インターネットでの体験や編集活動を通じて知った、メディアの「伝える力」
幼少のころはおとなしく、引っ込み思案な性格だったと話す小林。父親の海外転勤に伴い、中学時代の3年間はタイで過ごしました。
「最初は『タイってどこの国?』と思ったほどで、未知の世界に不安を感じていました。実際に暮らしてみても、言語や食文化をはじめ、国民性や気候、街の風景などすべてが日本とは違っていて。
でも、徐々にタイの好きなところも見えるようになったんです。今まで“普通”だと思っていたことは、実はそうじゃない。世界はこんなにも広いんだということを、多感な中学時代に知ることができたのは良い経験でした」
日本とは異なる文化の中で暮らした3年間。帰国して高校に入学すると、今度は海外とのギャップを感じるようになります。
「タイで通っていた日本人学校は校則がないに等しく、とても自由な校風でした。でも帰国して入学した高校は、校則や指導がとても厳しかったんです。海外での生活を経て感じた日本の窮屈さは、私にとって新たなカルチャーギャップになりました」
環境の変化に戸惑い、息苦しさを感じた高校時代。小林を支えていたのは、インターネットの存在でした。
「中学時代からずっと夢中だったバンドがいて。ちょうどインターネットが普及し始めたころだったこともあって、自分でファンサイトを制作したんです。
サイト自体はとても拙いものでしたが、訪問者が楽しめるコンテンツを考えたり、イベントに合わせてデザインを変えたり、自分なりに工夫するのが楽しくて。何より、リアルでは出会えなかった他のファンの人たちと交流できることにとても感動しました。
自分の考えを世界中に発信し、瞬時に誰かとつながれるこの不思議なツールは私にとって本当に衝撃的で、インターネットを通してたくさんのことを学びました」
インターネットでの体験や海外での暮らしに影響を受け、大学では国際関係学を専攻し、国際文化や広告・メディアなどについて学んだ小林。課外活動にも積極的に取り組みます。
「講演会を企画して運営したり、ゼミを選択する際に参考となる情報誌を制作したりと、企画や編集を行う組織に所属していました。子どものころから作文やお話を作ることが得意で、小中学校ではイベントのしおりや卒業アルバムの編集委員を務めるなど、もともと“編集すること”がずっと好きだったんです。
人前に出るのが苦手な私でも、紙の冊子なり、Webサイトなり、メディアの力を借りれば大勢の人に何かを伝えられる。ひとりではできなくても、他の人と協力することで『伝える力』を強くできる。いつもより少しだけ勇気を出せることがうれしくて、それが編集に興味を持った原点でした」
尊敬できる先輩の姿を目標にして。経験を積む中で一歩ずつ築いた編集者としての自信
大学を卒業した小林は、編集に携わることができる大阪本社の広告会社へ就職。主に企業の販促プロモーション支援を行う東京事業部に所属し、エディター職を担当しました。
「配属されたのは、ペットに特化したプロモーションを行うチーム。もともと実家で犬を飼っていたので、ペット関連の仕事にはとても興味がありました。
クライアントはペット用品のメーカーで、コーポレートサイトの制作や販促企画の提案や実施などが主な業務。企画提案に始まり、コンテンツの取材・撮影や原稿作成、キャンペーンサイトやリーフレットの制作進行、応募ハガキの集計、抽選作業など、本当に細かいところまですべての工程に携わることができました」
約6年の経験を積んだ後、結婚を機に大阪への異動を希望。グループ会社に転籍し、新たに生活用品メーカーや自治体、大学など、担当する案件が大きく変わることになります。
「クライアントの業界や業種が何であれ、共通しているのは解決したい課題があるということ。そしてどのクライアントにも、伝えるべき魅力が必ずあります。それを見つけ出し、どうすればうまく伝わるかをユーザー目線で考えて実現する。それが私の仕事だと考えていたので、担当クライアントが変わることにあまり抵抗はありませんでした」
その後約10年間を通して、企業の販促ツール制作や自治体や大学の広報支援、企業のWebやSNS運用などに従事。
与えられた仕事を懸命にこなし、着実に編集者としてのスキルを広げていましたが、なかなか自分に自信が持てなかったと小林は振り返ります。
「私の周りには、目標にしたいと思う先輩がたくさんいました。斬新な企画で周りを巻き込み未知の分野に挑戦する人や原稿の細部にまでこだわって調整を重ねる人、子育ても仕事もアクティブに取り組む人など、それぞれにタイプが異なり尊敬できる先輩ばかり。そういう人たちと比べると、自分はまだまだだと思うことが多かったんです」
そんな小林が、編集者としての成長を実感した経験があります。それは自治体の広報誌を制作していた時のことでした。
「企画の立案やスケジュールの作成にはじまり、取材先へのアポ取りや制作チームのマネジメント、クライアントとのやり取りを経て入稿・印刷に至るまで。ディレクターとして1号分の誌面を任され、一連の制作工程を何度も経験するうち、少しずつ自信を持てるようになりました。
中でも印象に残っているのが、体調不良になった別のディレクターの代打を急きょ務めることになったこと。取材開始の1~2時間前に連絡を受け、十分な引き継ぎもできないまま現場に向かったのですが、取材も撮影もなんとか問題なく終えることができて。こういう場面でも臨機応変に対応できる力が、いつの間にか身についていたんだと実感できましたね」
キャリアと働き方を見つめ、初めての転職へ。希望に合ったPR Tableとの出会い
グループ会社への転籍や部署異動を経験しながら、広告会社で約16年の経験を積んだ小林。長く務めた会社からの転職を考えた背景には、キャリアと働き方という2つの理由がありました。
「編集者として一通りの仕事ができるようになったことで、自分の得手不得手も明確になってきたんですね。取材や撮影でのディレクションには難しさを感じる一方、原稿のブラッシュアップや最終チェックという詰めの作業に関しては得意だと自覚するようになりました。
私は心配性なので、自分で校正のチェックリストを作成したり、ルーティンで使用する原稿でも過信せずダブルチェックを心がけたりなどの工夫をしていたんです。そうした姿を見ていた同僚から、校正で指摘した原稿の改善案に感謝されたり、微妙なニュアンス調整が求められる原稿の最終確認を依頼されたりする機会が増えていって。この強みを伸ばせば、もっと自分ならではのキャリアを築けるのではないかと思ったのが一つです。
そしてもう一つが、愛犬と過ごす時間を増やしたいと考えたこと。2年前に家族に迎えたのですが、生活スタイルが愛犬中心に一変しました。ただ、長時間お留守番をさせることが心苦しく、もっと一緒にいられる働き方に変えたいと考え、転職に踏み切ったんです」
編集者として培った校正力を活かすことができ、外出時間がなるべく短い仕事。その条件にマッチしたのが、PR Tableの求人でした。
「こんなチャンスはないと思いすぐ応募を決めたのですが、一つ気になったのがフルリモートだということです。前職でもリモートワークの経験はありましたが、人間関係がある程度構築された上でのことでした。そのため初めて仕事をする人とうまくコミュニケーションできるのか、少し不安だったんです。
でも面接で話を聞いたり資料を見たりするうちに、フルリモートだからこそ、こまめで丁寧なコミュニケーションを意識していること、入社前後のオンボーディング体制も整っていることで、多くの社員が全国各地で問題なく働いているとわかりました。それなら私もやっていけそうだと思えたんです」
そして2024年3月、小林はPR Tableにエディターとして入社。実際にフルリモートを経験する中で、対話のしやすさを感じています。
「エディターチームやディレクターチーム全体での振り返りミーティングなど、毎日必ずコミュニケーションを取る時間が設定されています。また、Slackでの交流も活発です。フルリモート=一日中ひとりで黙々と作業する、というイメージは良い意味で覆されました。
チームも相談しやすい雰囲気で、各メンバーの編集や校正のスタイルから学ぶことがたくさんあります。漢字の表記や単語ひとつ取っても、どう表現するのが良いか議論が盛り上がることもしばしば。皆さん豊富なキャリアや知見があり、編集の仕事に誇りを持って向き合っているので、刺激的ですごく楽しいですね」
実体験から感じたtalentbookの価値を、エディターとしてさらに高めるために
希望のキャリアや働き方にマッチしたPR Table。入社を決めたのは、talentbookの魅力を実感できたことも大きかったと小林は振り返ります。
「転職活動をする中でtalentbookに出会い、実際に活用して思ったのは、企業を知るために優れたメディアだということです。PR Tableからの選考案内には、面接担当者のストーリーのリンクが貼られていたのですが、それを読んで人柄や考え方がわかり、面接に対する緊張感が和らぎました。
また自分に合う環境かどうかを見極める上で、掲載されているストーリーから自分と共通点のある経歴の方が働いているとわかったのも、安心材料として大きかったですね。初めての転職活動で戸惑うこともある中、自身の体験を通じてtalentbookの価値を感じました」
talentbookに掲載する記事の編集や校正に従事して約3カ月。企業の採用活動に貢献できる現在の業務に、やりがいを感じていると話します。
「どの企業の原稿も、個性があっておもしろいものばかりです。ただ、どれだけストーリーが良くても、誤字脱字やわかりにくい表現があると、読者はそこで離脱してしまい、最後まで読んでもらえない可能性があります。それは発信する企業にとっても、一度は興味を持ってくれた読者にとっても、本当にもったいないことだと思うんです。
編集や校正を加えることで、読み手のストレスをなくし、企業の魅力がより伝わる表現を追求する。そして誰かの心に何か一つでも残し、行動を変えるきっかけとなる記事に仕上げること。そこにエディターとして大きなやりがいを感じています」
働く人にフォーカスし、生きざまや仕事への想いをじっくり掘り下げて伝えられる──それもtalentbookの大きな魅力だと語る小林が、今後目標としていることがあります。
「今はまだチームのみんなに助けてもらうことが多いので、まずは与えられた仕事を自分ひとりでできるようになることが目標です。また、入社して感動したのが、チームの誰もがより良い記事やサービスをめざして、スピーディーに改善を重ねていく姿勢。
将来的には、私も業務の改善や新しい商品やサービスの提案などにも貢献できたらと考えています。そしてクライアントと読者の双方に響く、質の高いコンテンツを追求し続けたいですね」
良い記事をさらに磨き上げ、企業や働く人の魅力を、必要としている人に届けるために。小林はこれからも誠実に原稿と向き合い、心に残る表現をめざし続けます。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです
