「人生のプラスになるか」その視点を大切に
私は現在、人事部採用課で総合職キャリア採用を担当しています。オペレーション職やビューティーアドバイザー職、本社専門職の応募から入社までのフォローを主に担当しています。また、社員登用制度やリファラル採用といった、キャリア採用に関連する制度の活性化も図っています。
総合職採用チームの中では主任職として、キャリア採用全般の業務を把握・理解し、上司である採用チームの課長、キャリア採用チームリーダーの補佐役も務めています。店舗運営でいえば副店長のような立場ですね。
仕事をする上で常に心がけていることは「まずはやってみる、行動してみる」という姿勢です。例えば、面接では新しい質問を思いついたら実際に試してみます。ただし、質問した結果が自分の意図した内容に沿うものだったかは必ず確認するようにしています。PDCAサイクルの中でも「Do:実行」と「Check:確認」を特に意識して繰り返すことで、業務改善につながるヒントを見つけられないかと日々意識しています。
もちろん、その過程で判断を誤ってしまうこともあります。しかし、弊社では上司への報告・連絡・相談を徹底し、進捗を共有しながら仕事を進めていく文化が根付いています。そのため、たとえ誤った判断をしそうになったとしても、周囲がフォローしてくれたり、新しいアイデアを提案してくれたりすることが多いんです。
採用面接官として特に大切にしていることは「この方の人生にプラスになるか」という視点です。合否の判断は他人の人生を左右する重要な決定なので、特に神経を使います。単に「合格だから良い」「不合格だから悪い」という考え方ではなく、その方の人生にとってサンドラッグで働くことがプラスになるのかを意識しています。
そしてやりがいを感じる瞬間は、自分が面接して入社いただいた方が、副店長や店長への昇格一覧に名前が載っているのを見たときです。その方の成長が目に見える形で結果として表れた瞬間に、あの時の判断は間違いでなかった、と採用担当としての喜びを感じます。
店舗営業だけでなく、新たなる可能性とレベルアップを目指して
大学卒業後は紳士服量販店に入社し、4年半の間スーツを中心としたビジネスアイテムの販売に携わっていました。入社してすぐに販売の仕事に没頭し、とにかく積極的に接客を行い、良い点・悪い点を振り返る日々でした。今思えばこのころから「まずはやってみる Do⇒Check」を繰り返していましたね。
その結果、半年後に同期の中でもっとも早く副店長に昇格することができました。その後は売上管理やシフト管理、パートアルバイトの方々のマネジメントなど、店長の補佐役として幅広い業務を任されるようになりました。
前職の経験で特に自身の力となったことは、転居を伴う転勤を経験したことです。土地が変われば、お客様の特性も大きく変わります。それまでの接客スタイルが通用しないことも多く、試行錯誤の日々でした。新しい土地のお客様の人となりを知るため、プライベートでも地域の方々と積極的に会話するように心がけました。
例えば、接客中の呼び方一つとっても地域によって特性があり、最後まで「お客様」と呼び続けることが正解とは限りません。状況によっては「○○さん」とお名前で呼んだり、年代に応じて「お父さん」「お母さん」と親しみを込めて呼ぶほうが喜ばれることもあり、商品以外のことで話が弾んで「楽しかったから買うよ」という結果へ結びつくこともあります。この気づきは、転居を伴う転勤を経験したからこそ得られたものでした。
このような経験を重ねるにつれて、店舗での販売業務だけでなく、それ以外の新しい業務も経験し、自身のレベルアップに繋げていきたいと考えるようになりました。
そんな中で目にしたのが、サンドラッグの未経験者歓迎の求人でした。当時はドラッグストア=薬剤師の仕事、というイメージしかありませんでした。しかし、サンドラッグであれば学生時代のスーパーマーケットでのアルバイト経験と、紳士服販売での経験を両方活かせるだけでなく、自身がイメージしているその後の多様なキャリアへの可能性も感じました。
面接では、新卒で就活を行っていたころから興味のあった『採用担当の仕事にはどうやったら挑戦できますか』と将来のキャリアについての質問をしたところ、具体的なキャリアパスを示していただき、この会社ならもっと自身の可能性を広げられると確信したのです。
繰り返す提案の中から生まれた大きな結果
採用の仕事に携わるようになってから最も印象に残っている出来事は、スカウト型転職サイトの運用を提案し、実現させたことです。
それまでの本社専門職の採用は、転職エージェントからの人材紹介のみで行っていたため、どうしても受動的な採用になりがちでした。また各部署が必要とするタイミングで応募が集まらない、という悩みがありました。そのため、よりタイムリーなアプローチができないかと考え、専門職採用に強いスカウト型転職サイトの導入を提案することにしました。
しかし、提案を通すまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。数千人規模の従業員を抱える企業であるため、新しい仕組みを導入するには綿密な数値分析や導入後のシミュレーションが必要でした。日々の業務がある中でそれらの情報収集・資料作成を行うのは大変でしたが、「1日30分は必ず提案のために時間を使う」と決めてコツコツと取り組みました。導入の決め手となったことはやはり、誰がどう見ても導入メリットが大きい、ということを証明できるだけの情報収集・シュミレーション立案ができたことでした。
また、採用チームとしては初の試みとして、スカウトメッセージの送信を自分たちではなく、各部署の実務担当者に行っていただくようにしました。求職者の方に部署の魅力を直接アピールするには、採用担当からではく、実務を担当している方からのほうがより具体的なお話ができると考えたからです。各部署にかけ合って理解を得る必要がありましたが、この試みは非常に効果的だったと感じています。
こうした取り組みの結果、専門職の採用コストを約20%削減することができました。さらに、このサービスを通じて入社し、活躍している方が年々増えていったことは、大きな達成感につながりました。
このプロジェクトを通じて、前職での経験が非常に活きていることも実感しました。紳士服量販店での経験は採用業務はもちろん、社内での普段関わらない方々とのやりとりにも通じるものがあります。セルフサービスの接客では経験できなかった「相手のお話に耳を傾け、求めるものをご提案する」フルサービスの接客経験は、社内外どちらにおいても好印象を得るために活かされています。
もちろん提案したことが実現できなかったこともありました。しかし「10個20個提案してようやく1つ2つ採用されるのが当たり前」と考えています。実現された1つ2つが経験になるのではなく、提案をした10個20個すべての経験が自身の成長につながるので、実現されないことを悔やんだり、提案をしなくなったりすることのないよう常に意識しています。
未来への挑戦 ~より良い組織作りを目指して~
現在、私たちの会社では新しい取り組みとしてリファラル採用制度(従業員紹介制度)をスタートさせています。従業員の方へ友人・知人に「一緒に働いてみませんか?」とご紹介をいただく制度で、他人におすすめできるだけの労働環境や福利厚生が整っている企業だからこそ活きる制度です。社内ではまだ走り出したばかりの制度ですが、いずれ「この制度で○人の方に入社いただきました」と胸を張って報告できる実績を作っていきたいと考えています。
そのために、まずは社内での認知度向上が重要だと考えています。定例の社員アンケートにリファラル採用制度に関する内容を盛り込み、現状を数値で把握することから始めようと思います。その結果をもとに、上司や他部署の方々にお力添えをいただきながら、制度の活性化に向けた取り組みを進めていく予定です。
また、中長期的な目標として、人事部の枠を超えた組織横断的な採用体制の構築を目指しています。特に専門職採用については、各部署の業務担当者にも採用活動に参加していただくことで、より効率的で質の高い採用活動が実現できると考えています。
当社の大きな魅力は、一人で負担を抱え込まず周りがフォローする文化があることです。新しいことに挑戦する際も、周りのサポートがあるので安心して取り組むことができます。そして、たとえ失敗したとしても、それを次につながる経験値として捉える風土があります。
これから当社で一緒に働く仲間には、「何か改善できることはないか」「もっと効率的な方法はないか」というアンテナを常に張っていただきたいですね。
私自身の経験としては、採用課所属になって実務を担当していくうちに「書類選考・面接・入社と何度も紙面を使うのであれば、データにした方が効率的ではないか」と思うようになりました。それまで紙面で管理していた履歴書をはじめとする選考書類をデータ管理に切り替えた結果、月に数百枚から数千枚の紙面削減につながり、書類の検索時間も大幅に短縮できました。このように、応募者一人の単位でみると小さな改善かもしれませんが、積み重ねることで大きな成果につながっていくのです。
業務改善の過程も楽しみながら、共に成長していける仲間との出会いを楽しみにしています。
