規模・モノづくり・グローバル。三つの軸が導いた豊田通商への道
学生時代は経済学部に所属し、コーポレートファイナンスを専攻していました。企業の財務諸表を分析して、どのような企業活動が利益に影響を与えるのかを統計学を用いて研究する日々でした。制度や文化、役員報酬といったさまざまな要素が企業の業績にどう関わるのかを探る作業は、とても興味深いものでしたね。課外活動では長年サッカーを続けており、チームプレーの大切さや人との関係構築力を学ぶことができました。
就職活動では、規模が大きい、モノづくり、グローバルという三つの軸で企業を探していました。規模が大きければ仕事の内容も種類も多様で、自分にとっての経験機会が広がると考えたんです。モノづくりに興味を持ったのは、自分自身が何かを作ることが好きだったこと、そして父親もモノづくりに近い仕事をしていて身近に感じていたことが理由です。グローバルについては、日本のマーケットに留まるより、海外に展開した方がたくさんのチャンスがあると思ったからですね。
この軸に沿って重工業界の中で企業を探し、最初は重工業メーカーに入社して人事部門に配属されました。しかし仕事を続ける中で、よりグローバルでの経験を積みたいという思いが強くなっていったんです。そこであらためて就職活動を始め、同じ三つの軸で企業を探しました。
豊田通商については、総合商社として複数の商材やサービスを手掛けつつも、トヨタグループの中で現場を大事にする企業というイメージを持っていました。商社ということもあり海外売上高比率も高く、グローバルに働く機会がたくさんあるという印象でしたね。
入社の決め手は複数ありました。まず、グローバルに働けること、そして若くても海外駐在の機会が実際にあることです。商社でありながら現場に対するリスペクトがあること、フラットな組織で自分の意見を率直に発信できることにも魅力を感じました。他の企業と比較しても、この組織風土の良さ、そして人事として海外駐在の機会があるという点が際立っていたんです。
就職活動自体は、端的に言うと楽しかったですね。面接や面談を通じて、インターネットからは見えない会社の情報を取得でき、こんなことをやっているのか、こんな仕事があるのかという学びが多くありました。
入社から始まったグローバルな人事キャリア、そこで感じた多様性の世界
入社後、私は人事部に配属されました。最初に担当したのは、グローバル拠点のタレントマネジメントです。海外のさまざまな拠点で働く社員の採用や育成、評価制度の運用など、国境を越えた人材マネジメントに携わることになりました。入社前は商社というと海外出張や駐在のイメージが強かったのですが、実際に働き始めてみると、想像以上にグローバルで働く機会が多いことに驚きました。日々の業務の中で、海外拠点の責任者とやり取りをしたり、現地の人事制度について議論したりすることが当たり前のようにありました。
もう一つ入社後に感じた大きなギャップは、豊田通商という一つの会社でありながら、各本部によって扱う商材やサービスがまったく異なり、それぞれに独自の文化や特徴があるということでした。自動車関連のビジネスから、食料、化学品、機械など、本当に多岐にわたる事業を展開しているため、本部ごとに求められる人材像も違えば、働き方も異なります。人事という立場から各本部を見ていると、その多様性の豊かさを日々実感することができました。
そうした経験を経て、現在は各本部の人事施策の支援を担当しています。グローバル拠点のタレントマネジメントで培った視点と、各本部の個性を理解する力を活かしながら、それぞれの本部に最適な人事施策を考え、実行していくことが私の役割です。
グローバル人事施策の推進と関係構築の難しさを乗り越えて
現在は人事部のHRBP(Human Resource Business Partner)推進グループで、グローバル人事と本部人事の支援を担当しています。グループ全体のミッションは、本部HRBP(Human Resource Business Partner)の統括、グローバルで進める人事施策の検討と推進、そして人事駐在員の支援です。その中で私はチームリーダーとして、グローバル共通で進める人事施策の推進と、各本部の人事担当者への支援という役割を担っています。
具体的には、グローバル人事施策として、買収時の役員報酬検討や、グローバル共通の評価指標の検討、グローバルでの重要ポジションの後継者管理など、広い人事領域で経験を積んできました。これらの施策を一つひとつ形にし、成果を出すことができたことは、大きな成功体験となっています。人事という職種の中でも、とくにグローバルな視点で組織全体を見渡しながら施策を推進していく醍醐味を感じています。
ただ、この仕事において最も苦労したのは、関係者が多く、グローバルに広がっているため、関係構築に時間がかかることでした。全員に同じ共通認識を持ってもらったり、情報を共有するだけでも想像以上に時間がかかります。時には自分の進め方がうまくできなかったと反省することもありました。異なる国や地域、文化背景を持つメンバーと協働しながら、一つの方向性に向かって進めていくことの難しさを痛感しています。
それでも、学生時代と比べて自分自身が大きく成長したと感じる部分があります。それは、客観的に判断する力が付いたことと、物事を進める上での進め方が変わったことです。以前は行き当たりばったりで進めることもありましたが、今ではあらかじめ大枠を定めて、関係者を巻き込みながら進めるようになりました。この変化は、グローバルな環境で複雑な人事施策を推進する中で身に付けた、かけがえのない財産だと感じています。
グローバルと現場の両面を理解し、真に役立つ人事施策を実現したい
短期的な目標としては、海外に駐在をして、グローバル人事施策を現場で運用していきたいと考えています。豊田通商はグローバルに事業を展開する企業ですから、世界各地に多様な同僚がいます。その環境の中で、実際に海外の現場に身を置き、グローバルな人事施策が現地でどのように機能し、どのような課題があるのかを肌で感じたいのです。本社から遠く離れた場所でこそ見えてくる現実があると思いますし、その経験が今後のキャリアにおいて大きな財産になると信じています。
さらに中長期的には、営業本部側でも経験を積み、会社にとってどんな人事施策が営業本部としてうれしいのか、どちらも理解できる人材になりたいと考えています。人事として机上の空論で施策を進めるのではなく、現場の声を大切にし、実際に事業を動かしている営業の視点を持つことで、本当に役立つ人事施策を実現できると考えているからです。人事と営業、両方の立場を理解することで、組織全体の成長に貢献できる人材になりたいと思っています。
採用候補者のみなさんにお伝えしたいのは、豊田通商にはグローバルで働く機会が豊富にあるということです。そして組織の中で率直に意見を言える風土があります。この会社で活躍できるのは、いろんな人を受け入れることができる方、最後まであきらめない方、そして顧客や現場での情報を取りに行き大事にするマインドを持った方だと思います。
グローバルに働きたい方、そして豊田通商の風土が気に入った方には、ぜひジョインしていただきたいです。ここでは多様な経験を積むことができ、自分自身の成長を実感できる環境が整っています。一緒に、グローバルな舞台で挑戦し、成長していきましょう。皆さんとともに働ける日を楽しみにしています。

