未経験だからこそ、より多くの可能性をつかめる会社を選びたい
井上 「大学時代はもちろん、入社した時点ですら、ITの知識や経験はゼロ。だからこそ、NTTデータウェーブを選んだんです」
少し照れた表情でそう語るのは、2006年に入社し、2021年現在はビジネスサポート部で顧客のIT部支援を行う井上 良樹。
その言葉の通り、彼は当社に入社するまで、ITに関して完全なる未経験の状態でした。
井上 「大学では工学部に進学しましたが、そこは数学をメインに扱う学部で、いわゆるシステム開発に関するような授業は皆無。ただ職業として考えた際に、システムをつくっていく仕事はおもしろそうだという印象はありました。だからこそ、未経験ではありましたが、就職活動ではIT系の会社もいくつか見ていたんです」
未経験ながらも、強く興味を惹かれる仕事として選択肢の一つとなったIT業界。その中でもNTTデータウェーブを選んだ理由は、当社ならではの安定性や可能性の広さに魅力を感じたからだと、井上は言います。
井上 「NTTデータウェーブは、企業としての歴史も長く、母体も非常に安定しています。そこはベンチャー企業にはない大きな魅力の一つでしたね。
それに加えて、上流から下流まで、幅広い案件に携わることができるんです。プログラミングなどの経験がない自分にとって、上流にチャレンジできる環境というのはなかなかないと思っていましたから、ここでなら自分を成長させながら、長く活躍していけるのではないかと思いました」
IT未経験だからこそ、可能性を狭めるような就職活動ではなく、まだ見ぬ自身の適性を発見できる環境で働いてみたい。NTTデータウェーブは、そんな井上の理想にぴったりとフィットする会社だったのです。
キャリアを重ねる中で変わってきた、仕事への向き合い方
未経験だからこその期待と不安を胸に入社した井上。入社後研修を経て、システムサービス部へと配属されます。
井上 「システムサービス部に配属されてからは、Basisエンジニアとして経験を積みました。Basisエンジニアは、SAPというERPパッケージのインフラ部分を担当するエンジニアのことで、その業務内容は多岐にわたります。SAPの基本的な設定からWindows Serverの準備、UNIXのマシンの準備やクラスタの構築まで、細かいものまで挙げていくとキリがありません。
こうした幅広い業務を経験できたのは、自分にとって非常に大きな財産になっていると思います」
入社から10年間、このシステムサービス部で経験を積み、スキルを高めていく中で、自身の仕事への考え方や向き合い方も変化していったと言います。
井上 「最初の数年は、どちらかというと先輩社員の指示に従って、仕事を滞りなく進めるのが主な役割でした。しかし、キャリアを積んでいく中で、お客様先に訪問し、今後の計画等について自身で説明する役割が求められるようになると、意識が大きく変わりましたね。
お客様の事情をしっかり理解した上で『だからこそこういう計画を立てたんです』と説明できないと、お客様は納得してくれません。それに、お客様側にも承認のステップがありますから、自分がしっかりと担当者様に説明できていないと、いくら担当者同士ではやる気になっていても、その上長にストップを掛けられてしまうことも出てきます。
自分のことはもちろん、相手のこと、さらには相手の周辺のことまで考えなければならないのが、この仕事の難しいところであり、また刺激的な部分でもあるんです」
論理的で、なおかつ相手に合わせた複数の視点から計画を立て、提案していくことが求められるBasisエンジニアの仕事。苦労した部分も少なくないはずですが、その経験の一つひとつが井上の血肉となり、彼自身を大きく成長させるきっかけとなったのです。
客先常駐で鮮明に見えてきたお客様のニーズと課題
2016年からビジネスサポート部に異動した井上。お客様先に常駐し、プライベートクラウドやアプリインフラといったインフラ系システムの運用を担当しています。異動が決まった際は、過去の経験を活かし、視野を広げたいと考えていました。
井上 「プライベートクラウドが登場したことで、従来のインフラと同じビジネスは成り立たなくなりました。でも、NTTデータウェーブにはインフラのレイヤーに強いメンバーがたくさんいます。その経験を活かしながら、新たなビジネスにチャレンジできる環境に身を置けたのは良かったですね」
システムサービス部時代はお客様と直接接するケースが少なかったものの、ビジネスサポート部に異動してからはお客様のもとで密にやりとりするようになった井上。その結果、お客様の考えていることがより深く、より鮮明に理解できるようになりました。
井上 「お客様のそばで働いていると、リアルタイムに生の声を伺えるので深い顧客理解につながっています。たとえば新しいことをやろうと考えた際も、お客様の想いや課題、ニーズを感覚的にも把握できているので、何をしたら喜ばれそうかというのを思い描きやすくなりました」
そんな井上は、常にお客様の業務課題を見つけ出すことを意識しながら改善の糸口を見つけ出し、導いていけたときに業務のやりがいを感じるといいます。
井上 「こうすればもっと良くなるなと思う点を発見したときは、個人的な改善のアイデアをまとめて、お客様に実施の判断を仰ぐようにしています。
また、雑談レベルで課題をお話をいただいて、一緒に改善策を検討することもあります。業務時間外でのお客様との交流時間も活用して積極的にコミュニケーションをとり、より円滑に業務が進むようサポートするようにしています」
自ら行動して当たり前の意識で価値を提供する
インフラ領域で長年経験とスキルを培ってきた井上ですが、近年の目覚ましい技術やトレンドの変化に直面し、気持ちも新たに勉強し直す必要性も感じています。
井上 「インフラのレイヤーも、パブリッククラウドだけでいくつあるんだというほど、目まぐるしく新たな技術やサービスが登場しています。また、たとえばプライベートクラウドからパブリッククラウドに移行する場合、どの基準で判断するべきかといった問題もあります。
セキュリティ面やクラウドの特徴など、お客様に最適な提案をするためにおさえておくべき情報は多岐に渡るので、しっかり勉強して知識をアップデートしたいです」
最新技術の情報は、さまざまなベンダー企業の営業を受けることでも勉強できているという井上。
井上 「お客様先に常駐していると、いろいろな企業がクラウドなどのサービスを紹介するために営業に来られます。そのときに、かなりの時間をかけて特徴を教えてくださいます。そこでサービスの最新動向を勉強しながら、お客様にとって最適なものを検討するようにしています」
今後挑戦したいのは、新しいインフラ領域における提案。システムを立てるときに、どのクラウドを使えばいいのか、プライベートクラウドを立てるべきなのかなど、さまざまなポイントで迷われるお客様は多いと実感しています。そこで、クラウドコンサルティングのような形で、お客様にとって最適なインフラのあり方を提案したいと前を見据えます。
井上「案件に対してどのような構成で、どのようなクラウドを使用するのが最も適しているのかを、お客様に寄り添って積極的に提案したいですね。メリット・デメリットとコストを複数案提示することで、お客様は検討しやすくなりますし、NTTデータウェーブとしてもビジネスの拡がりが生まれてくると考えています」
そして、ビジネスサポート部としてNTTデータウェーブをさらに成長させ、お客様により高い価値を提供するためにも、後輩指導で意識して伝えていることがあります。
井上 「指示されたことだけをやっているのでは喜ばれません。察して動くことをお客様は求めている、というのは後輩によく伝えています。
お客様から“これをしてほしい”と言われてから行動に移すようでは、すでに半歩遅れてのスタートです。お客様の課題をよく観察し、自ら提案するのが当たり前のレベルにまで成長してもらいたいんです」
お客様に寄り添い、先回りして行動することで価値を提供する井上。これからもお客様が抱える課題に真摯に向き合い、最適なインフラ構築を支えていきます。