誠実な対応が信頼関係構築の鍵。よりどころとするお客様と上司から得た学び
システムインテグレーション事業本部 インフォメーションビジネス事業部に籍を置く沖山。2022年9月現在はPMとして、プロジェクトの管理と推進を担当している。
沖山 「10名のメンバーと共に、通信教育や出版を手がける企業様向けのアプリケーション開発を行っています。また、DX推進を支援するためのパートナーシップの確立にも努めているところです」
仕事をする上で、信頼関係の構築を大切にしてきたと話す沖山。お客様に対して、常に誠実な対応を心掛けているという。
沖山 「お客様の要望をそのまま受け入れるのではなく、それがお客様の事業の成功につながらないと思えば、はばかることなく否定もします。そうやって、いうべきことをきちんというためには、日頃から信頼関係を構築しておくことが欠かせません。お客様に不信感を与えないよう、たとえば連絡があればただちに確認し、すぐに返信ができない場合でも、期日を提示するなど、こちらの動きが相手に伝わるよう心掛けてきました。
特に注力しているのが、お客様が次にとるアクションを見据えた行動をすることです。私たちからの提案を受け、お客様側の担当者は自分の上司に報告をすることになります。こちらの提案に疑問を持つことなく安心して社内で展開していただけるよう、日頃からお客様の様子を観察しながら、抱える事情や困りごとを察し、お客様が求めることに先回りして応えられるよう努めています」
お客様だけでなく、社内でコミュニケーションをとる上でも同じことを意識しているという。
沖山 「メンバーと何気ない会話をしているときでも、受け応えの仕方から、話の内容をどの程度理解できているかを瞬時に判断しています。『伝わっていないな』と思えば、言い方を変えて反応を見て、細かく確認するようにしています」
こうした姿勢は、あるお客様から学んだものだと話す沖山。稀有な関係性が築けているという。
沖山 「そのお客様には、これまでに何度も厳しい言葉をいただきました。本来であれば、お客様の要求に対して私たちが対応できなければプロジェクトから切り捨てられてもおかしくありません。
ですが、『このステージまで上がってこい』という愛情や優しさをもって、あえて高い要求をしてくださっていることを知り、厳しい言葉がすんなり受け入れられました。上下関係ではなく、パートナーとして共に成長していこうという気持ちがうれしくて、必死で食らいつきここまでやってきました。叱咤激励してくださったお客様に感謝しています」
また、マネジメントの手法に関しては、ある上司に憧れ、その背中を追いかけてきたという沖山。
沖山 「最初は上司がやっていることを細かく観察しながら、言動や思考などを真似していました。上司が取る行動が各方面に対し、どんな影響や結果をもたらしているのか、思考を理解しようと必死でした。日々、そんなことを繰り返しているうちに自然と本質を捉えようとする癖が身につき、心の中で上司やお客様と会話するようになっていましたね。
そのおかげか、起きた事象に対して、なぜそうなったのかと分かるまで理由を考えることを繰り返し、自分なりに深掘りして仮説を立てながら腹落ちするところまで徹底的に考え抜くことが習慣となりました。現在も、尊敬する上司のように、頼もしいプロジェクトマネージャーを目指して勉強中です」
入社以来、お客様にも上司にも恵まれてきた沖山。地道な努力により着実に実績を積み上げ、大躍進を続ける。
幅広い業務に携われる環境を求め、富士ソフトへ。失敗を繰り返すことで大きく成長
幼い頃からパソコンに興味があり、「将来はパソコンに関わる仕事がしたい」と思っていたと振り返る。
沖山 「パソコン関係の仕事をするんだったら専門学校だろうということで、IT・コンピューターについて学べる専門学校へ進みました。学校では、国家試験のための勉強とC言語の学習を中心にして、“基本情報技術者試験”と“C言語プログラミング能力認定試験3級”のふたつを取得しました」
学校で学習した内容を生かし、幅広い業務に携わりたいと考えていた沖山。富士ソフトは理想的な職場に思えたという。
沖山 「アプリケーションの開発がしたいと思っていたんですが、それ以外にもなんでもやってみたいという気持ちがありました。富士ソフトはとにかく事業領域が広いので、ここなら幅広い業務に携われると思って選びました」
2008年に入社後、システムインテグレーション事業本部に配属され、携帯電話基地局の監視システム開発や航空系の開発に関わってきた沖山。設計からリリースまでを初めて任されたのが、現在も関わる通信教育を手がける企業の案件だったという。
沖山 「お客様の将来的な事業展開の要となる戦略的サービスを担うプロジェクトで、全社的な対応が必要となる一大プロジェクトに初期メンバーとして参画しました。
非常に難易度が高いプロジェクトでしたが、ひとつの機能の設計からテスト、リリースまでの工程を初めてひとりで担当したんです。担当した機能は複雑なものではありませんでしたが、さまざまな経験ができてプログラマーとしての達成感を味わうことができました」
いまでこそPMとしてチームを率いる立場にいる沖山だが、入社以来、失敗と挫折の連続だったと話す。
沖山 「私がリーダーになりたてのころ、テスト環境の作業見込みをあまく見積ってしまい、予定通りに進行できないことがありました。ですが、『テスト環境だからお客様には影響ないだろう。報告しなくていいや』と呑気に考えていたら、お客様からクレームがきてしまいました。お客様はコンテンツやデザインの準備などを進めていて、テスト環境のリリースを首を長くして待ち構えていたのです。
そのことを後から知り上司と共に謝罪しました。きちんとリカバリーしたことで、最終的にはお客様から理解をいただきましたが、この一件以来、相手の状況や温度感を正しく理解した上で行動するよう肝に命じています」
また、入社9年目に初めてPMを務めたときに、PMとしてあるべき姿を学んだという沖山。
沖山 「大きな責任と重圧を感じてネガティブ思考に陥り、お客様やメンバーとのコミュニケーションがうまく機能していませんでした。そんな状況を見かねた上司がフォローに入ったところ、状況がまたたくまに改善されていきました。
メンバーが焦りを募らせる中、全員を前にして問題を整理し、解決への道筋を鮮やかに示して見せたんです。ゴールがあるとわかると、メンバーも急に生き生きしだしてチームが一体感を取り戻し、結果、プロジェクトもうまくいきました」
トップとしてあるべき姿を目の当たりにしたことで、「リーダーは常に自分をコントロールし、どんな状況でもマイナスな感情を見せることなく、冷静に対処すべき」と学んだと話す沖山。次のように続ける。
沖山 「『この状況をどう克服するか、どうねじ伏せようか』と、戦略家になったようなつもりでいると、自分が物語の主人公になったように思えて、ワクワクした体験ができるんです。マイナスなことを考えていても前に進まないんですよね。
もともと思考がネガティブなところがあったんですが、困難な状況を打開するには、“ワクワクする”ことが近道だと考えるようになり、ポジティブ思考に少しずつシフトしてきていると思います」
「できない」ことをお客様に報告。相手目線で下した判断がプロジェクトを成功に導く
失敗を通じて成長を重ねてきた沖山。自身の成長につながったと感じる成功体験も少なくないという。
沖山 「システム開発では、お客様の要求事項を整理しシステム化していきますが、要求事項の中に矛盾が生じてしまうことがあります。たとえば、ある機能の担当者の方の要望を実現しようとすると、別の機能の担当者の方の要望がかなわなくなるという具合です。
あるプロジェクトの進行中、そんな負のスパイラルから抜け出せなくなり、自分の手に負えない状態になったことがありました。このままでは立ち行かなくなると判断し、お客様に思い切って相談したんです。現場の状況をあるがままお知らせし、打ち合わせの場を定期的に設けて、コミュニケーションをとりながら矛盾を解消していきたいとお話ししました」
システム会社を代表してプロジェクトを預かるPMである以上、正直に「できない」と伝えることに躊躇(ちゅうちょ)もあったという沖山。しかし、お客様の立場になって下した判断だったという。
沖山 「こちらの提案を受け入れていただいたことで要求事項がきれいに整理され、プロジェクトの進行が安定し、予定通りリリースすることができました。プロジェクトがうまくいかなければ、われわれにとって汚点となるだけでなく、お客様にとって大きな損害となってしまいます。『このままにはできない』という気持ちで、なりふりかまわず行動に出ました。
結果、親身になって受けとめてくださり、後になって『あのとき提案してくれなかったら、リリースできていなかったよ』とまでいっていただきました。以来、そのお客様とは何かあれば直電させていただく仲です」
プロジェクトでのこうした行動を含め、さまざまな貢献が評価され、沖山がPMを務めたプロジェクトは2018年と2020年の二度にわたり、優秀プロジェクト賞を受賞している。
“良き教え”のバトンを未来へとつなぐ。メンバーの成長を助けられる存在でありたい
今後、PMとしてますます成長していきたいと話す沖山。直近の目標は、PMとしてレベルアップすること。
沖山 「富士ソフトには、PM認定制度(レベルは3~7)があります。PMのレベルを示す指標で、プロジェクト規模や難易度を考慮した上で、活動実績により認定を受けることができます。私自身が考えるPMの達成感とは、お客様の事業の成功に向かいお客様とわれわれがタッグを組んで、ワンチームになって取り組むことで、『数々のドラマを生み出しながら会社の垣根を超えた達成感』を得られる点だと考えています」
沖山は、総合的なPM力を強化するために定期的に行っていることがある。
沖山 「さまざまな事象を想定したシミュレーションや上司との意見のディスカッションを定期的に行っています。その努力の結果、来月PMレベル5を認定予定です。より大きな達成感を得ることは、案件規模や難易度を上げることにあると思っているので、これからはレベル6を目指してまい進していきます。当然、お客様からの信用信頼があって成り立つものですから、お客様の期待値を超えるような活動に挑戦していきたいです」
またリーダーとして、メンバーの成長を助けられる存在でありたいと沖山はいう。
沖山 「これまでいろいろな業務にチャレンジしてきましたが、簡単にできたことはひとつもありませんでした。失敗を重ね、足りない知識や経験、技術力に折衝力など、地道に勉強しながらやってきたからこそ、将来PMとして活躍してもらうことを考えると、経験させたほうがメンバーのためになると思わなくもないんです。
より多くの事象に主人公として向き合うことが合理的な考えになっていくものだと身をもって経験しているからです。失敗することは、できないことにチャレンジしている過程。この失敗体験を積み重ねた結果が成長につながるので、メンバーが思い悩んでいるときには、手を差し伸べ、最悪の事態が起こらないように見守りたいと思います。
また、メンバーに寄り添いながら、一人ひとりが本来持つすばらしい能力を伸ばしていけるよう、しっかりと向き合っていこうと思います」
社内に受け継がれる“良き教え”のバトンを、未来へとつないでいくために。沖山の挑戦はこれからも続く。

