注文処理の裏側を支えるOMSチーム。スピードと品質の両立で顧客満足度を高める
私が所属しているチームは、カインズオンラインショップのバックエンド機能を担い、特に注文情報の管理を行うOMS、つまりオーダーマネジメントシステムの領域を担当しています。お客様が商品を注文してから、その情報を受け付け、倉庫や店舗に出荷指示を出すまでの一連のプロセスを支える、いわば裏方の中核機能です。この仕組みがしっかり機能していないと、お客様に商品をお届けすることができませんから、安定したシステム運用と継続的な改善に取り組み、円滑なECサービスの提供を実現することが私たちの役割となっています。
チームのミッションは、注文処理におけるスピードと品質を両立させることで、顧客満足度の向上と売上への着実な貢献を実現することです。具体的には、注文処理の迅速化に取り組み平均処理時間の短縮を図るとともに、誤った商品や数量での配送を減らし注文の正確性を高めていきます。また、配送遅延を最小限に抑え納期遵守率を向上させることで信頼性の高いサービスを提供し、あわせて注文処理全体の精度向上を通じてオーダーエラー率の低減にも継続的に取り組んでいます。これらの取り組みを通じて業務の効率化と品質向上を実現し、事業成長と売上拡大に寄与していくことを目指しています。
私自身はチームマネジメントを担い、チーム全体のパフォーマンス最大化に取り組んでいます。具体的には、ビジネス部門や他チームと密に連携しながら、現場のニーズを的確に把握し、システム改善や新機能追加に向けた要件調整を推進しています。関係者との橋渡し役として、スムーズな意思決定と施策の実行を支え、事業への価値提供につなげる役割を担っています。技術的な側面だけでなく、ビジネス側の期待や課題をしっかりと理解し、それをチームに伝えて形にしていくことが求められる立場です。
チームの各メンバーには、明確な役割を持たせることで、それぞれが自身の領域に責任を持って取り組める体制を整えています。そのうえで、自ら課題を見つけ主体的に行動できるメンバーが多く、全体として前向きで挑戦を歓迎する雰囲気が特徴です。互いに協力しながらも個々が自律的に動くことで、スピード感を持って業務を推進できる、活気のあるチームになっています。システムの設計や開発を担うエンジニアをはじめ、ビジネス要件を整理し開発につなげる役割、運用改善や業務プロセスの最適化を推進するメンバーなど、それぞれが専門性を発揮しています。さらに、お客様の注文情報を管理する領域、発注・配送管理を行う領域、ECバックエンドにおける事務管理業務を担う領域など、機能ごとに小さなチームを編成し、それぞれが責任を持って運営しています。各メンバーに明確な役割を持たせることで、個の力を最大限に引き出しつつ、チーム全体で連携しながら成果を創出しています。
ECサイトリニューアルを機に発足。未知の領域への挑戦と成長の日々
私が所属するチームは、ECサイトのリニューアルを契機として、新たにOMS、つまり注文管理システム領域の開発が必要となったことから、2020年に発足しました。EC事業の拡大に伴い、注文管理の重要性が一層高まる中で、その中核を担う専門チームとして立ち上がり、安定したオペレーションと高度なサービス提供を実現することを目指しています。
私はチーム発足時に、オーダーチームのリーダーとしてジョインしました。それまで担当していたのはSCM領域や店舗オペレーション領域で、本部メンバーや店舗メンバーを支援する仕組みづくりが中心だったので、ECサービスに直接関わるのは今回が初めてでした。そのため、これまでとは全く異なる領域への挑戦に対して不安も感じていましたが、一方で新しい分野に挑戦できる貴重な機会だと前向きに捉え、大きな成長のチャンスとして取り組んでいこうという思いでした。
店舗やSCM領域では、社内メンバーにおける効率性や全体最適を重視する場面が多い一方で、EC領域では「お客様がすぐ近くにいる」という感覚がより強い点に大きな違いを感じました。注文の一つひとつが直接顧客体験に結びつくため、スピードや利便性、正確性をより高いレベルで目指す必要があり、当初はその価値観の違いに戸惑うこともありました。また、ECでは個人情報を取り扱う機会が多く、セキュリティに対する要求水準も高いため、これまで以上に慎重かつ厳密な対応が求められる点も大きな壁の一つでした。さらに、重要な施策や優先度が市場やビジネスの変化に応じて常に変わり続け、その都度新しいサービスをスピーディーに提供していく必要がある点にも難しさを感じました。こうした環境の違いに最初は苦労しましたが、顧客視点を中心に考えること、そして変化に柔軟に対応することの重要性を学び、徐々に自分の中での判断軸をアップデートできたことが、大きな成長につながったと感じています。
ジョインして以降は、主に納期遵守を実現するための業務改善に取り組んできました。従来は、お客様が複数の商品を一度に注文された場合、すべての商品が揃う拠点からまとめて出荷する運用としていましたが、商品の組み合わせによっては在庫が一か所に揃わないケースがあり、その結果、納期遅延のリスクが生じていました。こうした課題に対し、在庫がある拠点ごとに商品を分けて出荷する「分割出荷」の仕組みへとフローを再構築し、納期遅延を防ぎながら確実に商品をお届けできる仕組みを整えました。
分割出荷の仕組みを構築した背景には、当時EC倉庫からの出荷が中心であった一方、すべての商品在庫が倉庫に揃っているわけではなく、商品を取り寄せてから出荷するケースが多かったという点があります。その結果、どうしてもリードタイムが長くなり、納期遅延のリスクが高まっているという課題があったのです。そこで、注文した商品のすべてが1つの店舗でそろわなくても、在庫を保有している複数店舗から直接出荷できる仕組みへと切り替えることで、お客様へより早く商品をお届けできる仕組みを検討し始めました。
一方で、同一注文であっても出荷拠点が分かれることにより、会計上の照合作業が複雑化し、事務負担が増加するという懸念が社内から挙がりました。この課題に対しては、関係部署と連携しながら業務フローを丁寧に整理したうえで、システム側で照合や管理をサポートする仕組みを整備することで、現場の負担を最小限に抑える工夫を行いました。関係部署と密に対話を重ねながら、顧客価値と社内業務効率化のバランスを取り、実現に至ったということが特に印象に残っています。現在は、この仕組みをさらに発展させ、物流コストとのバランスも考慮しながら、納期を遵守した最適な出荷指示を行うための改善に継続的に取り組んでいます。
「私はこうしたい」と言えるメンバーの成長が、何よりの喜び
メンバーの成長を実感するのは、自分なりの根拠を持って「私はこうしたい」と意思決定を伝えてくれるようになった瞬間です。最初は技術的な相談がメインだったメンバーが、ビジネスインパクトや運用コストまで考慮して提案をしてくれるようになったり、お客様の立場になった意見をしてくれるようになったときに、視座が一段上がったなと非常に嬉しくなります。そうした成長を目の当たりにできることが、マネジメントをする上での大きなやりがいになっています。
メンバーの成長を促すために日々実践しているのは、「役割と責任を明確にすること」と「自律的に考え行動できる環境を整えること」です。担当領域を任せることで主体性を引き出しつつ、定期的な対話を通じて課題や悩みを早期に把握し、必要に応じてサポートしています。また、挑戦した取り組みに対しては結果だけでなくプロセスも評価することで、前向きに挑戦し続けられる環境づくりを意識しています。個人情報を扱うサービスなので、判断を慎重にせざるを得ない部分はもちろんありつつも、自律と挑戦を歓迎する姿勢は非常に大事にしています。
ビジネスメンバーからは、施策や機能導入後の効果検証について、必ずフィードバックをもらえる環境が整っています。その内容は日次のミーティングでチーム内に共有し、成果や課題をチーム全体で認識するようにしています。そのうえで、「次にどの施策を優先すべきか」「どのように改善していくか」といった議論をメンバー同士で行い、具体的なアクションにつなげています。そして、そこで生まれた改善案や取り組みの方向性を再度ビジネスメンバーへ共有することで、継続的な価値提供につなげています。このように、フィードバックを起点にチーム内で前向きな議論と改善のサイクルを回すことで、次のモチベーションへとつなげています。
自分たちが対応した内容がダイレクトにビジネスメンバーやお客様における不便を解消し、特に、ユーザーからのポジティブなフィードバックや、実際に売上に直結した瞬間は非常にやりがいを感じます。自分たちの仕事の成果が目に見える形で返ってくる喜びは何物にも代えがたく、それがチーム全体のエネルギーにもなっています。メンバーとともに成長を実感しながら、お客様やビジネスに価値を届けられる環境で働けることに、日々やりがいを感じています。
変化に強いシステム基盤づくりと、挑戦を楽しむ人材との共創をめざして
チームとしてOMS領域を通じてECサービスの根幹を支えることで、安定した顧客体験の提供と事業成長に貢献していきたいと考えています。注文処理のスピードや正確性、納期遵守といった基本品質を高め続けることで、お客様に安心してご利用いただけるサービスを実現します。さらに、システムのモダナイズやAI活用を進めることで、変化の激しい市場にも柔軟に対応し、会社全体の競争力向上と社会への価値提供につなげていきたいと考えています。
ECサービスは常に進化しており、その変化に迅速に対応する中、一部で短期的な対応を積み重ねてきた結果、システムや運用に改善すべき課題も蓄積してきました。こうした状況を踏まえ、将来の拡張性や柔軟性を見据えた、よりモダンなシステム構造への進化を目指し、現在はOMSのリプレイスを計画・推進しています。今後は、この取り組みを通じて持続的に成長できる基盤を構築し、EC事業のさらなる発展に貢献していきたいと考えています。
OMSのリプレイスを進めるうえで重視しているのは、変化に強く柔軟に対応できる「コンポーザブルなアーキテクチャ」の実現です。ECサービスは日々進化し続けており、その変化に迅速に対応していくためには、システム全体を大きく改修するのではなく、必要な機能単位で柔軟に追加・変更できる構造が重要だと考えています。そのため、各機能を独立した部品として設計し、必要に応じて組み替えや置き換えができるようにすることで、新たなサービスにもスピーディーに対応できる基盤を目指しています。こうした考え方により、開発の俊敏性と保守性を両立させながら、継続的に価値を提供し続けられる仕組みを大切にしています。
また、AI駆動開発を主軸としながら、各メンバーが自らの役割と責任を明確に持ち、自律的に行動できる組織を目指しています。変化の激しいEC領域において、迅速かつ柔軟に価値提供を行うためには、一人ひとりが主体的に考え、行動する力が不可欠です。そのため、テクノロジーの力を最大限に活用しつつ、メンバー同士が相互に協力・連携しながら、自立と共創を両立できる理想的なチームを実現していきたいと考えています。
これまでのやり方にとらわれず、新しい技術や手法に積極的に挑戦できる方にジョインしてもらえたら嬉しいです。特に、AI活用やシステムモダナイズといった取り組みに興味を持ち、変化を楽しみながら成長していける方とともに、次の世代の基盤をつくっていきたいと思っています。
OMSのリプレイスやAI活用など、大きな変革に取り組んでいるフェーズだからこそ、新しい技術やアーキテクチャに挑戦できる機会を提供できると考えています。既存の仕組みに手を入れるだけでなく、「あるべき姿」を考えながらシステムをつくっていく経験は、大きな成長につながります。変化の中で挑戦を重ねたい方にとっては、非常にやりがいのある環境ですので、ぜひ一緒に新しい価値を世の中に届けていきましょう。
