教科書の外で得られる学び。フィールドワークと研究によって成長していく
長崎県で育った中村。子どもの頃から、自然に触れる機会が多かったと言います。
「海と山に囲まれた環境だったので、よく外遊びをしていました。両親に連れられ、ジオパークに行ったこともあります。そうした経緯から、地球や自然現象に興味を持つようになったんです」
大学で地質学を専攻することになったきっかけは、熊本地震でした。
「大きな地震を体感したのは、その時が初めてでした。長崎でも強い揺れを感じ、そこから地球の変動や動きについて本格的に学ぼうと考えました」
大学では、地震や火山、地球の成り立ちから日本の形成過程、居住地域の地下構造まで、多岐にわたる内容を学びました。
「学科の方針として、実物を目で見て学び、理解することを大切にしていました。フィールドワークの機会をたくさんいただき、ジオパークや採石場、海岸の崖など、普段は立ち入ることのできない場所での実地調査を行いました。
座学は教科書に書いてあることが中心ですが、実際に見てみると、教科書通りではないことも多くあります。『これはなんだろう』という疑問から探究心が生まれていくという、フィールドワークならではの経験をさせていただきました」
大学生活では学業以外にも積極的に活動し、3つのサークルに所属しました。高校時代の駅伝経験をもとにランニングサークルに参加しながら、ダイビングサークルではライセンスを取得。
また、フィールドワークで災害現場を目にする機会が増えたことから、防災サークルの活動にも携わります。
「防災サークルでは、阪神淡路大震災の記念館や熊本地震で被災した東海大学阿蘇キャンパスなど、過去の災害現場を訪れました。地震の要因となった断層がそのまま保存されている場所で、どういった力が働くことで、その現象が引き起こされたのかを学んでいきました」
大学院では火星の火山の形成史について研究。衛星画像や地理情報システム(以下、GIS)を活用した研究に取り組みました。
「学部時代は先生のアドバイスに影響を受ける部分も大きかったです。しかし、大学院では1人の研究者として扱ってもらえるような知識を得て、外部での発表機会も増えました。さまざまなフィードバックをもとに、自分の力を磨いていく経験ができたと感じています」
赤色立体地図との出会いが導いた、GISへの確かな一歩
修士課程の1年目、中村はインターンシップに向けて、自身の軸を定めました。
「一番興味を持っていたのは研究で使っていたGISです。もっと深く学びたいと考えていたので、GISを使う会社で働きたいと考えていました。
もう1つは、さまざまな分野を扱っていること。専門分野に絞るのもいいのですが、私は幅広い知識を得たかったので、複数の部署がある企業を中心に探していきました」
そうした中、大学で開催された説明会でアジア航測と出会います。
「パンフレットには、アジア航測の特色である赤色立体地図が一面に掲載されていて、強く印象に残りました。そこから業務や研究内容を調べる中で、空間情報として多様なデータを扱い活用している点に興味を持ち、インターンシップに参加しました」
インターンシップは5日間のプログラム。九州国土保全コンサルタント技術部で、業務を学んでいきました。
「赤色立体地図の作成をしたり、道路管理における危険箇所の特定をしたり、実務を通して勉強をしていきました。その中でGISも触らせていただき、業務にどう活用されているかを体験することができました。
大学では自分の足で現地に行き、データを取ってくることが多かったのですが、GISは必要な時にデータを取り、深掘りをすることができます。データの取り方しだいでもさまざまな工夫ができるため、あらためて魅力を感じました」
また、オフィスに通う中で、社風にも惹かれたと話します。
「先輩社員の姿を見ていると、いつも寄り添って後輩のサポートをされていました。忙しそうな時でも質問に丁寧に答えていて、教育環境がしっかり整備されているんだと感じました」
こうしてアジア航測の選考に進んだ中村。入社の決め手となったのは恩師の後押しだったと言います。
「アジア航測ともう1社、研究職寄りの仕事で悩んでいたため、大学の先生に相談しました。その時、自分が取り組んできた分野もあれば、それ以外の幅広い分野もあるからと、アジア航測を勧められたんです。背中を押してもらえた気持ちになり、入社を決めることができました」
現場で学んだ、若手としての責任と一体感
入社後、東日本空間情報一課の配属となった中村。航空写真測量による、データ生産業務を担当しています。
「もともとの志望は、LP点群処理など赤色立体地図を活用する空間情報の解析部門でした。これまで専門としてきた地質学とは異なる分野でしたし、インターンシップで訪問していない部署だったので、配属を聞いた時は驚きましたね。
ただ、航空写真測量は空間情報の知識を養いながら、GISを活用することができる仕事です。新たな知識を取り入れながら、前向きにチャレンジしています」
2024年9月、能登の豪雨災害の際には、中村も撮影データの処理と災害対応に携わりました。
「航空写真測量は、災害発生時に航空機で現地の写真撮影を行い、二次被害防止のための情報として社会に発信する重要な役割も担っています。計測範囲がとても広く、量も多かったので、ベテランの方々が軸になって動いていきましたが、作業者として若手も重要な役割を担いました」
その時、中村が心がけたのは、1人のメンバーとして責任を持つこと。
「最初に指示をもらった時は『今の自分にできるのか』という不安がありました。しかし、日々の業務やデータ処理の経験をもとに、自信を持って対応しようと決めました。
お客さまから『いち早く情報を知りたい』と求められている中、私たちも『できるだけ早く提供をしたい』という思いを持っていました。入社年次を問わず、全員がその意識を持ち、チーム一体となることで、スピード感のある仕事ができたと感じています」
こうした経験を通し、中村は大切な価値観を持つようになりました。
「仕事は1人で行うものではなく、周りの人や違う部署の人と協力して作り上げていくもの。だからこそ、礼儀と誠実さが大切だと感じました。人と人とのやりとりの中で、とくに誠実さは将来の信頼にも関わってくるものです。さまざまな業務に関わりつつも、そのふたつを忘れないよう心がけています」
支えとなるのは人間関係。可能性が拓ける場所で、これからも
仕事を通して学びを得ながら、成長を続ける中村。業務外の活動にも力を注いでいます。
「アジア航測では地域や環境に貢献するさまざまな活動を行っていて、私も公園や緑地を掃除するボランティア活動に参加しました。会社の垣根を超え、地域の方と清掃活動ができ、街を知ることができました。
また、社内でこのような活動の参加募集が定期的にあるため、個人ボランティアよりも参加しやすいです」
アジア航測で働く最大の魅力について、中村は社員の人柄を挙げます。
「測量の分野では、入社前から専門知識を持っている人ばかりではなく、入社後に学んでいる方も多いんです。そのため、お互いにわからないことを教え合える環境が整っています。年齢に関係なくフラットなコミュニケーションが取れる点も魅力です」
社員の間では部署や年齢の壁を感じることなく、交流が行われています。
「同期同士で声を掛け合って集まり、それぞれの近況や業務内容について情報交換をしています。プライベートでも、一緒に山登りをするなど、とても仲がいいです(サムネイル写真参照)。
また、部署内の関係性も良好です。昨年の夏には上司と先輩と一緒に栃木と群馬まで3軒のラーメン屋に食べに行きました。入社当初は上司と話すことに緊張していましたが、こうした交流を通して、よりコミュニケーションが取りやすくなったと感じています」
アジア航測の特徴について、中村は次のように説明します。
「当社は測量に注力しながら、その結果を用いてコンサルティングも行うという特徴があります。そのため、測量に強い方や、フィールドワークが好きな方、提案に興味がある方など、幅広い方が活躍できると思います」
将来のキャリアについて、中村は多様なビジョンを描いています。
「もともと希望していた点群処理の部署にも興味があります。また、地形を見るのが好きなので、コンサルタントとなって地形の解釈ができるような仕事も経験してみたいです。自分が大学で学んでいた地質を軸に業務に携わり、その知識から技術士という資格をめざすことにも憧れがあります。
個人として、アジア航測の空間情報技術を自分の強みとして使えるくらい身につけて、学生時代の研究をもう少し深掘りしたいという思いもあります。
アジア航測はこうした興味や関心が実現できるような部署がそろっているので、さまざまな可能性に目を向けながら、キャリアを積んでいきたいです」
※ 記載内容は2025年4月時点のものです
