日本市場で成功する製品を求めて。機能だけでなく、海外メーカーのカルチャーも重視
IT流通事業を担うディストリビューターとして、最先端のプロダクトやサービスを提供するSB C&S。コンシューマ事業部門の新規商材開発チームに所属する張は、事業の将来に関わる重要な業務を担当しています。
「私たちの主な役割は、最新技術を持つ海外メーカーさまの製品を日本市場へ導入し、家電量販店さまなどで販売することです。その中でも私は中国語が話せるため、中国のハードウエアメーカーを中心に、新規発掘に取り組んでいます。
業務ではアンテナを高く張り、海外の先端技術や新製品に関する情報をチェックすることが欠かせません。日本市場での売上が期待できそうな製品を見つけたら、メーカー企業にコンタクトを取り、必要に応じて現地へ出向いて仕入れ条件などを交渉します。そして関連部署と連携を図りながら、販売チャネルやマーケティング戦略を策定し、商流をつくるまでが私の役割です」
張が「成功する製品」を見つけるためにチェックするポイント。それはともにビジネスを拡大できるか、そしてお互いのカルチャーに共感できるかだと話します。
「単に製品が斬新で革新性があるだけでは、新たに取り扱うには至りません。今後のラインアップの増加や商流の拡大が期待できるか、日本でのチャネル戦略など、ビジネスとしての可能性を見極めて製品を検討しています。
具体的に私が重視するポイントとしては、競合製品を凌駕する機能性があることや、日本での知名度は低くても海外市場でトップシェアを獲得していることなどです。そして何より、現地に出向いて会社のカルチャーを肌で知ることを重視しています。たとえば経営者が技術者出身で、どれだけ会社が拡大しても製品開発に徹底したこだわりを持ち続けている場合、私は有望だと考えます」
市場にはさまざまなメーカーがひしめく中で、有望な企業を発掘するにはほかにも留意する点があると張は続けます。
「たとえ良い製品であっても、日本市場にマッチし、さらに当社の戦略やビジネスの進め方にも合った企業を探すのは決して容易ではありません。現地で直接社長と対話を重ね、相手の考えや価値観を理解すること、そして日本の商習慣や当社側の事情も理解してもらうこと。
その積み重ねで地道に信頼関係を築くことが必要です。時間がかかるからこそ、『日本で一緒に頑張りましょう』という言葉をかけてもらえると、大きなやりがいを感じます」
実際に使って製品の魅力を実感。社長の技術熱にも惹かれ、「Roborock」をリクルート
2010年にバイヤーとして大手家電量販店に新卒入社した張。その後、白物家電メーカーの製品企画として経験を積み、2016年に新天地として選んだのがSB C&Sでした。
「もともと先端技術を用いた製品に興味があったのですが、そんな時にSB C&Sが家庭用ロボットのバイヤーを募集しているのを見つけたんです。
私は人と折衝するのが好きで、海外メーカーさまとコミュニケーションを重ねながら、成長可能性のある最先端の製品を日本市場に導入できる仕事にワクワクし、SB C&Sへの入社を決めました」
張は入社後、家庭用のコミュニケーションロボットや教育ロボットのバイヤーを担当。商材の取り扱い範囲を広げていく中で、張が大きな商流を獲得する契機となったのが、ロボット掃除機メーカー「Roborock(ロボロック/正式社名 Beijing Roborock Technology Co.,Ltd.)」との出会いでした。
「私が入社した当初、コンシューマ向けのロボットは日本の一般ユーザーにそれほど受け入れられていない状況でした。その中で私が注目したのが、ロボット掃除機です。日本での普及は進んでいなかったものの、中国ではロボット掃除機の売上が急成長していた時期でした」
そこから張は、中国の開発メーカーの一社である「Roborock」とのコンタクトを開始。製品を実際に使ってみたことで、ヒットを確信したと言います。
「それまで私は一度もロボット掃除機を使ったことがなく、従来の掃除機のほうが使い勝手が良くて仕上がりがきれいだと思っていたんです。
しかし実際に『Roborock』の製品を使ってみると、一瞬で優れた吸引力や掃除性能の高さに魅了されました。これは一度体験さえしてもらえれば、どのユーザーさまにも製品の魅力を実感してもらえるという自信がありましたね」
張が「Roborock」のロボット掃除機を日本市場に導入することを望んだ理由は、その製品力だけではありません。社長の技術にかける想いにも惹かれたからでした。
「社長がとにかく熱心な技術愛好家で、商談ではビジネスの話は後回しにして、モーターの構造をどう工夫しているかなど、他社にはない技術の優位性を喜々として語ってくれたんです。私が新規企業を発掘する上で重視しているポイントとも合致したので、折衝を重ねて当社による取り扱いを実現しました」
文化の違いによって生じるさまざまな困難。乗り越えるために重要なのは情報共有
海外プロダクトの取り扱いが決定しても、簡単に日本市場での販売が実現できるわけではありません。カルチャーの違いや仕事に対する価値観など、乗り越えなければならない多くの壁があります。
「日本の企業は基本的に土日祝日が休業日で、就業時間外に仕事の連絡を取ることはあまりありません。しかし中国には休日でも仕事の連絡を取るのが当たり前の企業もあります。
こんなにもビジネスの進め方が違うのかと思うことが多々あり、相手の商習慣を理解するだけでなく、日本の商習慣を理解してもらうのに毎回とても苦労します」
商習慣の違いだけでなく、日本の市場やユーザーの特徴を理解してもらうことも容易ではないと張は続けます。
「とくに日本のユーザーは品質に対する評価が厳しいので、海外のメーカーさまにとってはなぜこれほど手間をかけなければならないのかと不満が生じることもよくあります。とにかく根気強く、何度も説明を重ねて理解してもらうことで、ようやく日本市場への導入が実現できるのです」
カルチャーの違いを経験し、折衝を繰り返してバイヤーとしてのスキルを磨いてきた張。海外との取引において何より重要なことがあると語ります。
「もっとも大切なのは、情報共有です。私は中国語が話せるので折衝の窓口を務めていますが、契約などの決め事は会社対会社となります。そのため言語がわかるのは自分だけだとしても、常にメンバーへ情報共有を行い、会社の判断を仰ぐことが大切です。そしてリスクの可能性があれば他部署とも連携し、事前に回避するように尽力しなければなりません。
つまり海外との折衝を行うには、優れた言語スキルがあるだけでは十分ではないのです。相手との信頼関係を築き、さらに社内調整も行うなど、『人を動かす力』が求められます。カルチャーが違えば、ビジネスを進める上でさまざまな問題が生じるのは当然で、それにいかにうまく対応できるかが重要なのです。
そのためにも、海外企業の要望の背景にあるさまざまな事情を完全に理解し、自分が納得した上で社内調整を行う必要があります」
挑戦できる環境を活かして。バイヤーとして成長し、新たな市場のチャンスを探し続ける
キャリア入社して今年で9年目を迎えた張。SB C&Sの魅力は、社員の挑戦を重視する組織文化にあると語ります。
「SB C&Sで働いていて感じるのは、一人ひとりの主張を大切にしてくれる会社だということです。そして自分のやりたいことをロジカルに提案すれば、チャレンジする機会を与えてもらえます。
たとえばポテンシャルの高いプロダクトの商流を獲得したいなど、自分が挑戦したいことのメリットを明示すれば、会社は前向きに検討して後押ししてくれます」
社員の挑戦する姿勢を大切にするSB C&S。一人ひとりの成長を支援する制度も充実していると張は話します。
「私は日々の業務を行う中で感じる自分のスキル不足を補うために、表計算やプレゼンテーションなどの研修を利用しています。今参加を検討しているのは、英語力を磨くための研修です。
現在は中国のメーカーさまをメインターゲットとしていますが、今後は欧米にもターゲットを広げられるよう、英語をもっと流暢に話せるようになりたいと考えています」
張はバイヤーとしての活躍フィールドを広げつつ、今後も地道に新規企業の発掘に努めていきたいと意気込みます。
「将来の売上の柱となるようなメーカーさまを発掘し、事業の成長に貢献することが当面の目標です。現在のマーケットでは、ポテンシャルの高い製品の多くはすでに日本で展開されている状況です。
そのため社外にも人脈を広げ、外部の情報を積極的に取り入れて、地道にチャンスを見つけていかなければなりません。そしてマーケットを詳細に分析し、カテゴリーが飽和していないか、成長可能性があるかどうかなどを見極めていく必要があると考えています。
そうした中で私がポテンシャルを感じるのは、法人向けのマーケットです。中国では、ショッピングモールのフロアや駐車場向けのロボット掃除機が開発されています。日本でもそうした製品の開発に取り組んでいる企業はありますが、もう少し小規模なオフィスなどをターゲットにした法人向け製品に、ニーズがあるのではないかと考えています。今後もこうして新たなチャンスを狙いつつ、新規企業の発掘を続けていきたいです」
バイヤーとして常に高いアンテナを張り、日本市場進出へのチャンスを狙う張。これからも培った折衝力を強みに、事業の成長に貢献する海外製品の発掘に挑戦し続けます。
※ 記載内容は2024年9月時点のものです
