社員有志による当プロジェクトで活動。そこでの学びを、普段の業務にも活かす
SB C&Sで、当プロジェクトが始動したのは2023年のこと。フェムテックという分野を知った社員の声から生まれたこのプロジェクトは、人事部門、広報部門、法人営業部門、コンシューマー部門など、普段は接点のない部署から集まった、有志のメンバーで運営されています。
「当プロジェクトの第1回イベントを2023年11月に開催し、フェムテックや女性の健康についてのセミナーを実施しました。関連する製品も一緒にその場に並べて、セミナーで得た知識を深めてもらう活動を行いました。
2024年は3日間のイベントに規模を拡大し、社員が親しみやすい商品をまとめながら、第2回を終えたところです」
こう話すのは、プロジェクトメンバーの一人である篠原。日頃の業務では、コンシューマー向けハードウエア製品の仕入れと在庫管理を担当するバイヤーとして、タブレットや理美容製品などを扱うかたわら、フェムテック製品も手がけています。
「生理用ショーツや月経カップなど、フェムテック製品は女性の健康と快適さを追求する製品です。月経カップは直接経血を受け止めるので、ナプキンのかぶれに悩む必要がありません。
また、洗って繰り返し使えるので経済的です。タンポンやナプキンだと1時間ごとに気にしなければならないこともありますが、そういった心配もなく快適に過ごせます」
異なる部署から集まったメンバーとプロジェクトを進める中で、篠原は新しい気づきや発想を得られることに魅力を感じています。
「普段関わらないような人たちと意見を交わすと、人それぞれ考え方も違って意見が食い違うこともたくさんあります。
しかし、最終的にめざすところが同じなので、それすら楽しいです。自分では想像もつかないような発想や意見をもらえて、それがプロジェクトだけでなく、自分の普段の仕事にも活かされています」
たとえば、一人で物事を進めがちだった自身の仕事のスタイルも、チームで協力して進める方向に変化したと言います。
「これまでは自分の考えが正しいと思い仕事を進めていましたが、当プロジェクトで気づいたのは、他のメンバーには自分にはない発想や、自分にはできないことがたくさんあるということです。それを普段の仕事に活かすと、より世界が広がり、オリジナリティにつながったり、チームの雰囲気が良くなったりしています」
自身の体験から、フェムテック製品取り扱いの道を探り続ける
篠原とフェムテック製品との出会いは、ソフトバンクのグループ企業が開催したセミナーでした。篠原は、残りのキャリアで何か残したいと考えていた時期でした。
「セミナーに参加した時に『これだ』と思いました。私がコンシューマー向けの製品を扱っているというところも親和性があり、ピンときました。
また、周囲の友人や社内の人たちを見ていて、世の中的にはよくはなってきているものの、まだまだ女性にとって働きづらい環境があるのではないかという疑問も持っていました」
篠原の場合、働きづらさの背景には、月経に関する課題が潜んでいました。長年重い月経過多、貧血に悩まされていましたが、あるとき「これはおかしいのではないか」と気づき、適切な治療を受けることで生活は一変します。
「朝起きるのが辛くて『今日も働きたくない』という状態から、今では朝すぐに起きられるようになり、毎日10キロ走ったり歩いたりするようになりました。雨の日も、土砂降りじゃない限りは傘をさして歩いています(笑)。まるで人格が変わったようです。
この経験から、まだ自身の不調からくる働きづらさに気づいていない人たちに、もっと快適な世界があることを知ってほしいと思うようになりました」
しかし、フェムテック製品の取り扱いは簡単には進みませんでした。とくに上長への説明では苦心したと言います。
「承認を得る段階で、上長の多くは男性で、実際にその苦痛を体験しているわけではありません。気持ちだけでは伝えられず、たとえば『日本人の何パーセントが女性で、女性の何パーセントが苦しんでいる』といった具体的なデータを交えながら説明する必要がありました。
また、男性の前では使いづらい言葉もありますし、どうやって理解してもらい、支援してもらえばよいのかを考えるところが一番苦労しました」
一度は諦めようかと考えた時期もありましたが、ここで踏ん張れたのは、20年前の営業時代の経験が活きていました。
「入社後、秋葉原の家電量販店の開店に伴い、売り場への搬入作業を任されました。体力勝負で辛かったのですが、動線や配置の提案なども必死にやったところ、売り場担当の方から感謝の言葉をもらい、疲れが吹っ飛びました。
時にはライバル会社との競争で負けることもありましたが、諦めずに逆転できた経験が、今の自分の『倒れたままにはならない』という性格を作り上げてくれました」
このときに築かれた篠原の「負けず嫌い」な精神を支えに模索し続ける中、上長が社内の別のプロジェクトにつないでくれたことで、フェムテック製品取り扱いの検討を続けられることに。それと同時に、他部門で当プロジェクトが発足することになり、篠原はメンバーの一人として参加します。これが後押しとなり、ついにフェムテック製品の取り扱いが実現することになりました。
同志の代理店とともに挑む、フェムテックの市場開拓
フェムテックという新しい分野に挑戦する中で、篠原はユーザー目線で商品選定を行っています。
「フェムテックの分野において扱うのは海外製品が中心になります。その中でも、これなら日本の方に理解してもらえるだろう、すぐに取り入れられそうだという製品から取り扱うようにしています。
また、たとえ自分がターゲットユーザーでない場合でも、周囲の女性や友人を思い浮かべながら、具体的に使用シーンを想像して判断しています」
海外製品の仕入れは、国内の専門代理店を通じて行っています。
「専門代理店の方々は、非常に熱意があります。なんとしてもこれを日本に広めるという思いのもと、朝から晩まで掛け合って対応されています。社内ではまだ理解を得られない部分もある中で、自分と同じ意思を持った専門代理店の方たちに刺激をもらいながら、共に励まし合い進めています」
社内におけるフェムテック製品の認知については、当プロジェクトでの活動を通して広がってきていることを実感しています。
「最初は、イベントへの関心が少ないだろうと予想していました。ただ、実際には想像をはるかに超える反響があり、1日あたり40〜50人もの社員がセミナーに参加してくれました」
在宅勤務が基本の環境下でも、多くの社員が足を運んでくれたことに、篠原は手応えを感じています。
「取引先の協力で、サンプル品も用意することができ、社員が親しみを持ちやすい形で展示することができました。アンケートでは『このような製品があることを知らなかった』という声が多く、後ろ向きな意見はほとんどありませんでした。イベントを通して新しい気づきを提供できたことは、大きな成果でしたね」
後輩の希望となるように──フェムテックを当たり前の存在にするべく、挑戦を続ける
当プロジェクトの今後の目標について、篠原は次のように語ります。
「新しい取り組みは途中で諦めずに続けることが大切です。他のメンバーも同じ思いを持っています。
将来的には、当プロジェクトが活動をせずとも、フェムテック製品の取り扱いや認知が広がり、当たり前として捉えられるような状態にすることが目標です」
篠原は今後の自身のキャリアについても明確なビジョンを持っています。
「後世に残していけるような何かを作っていくことが目標です。当プロジェクトやフェムテック製品取り扱いのような新しい取り組みに、ある程度キャリアを重ねた私でも挑戦することで、年齢や立場に関係なく、やりたいと思った時に新しいことにチャレンジできるということを、後輩たちに示していけるような存在になりたいと考えています」
当プロジェクトの活動を通して、会社の環境について、その魅力を実感しています。
「自分のやりたいことに挑戦できる環境があることが魅力です。実際に、当プロジェクトのような直接的な売り上げに結びつかない活動に時間を割くことを認めてもらいました。周りのメンバーや上長の理解があり、活動において人手が必要な時には手伝ってくれたり、サポートの声をかけてくれたりする同僚もいます。
このような自由度の高い環境は、なかなか他社にはないのではないでしょうか」
そして、これから入社を考える方へ向けて、こう語ります。
「通常業務の中でのチャレンジはもちろん、自分で気づいたことを形にしたい、何か残したいという意欲のある人を歓迎する環境があります。たとえ失敗しても、2回目、3回目のチャンスを与えてくれる会社なので、チャレンジ精神のある方には適している会社だと思います」
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
