空港オペレーション業務からのキャリアチェンジ。憧れが現実になる16年間
学生時代からずっと航空業界に憧れを持っていて、2003年に新卒入社したのが、空港におけるフライトハンドリング全般を担う、航空会社の空港オペレーション業務に携わる会社でした。最初はチェックインカウンター、搭乗ゲート、空港内アナウンスなどを担当し、その後、空港におけるサービス企画も経験しました。
転勤の多い業務で、成田空港、那覇空港、東京本社、そこから一気にフィンランドのヘルシンキ・ヴァンター国際空港に行って、また成田空港に戻って、その次は羽田空港と、国内外を5回も転勤しました。もともと旅行であちこち飛び回るのが好きだったので、まったく苦にはなりませんでした(笑)。
世界各地に行けて、いろいろな仕事に携わることができたので、やりがいも楽しさも感じていました。
クルーズ専門の旅行会社に転職したきっかけは、客船旅行への「憧れ」があったからです。実は、私がとくに好きな旅行というのが、クルーズ──客船での旅行なんです。船に乗って、のんびり各地を巡って、その土地の文化を楽しむ……。クルーズには、乗ってみて初めて感じる魅力があります。
ずっと旅行者として楽しんでいましたが、少しずつ「いつか自分がクルーズの旅行を提供したい」という、憧れの気持ちが芽生えていました。
空港オペレーションの会社に入社して16年が経ったころ、クルーズ専門の旅行会社を立ち上げたベンチャー企業の社長から、「一緒にやらないか」と声を掛けてもらったんです。憧れがあったとはいえ、新卒から勤め続けて、さまざまな経験をさせてもらった会社を辞めてまでチャレンジするべきか悩んでいるうちに、返事をしないままあっという間に1年が経ってしまいました。
時間はかかりましたが、それだけ心に引っかかっていながら「やらない」なんて選択をしたら絶対に後悔すると思って、退職を決断したのが2019年末のことでした。
憧れだったクルーズの旅行会社で迎えたコロナ禍。まさかの事態が重なり暗雲へ
2020年の1月に、クルーズの旅行会社に中途入社しました。社長と僕を含めて、従業員は4人というベンチャー企業でした。最初の1カ月は業績も順調で、自分がやりたかったツアー企画をさせてもらいました。イメージした通りの仕事ができた喜びもあり、それはもう楽しかったですね。
ところが、2月に入って予想もしなかった事態が訪れました。新型コロナウイルス感染症の発生です。大型客船の船内で感染者が確認されて、大きなニュースになったのをきっかけに、僕がいた会社も一気に予約がゼロに落ち込んでしまいました。
もう呆然とするしかなかったですね。夢にまで見た仕事にせっかく就けたのに、仕事をすることすらままならない。しかも自分ではどうすることもできないんですから。
結局、社長とも話し合い、退職することになりました。在職期間は4カ月。会社に残るという選択肢もありましたが、自分が働き続けてもすぐに状況を変えられるわけではなく、社長なりに僕のキャリアも考えてくれた結果です。お互い納得の上で、退職することにしました。
退職後、最初はゆっくり考える時間を取って、旅行業界以外に視野を広げながら転職活動を進めました。その中でシナネンホールディングスについて初めて知ったのは、活動を始めて数カ月経ってからでした。
暮らしを支えるスペシャリストが700名。一体感を大切に、人と人とが結びつく環境
空港オペレーション会社に勤務していたころから、「現場の方の仕事や意見を忘れない」という想いを持ちながら、サービス企画やバックオフィスの仕事に活かしてきました。
現場と管理は対立軸で語られることもありますが、相互に力を掛け合わせてこそ、良い仕事ができる関係だと思うんですよね。だから、シナネンホールディングスの面接で、「現場のことを考えた経営企画を目指したい」という言葉を聞き、とても共感したのを覚えています。
それに、たくさんの方々と関わりながら仕事がしたいという気持ちもありました。エネルギーと住まいと暮らしを掲げて、幅広い事業を行うこの会社は、僕にぴったりだなと思い、入社を決めたんです。
2022年8月現在は、グループ会社のタカラビルメンに出向し、建物維持管理事業に関わるグループ各社の連携推進や収益管理などを担当しています。建物維持管理事業は、扱う幅が本当に広く、ビルや集合住宅、病院、商業施設などの清掃・管理、斎場の運営、受付・事務、大型給湯器の交換、住宅の原状回復……。これでもまだごく一部なんです(笑)。
こうしたさまざまな業務に関わる「スペシャリスト」が700名も在籍するのが、タカラビルメンという会社なんです。
入社当時は、初めて聞く専門用語ばかりで覚えるのに苦労しましたが、学べば学ぶほど視野が広がっていくことにおもしろさを感じています。一方、従業員それぞれが専門性を持って、持ち場に分かれて仕事をしているので、一体感を感じられる仕組みも欠かせません。実際に現場の方々の声を聞き、その熱意や想いを汲み取り、現場と経営陣の懸け橋となるよう心掛けています。
プロフェッショナルなスキルを持った社員同士が結びついていくって、不思議とワクワク感があります。新しい何かが生まれるんじゃないかなという期待感が大きいです。人と人とを結びつける仕事は、こんなにもやりがいに満ちているんだと実感しています。
当たり前なんて、ない。泰然自若を掲げて、環境変化に柔軟に対応していく
タカラビルメンの仕事は、「人の人生を支える仕事」を誠実に行っています。私たちが出かけた先で、建物・施設内が清潔に保たれているのは、快適に使える裏で、誰かがきちんと丁寧に清掃してくれているから。
私たちが当たり前と思いこんでいることは、実は誰かが支えてくれているから成り立っているんです。人生の中で、ほんのわずかな時間かもしれませんけど、その時間も誰かに支えられていると考えると、私たちタカラビルメンの仕事は、誰かの人生を支えることにつながっていると思います。
空港で働いていたころは、お客様から予期せぬクレームを受けましたし、突然の海外転勤もありました。転職したら4カ月で退職することになりましたし、突然のパンデミック到来……。これまでのキャリアを振り返っても予想外のことだらけです。そんな中でも、慌てず物事に動じないで落ち着いて、環境変化に対処していこうと心がけてきました。
20年近く社会人を続けてきて、これまでのキャリアが正解だったかどうかなんてわかりません。でも一つ思うのは、正解かどうかを決めるのは、ほかでもない自分自身であるということです。だから、せっかくなら自分が前向きになれる解釈をした方が絶対いいと思うんですよね。
壁に突き当たったときも、心のどこかで「自分の考え方次第だよな」って思っていてほしいです。そうするだけで、自然と道が開けたり、仕事が楽しくなったりしますから。泰然自若の精神で対処すれば、どんなに険しい道でも新たな道を拓いていけるはずです。
