念にもある通り、『社会に貢献したい』という想いを持ち、誰かのために尽力できる人が合っていると思います。法務職としては、何よりも好奇心が大切です。事業について知らないと契約のレビューなども難しいため、日立をはじめ世の中の技術、日々変化する法律など、学ぶべきことがたくさんあります。世の中のさまざまなことに対して興味や関心を持てる人が法務に向いていると考えています。
そのために、社内外の有識者による講演、基本書その他法律書籍、オンラインのリサーチツール、判例研究や法務メンバー同士での業務に関する勉強会、先輩の知恵が詰まった契約書データベースなど、新たな知見や必要な知識にアクセスする手段は豊富に用意されているため、自ら学ぶ意欲さえあれば、成長を支える土台はすべてそろっています。ぜひこの環境でプロフェッショナルとして知見を積み、法務の立場からともに社会貢献をめざしてほしいと思います」
※ 記載内容は2026年2月時点のものです
