熱意で人を動かし、信頼を築く。バスケ部と留学で学んだ「架け橋」になる力
学生時代、私は二つの大きな挑戦に力を注ぎました。一つは所属するバスケットボール部の新歓活動です。本学は毎年人数不足の問題に悩まされており、3年生の9月には、コロナも重なり、部員は私と2年生の後輩の2人という危機的な状況に陥っていました。このままでは女子バスケ部を創設した大学として積み重ねてきた歴史も、OGの方々が大切に受け継いできた伝統も、すべて途絶えてしまう。そう感じた私は、部員を集めるため、以前より新歓活動に力を入れることを決意しました。
興味を持ってくれた新入生に対してバスケットボールのおもしろさと部活の魅力を伝えるには、ハイレベルな個人練習ではなく、バスケットボールの醍醐味であるゲーム形式の練習を行うことが重要でした。ただ、現役部員だけではどうしても人数が足りなかったため、OGの方に、部の現状を説明した上でバスケットボール部のために力を貸してもらえないか協力を仰ぎました。この熱意が伝わり、OGの方は週1で練習に来てもらうことになりました。新入生には人数の集まるタイミングで練習に参加してもらった結果、かなりハードルの高い体育会に3カ月で1年生の2人が入部を決めてくれたのです。この経験から、1人の力では実現が難しいと思われることでも、強い熱意のもとで信頼を勝ち取れば、人を動かし、信頼関係まで構築できることを学びました。
もう一つの挑戦は、英語嫌いの自分を変えるために決断したアイルランド留学です。アルバイト中、自分の英語が海外のお客さまに正確に伝わらなかったことが悔しく、今まで避けてきた英語に正面から向き合うため語学留学に挑戦することにしました。物怖じせずに英語を話すという目標に向けて、まずは英語に触れる機会を増やし、短期間で日本人の私を受け入れてくれる友達やホストファミリーとの信頼関係を築き上げることが不可欠でした。そのために英語で会話するだけでなく、相手の母国語に合わせてイタリア語やスペイン語などの簡単な挨拶や単語を覚えることで、自分に興味を持ってもらえるよう工夫しました。また気乗りしない誘いにも積極的に参加して、日本人としてではなく私自身を受け入れてもらうよう意識しました。結果として英語力の向上はもちろん、さまざまな国の友達から多様な価値観を学ぶこともできました。この経験からどんな環境に身を置いたとしても、臨機応変に対応できるようになったと感じています。
1、2年目から裁量権のある業務。研修後すぐに始まった成長の日々
入社後、私はグローバル部品輸出部に配属されました。文字通り自動車部品のトレーディングを担当する部署です。現在の商社というと、事業投資が大きく取り上げられることも多いとは思いますが、私には、トレーディングの事業から豊田通商がここまで大きくなった理由を学び、商社の価値とは何かを知った上で、事業投資に携わっていきたいという思いがありました。
この部署には2年間在籍し、今年3年目になって4月から出向しています。振り返ってみると、初期配属されたグローバル部品輸出部では、1年目、2年目でも裁量権の多い業務を任せられることが本当に多かったと思います。
入社前に抱いていたイメージとは異なり、若手のうちから責任ある仕事を任せてもらえることに、正直驚きました。とくに印象に残っているのは、現地のラインが止まってしまうという緊急対応をやり切った経験です。現地のラインが止まってしまうため、明日までにインドネシアに届けて欲しいという依頼でした。現地との納期調整から、仕入先からの納入日、フォーワーダー(運送業者)との連携、規制の多い現地に届けるための出荷方法の検討等、迅速に対応する必要がありました。
もし仮に私がミスをすれば、自動車の生産が明日止まってしまう。そんなプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、周りの方のサポートもあり、無事やりきることができました。さらに仕入先、現地から、「洞井さんがスムーズに対応してくれなかったら間に合わなかったかもしれない。やっぱり何かあった時は豊田通商だな」と言われたときは、オフィスでガッツポーズしたことを覚えています。若手でも大きな責任を任せてもらえる環境があったからこそ、成長できたと感じています。
「お客さまのため」を軸に、クルマづくりの司令塔として奔走する日々
私は現在、トヨタ自動車に出向しており、IMV車種のプロジェクト進行管理を担当しています。新車進行管理部は、新型車の企画から開発、生産、販売開始までの一連のプロジェクトを横断的に統括する部門で、設計・生産・営業・サプライヤーなど多くの関係部門をつなぐ司令塔として機能しています。私の役割は、新車企画やモデルチェンジ時に技術・営業・製造・品質管理など各部門と連携して「大日程」と呼ばれる全体スケジュールを策定します。その後は進捗を継続的に確認しながら、遅れや課題が発生した場合には原因を現場で把握し、関係部門と調整してスケジュールを再構築することを販売開始までの約2から3年にわたり推進しています。
印象に残っているのは、あるプロジェクトで開発部署と生産管理部署との調整役を務めたことです。開発側で予定外の設計変更や課題が発生して計画に遅れが生じてしまったものの、生産側ではキャパシティの問題で生産を遅らせることができないという課題が発生しました。誰も動かなければ、プロジェクトは止まってしまい、納期に間に合わなくなってしまうところ、新車進行管理部として、開発側で何が課題なのかを明確化し、生産順序の変更の検討を提案したり、生産側の物流で計画していたリードタイムを縮めることができないかを各所に確認したりして調整した結果、遅らせることなくプロジェクトを進めることができました。
今年4月から出向させていただいているため、今はまだまだ勉強の日々で、少しでも早く周りの人の信頼を獲得するために、目の前の仕事に必死に取り組んでいる状況です。信頼を獲得するために工夫しているのは、学ぶ姿勢を忘れないことです。豊田通商とはまったく業界も雰囲気も違うため、すぐに受け入れてもらうことは難しいですが、自分が真摯な気持ちで学ぼうという姿勢を見せ続ける、そして相手に熱意を持って接することで、だんだんと心を開いてくれるようになり、自分の想像以上にたくさんのことを教えてもらえることもあります。なので、常にメモとペンを持って、気になったことはわかるまで質問し、いろんな人とコミュニケーションを取りながら関係構築を図っています。
学生時代と比べて成長したと感じるのは、物怖じせず、どんな環境においても飛び込むことができるようになったことです。以前はミスをしたらどうしようということが気になってしまい、挑戦することを恐れていたように思います。ですが、豊田通商では、まずはやってみようという雰囲気が大事にされており、若手の挑戦も歓迎されています。そのような環境だからこそ、仕入先への飛び込み営業や、海外のマネージャークラスとの交渉、そして現在3年目で他社へ出向といった、かなりチャレンジングとされていることでも、動じず対応できるようになりました。上司の「やってみる?」の問いに、「やってみたいです!」と迷うことなく答えられるようになった瞬間は自分の変化を実感しました。
「世界の現場で挑戦したい」グローバルキャリアと理想のリーダーシップを追い求めて
今後の目標として、まずは海外で仕事をして、異文化の中でたくさんのことを吸収し、いろいろな観点で物事を考えられるような人になりたいと考えています。豊田通商では若手のうちから海外での挑戦機会が多く、裁量を持って事業に関われる環境があるので、この機会を最大限に活かしていきたいです。現地密着型のビジネスを重視し、単なるモノの売買ではなく、現地に根ざした価値創出を行っているのが当社の特徴ですから、デスクで考えるだけでなく、世界の現場で何が起こっているのか、実際に飛び込み、正確な事実をつかみ取る力を養っていきたいと思います。
中長期的には、時代に対応した広い視野を持って同僚や世界の人のために仕事をできるようになりたいです。商材を持たない商社では、物凄いスピードで変化していく世の中についていき、さらに未来のことまで考えて行動できる人が活躍できます。現状維持では生き残れないからこそ、時代の変化に敏感になり、その先の将来に何が必要なのかを考えていくことが必要とされているのです。
また、自分なりのリーダーシップを見つけて将来の後輩を引っ張っていける人になりたいと考えています。私が理想とするのは、親近感がある、この人のためにならやってあげようと思えるリーダーです。圧倒的なリーダーだとついていくのが難しいと思われてしまうし、この人なら1人でできるかと思われてしまいます。仕事は、1人でやるよりもチームの方が成果が大きいからこそ、時にはリーダーであっても弱みを見せながらチームとしてモチベーション高く仕事を進めたいです。結果としてメンバーの満足度が高いし、成果も大きいのではないかと思っています。
最後に、採用候補者の皆さんにメッセージを送りたいと思います。当社では、自分のためばかりではなく、良い意味でおせっかい力のある、周りの人のために行動できる人が多いと感じています。また、仕事に対して現状に満足せず、未来のことを考えて今何をすべきか考えられる人が多いです。環境に飛び込み、今何が自分に求められているのかを考え抜き、周りを巻き込んで、仕事を進めることができる人とぜひ一緒に働きたいです。いろいろなことに挑戦できる人、関わる人全てを大切にできる人を求めています。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています!

