フラットに自走し、現場とつながる。現場の知見を強みに活かすヘルスケア投資のリアル
石畑が所属するのは、CHCPの投資事業部。ヘルスケア領域における事業承継や成長支援を目的とした投資の実行を担っています。
「投資対象は、病院や調剤薬局、歯科医院、在宅サービスといった、社会保障の世界で売上を立て、地域医療を支えているヘルスケア事業者が中心です。そうした株式会社や医療法人のソーシング(案件発掘)からバリュエーション(価値評価)、デューデリジェンス(企業調査)、条件交渉、最終的なクロージング(契約成立)までを一気通貫で担っています。
ソーシング業務では、売却を希望する事業者から寄せられる情報を評価し、検討を進めると判断した案件は、意向表明・基本合意の締結を経てデューデリジェンスや条件交渉のフェーズへと進めていきます。必要に応じて、全国の売り手のもとへ直接足を運ぶこともあります」
ヘルスケア事業者の事業承継を通じて地域医療を支える──そのミッションを担うのは、取締役を含めて6名のチームです。その雰囲気は、入社前に抱いていたイメージとは良い意味で異なっていたと言います。
「入社前は、緊張感のあるドライな職場をイメージしていたのですが、実際はいい人ばかりで和やかな雰囲気でした。多様なバックグラウンドを持つメンバーが、それぞれ自走しながら、たまに雑談を交わすような和気あいあいとした職場です。
トップダウンで細かく指示が降りてくるのではなく、個々が独立したプレイヤーとして、意思を持てばなんでも挑戦できる環境があります」
裁量の大きな環境だからこそ、石畑が意識しているのはグループ内の仲間との距離感です。
「所属している投資事業部は投資のクロージングまでを担い、その後投資先の成長を支えるのは、経営支援チームです。経営支援チームには、現場をよく知るメンバーが大勢います。投資を検討する際、現場の理解がないまま事業計画をつくってしまうと、適切な投資判断につながらないですし、何より運営を担う仲間に迷惑をかけてしまいます。
でも私たちは、一般的な投資会社なら外部の専門家に頼って集めるような一次情報を、グループ内のメンバーから得られます。そこが私たちの強みなんです。だからこそ、意識的にコミュニケーションを取って、日頃からなんでも聞ける関係を築くことを心がけています」
商社、NY駐在、コンサル──「これだ」と思えたM&Aを軸に、選び続けたキャリア
高校時代から海外で過ごし、アメリカの大学を卒業したと話す石畑。新卒で総合商社に入社し、財務部に配属されます。
「新卒で入社した総合商社では、資金調達や金融機関とのリレーション、キャッシュフローの管理、財務目線での投資案件の審議などを担当していました。入社3年目にアメリカ駐在となり、4年ほど過ごしたニューヨークでは、M&A系の仕事をしていたんです。外部のアドバイザーを起用するほどの規模ではない米州の投資案件について、事業計画をつくり、バリュエーションをして交渉する。そのサポートを社内で担う役割でした」
この駐在時代の経験が、キャリアの転機となります。
「シンプルに、すごく楽しかったんです。何か1つを突き詰めるより、幅広い総合力で勝負するのが自分の持ち味だと思っていたのですが、M&Aはまさにそれが活きる仕事でした。案件ごとにいろいろなことが起きるので臨機応変な対応が求められますし、売り手側の感情的な想いに触れる場面もある。飽きることがなく、心から自分に合っていると感じました。
だから帰国後も、この先はM&Aを軸にキャリアを築きたいという想いが固まっていきました。まずはプロフェッショナルファームで経験を積もうと、戦略コンサルティングファームに移りました。そこで約2年経験を積み、あらためて当事者として投資に関われるポジションを求め転職活動をする中でご縁があったのが、CHCPでした」
CHCPに惹かれた理由は、2つあったと言います。
「決め手は2つありました。1つは『人』です。面接でチームの半数以上と話しましたが、非常に優秀でありながら雰囲気が驚くほど温かかった。少人数チームだからこそ、このカルチャーは大きな決め手になりました。
もう1つは『ヘルスケア特化』という強みです。30代を前に自分の軸を模索する中で、単なるジェネラリストではなく特定の業界で専門性を高めたかったんです。家族に医療従事者がおり、親しみを持てる領域だったことも背中を押してくれました」
2023年10月にCHCPグループへ入社。未経験のヘルスケア領域を前に、自ら調べ、時には現場を知るメンバーの力も借りながらキャッチアップを重ね、着実に実務の幅を広げていきました。
手放す人の想いを背負う仕事。クロージングを「新たなスタート」に変えるやりがい
入社してから携わった案件の中で、忘れられない光景があると石畑は語ります。それは、自らがクロージングまで見届けた調剤薬局の案件でのことでした。
「クロージング後、運営は経営支援チームに引き継ぐのですが、その薬局の従業員の皆様に向けて、『私たちはこういう者で、こうやって進めていくので安心してください』とお伝えする機会を設けたんです。その日は元オーナーさまも同席してくださいました。
会の後にご一緒した食事の席で、一代で築き、何十年も守ってこられたものを手放した実感が込み上げてきたのでしょう。目の前で、涙があふれ出したんです。人生をかけて会社を経営するというのはこういうことなのだと、身の引き締まる思いがしました」
その涙は、この仕事が背負うものの大きさを物語っていました。
「この業界には、社会的意義を感じ、信念を持って経営されてきたオーナーさまが本当に多くいらっしゃいます。だからこそ、築いてこられたものを壊さず、より地域に貢献できる形で引き継いでいかなければならない。その積み重ねがCHCPグループへの信頼につながり成長にもなる。この仕事の本質に触れられた出来事でした」
もっとも、案件の締めくくりは決してゴールではないと言います。
「クロージングは、むしろスタートラインです。そこから現場で頑張ってくださるCHCPグループの方々の力で、たとえば赤字だった病院の運営が実際に改善している事例も複数あります。私たちの仕事は間接的ではありますが、社会的に意義のあることに携わっているという実感があります。オーナーさまの個性も交渉のポイントも案件ごとに違うので、その想いを汲みながら臨機応変に進めていく難しさとおもしろさがありますね」
自分にしか生み出せない展開を──互いをリスペクトし自走するチームの未来
地域医療の未来を見据えながら日々の業務に向き合う中で、石畑は組織内での自身の存在意義と、これからの成長の方向性を見つめています。
「自分から手を挙げれば受け入れてもらえる環境なので、いろいろなことに自発的に挑戦しながら、グループの中で『この人に頼めば形にしてくれる』と思ってもらえる存在になっていきたいです。『この展開は、石畑がいたから生まれた』と思ってもらえるような付加価値を生み出していけたらいいですね」
自身が裁量を持って自走できるよう意識してきたからこそ、採用面接の場において候補者に向き合う際にも独自の視点を持っています。
「選考では財務知識などの基本スキルも拝見しますが、何より重視しているのは『自走力』と『人柄』です。手厚い研修に頼るというよりは、自分で調べて動きながら成長していける環境なので、そうした素地のある方は早くから力を発揮できると思っています。
また、少人数のチームなので、当社のメンバーやカルチャーに合いそうかどうかを感じ取るようにしています。それから、ご自身のキャリア形成をどう考えているのかは、じっくり伺うようにしています」
少人数のプロフェッショナル集団として、互いに刺激を与え合いながら進むチームの未来像を思い描いています。
「投資チームは少人数ですが、医師や証券出身、商社出身など、歩んできたキャリアが本当にさまざまです。それぞれが裁量を持って自発的に動いていますが、お互いの経験をシェアし合えば、成長スピードはお互いに上がると思っています。
自分で考えて動きたい、でもチームとしての相乗効果も大切にしたい──そういう方となら、きっと高め合えるはず。お互いをリスペクトしながら、一緒に成長していけたらうれしいです」
現場への敬意と等身大の情熱を胸に、石畑はこれからも、伴走する仲間と共に、地域医療の明日を支える挑戦を積み重ねていきます。
※ 記載内容は2026年7月時点のものです
