ものづくりへの情熱に導かれ建設の世界へ。現場の魅力に惹かれたことが入社の決め手に
友人と自然の中を駆け回るなど、活発な少年時代を過ごした籾井。学生時代は野球に打ち込み、その中で多くを学びました。
「小学校でソフトボールを始め、中学、高校では野球に熱中しました。ポジションはピッチャー。チーム内では輪の中心にいて、いつも仲間のことを気にしていました。チームワークの大切さを学び、コミュニケーション能力を養えたと思います」
そんな籾井が、体を動かすこと以上に夢中になったのが「ものづくり」でした。
「小学校では図工の時間が一番の楽しみで、中学では技術の授業に夢中になりました。部材選びやつくり方を工夫しながら、ものを形にしていく過程がとても楽しくて。
そのうち、テレビ番組をきっかけに家の改築やリフォームに興味を持つようになり、大工になりたいと思うようになりました」
ものづくりへの情熱をその後も温め続けた籾井。大学で建築学を専攻し、視野を大きく広げました。
「高校生のときに、建物を設計する職業があると知って興味を持ったんです。建築学科に進み、現場で余った生コンクリートを再利用するポーラスコンクリートの研究に取り組みました。
ポーラスコンクリートは多孔質になっていて、たくさんの穴があるため保水力があり、植物等を育てることができます。自然生態系や河川の景観向上など、さまざまな分野での活用が期待されている素材です。ポーラスコンクリートに処理を施して植物が枯れずに育つ環境をつくる研究を行うなど、とても充実した時間を過ごしました」
大学の授業で現場見学を行ったことをきっかけに、籾井は施工管理職を志すようになりました。その後、若築建設のインターンシップに参加したことで、気持ちが大きく動きました。
「工事現場の中に入ったのは、そのときが初めてでした。仮囲いの中にあったのは、想像とはまったく違う世界。施工管理の担当者が設計図を確認しながら職人さんたちに指示を出し、つぎつぎと飛び込んでくる質問に応える姿を見て、強く憧れを抱きました。
また、仕事に取り組むときは真剣そのものですが、休憩時間になると冗談を交わして場を和ませる。そんなメリハリのある働き方を間近で見て、『自分もこんな職場で働きたい』と思ったんです。
当初はスーパーゼネコンも検討していましたが、大手では鉄筋工事なら鉄筋工事、型枠工事なら型枠工事というように、工程ごとに仕事が細分化しています。ひとつの作業工程だけでなく、幅広く工事全体に関わりたいと思って、若築建設を選びました」
一つひとつの現場経験が糧に。失敗と成功を積み重ねて手にした自信と責任感
研修で一級施工管理技士としての基礎やCADソフトの操作を学んだ後、籾井は最初の現場へ。慣れない作業の中、さまざまな課題に直面しながらも、着実に成長してきました。
「現場はとても忙しく、はじめのころはかなり苦労しました。現場で動き回った後、事務所に戻って書類業務をこなさなければならず、身体が慣れていないので、疲れ切って早く寝てしまう日が続いていましたね。
最初は先輩の指導のもとで簡単な仕事や安全管理を学びますが、とくに印象に残っているのが、『仕事は段取りが八割』という言葉です。実際、手順をしっかり守らなかったことで職人さんから注意を受け、後悔したことが何度もありました。いまでも徹底して事前準備を心がけています」
現場で働く職人の多くはベテランです。経験を重ねるにしたがって、施工管理としての自覚も深まっていきました。
「初対面の職人さんであっても、言うべきことはしっかり伝えなければなりません。注意するのをためらう時期もありましたが、コミュニケーションをとって関係ができるにつれて、迷うことなく言えるようになってきました。
職人さんの中には『手間がかかるから』と、安全対策を後回しにしてしまう人もいます。安全面に関する指摘を行うことが多いですね。
また、自分ができていないことを人に言っても聞き入れてもらえません。言葉に説得力を持たせるためにも、まずは自分自身の行動をきちんとすることを心がけていました」
最初の現場を予定通りに終えて大きな達成感を味わった籾井。現在は東日本建築事業部 東京建築作業所に所属し、高速道路の管理事務所の建設工事に携わっています。
「鉄骨造の3階建て建物と、1階建ての電気室、約25メートルの無線鉄塔をつくっています。これから既存の建物を解体し、駐車場を整備する工事に取りかかる予定です。
現場の取り仕切りは先輩と私のふたりで進めていて、私は主に安全書類の整備など安全管理に関する業務を担当しています。また、現場に新しく入ってくる方々への作業場所や安全面の説明、工事の進行状況を記録する工事写真の撮影・整理も私の役割です。
さらに、現場で不安全行動が見られないか巡視するほか、施工が正しく行われているかを確認する品質管理、職人さんからの施工細部に関する質問にも対応しています」
所長や先輩の心の支えが前に進む力に。苦境を乗り越えた先で掴んだ手ごたえ
最初の現場に配属されて間もないころ、籾井にとってキャリアの指標となる印象的な出来事がありました。
「13階建てと8階建ての2棟のマンションを下から順に積み上げていく現場で、工事が進むにつれて現場に出入りする職人さんの数が少しずつ増えていきました。
当時、現場の取りまとめは5人で行っていましたが、ある日の朝礼後、先輩が大勢の職人さんたちに囲まれながら、一人ひとりに紙を配っていたんです。気になって『それは何ですか?』と尋ねたところ、『今日、各職人さんにやってもらう作業内容を書いたメモだよ』と教えてくれました。
その先輩は、その現場に出入りしていた15社ほどの業者のうち、たったひとりで約10社分の作業を管理し、毎朝、的確な作業指示を欠かさず配っていたんです。
十分な段取りを行い、的確な指示ができれば、職人さんたちにメモを渡すだけで、全体の作業がスムーズに進行する。自分はまだまだそのレベルには及びませんが、いつかその先輩みたいに現場を仕切れるようになりたいと思っています」
一方で、入社当初は現場勤務の厳しさに心が折れそうになることも。そんな籾井を支えたのが所長や先輩たちの存在でした。
「働く時間の長さは思っていた通りでしたが、実際に仕事を始めてみると思った以上に体力的にきつくて。体が慣れるまでは毎日が精一杯で、口には出しませんでしたが、このまま続けていけるのだろうかと、悩むこともありました。
そんなときは地元の友人と過ごす時間がストレス発散になりました。そして何より当時の所長の存在が大きかったです。とても気さくな方で、話を聞いてくれたり、食事に連れて行ってくれたり。いつも私を気にかけてくれていて、その気持ちがありがたかったですね。現場の先輩たちも協力的で、安心して働くことができました」
籾井が山場を乗り切ったのは、配属から約3カ月後。その時期を境に、技術者としての仕事が軌道に乗り始めます。
「作業を覚えると仕事がどんどん楽しくなり、きついと思うことがなくなっていきました。最初の山を乗り越えられたのは、当社に若い社員を大切にする文化が根づいているおかげだと思います。
いまでは、職人さんから『ここどうしたらいいの?』『これってどうするんだっけ?』と聞かれても即答できることが増えてきました。いちいち先輩に確認していた以前と比べて、大きく成長できたと感じてます」
やりがいと責任感を胸に、技術者としてさらなる高みへ
キャリア3年目になる籾井。仕事のやりがいをこう語ります。
「腕の良い職人さんがいても、われわれ現場監督がいなければ建物は完成しません。重要な役割を担えていることに、大きなやりがいを感じています。また、関係各所とのやり取りも大切な仕事です。職人さんや施主さんとスムーズにコミュニケーションが取れたときは充実感がありますね」
そんな籾井には、技術者として明確なビジョンがあります。
「前の現場でお世話になった先輩のように、段取りをしっかりやって職人さんから頼られる技術者になることがいまの目標です。ゆくゆくは所長として、現場を率いる存在になりたいと思っています。
そのためには、知識も経験も必要です。気をつけるべきポイントがわかっていないと、必要な準備ができませんからね。図面をさらに深く読み込んだり、現場で疑問に思ったことをそのままにせず解決していったり、妥協せずに取り組みたいです」
そして、進路に悩む学生に向けて次のようなメッセージを送ります。
「若築建設では、自分の裁量で決められることが多いので、そこに楽しさを感じる方にとてもおすすめです。また、体力面やメンタル面で自信のある方に向いている仕事だと思いますが、建物が形になっていく過程に喜びを感じられる方や、ものづくりに興味を持っている方にも挑戦してほしいですね
業種や会社選びに迷ったら、ぜひインターンシップに参加してみてください。実際に現場を体験することで見えてくるものがあるはずです。当社の現場では、つぎつぎと異なる工事に携われるので、毎日のように新しい発見があります。とても新鮮な気持ちで仕事ができると思いますよ」
現場での経験を力に変えながら挑戦を続ける籾井。未来の建設現場を支える若き技術者の挑戦は、まだ始まったばかりです。
※ 記載内容は2024年10月時点のものです
