ビジネスの場において、ビジネスやプロジェクトのフェーズを、新たなものを生み出す「0から1」、既存のものを発展・進化させる「1から10」、確立されたものをより成熟させる「10から100」といった3つに分類することがあります。
それぞれのフェーズで取るべき戦略や行動は異なり、求められるスキルも異なりますし、人にはやはり得意なこと、不得意なことがあるため、フェーズによって活躍する人材も変化していきます。
これらのフェーズの中でも、新しいビジネスや製品を世の中に生み出す仕事や、組織を拡大していくことに魅力を感じ、「0から1を生み出す仕事」、たとえば「新規事業」や「企画」などのキーワードを軸に就職活動をしているという方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事は、どのような仕事が「0から1を生み出す仕事」なのかを解説するとともに、実際に「0から1を生み出す仕事」に携わる方々の実際の仕事とやりがいをご紹介します。「0から1を生み出す仕事」に興味はあるけれど、情報収集が足りないという方はぜひヒントにしてみてください。
0から1を生み出す職業や仕事とは?
「0から1を生み出す仕事」にはどのような仕事があるのでしょうか?ここでは、一例をご紹介します。
・起業家/創業者
新しいビジネスを生み出したり、企業を設立したりと、0から1を生み出す代表的な存在と言えるかもしれません。
・研究/開発
製薬や食品、エネルギーやものづくり、ITなどさまざまな業界に研究/開発の仕事があります。携わったものが世の中に出るまでに時間がかかるケースもありますが、新しい技術を発見したり、技術の進化に貢献したりといったやりがいを感じられるでしょう。
・新規事業
新しい事業を生み出すためには、アイデアだけがあればいいわけではありません。アイデアを形にしたり、ビジネスとして成り立つように、組織作りやマーケティング、経営視点などさまざまなスキルを身につけることができるのではないでしょうか。
・商品/サービス企画
新規事業同様、アイデアを形にすることや、マーケティングを行いながら、軌道に乗せる難しさはあるものの、商品やサービスが実現でき、エンドユーザーに届く喜びは大きいものです。
・デザイナー
グラフィックデザインやウェブデザイン、ファッションやインテリアなど多種多様な業種業界で活躍しているデザイナーという仕事。ブランドのイメージや発注者から求められているものを解釈し、創造性を発揮しながらデザインを生み出します。
・コンサルタント
起業、新規事業、組織の構築などをコンサルタントが支援するケースは多々あります。コンサルタントはプロジェクトごとに動くケースも多いため、さまざまな企業で0から1が生まれる機会に立ち会うことができるでしょう。
・チーム/支店/支社立ち上げ
組織を立ち上げる際は目的に合わせて人材を集め、文化を作り上げる必要があります。また、支店や支社を立ち上げる場合は、馴染みのない地域でのビジネスということで、採用だけではなく営業活動においても難しさがありますが、新たな市場への進出は自社への貢献も大きいでしょう。
起業はもちろんのこと、新規事業や商品/サービス企画、組織の立ち上げなどは職種を問わず挑戦できるものと言えます。就職してすぐに0から1を生み出す機会に恵まれないことがあっても、スキルや経験を積みながら、チャレンジする機会を逃さないことが大切です。
0から1を生み出す仕事に携わる魅力とやりがい
ここからは「0から1を生み出す仕事」に携わっている方々の仕事と、携わる上で感じている仕事の魅力ややりがいをご紹介します。
※ 掲載内容は記事公開当時の内容です
▶︎NECソリューションイノベータ株式会社
事業内容:システムインテグレーション事業、サービス事業、基盤ソフトウェア開発事業、機器販売
・どんな「0から1」に挑戦?:自治体領域での新規事業の創出活動のほか、新規ソリューションや商材の拡販、共創活動・産官学連携の推進
・やりがい:
O.Mさん 「新規事業では、何もないところからいろいろなことを積み重ねて成果につなげていきます。そうやってゼロからイチを生み出すのは大きな苦労を伴うだけに、契約が取れたときなどは、とても達成感を得られます。これまで長く続けてきた事業で大きな利益を生むことも大切ですが、たとえ事業の規模は小さくとも、まったく何もないところから新しいことを生み出すことができたときに、私は大きな達成感を覚えます。同じようなことに取り組んでる人なら、きっと共感してくれるはずです。
今後は、まだ誰もやったことがないものを事業化し、『これを立ち上げたのは私だ』と言われるような存在になれたらと思っています。私は野心的なほうではありませんが、『よくやった』と自分で自分を評価できるような仕事ができたらいいですね。そのためにも、いまの領域に引き続き関わっていくつもりです。
予算の確保が難しい自治体の領域で新規事業を創っていくのは難易度が高く、難しい傾向にあります。だからこそ、自治体に軸足を置き、自治体の視点で取り組んでいくことで、学べる部分が大きいと考えています。あえて難しいポジションに身を置き、自分なりに会社や社会に貢献することを目指して、もう少しあがいていこうと思います」
→ストーリー:ITの力でゼロからイチを。相手目線で共創に取り組むビジネスプロデューサーの信念
▶︎株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
事業内容:システムインテグレーション事業、ネットワークシステムサービス事業、その他これらに関する一切の事業
・どんな「0から1」に挑戦?:電力会社と設立した事業体で新規ビジネスの立案や推進
・やりがい:
前職で官公庁を顧客としていた伊藤さんは、初めて個人向けのソリューション開発に携わり、新鮮さと難しさを感じながら進んできました。ゼロからビジネスを生み出し、それをリードしていくプロセスは、決して簡単な道のりではありません。
伊藤さん 「電力データを軸にあらゆる業界のパートナーに対してアプローチし、感触を確かめながらサービスコンセプトの構築やアプリケーションの検討を続けてきました。話を進めてみても、いざ具体化となると頓挫してしまうことも多くありましたね。
そうした山を乗り越えて、自分が携わるプロジェクトがGDBLのビジネス化に向けた事業の柱に育ったことは、実績として誇れるところかなと思います」
→ストーリー:ITの力で新たな価値を生み出す──業種を超えた共創ビジネスへの情熱と野望
▶︎中外製薬株式会社
事業内容:医薬品の研究、開発、製造、販売および輸出入
・どんな「0から1」に挑戦?:アンメットメディカルニーズ(※)をとらえた薬剤アプローチの発想と検証
・やりがい:
今後も中外製薬ならではの創薬研究に挑み続ける細田さん。最大の目標は、自らの手で見つけた新薬のタネをかたちにすることだ。
細田さん 「患者さんが何を欲しているのかを考え続け、自分が携わった新薬を上市することが私の夢です。そしてそれが世の中のあらゆるところで使われ、患者さんの治癒に貢献している様子を見届ける日がくることを夢見ています。それが実現したなら、きっと想像以上の感動があることでしょう」
革新的な治療薬を患者さんのもとに届け、ひとつでも多くの笑顔をつくるために。創薬に挑む新しい仲間と共に、細田さんはこれからも貪欲に挑戦を重ねるつもりだ。
→ストーリー:アカデミアから製薬会社の道へ。患者中心の創薬に見出す中外製薬だからこそのやりがい
※ アンメットメディカルニーズ:いまだ満たされていない医療ニーズ、あるいは有効な治療方法が確立されていない疾患に対する医療ニーズ
▶︎富士フイルムシステムサービス株式会社
事業内容:全国の自治体および企業向けBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスの提供
・どんな「0から1」に挑戦?:「防災・減災DX」をテーマに据えた、公共・民間企業とも協働する一体的なビジネスモデルの創出
・やりがい:
新規事業開拓という道なき道を行く3人。三者三様にやりがいを感じていると言います。
橋本さん 「こうしてみたらどうなるだろうかと試して、うまくいかなければ、じゃあ次はこうしてみようという具合に、毎日が試行錯誤の連続です。トライアルアンドエラーを繰り返し答えを探す作業は、大変である一方、ほかには代え難いやりがいがあると感じています」
浦野さん 「近年、防災・減災DXの領域や、ドローンなどリモートセンシング技術の利活用に、自治体様・民間企業様の注目が集まっているのを感じています。双方の解決したい課題とその想いが合致すれば、それだけ大きなエネルギーで事業化を進めることができるんです。そうやって自治体様と同じ目標に向かって、高い熱量で事業を進めることできる、それが私のやりがいです」
佐伯さん 「当社には、お客様から『AI技術を活用したDX化を実施したい』というご依頼に対し、富士フイルムグループ内の連携によって実現可能な環境があります。もちろん責任はともないますが、資金やリソースの面での不安がない環境で、ベンチャー企業のような新規事業に挑戦できるのがデジタル戦略推進部の魅力です。
自由度の高い環境で、これからの発想の基軸となるような新しい価値観をつくりだす作業に取り組めていることに大きなやりがいを感じます」
→ストーリー:防災・減災DXの領域で新しい価値を。ゼロからイチを生み出す営業メンバーの志
▶︎本田技研工業株式会社
事業内容:二輪、四輪、汎用製品の製造・販売事業以外にも、ロボットや航空機などの新規事業
・どんな「0から1」に挑戦?:「ソフトウェア・デファインド・モビリティ(SDM)」の基盤技術となるソフトウェアプラットフォームの開発
・やりがい:
メーカーやサプライヤー、ソフトウェアベンダーなど、中途採用でHondaのソフトウェア開発に参画したメンバーのバックグラウンドは多岐にわたります。クルマは幅広い技術の集合体だからこそ、各人が得意な領域を活かすことができます。
井手さん 「マインド面では、0から1を作る仕事を楽しめる方に来ていただけるといいですね。モビリティのソフトウェア開発はWhyやWhatから考えてHowにつなげたり、教科書がないなかでモノづくりをしたりの連続です。それを楽しめる方なら、Hondaで活躍できると思います。
スキル面では、自動車はいろいろなスキルの集合体なので、広い領域のソフトウェアエンジニアの方が活躍できると思います。自動車や車載に関する経験がなくても技術的に共通するところがあれば、経験を活かしていただけるフィールドは多々あるかと思います。だからこそ、さまざまな分野のエンジニアの方と一緒に働きたいですね」
→ストーリー:ソフトウェア・デファインド・モビリティ──Hondaでソフトウェア開発に携わる魅力
▶︎ホンダモビリティランド株式会社
事業内容:【モータースポーツ部門】鈴鹿サーキットおよびモビリティリゾートもてぎのレーシングコースにおけるF1、MotoGP™、鈴鹿8時間耐久レースなどの開催、運営および各種レースの企画、開催、運営
【アミューズメント部門】鈴鹿サーキット、モビリティリゾートもてぎの遊戯施設の経営
【リゾート部門】ホテル・研修会場・レストラン・温泉活用施設の経営
【交通教育部門】安全運転講習会などの開催
【企画開発部門】乗り物の開発設計、およびレジャーランドの総合計画など
・どんな「0から1」に挑戦?:新イベント「ナイトミュージアム」の立ち上げ
・やりがい:
経験を積み、業務の中で自ら提案・発信する機会も増えた藤枝さん。自身がゼロから企画を立ち上げたものとしてとくに印象に残っているのは「ナイトミュージアム」です。
藤枝さん 「2023年の春休みに開催された、宿泊のお客様向けの企画であるナイトミュージアムが非常に印象に残っています。これは、私が副リーダーとして初めて立ち上げから企画したイベントです。
夜になると館内の歴代のHonda車両たちがお子様に向かって話しかけるという演出で、ホンダコレクションホールで冒険・謎解きが楽しめるイベントです。このようなイベントは、ガイドツアーのみのケースがほとんどで、『展示車両とお子様が会話できる』という演出は、ほぼ世界初の試みではないかと自負しています。
まだ世の中にないものを『0から1』で生み出すとともに、お子様にクルマ・バイクのおもしろさを知っていただける要素を盛り込み、Hondaのこれまでの取り組みや夢見ること、挑戦することの大切さが伝わるようこだわりました。小さなお子様がナイトミュージアムを通して、モビリティやHondaのファンになってくれたらいいなとメンバーで議論を重ねました」
→ストーリー:Hondaを次世代へ伝える──ホンダコレクションホールとは
新しいものを生み出したり、組織を作り上げていくのには長い年月がかかったり、たくさんの困難にぶつかったりと、苦労も多いものですが、自分が携わった製品やサービスがリリースされた瞬間や、自分自身が立ち上げた組織で成果が出たりメンバーが生き生きと働く様子を目にする時は大きな喜びややりがいを感じることでしょう。
自分自身がどんな形で、どんなものを価値を生み出したいのか──今回ご紹介したストーリーをヒントに思考を深めてみてはいかがでしょうか?
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