PLMシステム開発に携わりながら、データを活用した業務改善に取り組む
菅原が所属するのは、富士通が生み出すさまざまなプロダクトに欠かせない、PLM(製品ライフサイクル管理)システムを開発するチーム。現在は各案件のプロジェクトマネージャーを務める一方、チームマネージャーとして12名のメンバーのマネジメントも担っています。
菅原 「PLMシステムで管理する製品は基地局のような大きなものから、パソコンなど電子デバイスまでさまざま。それぞれを作るうえで必要な図面データやCADデータ、細かい部品までを一括管理するためのシステムを開発しています。
自ら企画・開発することもあれば、メインユーザーである富士通社員からの『こういう機能がほしい』といった要望に応えることも。また、年々変化するモノづくりに関する環境規制に合わせた機能改善も行っています」
そんな菅原が「フジトラ」の活動に参加したのは、富士通が推進するデータドリブンの取り組みに興味を持ったことがきっかけでした。
菅原 「データを分析・活用して業務改善する、ということが単純におもしろくて、最初は自分が携わっているプロジェクトでデータドリブンを取り入れてみたんです。その後、所属するデジタルシステムプラットフォーム本部に『MAX 20%』と呼ばれる制度(最大20%までを実務以外の活動に充てても良いという制度)が取り入れられたのを機に、活動を拡大していきました」
そして2021年11月、「フジトラ」のデータドリブンを推進するチームからCrewの募集が出されると、菅原はすぐに参加を申し込みます。
菅原 「『フジトラ』のほかのイニシアティブでは、すでにCrew活動が始まっていたので、今か今かと待ちわびていました(笑)。Crewとしてデータドリブンに取り組むことで、これまで以上にスキルを身につけたいという想いもありましたね」
「FUJITRA DDM Crew」のシェルパとしてチームを牽引
「我こそは」という意気込みで菅原がジョインした「FUJITRA DDM(データドリブンマネジメント)」。社員全員がデータの価値を理解し、データにもとづいて先を見通せる仕事のやり方への変革を目指す。Crewはそのけん引役を担っています。
菅原 「立ち上げ当初、部署やエリアを越えて、約30名ものCrewが集まりました。私にとってはほぼ全員が初対面で、『フジトラ』がなければおそらく退職するまで顔を合わせることはなかったメンバーです。そんな方々と出会い、活動する機会を得られたこと自体が、ひとつの『変革』だと感じましたね」
想いを同じくするメンバーとはいえ、組織として動くためには旗ふり役が必要。そこで、菅原はCrewたちを率いる「シェルパ」として、チームの牽引役を任されることになりました。
菅原 「『FUJITRA DDM』の活動を統括するメンバーが2人いるんですが、彼らとメンバーの間に立って、初期の顔合わせの調整や、チームとして動くために必要なものを準備する係などを担当しました。
『FUJITRA DDM Crew』の具体的な活動のことを、全社を変革する『機会』という意味を込めて『Opportunity(オポチュニティ)』と呼んでいます。新たな Opportunityが立ち上がると、やりたいと人が手を挙げて参加できる、という自由なスタイルが特徴です」
フロンターレのEC分析や、データ分析プラットフォームの活用に挑戦
2021年11月からこれまで、菅原はふたつのOpportunityに参加してきました。
菅原 「ひとつが、富士通と関係の深いプロサッカークラブ・川崎フロンターレのDXプロジェクトである『フロトラ』の活動です。活動のひとつとして、同クラブのグッズを扱うECサイトのデータを分析。グッズ購入者のインサイトを探ったりしながら、『今後こういうふうに広げていきたい』というクラブ側の要望を実現するための施策をご提案しました」
すでにクローズしたECサイトのデータ分析プロジェクト。菅原は「満足のいく成果をあげることはできなかった」と振り返りますが、同時に、大切な気づきを得たと話します。
菅原 「初めて業務としてデータ分析に取り組んだということもあり、難しさを実感しました。最近は、データ分析のツールにデータを入力するだけでも、相応の分析結果を得ることができますが、それだけでは当然お客様には響きません。何らかの仮説を立て、その裏付けとなるようなデータを深掘りし、分析していくことで、初めて本当のインサイトの発見につながります。
データは日々蓄積されていくもの。ある一点だけにフォーカスしたとしても、大きな効果は期待できません。たとえば、何か施策を講じながら長期的に経過を観察し、そこで得られた知見をまた新たな施策に活かしていく。そうしたプロセスを経ることで、初めて効果が発現することを思い知りました」
菅原が参加しているもうひとつのOpportunityが、まったく新しいデータ解析プラットフォームを利用した新規プロジェクトです。
菅原 「目的はこの新しいプラットフォームを知り、どう使っていくかを考えること。そのため特定の分析題材があるわけではなく、『何か』を分析してインサイトを発掘しようという取り組みです。使うこと自体が初めてなので、データの入れ方や見え方を学習しながら、データ分析を行うためのプロトタイプを作って模索しているところです」
2022年4月現在、このOpportunityは5つのチームに別れ、それぞれ独自にテーマを設定して活動中。中でも菅原のチームが取り組んでいるのは、都道府県魅力度ランキングです。
菅原 「公園が多くて住みやすい、学校が多く教育施設が充実しているなど、各都道府県のデータを総合的に分析していくことで、魅力度をランキング化できないかと考えているんです。プラットフォームの修得そのものに軸足を置いているので、テーマ自体はあえて簡単なものを設定しています」
多様性のあるチームでシナジーが生まれ、新たなアイデアに繋がる
「FUJITRA DDM Crew」の活動に関わるようになってまだ半年足らずですが、自身の本業にも少なからず好影響があると菅原は言います。
菅原 「今まで知り得なかった、さまざまな情報が得られるようになりました。部門が変わると業務の進め方はもちろん、たとえば同じ単語でも意味が違ってくることもあって。そうやって新しい情報がたくさん入ってくることは、システム開発を進める上で役立ちますし、刺激にもなりますね」
また、Crew活動では、バックグラウンドの異なるメンバーが集まることにも大きな意義があると付け加えます。
菅原 「全員がそれぞれ異なる背景を持っているため、同じインプットがあっても、同じ理解にはならないんです。すると、考え方や方向性にズレが発生しますが、それは決してネガティブな要素ではなくて。認識の違いを一つひとつ確認していくことで、これまで思いもしなかった新しいアイデアに結びつくことがあるんです。
少し格好良いいい方をすると、『シナジー』というか。そういうものが起きているのは感じます。そうやって意識合わせを丁寧に行い、議論を重ねながら進めることは難しさでもあり、やりがいでもあると思っています」
これまでの「FUJITRA DDM Crew」の活動を振り返り、「富士通のデータドリブンというスケールの大きなプロジェクトに貢献し、それによって自身のスキルも高めたいとの一心で取り組んできた」と語る菅原。参加を決意するまでの葛藤、思い切って飛び込んで感じた想いを、こう語ります。
菅原 「ロールプレイングゲームで同じエリアにずっといてもなかなかレベルが上がらないのと同じで、長い時間同じ環境にいると、そこで得られるものはだんだんと限られてくる。以前社内で聞いた話ですが、まさにそうだなと。新しいことにチャレンジしていかないと、これ以上成長できないなという想いがあり、Crewに参画したんです。
『フジトラ』の活動では、刺激的な環境で本業とまったく違うことに挑戦でき、新しい仲間との出会いもあります。自分のスキルを磨き、新たな経験を積めるまたとない機会だと思います。
普段の業務がおろそかになっては本末転倒なので、私も当初は『両立できるかな?』という不安がありました。その気持ちも理解したうえで、参加を迷っている人に今声をかけるとしたら、『You、やっちゃいなよ』ですね(笑)。得られるものの方が大きく、思い切って飛び込んでよかったと感じられるからです」
