自治体DXを支えるクラウド戦略。Microsoft Power Platform
クラウドソリューション部に所属する千葉。現在は、クラウドを利用した自治体業務のデジタル化を推進している。
「地方自治体が抱える最大の課題は、予算と人材の不足です。そこで、Microsoft Power Platformを活用し、自治体職員が専門的なプログラミングの知識がなくても業務アプリを開発・運用できるよう環境を整備しています。
システム開発におけるアプリ担当とインフラ担当の両方が当社から参画しており、私はインフラ側の技術者として携わっています。Power Platformの基盤となるMicrosoft Azure(以下、Azure)の環境を構築するとともに、Microsoft 365のExcel、SharePoint、Teams等といった連携機能の構築と運用を担っています。
アプリ担当の方々とは、それぞれの専門技術を活かし、相互に補完しながら作業を進めています。同じ会社のメンバーなので気軽に相談できる環境があり、非常にやりやすいですね」
千葉はクラウドとオンプレミスの両方に精通するスペシャリストとして、社内案件でも活躍している。また自治体DX案件に携わる上で、もっとも重視しているのがセキュリティ面だ。
「自治体には厳格なセキュリティ要件が求められます。以前は『オンプレミスでなければ安全性に問題がある』という声が多くありましたが、近年はパブリッククラウドの活用が進み、その認識も変わりつつあります。
重要なのは、セキュリティを確保しつつ、いかに新しいサービスを最大限に活用するかです。そこを常に意識しながら取り組んでいます」
さらに、技術面以外では、相手の立場に立った説明を心がけてきた。
「私は、つい『自分が知っていることは相手も知っているはずだ』と思い込んでしまうことがあります。自治体の方々は技術の専門家ではありません。専門用語を避け、相手の視点に立ってわかりやすく丁寧に説明することをいつも意識しています」
働き方も、技術も、新たな環境へ。富士ソフトでつかんだ成長のチャンス
千葉が新卒で入社したのは、サーバー運用・保守を担当する会社。そこで技術者として幅広い経験を積んだ。
「前職では大手総合商社向けにサーバーの設計・構築・運用・保守、クラウドやオンプレミスを含む2000台近くのサーバー基盤運用を担当しました。クラウド移行のプロジェクトにも関わり、Amazon Web Services(以下、AWS)やAzureを運用した経験もあります」
しかし、休日出勤や残業の多さ、待遇面での課題を感じてやいた千葉。新たな環境を求める中で出会ったのが、富士ソフトだった。
「フレックス制度があり、勤務時間を柔軟に調整できる点に魅力を感じました。また、30分単位で休暇を取得できるなど、働き方の自由度が高いことにも惹かれました。
入社を決めた理由は、当時ちょうどAzure部門が立ち上げ段階だったことです。『新しいことに挑戦したい』という部長の言葉を聞き、自分の力を試す絶好の機会だと感じたのを覚えています。ここなら、オンプレミスとクラウドの両方の経験を活かせる。そう確信して入社を決めました」
入社後、千葉は介護福祉企業のお客様に実証実験の環境システム構築に携わり、AzureとAWSのマルチクラウド環境を担当。その後、建設業向けの脆弱性管理ツール導入や、学校法人向けの教務用サーバーリプレースなど、さまざまな案件において、前職で培った技術を活かす機会を得た。
パイオニア的案件に挑む。前例なき挑戦がもたらしたキャリアの飛躍
転機となった案件を千葉はこう振り返る。
現在の案件に参加することとなった理由は、ハイブリッドクラウドの国内初導入を成功させた経験が評価されたことにある。これにより、地方自治体や教育機関、中小企業向けに地域エッジクラウド基盤を構築し、実証実験(PoC)並びに商用サービスの展開を実現できた。
「案件スタート時には、Azure Stack Hubは国内で導入事例がなく、富士ソフト内にも有識者がいない状況でした」
Azure Stack Hubは、マイクロソフト社が提供するハイブリッドクラウドプラットフォームで、オンプレミスのデータセンターにAzureサービスを展開することを可能にする。これにより、クラウドとオンプレミスの統合された管理が実現でき、多様な企業ニーズに応えることができるのだ。
「Azure Stack Hubを扱うには、クラウドの基盤だけでなく、データセンターやサーバーの内部構造に関する知識も必要です。クラウドとオンプレミスの両方に精通していたことから、この案件を任されました。エッジクラウドに関する知識はありましたが、実際に構築・運用するのはこれが初めて。お客様とともに試行錯誤を重ねながら、検証を進めていきました。
クラウド製品では把握しなくても良いハードウェアなどの基盤部分も、Azure Stack Hubではその基盤となる仕組みまで理解する必要があります。私の技術者としてのキャリアの中でも、もっともお客様と密に連携し、切磋琢磨しながら知識を深められた時期でした」
プロジェクトは実証実験を経て、商用サービスの展開に成功。千葉は技術者として大きな手ごたえをつかんだ。
「実証実験のフェーズでは、自治体に加え、医療機関や建設会社など、さまざまな業種のお客様とともに検証を実施しました。その結果をもとに商用サービスとして展開できたことは、技術者としての自信につながっています」
さらに、この実績が評価され、千葉は社内でエッジ・ハイブリッドクラウド技術スペシャリストとして認定されることに。スペシャリストはレベル7まであり、千葉はレベル5という上位レベルを獲得した。当時の心境をこう振り返る。
「レベル5のスペシャリストは課長や主任クラスのベテラン社員の取得が多い為、20代の私が認定されるとは思っていなかったので、年次に関係なく取り組みを評価してもらえたことがとてもうれしかったです。
また、当社では新しい技術について発表する社内向けの技術発表会があります。そこではAzure Stackやエッジクラウドなどの技術について発表するなど、技術や知識の共有にも力を入れています」
クラウドの未来を切り拓く。スペシャリストとしての挑戦とビジョン
スペシャリストとしての千葉のキャリアはまだ始まったばかり。組織の一員として、明確なビジョンがある。
「多くのお客様がクラウドのみ、あるいはオンプレミスのみを利用しており、エッジクラウドやハイブリッドクラウドの市場は、まだ発展途上の段階です。さらに発展させるべく、後押しする形で貢献していきたいと考えています」
同時に、技術者として自身の専門性をさらに高めることにも意欲的だ。
「もともとはインフラ領域でキャリアを積んできましたが、今後はクラウド分野を含め、Azureの専門性をもっと高めていきたいと思っています。クラウドはAIやアプリケーション、ミドルウェアなど幅広い領域に関われるため、これまでのインフラの知識を活かしつつ、より広い分野を扱えるようになりたいですね」
それが実現できるのは、富士ソフトだからこそ。同社の魅力について、千葉は次のように続ける。
「教育制度やeラーニングなど、社内には学習を支援する制度が充実しています。Azure関連の資格取得に必要な費用を負担してくれる制度もあり、私もそれを活用して6個の資格を取得しました。
また、働き方の柔軟性が高いことも富士ソフトの大きな特徴のひとつです。フレックスタイム制度や在宅勤務制度が導入されており、社員一人ひとりの状況に応じた働き方が可能です。私自身も業務時間を柔軟に調整できる点にとても助けられてきました」
多様な人材が活躍できる環境が整っていること、そしてキャリアチェンジの可能性が拓かれているのも、富士ソフトならではだ。
「以前、自動車販売の営業をしていた方が、業界未経験でクラウド部門に入社したことがあります。また教師だった方が、私より上位レベルのスペシャリストとして活躍しているケースもあります。意欲さえあれば、未経験でも十分に活躍できる職場です。
さらに、技術職から営業職へ、営業職から技術職へ転換した社員もいます。社員の声を尊重する風土があり、途中でやりたいことが変わったとしても、キャリアの方向転換が可能です。興味を持った方は、ぜひ安心して門を叩いてください」
クラウドとオンプレミスの両輪で、自治体業務の未来を切り拓いていく──富士ソフトの柔軟な環境を活かし、さらなる高みを目指して、千葉はこれからも技術革新の最前線に挑み続ける。
※ 記載内容は2025年3月時点のものです

