秋葉原のパーツ販売から見えた、ネットワークを含むインフラ基盤の可能性
大学時代、私は秋葉原のコンピューターパーツ売り場でアルバイトをしていました。当時は自作PC文化が盛り上がっており、多くのお客様が自分だけのマシンを作るために秋葉原を訪れていました。そこで働きながら、私はハードウェアの基礎知識を身につけていきました。そんな販売員としての日々の中で、私の興味を強く引いたものがありました。それは店舗で使われていた在庫管理システムです。ネットワークで公開されたそのシステムは、ほぼリアルタイムに在庫を管理していました。膨大な在庫情報がネットワークで共有され、瞬時に把握できる仕組みを目の当たりにし、“ITでここまでできるのか!”と強く惹かれました。“ネットワークによって情報が共有されることで、これほど大規模なシステムが成り立つのだと実感し、IT業界を志すきっかけになりました。
この体験が、私の就職活動の軸を決定づけました。ネットワークを介したシステムの開発を行っていきたい。その思いを胸に、私はIT企業に絞って就職先を探し始めました。そんな中で出会ったのが、富士ソフトでした。
当時の私は、「急成長している大きな会社だ」という印象を抱きました。選考のスピードも速く、最初に内定を出してもらったのがこの会社でした。内定の順番が決め手だったと言うと正直すぎるかもしれませんが、それもまた縁だったのだと今では思います。こうして私は、ネットワークを含むインフラ基盤の世界へと踏み出すことになりました。
Java研修から始まった予想外のインフラエンジニアへの道
入社後は約1週間、社会人としてのマナーなどの基礎的な研修を受けました。その後、5月末まではJavaによる模擬開発を行う研修が続きました。コーディングによるシステム開発をイメージしていたので、この研修内容は想像どおりでした。しかし、実際に配属されてみると、まったく違う世界が待っていたのです。
最初に配属されたのは、データセンター部門でした。ここでは、お客様からお預かりしているシステムの正常性確認や稼働状況の監視といった運用業務を担当しました。扱うものはサーバーやスイッチ、ネットワークといったインフラ領域。入社前にイメージしていたコーディング中心の開発とは、大きく異なる仕事でした。
その後のキャリアの変遷も、目まぐるしいものでした。最初の配属からわずか3ヶ月後には、マーケティングや商品企画を行う新設部署へ異動。さらに半年後には、再び別の部署へ。結局、入社1年で3つもの部署を経験することになりました。一見すると一貫性のないキャリアですが、この時に得た多様な視点こそが、後に私がインフラ基盤の設計・構築という複雑な仕事を担当する上で、大いに役立つことになったのです。
入社前に描いていたキャリアと実際の配属先との大きなギャップ。しかし、私はこの状況を前向きに捉えることができました。学生時代、アルバイトでコンピューターのハードウェアの仕組みについて理解を深めていた経験があったからです。インフラ基盤はハードウェアの上で動く技術であり、アルバイトで得た仕組みの理解が、インフラ領域への挑戦を後押ししました。その知識があったからこそ、「このようなインフラ関連の仕事もできるだろう」と自然に思えました。コーディングとインフラ基盤の設計・構築は確かに分野が異なりますが、新しい環境にもスムーズに適応することができました。こうして私は、予想外にインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートさせることになったのです。
お客様に寄り添い続けた先に生まれた信頼と、全社MVPへの道のり
現在は、ソリューション事業本部 インフラ事業部 インフライノベーション部に所属し、アカウントマネージャやPMとして提案からリリースまでを中心に担当しています。特定の製品にとらわれることなく、最善のIT環境をお客様に提供し、ビジネスのモダナイズを加速させることをミッションに、要件定義から設計・構築、そして保守までを一貫して担当しています。また、直近では課長を拝命し、新たな立場での挑戦も始まりました。
この仕事で何よりやりがいを感じるのは、お客様から頼りにされていると実感できる瞬間です。アカウントマネージャとして担当しているお客様から「小高さんが対応してくれるなら発注しますよ」と言っていただいたこともあります。お客様の言葉の背景にある意図まで汲み取り、課題を整理して提案へつなげていくことを大切にしています。こうした信頼関係は一朝一夕で築けるものではありません。一度受注した案件を5年間運用する中で、お客様が何を求め、何を伝えようとしているのかを正確に理解し、その意図に寄り添った提案ややり取りを積み重ねてきた結果だと思っています。お客様の言葉の表面だけではなく、その背景にある考えを汲み取り答えを出すこと、これを常に意識してきました。
その結果、1つのお客様から10件以上の案件を連続で受注し、利益革新賞という全社MVP賞をいただくことができました。しかし順風満帆だったわけではありません。お客様のシステムを止めてしまい、徹夜で対応したこともありました。失敗も含めて真摯に向き合い続けたからこそ、今の信頼関係があるのだと感じています。
特に印象深いのは、2014年から携わった仮想デスクトップのプロジェクトです。インフラの現場では、サーバーからネットワーク、仮想化、運用まで幅広い技術を扱うため、“総合格闘技のような領域だね”と言われることもあります。そこで幅広い領域に対応できたことで、お客様から「何でもできるね」と言っていただけるようになり、自分の存在価値を示せたプロジェクトだったと思っています。
また、お客様の予算策定や次期システムの方向性検討といった構想段階から伴走し、受注前の段階でも技術・業務の両面で支援することで、提案の精度と信頼性を高めることができました。さらに、運用体制の見直しや自動化によって、少人数でも安定稼働できる効率的な仕組みへ改善できたことは、大きな成果だったと感じています。
挑戦する意欲を受け止める会社で、自分らしいキャリアを描く
現在、管理職という新しい立場で、組織マネジメントに挑戦しています。これまではプロジェクトの推進に注力してきましたが、今はグループ内のメンバーが働きやすく、モチベーションを保てる環境づくりに力を入れています。これまで判断を上長に任せていた部分も、自分で意思決定し、チームに示せるようになることを目指しています。
メンバーのモチベーション維持のために心がけているのは、仕事を単なる作業として捉えさせないことです。作業の背景や目的、意味をしっかりと伝え、メンバー自身に考えてもらうようにしています。私たち管理職側が意図や目的を明確にすることで、メンバーが作業しやすくなるように環境を整えています。
中長期的には、プレイヤーとして培ってきた「お客様から指名される信頼」を、組織として体現していきたいと考えています。そのために、お客様からいただいた話だけでなく、経営状態やITインフラに関する課題など、より広い視点でお客様を理解することを重視しています。目の前の案件だけでなく、お客様の今後のITインフラに対するビジョンまで語り合える関係性を築いていきたい。具体的には、お客様ごとのアカウントプランを各チームで考え、それに基づいたアクションを部署全体で進めています。
入社を検討してくれている方々にお伝えしたいのは、富士ソフトには懐の深さがあるということです。「やりたい」という意思と理由がしっかりあれば、年次を問わず新しい技術や役割に挑戦させてくれます。自発的に行動できる方、向上心を持って行動できる方に対しては、必ずチャンスを与えてくれる会社です。積極的に物事に興味を持ち、お客様のことを自分事として考えられる方には、自己を成長させられる最高の環境だと思います。ぜひ一緒に働きましょう。

