電子契約の最前線で、中部地区全体の電子契約業務を手助け
支店長代理として融資案件の検証を行う西山。融資を希望する法人のお客さまと直接関わる機会も多くあります。
「資金繰り等の支援を要するさまざまな業界のお客さまとお話します。実際に資金繰り表を見せていただきながら相談にのったり、今後どうしたらより良い経営ができるかを提案したり。ベストなかたちで支援できるよう、外回り担当とも連携しながら工夫を凝らしています」
そんな西山が所属する中部地区本部では、「マイスター」という独自の制度を自主的に導入。おのおのが得意分野を教え合うことで、中部地区本部全体のナレッジを高めようという狙いの取り組みです。西山は2023年の4月から、「電子契約マイスター」として活躍しています。
「山梨中央銀行では、融資の契約を紙媒体ではなく電子媒体で完了できるようになりました。電子契約では契約書の印紙が不要になることや契約書がデータとして管理できるので、お客さまが写しを保管する手間も省けます。
しかし、電子契約の存在やメリットが浸透しておらず、ご存じないお客さまは少なくありません。便利な仕組みだからこそ、電子契約を選ぶお客さまの割合が増えればいいなと思っています」
現在、中部地区本部で融資を行っている店舗は10店舗ほど。西山はそれらすべての店舗における電子契約を「マイスター」として支援しています。
「電子契約を希望されるお客さまに対して操作方法を説明することもありますが、私のメインの役割は、電子契約を銀行内へ普及させるための行員に対するレクチャーです。まずはお客さまに対して電子契約をどう勧めればいいのか。そして実際に電子契約をすると決まったら、どんなステップを踏むべきか、どんなことに気をつけるべきか。間違えやすい部分や注意点も踏まえて、一連のやり方を伝えながら行員の基礎知識の土台を作っていきます。
行員が契約作業中に行き詰まってしまったときは、リアルタイムでサポートすることもあります。他店舗の行員から『この部分に詰まってしまった』など相談や質問を受けた場合は、電話越しにパソコンを見ながら説明しています」
本部が用意しているマニュアルだけではまかないきれない現場での細かい疑問に丁寧に答える西山。中部地区本部の行員にとって、とても頼もしい存在です。
複雑な業務にも果敢にトライ。「気づいたら行員たちから頼りにされていた」
新卒で2011年に山梨中央銀行へ入行した西山。銀行員という仕事を選んだのには、自身の体験がありました。
「中学のころに祖父が亡くなったのですが、相続の手続きで両親がかなり苦労していたんです。それを見て、もし金融機関に勤めたら相続関連の知識が身につき、同じように相続の手続きに困っている方の役に立てるだろうと思いました。これが銀行員に興味を持った原点ですね」
山梨県で生まれ育った西山。地元で働きたいという思いに加え、地元企業のビジネスを盛り上げ、地域経済を活性化したいという熱意もあり、山梨中央銀行に就職を決めました。
入行後から支店で経験を積み、2023年4月からは中部地区本部の支店で勤務しています。
「電子契約に詳しくなったのは、前の支店に勤めていたころです。ちょうど当行が電子契約を始めたタイミングで、支店全体でやり方を一生懸命覚えました。慣れない複雑な作業ですが、お客さまにとってメリットが大きい選択肢。自信を持ってご案内できるようになりたいという使命感がありました。
最初は手探り状態でしたね。若手の行員が電子契約の登録方法を間違えてしまったこともありました。本来ならお客さまに1通だけ契約依頼メールが送信されるはずのところ、何度も繰り返しメールをお送りしてしまったんです……。でもそのミスをフォローしているうちに電子契約の仕組みがよくわかってきて、どうすればエラーなく遂行できるかをマスターできました」
果敢に現場に立ち、知識をブラッシュアップしてきた西山。2023年4月に「電子契約マイスター」に任命される以前から、その知見を頼りにする行員が何人もいました。
「いつの間にか、行員たちから『これどうやればいいか知っている?』などの質問を投げかけられるようになりました。他店から電話がかかってきて、契約内容をチェックしたこともあります。自分の知識が行員たちの役に立ち、ひいてはお客さまに喜んでいただけていると思うと、すごくうれしかったです」
電子契約稼働率を劇的に改善。行員からの感謝の声がうれしい
「電子契約マイスター」に任命されたきっかけは、西山自らが挙手したことでした。中部地区本部に異動するタイミングで、「中部地区本部内で電子契約に詳しい人はいませんか」という募集がかかり、名乗りを上げたのです。
「当時私が在籍していた支店では、努力の結果、電子契約がかなり浸透しました。しかし当行全体に視野を広げると、まだまだ稼働率が上がっていないという状況がありました。その理由を聞いてみたら、他の支店では『電子契約はよくわからないからできない』という状態になっていると言うのです。これは自分がフォローできると思っていたところに、ちょうどよく募集がかかったので、迷わず申し出ました」
知識や経験を行員に提供することで苦手意識を払拭できるのではと考えた西山。マイスターとして、リアルタイムでのサポートのほか、オフラインでの勉強会も自主的に開催するようになりました。
「サポートを続けて4カ月ほどが経って感じるのは、行員の皆さんの苦手意識がだいぶ軽減されてきたのかなということ。始めた当初は週1回くらいの頻度で電話がかかってきましたが、最近はだいぶ減ってきました。
とくに現在私がいる支店では、私が来たときは電子契約の稼働率が約20%にとどまっていたものが、今では100%になっています。だんだん電子契約がスタンダードな融資の契約になってきたと実感するとともに、これは大きな成果だと思います」
行員から、感謝の声が届くこともあります。
「お客さまの面前で作業に行き詰まってしまったときって、すごく焦るものなんですよね。そのときに私に電話で質問できたおかげでスムーズにいった、助かったという声をもらいます。電子契約マイスターをやってよかったなと、やりがいを感じる瞬間です」
常にお客さま起点。山梨中央銀行のあるべきかたちを模索し続ける
電子契約が浸透してきたことで、お客さまからも喜びの声が届いています。
「電子契約を選んだお客さまからは『紙であれば印紙代の負担がかかるところ、安くできて良かった』などのお声をいただきます。高齢のお客さまや、電子という形式に慣れないお客さまでも安心して契約できるように、丁寧にご案内してきた結果だと感じます。
私は、当行が金融サービス業として発展するためには、何がお客さまのためになるのかを常に考え積極的に提案していくことが大事だと思っています。電子契約の促進はそのための重要なアクションです」
そんな西山が抱く、電子契約マイスターとしての今後の展望は。
「今後も支店から要望があれば都度出向き、電子契約の要点をシェアしていく予定です。ひとまずはこの調子で稼働率をどんどん高めていけたらいいですね。そしてその先では、私にアドバイスを求める行員が今以上にどんどん減っていくといいのかなと思います。私が行員に教えているのはあくまで基礎知識。だからこそ基礎知識がしっかり浸透して、いずれは電子契約マイスターのポジションが不要になることが理想です」
誰もが自力で電子契約を遂行できるようになる日まで、西山のミッションは続きます。そして、山梨中央銀行としてのミッションにも西山は取り組み続けると言います。
「今回お話したマイスター制度は中部地区本部の自発的な取り組みですが、当行としても今、未来に向けてさまざまな取り組みを展開しています。現在、中期経営計画で掲げているのは、AX(アライアンス)、DX(デジタル)、SX(サステナビリティ)という3つの変革ドライバー。
とくにDXは、お客さまの課題解決の手段のひとつとして非常に有効です。そのためにまずは当行自身がDXにチャレンジし、その取り組みで得られた知見やノウハウをお客さまへ還元していきたいと思います。
また、私自身がチャレンジしたいことは、行内のDX人財育成プログラムやDX関連の研修を積極的に受講し、自己のスキルアップにつなげることです。そしてこれからも、お客さまがより喜んでくださるような銀行であるために、ひたむきな努力を続けていきたいと思います」
お客さまのために、地域のために。常にお客さま起点で、山梨中央銀行のあるべき姿を探っている西山。確かな手応えを胸に、これからも組織を力強くけん引していきます。
※ 記載内容は2023年9月時点のものです
