大手人材派遣会社からフジスタッフへの転職
人と接する仕事がしたいという想いから、宗田は新卒で大手人材派遣会社に就職しました。新規開拓の営業職に就いた後、ランスタッドの前身であるフジスタッフに転職しています。
「転職を決意したのは、新しい環境で自分が獲得した案件で入社につながった方のフォローアップや既存クライアントの深耕営業に挑戦しようと考えたからです」
前職では自分が獲得したクライアント企業の成約後は、他の営業担当者にバトンタッチすることになっていました。そんな状況にジレンマを感じていたと言います。
「当時のフジスタッフは北関東にしか支店がなく、首都圏に新たに支店を立ち上げるタイミングでメンバーを募集していたんです。営業職としての転職ですが、立ち上げという貴重な経験を積めると思い入社しました」
それまで勤めていた会社と比べると圧倒的に規模の小さなフジスタッフは、環境も社風も何もかもが違っていました。
「当時はシステムでマッチングをするのではなく紙のファイルをめくりながらの手作業。どういうフォーマットのシートに何が記載されていればうまくマッチングできるかという土壌も整っていません。新規で獲得した企業の情報を入力するデータベースさえありませんでした」
台帳を作り、そこに必要な情報を埋め、情報を蓄積していく。今まで当たり前にあったものが何もないという立ち上げ環境の中、新規メンバーたちが協力してイチからプロセスを築き上げていきました。
「フジスタッフで働くメンバーは、数字を追いかけるだけでなく、しっかりとクライアントのことを見て、派遣スタッフのことも見て、双方が何を希望しているのかを丁寧に見ていく姿勢やマインドを持っているところに魅力を感じました」
社内公募でインハウス推進本部のプロセスマネージャーに
フジスタッフではクライアントの新規獲得だけではなくその後の関係構築にも携わることができたと話す宗田。担当クライアントが成長していく様子を間近で見られることにやりがいを感じていました。
「いろいろなコミュニケーションを通してお客様との関係性を構築できている実感を得られて楽しかったです。一方で、私たちは派遣スタッフとクライアントの中立に入って調整していく役割だと思うので、どちらかに偏りすぎてはいけない難しさもありました」
営業としての経験値を積み上げていたある時、宗田は「プロセスマネージャー」の社内公募を目にします。当時はまだインハウス事業になる以前のこと、売り上げに責任を持たない「インハウス推進本部」の時代でした。
「プロセスマネージャーは労働市場の分析をしたり、データやファクトに基づいて課題を抽出し、そこからアクションプランを立てていく職種。営業でもコーディネーターでもなく、今までにない職種でとてもおもしろそうと思いました」
日本では派遣部門のサポートという位置づけからスタートしたインハウスサービス。所属していたのはプロセスマネージャー5名程度でした。派遣事業のコンサルタントを支援する形で、スタッフの採用や定着に関する分析・改善提案のみを担っていたのです。
しかしインハウスサービスは、ランスタッドにとってグローバルで最も成功しているコンセプトの一つと言われています。ついに2018年、数値責任を持つ事業部として生まれ変わることになったのです。
「それまでは本当に小さい部署でしたが、事業部になるにあたりコマーシャルマネージャーやアカウントスペシャリストなどのメンバーをそろえて、60名ぐらいの部署に大きく変わりました。インハウスサービスのプロセスを作っていくのはとても大変でした」
クライアント企業専属のアカウントスペシャリストと、コマーシャルマネージャー、プロセスマネージャーが専任チームとなり、募集・採用からスタッフの定着、離職・欠勤や人員の未充足によって生まれる機会損失額の削減や生産性向上のための課題解決までを一貫して対応するインハウスサービス。宗田たちの手により、日本でも本格的に稼働しはじめたのです。
インハウスサービスの存在感を高めたい!
「とてもいいコンセプトで差別化できるはずなのに、なぜプロフィットセンターとしてやらないのだろうと疑問を感じてました。だから事業部になり、このコンセプトやビジネスの存在感を高めたいという想いがとても強かったです」
この想いを実現したい。だからこそ、大変でもネガティブにつらいと思ったことはないと話す宗田。クライアント企業のアナリストであるプロセスマネージャーから事業部全体の業務改善をしていくオペレーションマネージャーとなり、インハウス事業を牽引してきました。
他の事業部からインハウス事業部にクライアント企業が移管され、それに伴い担当者も異動。他の部署では「コンサルタントは営業」「コーディネーターは採用」と分業されている業務を1人の担当者が一貫して担うことになります。
「アカウントスペシャリストとなった方には、それまでに経験したことのない採用や定着の業務もすべて覚えてもらわなければいけません。皆さん大変な努力をされて、とても成長されてきていると実感しています。また、インハウスのコンセプトが浸透してきて、皆さんの気持ちが高まってきてると肌で感じています。」
60人それぞれの努力と、それを後押しするトレーニングなどが功を奏し、インハウス事業部は大きく成長を遂げつつあります。
「成功事例をインタビューして部内に共有したり、全員に集まってもらい1週間かけてトレーニングをしたり。トレーニングではコンセプト、採用、定着、リーガルなどいろんな科目を詰め込みました。皆さんもその場でいろんな刺激を受けたようで、とてもいい機会だったと思います」
数字から課題を抽出するおもしろさと難しさ
「派遣事業で営業の管理職をしていた時から、数字を見るのは嫌いではなかったです。数字から見えるものって誰にでも共通じゃないですか。深掘りをしていくといろんなものが見えたり、仮説を立てて分析していった結果『やっぱりそうだった』とわかったりとか。それがとても楽しいです」
根拠に基づいたアクションプランを立てること。ファクトを掴み、数字を用いて説明すること。そこにおもしろさを感じつつ、全体と部分の最適化のバランスを取ることや、数字から見えることだけでない本当の課題を見つける難しさもまた感じています。
「私のアクションプランは正論だとよく言われます。でもわかっていてもできないことってあると思うんです。数字から見えることには限界がある。数字から見えるものと現場で起きていること、その両方をちゃんと突き合わせた時に真の課題が見えてくると思うんです。自分の憶測が走りすぎてしまう時もあるので気をつけるようにしています」
インハウス事業部が創設されて5年。これから事業をさらに拡大させていくために、課題解決に対するスピード感と質の高いアウトプットが求められていると宗田は感じています。
「焦燥感に駆られることがありますが、課題を見誤ることなく適切な改善案を部内に提案し、導入・改善ができたときは素直にうれしいと感じますし、やりがいは大きなものがあります。今は、コマーシャルマネージャーやアカウントスペシャリストが担当する事務業務の削減を図り、彼らが本来すべき事業の拡大・成長に専念できる体制を整備するために、現状発生している事務業務の洗い出しとその工数計算、削減可能なエリアを分析してプロセス改善に取り組んでいます」
インハウスサービスを市場に浸透させることでランスタッド全体の成長に貢献し、その成長した姿を見たいと切望している宗田。将来的にはインハウス事業部にオペレーション改善の専門部隊を作り、企画や改善に取り組みたいと思い描きます。
「今はオペレーションマネージャーを1人で担当していますが、部署を成長させた上でオペレーションチームを作り、いずれはチームで動いていきたいと考えています。自分自身の成長という側面では、部下から見える自分っていろんな課題があると思うんです。でも自分1人でやっていると、そういうところに気づけない。自分が成長していくためにはチームマネジメントは必要な経験だと思っています」
5人のサポートチームから60人のプロフィットセンターに成長させ、ランスタッドのインハウス事業部をけん引する宗田のこれからの活躍に期待が高まります。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです
