ふるさと納税の「物の流れ」を最適化。物流がお客さまの信頼と満足の基盤になる
地域サービス推進部 物流配送グループにおいて、佐藤は「さとふる」が展開する物流の運用管理を担っています。チームのメンバーは7名で構成され、その業務範囲は多岐にわたります。
「私たちのサービス内容は、大きく2つの柱で構成されています。1つは、提携倉庫において事業者からお礼品を預かり、出荷業務を一括して代行する倉庫事業。もう1つは、全国各地の配送業者と連携を深め、効率的な配送網の構築やコスト最適化を推進する配送事業です。
その中で私は現在、倉庫を利用される事業者の専任窓口として、倉庫の運用サポートや在庫管理、新規導入に向けた提案営業などを統合的に担当しています」
ふるさと納税サイト「さとふる」が提供する価値の一つが、自治体の事務負担を大幅に軽減する「一括代行サービス」です。物流は単なる商品の移動手段ではなく、サービス全体の信頼性を左右する重要な役割を担っています。
さとふるは業界内でも比較的早くから自社倉庫を活用し、実在庫を管理・発送するノウハウを蓄積してきました。拠点は年々拡充され、現在は関東から関西へとエリアを拡大し、自治体や事業者の多様な物流ニーズに対応できる体制を整えています。
「倉庫への入出荷調整は、自治体、配送業者、そしてお客さまという三者のバランスを最適化する調整業務。とくに年末の繁忙期は寄付が集中するため、需要予測に基づいた在庫配分が不可欠となります。
1日の業務サイクルとしては、朝夕2回、受注状況とリアルタイムの在庫データを照合し、その推移から『現時点の在庫バランスで、いつ欠品リスクが生じるか』を予測。事業者と次回の納品スケジュールについて具体的な調整を重ねます。
その他に、新たに倉庫を使ってもらう事業者、配送サービスに参加してもらう事業者がいれば直接現地に伺って提案をすることもあります。 こうした地道なオペレーションの積み重ねが、品質面における自治体からの強い信頼へとつながっています」
最近では、固定の倉庫拠点を介さない「共同輸配送」などの新たな物流モデルの運用設計にも注力しています。これは複数の事業者を巡回して集荷し、幹線輸送を共通化することで配送コストを低減させる戦略的な試みです。
「物流の専門実務に馴染みのない方々に対しても、新しい仕組みやメリットを客観的にわかりやすく説明するよう心がけています。周囲と連携しながら、SBグループとしてのリソースを活用し、地域にとって持続可能な物流インフラを構築することをめざしています」
物流を通じて事業者と伴走する、地域に根ざす仕事のやりがい
前職の大手物流会社でも倉庫管理に従事していた佐藤。SBプレイヤーズへ入社した背景には、明確な目的意識がありました。
「転職の決め手は、これまでの物流実務のキャリアを直接的に活かせる点と、地方創生という社会意義の高い事業に携われる点でした。前職の大手物流会社でも倉庫管理に従事していましたが、当時はあくまで受託した貨物の効率的な保管と配送が中心でした。
実務を深める中で、より商品自体の価値やプロモーションに近い領域に関わりたい、という想いが強くなりました。また新潟県出身というバックグラウンドもあり、地域の事業者と伴走できる現在の環境は、地域活性化に貢献したいという自分の思いにも合っていましたね」
前職では、大規模な物流現場において多種多様なスタッフの管理運営に携わってきました。異なる背景を持つ人々をまとめ上げてきた経験は、現在の多岐にわたる事業者対応においても活かされています。
「入社後に感じたのは、事業者との接点における密度の濃さ。通常の企業間取引とは異なり、さとふるが対峙するのは、地域経済を支える小規模な生産者から大規模な組織まで、実に幅広く、マニュアル通りのビジネス対応だけでは、課題解決には至りません。
ある時はフランクな対応で細かな不安を解消し、またある時は将来的な事業を展望して物流戦略を練る。相手が最も納得し、本音を共有できるコミュニケーションのあり方を模索しながら信頼を構築していく過程は、とても重要だと感じています」
相手の状況に合わせて対応を変える姿勢は、単なる柔軟性ではなく、事業者が直面している現実に深く寄り添うことから生まれています。
「事業者一人ひとりには、事業に対するそれぞれの想いがあります。それらを物流という仕組みを通じてどのように届けていくか。相手の事業環境を深く理解し、現場の課題を分かち合いながら改善案を提示していくプロセスは、この仕事において最もやりがいを感じる瞬間の一つです」
倉庫に預けてもらう安心感をどうつくるか。全体最適をめざした物流の役割
現在の佐藤が業務において最優先しているのは、精度の高い在庫管理と事業者へのリスク管理です。その徹底した姿勢の裏には、入社1年目に直面した厳しい教訓がありました。
「需要予測がはずれて、倉庫に在庫を滞留させてしまった経験があります。大規模なメーカーであれば数値上の誤差に過ぎないかもしれませんが、事業者にとって、在庫の滞留は経営上のリスクに。逆に在庫を切らせてしまえば、寄付獲得の機会損失を招くことになります。
予測数値が、事業者の経営にどれほどの影響を及ぼすのか。その責任の重さを実体験として学び、仕事に対する向き合い方がよりシビアに変化しました」
この経験以降、佐藤は事業者ごとの個別事情に応じた在庫戦略の提案を強化してきました。
「事業者の財務状況や生産能力を考慮した在庫配置を行ったり、リスク回避を優先してスリムな管理を行ったり。事業者と密にやりとりすることで、『さとふるの倉庫を活用すれば、納期を確実に遵守でき、本来の業務である生産に集中できる』と思っていただけるようにしたいですね。
複雑な伝票管理や配送手配、日々の在庫管理を私たちが一手に引き受けることで、事業者は生産物の品質向上に注力でき、自治体は配送遅延のないサービスを提供でき、それがお客さまの満足につながる。それぞれの役割を最大化する『全体最適』の仕組みを構築すること。それこそが、物流配送グループが果たすべき役割であると考えています」
さらに、佐藤は現場の課題を仕組みで解決する取り組みも推進してきました。一昨年に導入した共同輸配送においては、伝票の発行プロセスそのものを改善する提案を行いました。
「現地を訪問した際、事業者から『伝票を仕分ける作業が、出荷業務の大きな負荷になっている』という課題をもらいました。すぐに配送業者と交渉し、解決策を模索。結果として、印刷段階で最初からお礼品ごとに並び替えるシステムを導入し、現場の作業効率を向上させることができました。前職での経験から現場のオペレーションを理解しているので、それが役に立ちましたね」
積み上げた信頼の先に見えたもの、物流で地域の可能性を広げるという挑戦
これまでの実績を土台に、さらなる向上をめざす佐藤の視線は、新たな展開へと向けられています。
「現在は安定運用が主軸ですが、今後は蓄積したデータを活用し、自ら新規の物流サービスを構想・立案することに注力したいと考えています。まだ私たちがアプローチできていないエリアは国内に多く存在します。都道府県の枠を超えて展開できる汎用性の高い物流サービスを構築し、より広範な地域にメリットをもたらしたいですね。
現場に足を運び、事業者の生の声を吸い上げ、それをサービスに反映できるこの環境は、地域貢献を志す者にとって大きなチャンスに満ちています」
仕事を通じた地域貢献を語る佐藤の視線は、常に地域の事業の成長を見据えています。
「現地で事業者の方々と対話を行い、その製品に対する情熱に触れると、物流の力でその価値を最大化できたらという気持ちになります。
たとえば、九州で高い人気を誇る食品事業者の場合ですと、その高い商品力を活かすため、納期をPRに添える提案を行いました。サイト上のサムネイルに『納期最短2日』という具体的なスピードを明記したのです。物流の確実性が担保されているからこそ可能になったこの施策は、結果として売上を向上させる成果をとなりました」
物流の安定が事業者との信頼を生み、その信頼がプロモーションの幅を広げ、最終的に地域の事業成長につながる。これこそが、佐藤が物流配送グループでめざそうとしていることです。
「物流という仕事は、表層的な華やかさは少ないかもしれません。しかし、さとふるの物流は地域を活性化させ、日本の地方創生を支えるための堅実なサービスの基盤です。地域のために何ができるかを考え、広い視野で全体最適を追求できる方にとって、挑戦しがいのある仕事だと思いますね」
設計した物流の仕組みが、全国各地の事業者を支え、地域の活力へと変わっていく。その確かな手応えを軸に、佐藤はこれからも一つひとつの地域に寄り添い、課題解決に貢献していきます。
※ 記載内容は2026年2月時点のものです
