まずは「一番風呂」に飛び込んでみる。できないことは後で考えればいい
伊波が所属するのは、富士通エフサス サービスビジネス本部 テクニカルサービス事業部。クラウドまわりのインフラシステム提案や構築のほか、最近では従来とは異なる新しい仮想化技術であるコンテナと呼ばれる技術に関連する業務を担当しています。
伊波 「コンテナは比較的新しい領域で、富士通の社内で扱っている部署はまだそれほど多くありません。ただ、最近主流となっているクラウドに適した技術であるため、これを使うことでお客様が求める環境を迅速につくれたり、メンテナンスが簡易化されたりする利点があります。今後伸びていく分野のひとつだと期待して取り組んでいるところです」
2023年で入社28年目を迎える伊波。これまで、常に情報感度を高めて新しいことを学び、業務に取り入れるよう努めてきました。
伊波 「同じことをやり続けるだけではおもしろくない、と思ってしまう性格なので(笑)、情報をアップデートし、その内容をチーム会や社内ブログに書いて共有したり、社内で勉強会を開いて普及活動を行ったりしてきました。こうした小さな積み重ねを続けていると、『こんな話があるから伊波にやらせてみよう』という具合に、思わぬところからチャンスが降ってくることがあるんです」
挑戦の一歩を踏み出すことに躊躇するときもありますが、そんなときは決まってこう自分に語りかけ、奮い立たせてきました。
伊波 「訪れるチャンスの中には、自分には対応しきれないかもしれないと思うものもある。でも、できないことがあれば後で考えればいい。失敗を恐れず、まずはぶつかってみよう、と。
まだ誰も浸かったことのない一番風呂に入るわけですから、うかつに手を出せば火傷してしまうことも当然あるんです。でも、そうやって一つひとつ乗り越えていくことが実績となり、『誰もやったことはないけれど、あいつならできるかもしれない』という信頼につながった実感があって。果敢に取り組んできたからこそ、いまの自分があると思っています」
最後まで、あきらめない。ひたすら突破への道筋を追い求める
1996年富士通エフサス(旧富士通サポートアンドサービス株式会社)に入社した伊波がクラウドに携わり始めたのは、2010年ごろのこと。クラウドの定義すらなかった時代に、例によって率先して一番風呂に飛び込み、社内インフラを稼働させる社内クラウドの構築をリードしてきました。
伊波 「私が新しいもの好きだと知っている方からもらったチャンスでした。不安もありましたがふたつ返事で参加を申し出て、『ここまでやればクラウドだと言える』と思えるところまで、仲間と一緒に試行錯誤しながら取り組みました。
その後、富士通本体でクラウドに取り組む部隊が編成されたとき、2年間の出向という形で参加しました。『これからクラウドを盛り上げていこう』という高い志の方たちがグループ各社から集まっていたのでとても勉強になりましたし、当時の仲間とはいまもSNSでつながって良い関係が続いています」
2013年に富士通エフサスの元の部署に戻ってからも、伊波の新しい挑戦は続きます。2021年に設立されたクラウドインテグレーション統括部が当時としては挑戦的なコンテナという新しい基盤に取り組むことを聞き、希望して異動。そんな伊波の背中をいまも押し続けるのは、若手時代の忘れられない経験だと語ります。
伊波 「入社してまだ若手で、プロジェクトリーダーを任されたときのことです。お客様は全国に拠点を持つ大手企業。各拠点のパソコンなどの事務用機器一式をわずか2日で同時に刷新する困難なプロジェクトでした。
準備に1カ月以上かけて万全を期しましたが、配置当日、複雑な事情が重なり、旧システムから新システムへの切り替えができない事態に陥ってしまったんです」
周囲のメンバーとも相談し、伊波は切り替えを中止し、後日仕切り直すことを決断。しかし、顧客からかけられたひと言が、気づかないうちに守りに入っていた伊波の挑戦心に火を付けます。
伊波 「お客様から、『これだけのメンバーが揃っていて、この作業ができないことはないと思う』と言われたんです。それを聞いてハッとなり、ここが正念場だと悟りました。夜も更けていましたが、文句ひとつ言わず駆けつけてくれた先輩や上司とともに作戦を練ったり各拠点の作業者と連携したり、寝る間も惜しんで奔走しました。仲間の助けの温かさをかみしめながら、不思議と疲れは感じませんでした」
明くる日、チーム一丸となっての努力が実り、切り替えは無事成功します。
伊波 「先輩や上司からの手助けがあったからこその成功ですが、お客様から最後に『あなたがリーダーで良かった』と言葉をいただいて……。とても感激したことも含めて、そのときの経験がいまも自分の支えになっています。
周りの助けを借りながら知恵を絞り続ければ、不可能に思えることでも解決に近いところまで持っていけることを学びました。新しいことをしようとすれば、先人の知恵を借りられないこともありますが、すでにあるものを応用しながら試していけば、必ず突破口が見つかるもの。あきらめずに取り組む姿勢が何より大事だと考えています」
うまくいかないことも含めて、DXプロジェクトではすべてが学びに
2022年からは富士通エフサスのDXプロジェクトにも携わっている伊波。プロジェクトが動き始めた前年から興味を持ち、参加は念願だったと言います。
伊波 「開始年度(2021年度)は本業のプロジェクトが忙しく応募できなかったのですが、参加した仲間の話を聞いて、すごくおもしろそうだなと思っていたんです。新しい取り組みだからというのもありますが、誰かの役に立ちたいという気持ちも背景にあり、参加しました」
DXプロジェクトの目的は、社内業務の改善や効率化、現場の対応力の強化など。たとえば、ミーティングの議事録の作成が負担となっている課題に対して、議事録作成の自動化ツールの検討や議事録作成ルールの見直しなどを行っています。
伊波 「うまくいかないこともありますが、それ自体が学びになっています。いまは本業とは直接関係していないことでも、いつどんな形で役立つかはわかりません。とにかくどんなことでもやってみることが大事だと信じて取り組んでいます。
また、エンジニアが技術的な知識をひとりですべて網羅することはできません。わからないことがあれば詳しい人にすぐに聞けるよう、誰がどんな知識を持っているのかを明らかにした上で、それを共有しやすくする仕組みづくりも進めています」
そのほかにも、リスキリングを目的としたAI人材育成のための学習教材のトライアル運営など、幅広いプロジェクトに携わる伊波。DXプロジェクトへの想いをこう語ります。
伊波 「この活動が、社内の困りごとの解決や働きやすい仕組みづくりにつながっていけばと考えています。本業との両立は思いのほか大変でしたが、参加しているメンバーは熱心な方ばかり。議論しているだけでアイデアがどんどん浮かんでくるなど、とても刺激的で良い経験になっていますし、近い将来本業にフィードバックできるようなものを生み出せると思っています」
挑戦者たり続けることが、エンジニアとして、富士通の一員としての使命
新しい領域や技術への挑戦を繰り返してきた伊波。周囲を巻き込きこみながら、組織の成長に拍車をかけていくことがいまの目標です。
伊波 「日々の作業をこなしていければそれで十分だと考えている方もいるかもしれませんが、AIなどの先進技術によっていまの私たちの仕事がいつ不要にならないとも限りません。未来の自分の仕事をつくっていくのは自分たち。新しいことに挑戦することの意義や大切さを周囲に伝えていけたらと思っています」
一方、業務の自動化をはじめとする新しい仕組みづくりによって、お客様を含め人の役に立てることが仕事のやりがいであり、夢中になって取り組んでいると話す伊波。誰もが雑務から解放されるような未来を実現するために、同世代の仲間に伝えたいことがあると言います。
伊波 「自分の経験から言えるのは、必要なスキルは後から付いてくるものだということ。スキルがないことを理由に挑戦をあきらめるのではなく、迷ったらやってみる方向で考えてみてほしいと思います。
ただ、何も準備していないところに突然チャンスは降ってきません。成し遂げたいことがあるとしたら、普段からそれに関する情報を収集したり、実際に取り組んでみたり、あるいは周囲に働きかけたりし続けることが大事。そうすれば、いざチャンスが降ってきたとき、逃さずにつかんで新しい道へと進んでいけるはずです」
技術の進歩が著しく、変化のスピードがますます速まる中、求められるのは柔軟な発想と継続的な学習、そして新たなことに挑戦する強い意志です。伊波が挑戦者たり続けるのは、富士通でなら新しい視点やアイデアによってイノベーションが促進され、それが実現できると信じているから。
より良い組織、より良い社会にするために——伊波はこれからも、変革を起こす主体であり続けます。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです
