車載ECU開発の最前線。信頼でつなぐプロジェクト
私は、ASI事業本部 パワーエレクトロニクス事業部で、車載電池ECU開発業務に携わっています。具体的には、ハイブリッド車や電気自動車に搭載される電池を制御するためのコンピューター、いわゆるECUのソフトウェア開発を行っています。この組み込みソフトウェアは、まさに車の心臓部とも言える重要な技術領域です。
2023年6月から、PMとしての役割を担い、現在は5チームで約30人が関わる大規模なプロジェクトの統括窓口として、日々奮闘しています。
仕事をする上では、コミュニケーションと連携を最も大切にしています。とくに、すれ違いが起こらないよう細心の注意を払っています。これは社内だけでなく、お客様に対しても、常に第三者視点で物事を考え、相手の立場に立った説明や報連相を徹底しています。思いやりを持ち、同じ方向を向いて進める関係性を築くことが、プロジェクト成功の鍵だと信じています。
現在の業務でやりがいを感じるのは、お客様に寄り添いながらプロジェクトを進められた時です。お客様の要望をしっかりとキャッチしながら、作業もスケジュール通りに進行させる。この両立ができた時に“うまくいった”という手応えを感じます。車載ソフトウェアという特性上、市場に出た製品を直接見られる機会が少ないため、お客様との連携で得られる達成感は格別です。
実力で評価される環境と、自分らしい働き方を求めて
私が就職活動をしていた頃、軸にしていたのは“実力が評価される仕事をしたい”という思いでした。学歴や人脈ではなく、自分の努力と成果で認められる環境で働きたい。その思いが、私の企業選びの根本にありました。
その軸で業界を絞り込む中で、自然とソフトウェア関連の企業が候補に挙がりました。IT業界は技術力やスキルが重視される傾向が強く、まさに実力主義の世界だと感じたからです。プログラミングスキルやシステム開発の知識といった専門性を磨けば磨くほど、それがそのまま評価につながる。そんな環境で働きたいと思いました。
実力を評価される環境を求めていた私にとって、ソフトウェア業界で技術力を向上させることが最重要事項でしたが、同時に自分らしい働き方ができる環境も大切にしたいと考えていました。富士ソフトの多拠点展開は、まさにその両方の条件を満たしてくれる要素だったのです。複数拠点で働ける環境があることで、ライフスタイルやキャリアの選択肢を柔軟に広げ、自分らしい働き方を実現できるからです。技術を磨きながらも、自分に合った環境で働ける可能性がある。そんな総合的な判断から、富士ソフトへの入社を決意しました。
複雑な顧客関係を調整し、信頼を築いた入社後の成長
入社後、最も印象に残っているのは、複雑な顧客関係の調整を任されたプロジェクトでの経験です。富士ソフトは2社から別々に発注を受け、両社と協力して3社で1つの車載電池ECUソフトウェアを作るという、社内で扱う中でも特に複雑な顧客関係のプロジェクトでした。
当初は、両社の要望を踏まえたうえでの3社間の役割分担について認識が揃わず、調整に時間がかかっていました。私は、富士ソフトが両社から発注を受けているという立場を活かし、プロジェクトを円滑に進めるための調整役として動きました。顧客の業務サポートとして、開発体制やスケジュールの見直しの提案などを行い、納期を守るための協力を各社に依頼しました。結果として、「柔軟な対応をしてもらえて助かった」という言葉をいただきました。
一方で、業務の優先度付けでは課題を感じた経験もありました。製品には複数の納品先があり、それぞれに合わせた開発を並行して進める必要がありました。しかし、納期が頻繁に変わる中で情報のキャッチが遅れ、最適な対応ができず納期を守れなくなりそうになったことがありました。
この経験から、顧客からの情報を待つだけでなく、顧客の状況や立場に思いやりを持ち、当社から積極的に状況確認を行う重要性を学びました。
入社当初は上司や先輩にフォローしてもらいながら顧客対応をしていましたが、今では顧客から「前田さんがそう判断したのなら大丈夫です」と任せていただけるようになりました。こうした経験を通じて成長を実感しています。
育成と成長を両立し、PMとしてさらなる高みへ
今後の目標として、私が最も重視しているのは後進の育成です。比較的若い年齢でPMを任せていただいた中で、周囲の人と円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション術を学び、多くの経験を積んできました。
PMとして同じようにマネジメントを担える人財を育てることが重要な課題だと考えています。突然「マネジメントをしてほしい」と言われても、誰もが戸惑うものです。だからこそ、今一緒に働いているメンバーに対して、プロジェクト全体を見渡す視点や、考えるべきポイントを段階的に伝えていきたいと思っています。
お客様に寄り添うためにどこまで考えるのか、どう落としどころを見つけるのか、社内外での調整における考え方や動き方を共有することで、チームの中から新たにPMを担える人財を育てていきたいと考えています。
技術面においては、PMとしても技術者としても、まだどのようなプロジェクトでも力を発揮できるマルチな人間になれているとは言えません。今後はPMBOK(プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)のような体系的な知識を学び、より大規模なプロジェクトも回せるようなマネジメント能力を高めていきたいと思っています。また、技術者としても貪欲に技術を吸収し、より幅広い領域に対応できる力を身に付けたいと思っています。「前田なら、PMとしても、技術者としても安心して任せられ、プロジェクトを確実に成功へ導いてくれる」と言われるような存在を目指しています。
富士ソフトでは、技術力を極めたい方、PM力を高めたい方、どちらの志向にも対応できるキャリアルートが用意されています。さまざまなことに興味を持ち、考え、最後までやり抜く力を持った方は、きっと当社に向いているはずです。ぜひそのような志を持った方と一緒にお仕事をしたいと心から思っています。

