多様な人材と将来性に惹かれて、住友電工への入社を決意
大学1年生の時、コロナ禍で時間を持て余していた私は、SNSを通じて知った長期インターンシップに参加することにしました。NPO法人の斡旋のもと、大阪府議会議員の事務所で2ヶ月間活動する機会を得たのです。ポスター営業や街頭演説、新政策の立案など、さまざまな業務に携わりました。とくに印象に残っているのは、共に活動していた4人のインターン生と協力して新政策を立案し、コンペで優勝したことです。大阪府内30カ所ほどの議員事務所が参加する対抗戦で、毎日事務所に通ってチームメイトと情報収集に励み、説得力と魅力を備えた政策を作り上げることができました。この経験は、チームで何かを成し遂げることの喜びを教えてくれました。
就職活動を始めるにあたり、私は「人々の生活をより豊かにする仕事」をキーワードに企業を探していました。世の中の仕事を「マイナスをゼロに戻す仕事(何かを治す/修復する仕事)」と「ゼロをプラスにする仕事(人を楽しませる/生活を便利にする仕事)」の2つに大別し、後者に携わりたいと考えていたのです。楽しいことや新しいものが好きな自分の性格から、自然とそういった業界に惹かれていきました。モノづくりとは生活をより便利にするための行為であり、メーカーはまさにゼロをプラスにする仕事だと考えました。ただ、特定の業界に絞っていなかったため、選考でそこを突っ込まれることもあり、不安は大きかったです。それでも、選考を突破するために就活の軸をぶらすのは違和感があったので、私の軸を貫きました。
正直なところ、住友電工に対しては当初あまりイメージを持っていませんでした。小中高と陸上競技をしていたこともあり、ニューイヤー駅伝のテレビ中継で目にしていましたが、会社についてはほとんど何も知りませんでした。しかし、選考過程で先輩社員との面談を重ねるうちに、この会社の魅力に気づいていきました。「仕事のやりがい」について質問した際、ある方は熱意いっぱいにやりがいを語り、ある方は「給料」とだけ呟き、またある方は「あまり考えたことがない」と仰っていました。もちろん全員が業務に対し誠実であることは前提です。ただ、仕事に対する考え方まで強制されるような社風ではないことを知れたのは大きなプラスでした。多様な属性の社員を擁し、自分らしく働けることへの魅力を感じたのです。
さらに、自動車、通信、電子機器など、今後のスマートシティ化にマッチしたビジネス領域に強みを持っていることも魅力的でした。「人」と「ビジネスの将来性」、この2つが入社の決め手となり、私は住友電工で働くことを決意しました。
基礎を学んだ研修から配属、そして直面した現実とのギャップ
入社後は、文理問わず新入社員全員で同じ研修を受講しました。ビジネスマナーからExcelの使い方、そして工場実習まで、メーカー社員としての基礎を幅広く学ぶことができました。とくに印象に残っているのは、入社後間もなく始まった約2ヶ月の工場実習です。私は山梨の工場で実習を行いましたが、実際に作業に従事させていただくことで、モノづくりの現場を肌で感じることができました。また現場の方々や同期たちと親睦を深めながら過ごした実習の日々は、仕事の厳しさだけでなく、楽しさも感じられる貴重な時間となりました。
研修を終えて配属されたのは、プリント回路事業部の企画業務部でした。私はその中の企画グループに所属し、フィリピンにある製造拠点の業績管理を担当することになりました。具体的な業務内容は、フィリピンの製造拠点の利益管理です。年度初めに利益計画を立案し、その後は月次で業績と計画との差異を分析していきます。差異要因から工場運営における課題を見える化し、PDCAサイクルを回していくことが私の役割です。
実際に仕事を始めてみて、入社前には想像していなかったギャップに直面しました。それは、業務を遂行するにあたり、想像以上に論理的な思考が求められるということです。業績管理において、立案した利益計画と実績値が異なっていた場合、その差異の理由を関係者へ展開する必要があります。その際、現場で何が起こって計画との差異が生まれたのかを、数字で整合を取りながら一つずつ丁寧に紐解いていかなければなりません。「何となく」や「おそらく」といった曖昧な説明では通用しない。ビジネスの現場では、すべてに明確な根拠と論理が求められるのだと、実務を通じて痛感することになりました。
数字の奥に潜む課題を発見する、企画職としての成長
プリント回路事業部は日本、フィリピン、ベトナムに製造拠点を持っており、事業部全体の連結利益計画達成には、各拠点の利益計画達成が不可欠です。中でもフィリピン子会社はおよそ3,000人の人員を擁する大規模拠点で、事業部全体の利益を左右する存在です。私の役割は利益計画の立案と月次業績分析で、基本的に損益計算書を扱いながら、各費目の計画値と実績値を現地スタッフと連携して精査しています。
この仕事でやりがいを感じたのは、利益計画立案や月次業績分析を通して課題を発見し、関係者へ展開した後、改善に結びつけられたときです。以前の利益計画立案時、ある費目で数値に整合が取れず、深掘りして調べると立案方法自体に問題があることが発覚しました。すぐさま現地スタッフに問題を展開し、共に立案方法改善に繋げました。企画職はただ業績を取りまとめる集計者ではなく、いかにデータから課題を発掘できるかが肝心だと実感した瞬間でした。
一方で、苦労したこともあります。配属当初、会計に関する知識があまりなかった私にとって、配属当初は損益計算書に書かれている費目の意味がわからず、基礎的なことで躓く日々が続きました。ただ、めげずに一つずつ意味を理解し、作業に慣れてくると、少しずつ業務をこなせるようになりました。業務の経験量が増えると共に理解度も深まっていったと感じています。先輩から不明点を教えていただく際には、曖昧な理解のままやり過ごさないよう気をつけていました。
もう一つの苦労は、現地スタッフとの連携です。会話はすべて英語で、文化の違いにも直面しました。フィリピン人はセクショナリズムが強く、自分の守備範囲ではないと感じると途端に対応してくれなくなります。現場の状況を知るために現地スタッフに質問を投げても、「わからない」「別の人に聞いて」とたらい回しにされることがしばしばありました。そこで私は、データからわかることは調べ切った上で、データだけでは見えないことをきちんと整理した上で質問することを心がけました。適当に質問せず、相手を気遣い下準備を怠らないことが重要だと気づいたのです。
学生時代と比べて、物事を論理的に捉えられるようになったことが最も大きな成長です。学生時代は「何となく、感覚で」大抵のことを乗り越えていましたが、仕事では通用しません。業績は毎月幹部へ報告しており、その際「どの費目で、どれだけ、なぜ差異が発生したのか」を整理しておくことが必要です。企画職として業務に邁進する内に、身の回りの事象に対して「なぜそうなったのか」を突き詰めて考える癖が付いたように思います。
工場運営に携われる人材になるため、生産企画への挑戦
今後は生産企画業務にも挑戦したいと考えています。今私は企画という立場で、業績データの分析や課題発掘に注力していますが、直接的に利益に干渉できる機会は多くありません。今後はより前線でモノづくりに携わり、幅広い視点から工場運営に貢献できればと考えています。弊社の事務系総合職社員はおおよそ3年でジョブローテーションがあります。私は現在2年目なので、来年度末を期に生産企画への異動を希望することも考えています。ただ、今所属している企画業務を一人前にこなすことも大切なので、まずは目の前のことに集中したいと思っています。
中長期的には、企画と生産企画の両面から事業部を俯瞰して見ることができる人材をめざしています。元々、複数の職種を幅広く経験したいという思いを持っていたためです。また、1年目から海外出張にも多く行かせていただいているので、その経験を活かしてさらにグローバルに活躍したいです。
弊社で活躍できるのは、自分で考えて行動できる人だと思います。弊社の特徴の一つとして、若手から裁量権を持って仕事をする場面が多いことが挙げられます。私も1年目からフィリピン子会社の利益管理という使命を与えられ、その中で奮闘していました。人に頼りきりではなく、自分の考えをもって意見を発信できる人が活躍できる環境だと思います。もちろん上司や先輩はいつでも助けてくれますが、それに甘え続けず前向きに働ける人にジョインいただきたいです。スキル等はあるに越したことはありませんが、まずは仕事に対する向き合い方が第一だと考えます。
今取り組んでいることがある方は、そこに熱中してほしいと思います。仕事で必要なスキルは入社後にどんどん身に付きます。 学生の方は先のことばかり考えすぎず、全力で今を楽しんでください。その活力が、社会人になった後も大いに役立ちます。弊社は大規模な会社でありつつも、従業員一人ひとりが伸び伸びと働ける環境です。それはこの組織の風土が多様な属性を自然に受け入れてくれるものだからだと思います。グローバルに、そして自分らしく働ける環境が整っていますので、魅力に感じてくださった方は是非弊社に来ていただければと思います。

