信頼できる「人」と「組織」。「誰と働くか」が最後の決め手に
2025年4月、総合メディカルグループの取締役CFO、兼コーポレート領域担当として就任した三浦さん。外資系企業で長くファイナンス領域を歩む中で日本企業に対する思いが芽生えていったと振り返ります。
「『存在そのものがESGの価値を体現しているような、多くの素晴らしい日本企業が、なぜ世界の株式市場で十分に評価されていないのか』、『外資で培った経営分析や管理手法を活かせば、日本企業の生産性をより高め、日本経済にも貢献できるのではないか』という強い思いが、次の挑戦を模索する原動力となっていきました」
その後、日系大手企業での経験も重ねた上で、その思いを実現する舞台として総合メディカルグループを選んだ決め手は、3つの要素が重なったことでした。
1つめは、PEファンドが100%株主であるというガバナンス構造です。
「株主と経営陣が同じ方向を向き、スピード感をもって改革を進められる。また、業界構造そのものを変革しうる大胆な意思決定も可能になる。そうした環境に大きな魅力を感じました。
企業変革には、CFOだけではなく、株主を含めた経営全体が同じ方向を向くことが必要不可欠だと痛感してきました。企業価値向上に向けて本気で走り切れる環境だと感じ、ぜひ挑戦したいと思いました」
2つめは、医療業界への貢献です。
「医療は人命に関わる領域です。当社であれば、高い志をもつ医療従事者の方々や、さまざまな痛みや苦しみを抱える患者さんに、より良い価値を、継続的に届けることができます。医療の現場に貢献しながら、企業価値向上にも寄与できる点に強い魅力を感じました」
そして3つめが、代表取締役である多田さんという“人”の魅力でした。
「面談の最後に、多田さんからかけられた『より大切なのは何をするかではなく、誰とするかではないですか』という一言に、誠実さと揺るぎない信念が凝縮されていると感じ、心が大きく動かされました。
さらに、組織をつくり育てることへの多田さんの強いコミットメントにも深く共感しましたね。ご自身が実践者でありながら、体系的に学んだ内容を執行部に2時間かけてレクチャーする機会を継続的に持つなど、その姿勢は私の信念とも重なり、入社を決断する上での大きな決め手となりました」
患者さん、医療従事者の方々に向き合う組織へ。自社の強みを生かした変革
2025年4月から組織に参画した三浦さん。飛び込んでみて、その毎日は想像以上にエキサイティングだったと語ります。
「総合メディカルグループの皆さんは本当に素直で、新しいことを貪欲に吸収しようとする、とても魅力的な方々ばかりです。創業者の思いやこれまでの歩みを大切に受け継いできたカルチャーの強さを実感しています」
一方で、その“素直さ”こそが、さらなる成長の原動力になると確信しています。
「私たちが新しい方針や選択肢を提示すると、皆さんが素直に受け止め、自ら『もっと努力しなければ』と動いてくれます。その姿に日々、大きな可能性を感じています。
しかし環境変化が激しさを増す中で、これからは“素直さ”に加え、現場から主体的に課題や提案が上がり、挑戦が当たり前となる組織づくりが必要です。そうすることで、どんな課題に直面しても組織全体で乗り越えられると確信しています」
そのため、現在さまざまな仕組みや仕掛けを構築中です。
「わかりやすい例が、多田さんが推進する『さん付け』運動です。以前は役職名で呼ぶのが当たり前でしたが、今は『さん付け』を徹底し、この半年でしっかり定着しました。この取り組みの本質は“意識改革”にあります。役職名で呼ぶことは、『この人は上役だから、自分より知っているはず』などという固定観念を生みやすいです。
しかし、『さん付け』で呼び合うことで、その壁が取り払われ、『この領域なら自分の方が知っているかもしれない』という自信が芽生え、提案しやすい土壌ができます」
さらに、これまで慣習的に続いてきた会議をゼロベースで見直し、「いったんすべて止める」という大胆な取り組みも進行中です。今のところ、「再開したい」という声はほとんど上がっていないと言います。
「これらの改革の目的は、単なる業務効率化ではありません。私たちが本来、時間を割くべきは“患者さんや医療従事者の方々に向き合うこと”。その意識がより徹底されてきていると実感しています」
「変えられないことは何もない」。圧倒的当事者意識を持つ
企業変革を行っていく際に、社員一人ひとりのマインドセットの変革が、とても重要だと三浦さんは語ります。とくに管掌しているコーポレート領域では、次のような大きな意識改革を進めています。
「一般的に『バックオフィス』といわれるように、現場から遠いイメージがあるコーポレート領域ですが、私は、それでは仕事の本当の価値を感じづらいと考えています。
仕事の醍醐味は、自ら現場を理解して、課題を解決すること。自ら仕事を仕掛け、結果を出して、患者さんや医療従事者から認められ、求められ、頼られる存在になっていくこと。コーポレート領域にこそ、その価値創出の根幹を理解し、担っていってもらいたいのです」
そのために、三浦さんはメンバーに向けて2つの明確なマインドセットを伝えています。
「1つは『圧倒的当事者意識』です。コーポレート領域にいるからこそ、事業領域の担当者と同じレベル、もしくはそれに次ぐ深さで事業のことを理解し、その上で何ができるかを考えてほしいと伝えています。
もう1つは、『ルーティンワーク』の徹底的な見直しです。日々の業務を支える重要なルーティンワークもありますが、『何のためにやっているのか』という『目的』を問い直すことで、より良く変えていけるものがあるはずです。そして、業務効率化によって生み出した時間で、より価値の高い、新しい仕事に挑戦してほしいのです。
今は50%の業務を辞めることから始めていて、『変えられないことは何もない』がスローガンです。実際に始めてみて、それでも仕事が回るということを実感しています。
そして、このスローガンとマインドセットは、コーポレート領域に限ったものではありません。社員全員が同じ視点と心構えを持つことが、会社全体の力となると信じています」
とはいえ、マインドセットの変革は容易ではありません。三浦さんは、地道な働きかけを続けています。
「まずは私たち経営陣が、一貫してこの方向性を伝え続けることが大切です。その上で、具体的な行動で示していきます。たとえば、圧倒的当事者意識を持って困難な課題に、自らチャンレジすべく手を挙げてくれたメンバーがいれば、最大限称賛しサポートしていきます。
また、会議での発言の際にも、より主体的な関わり方を促すため、『ぜひ、このレベルまで、線を引かずに、一緒に考えて実行していってほしい』とその場で期待を伝えることも大切にしています。
こうした目に見える行動への称賛と同時に、ルーティンワークの見直しによる“生産性向上”や、“業務をやめる提案”をきちんと評価することも、意識変革を後押しする上で非常に重要だと考えています」
一方で、変化への適応に時間がかかる方と丁寧に向き合うことも、リーダーの重要な役割だと語ります。
「もちろん、変化に対して戸惑いを感じる方もいらっしゃいます。そうした方とは、1対1で真摯に向き合っていくようにしています。その戸惑いには、必ずご本人なりの理由があるはずです。その理由を丁寧にヒアリングし、最初の一歩を踏み出す後押しをすることが、私の役割だと思っています」
患者さん起点でパラダイムシフトを。広範なサービスが拓く未来
組織変革の先で、三浦さんはどのような会社の未来を描いているのでしょうか。
「患者さんや医療関係者の皆さまから真に認められ、求められ、頼られる存在として、社会課題を解決し続ける会社でありたい。それが私たちの最終的なゴールです。
総合メディカルグループは、医療行為以外のほぼすべての医療サービスを提供する企業です。これだけ広範なサービスを線でつなぎ、患者さん一人ひとりに最適化された“パーソナライズドな医療”を提供できる可能性を秘めています」
現在の医療は、まだ画一的な部分が残っています。しかし三浦さんは、これからの医療はもっと多様で、個々のニーズに寄り添うべきだと強調します。
「たとえば、薬局を“薬を受け取る場所”から、“健康リテラシーが高まる場所”へと進化させる。広範なサービスを組み合わせることで、患者さん起点のパラダイムシフトを起こしたいと考えています」
こうした未来を実現するための“組織の理想像”も明確です。
「理想は、既存事業に7割、その周辺事業の拡大に2割、そしてまったく新しい事業創出に1割という人員構成です。未来の事業を150%の熱量で考え続ける人材が不可欠であり、常に新しい成長エンジンを回し続けられる組織をめざしています。
この体制の実現には、先に述べた業務の見直しによるリソース創出が欠かせません。挑戦する文化と適切なリソース配置が組み合わさったとき、組織は一気に加速すると信じています」
最後に、これから仲間となる人へ、そして今ともに働く社員へ向けて、三浦さんは熱いメッセージを贈ります。
「挑戦にワクワクし、“自分たちが未来を創る”という気概を持った方に、ぜひ仲間になってほしいと願っています。もちろん、医療は人命に関わる大切な仕事ですから“誠実さ”や“法令順守”は大前提です。その上で、『新しいことに挑戦してみたい。』『もっと、成長したい』という熱い思いを歓迎します。
その思いを形にできるよう、心理的安全性や自由に発言・提案できる風通しのよい風土や文化を全力で整えていきます。共に、挑戦を楽しみましょう!」
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
