無責任なことは絶対にしたくない。常に自分の家を建てるような気持ちで現場に臨む
──所属部署の仕事内容について教えてください。
私が所属する大阪営業所には約20名が在籍し、物流倉庫の舗装工事や学校のグラウンド工事、建物周りの外構工事など、さまざまな工事を行っています。大阪営業所では数多くの現場を抱えているのですが、現在は6名が大阪万博関係の工事に携わっているため、残りのメンバーで事務所の切り盛りをしています。
──ご自身の具体的な仕事内容や大切にしている価値観について聞かせてください。
現在、私がメインで担当している現場は3つ。これらの現場が軌道に乗ってきたら、若手社員に任せて次の現場の打ち合わせを行うなど、1つの現場につきっきりになるのではなく、周りをサポートしながら進めています。また打ち合わせの際に、コミュニケーションの一環として行っているのが、お客さまへのVE(※1)提案です。そこでは代替品や手法を多数ご紹介し、お客さまと相談しながら進めています。
私はどんな現場であっても、お客さまからお金をいただいているので無責任なことはしたくないですし、“自分の家を建てるくらいの気持ち”で臨んでいます。そうやって自分にプレッシャーを与え、絶対に手は抜かないという信念を貫いてきました。徐々に指名してくれるお客さまが増えてきて、「次の現場もあいつをつけてくれ」と言ってもらえるのが何よりも嬉しいです。
──日頃から心がけていることや課題に感じていることはありますか?
若手社員の育成において心がけていることは、任せるところと介入するところのバランス。早く一人前になってもらうためには、こちらが一方的に指示を出すのではなく、できるだけ自分で考えてもらうことが大切なので、そこを意識するようにしています。現在建設業界全体で中堅社員が少ないという悩みを抱えています。
しかし、この状況は若手社員にとってチャンスでもあると思うんです。キャリアアップが早くできる可能性があると前向きに捉えていってほしいですね。
※1 VE:Value Engineering. コストを抑えて、サービスと製品の価値を高めるという考え
大阪から東京までの自転車旅で気づいた道路の影響力の大きさ。それが入社のきっかけに
──学生時代について教えてください。
大学時代は、建築と土木の両方を学べる建設学科を専攻しました。理由の1つとしては、社会への影響力が大きいインフラ分野に興味があったからです。あとは、子どもの頃に父とよく電車を見に行くことがあり、鉄道や乗り物が好きだったことも影響していると思います。
──就職活動時の軸や入社の決め手はなんでしたか?
就職活動を始めた当初は、海洋土木や鉄道関係を軸に探していました。その後、道路会社へシフトするのですが、きっかけは大学時代に趣味で行った自転車旅。友人と大阪から東京まで5日間かけて自転車で走り、なんとか目的地にたどり着いた時、家の前にある何気ない道がここまでつながっていることがすごいなと、道路の影響力の大きさに圧倒されました。
日本道路への入社の決め手は、若手社員一人ひとりに目が届く環境や、担当する現場のスケールなど、会社の規模感が自分に合うと感じたことです。また、道路業界の方にも「日本道路は良い会社だと思うよ」とアドバイスをいただいたことも後押しとなりました。
──入社後はどのように歩みを進めてきましたか?
入社後は、約1カ月間の研修を経て中国支店配属に。最初の現場は、岡山の山陽自動車道で、備前インターから笠岡インターまでの区間を担当しました。すぐには環境になじめず、また知識がなかったことから、大変でしたね。とくに苦労したのは、昼間施工と夜間施工を行う必要があり、夜間工事は体が慣れるまでが大変でしたが、慣れてしまえば仕事もスムーズに行えるようになりました。
2017年に関西支店に異動してからは、工場の舗装工事、公園や学校のグラウンド工事、店舗の駐車場工事など、さまざまな現場を担当しました。また業務と並行して、「1級土木施工管理技士」の資格を取得。資格を取得することで担当できる工事の範囲が広がり、現場責任者として活躍できるようになりました。
一番の営業スタッフは工事担当者。「またやってもらいたい」とお客さまに満足してもらうために
──印象に残っている出来事があれば教えてください。
最も印象に残っているのは、競輪場の特殊舗装工事で現場代理人を務めた時のこと。「斜面舗装」という特殊な舗装で、これは当社ともう1社の技術力でしか実現できないものなんです。社名が書かれた自社の機械を使い、実際に舗装している様子を見た時、“この会社に入って良かった”と、あらためて感じましたね。
施工後の評価もとても高く、役所の方からは「過去最高点だよ」と嬉しい言葉をいただきました。それだけでなく、実際に競輪選手の方々がテスト走行し、「とくに第1と第2コースが良かったよ」と声をかけてもらえたことが嬉しかったですね。社を挙げて行った工事だったため、本社からはアドバイザーの方が来てくれて、サポートを受けながら進めることができ、学ぶことの多い現場でした。
──入社当時と今を比べて、心情の変化や仕事への向き合い方は変わりましたか?
入社当初は目の前の仕事をこなすことで精一杯でした。今は心に余裕が持てるようになり、その余力を若手社員の教育やプライベートに回しています。とくに心がけるようになったのは、お客さまのニーズをできる限り反映させること。図面に書いてある情報を正確にお伝えした上で、お客さまの要望にできるだけ柔軟に対応し、実際にそこで働く方々の意見も可能な範囲で聞いています。
そう意識するようになったのは、過去に担当した建物周りの外構工事の経験からです。そこではスライドゲート横に歩道につながる歩行者用の入口がありました。ところが、完成後に「荷物を運ぶため道幅がほしかった」「駐輪場はもう少し狭くてよかった」と言われまして……。最後に「現場では決められないから仕方がないね」とおっしゃっていたことが印象的でした。
良い仕事をして「またやってもらいたい」とお客さまには思ってもらうには、図面通りに施工するだけでなく、お客さまに満足してもらうことが大切。一番の営業スタッフは工事担当者だと個人的には思っているからです。
──現在の仕事の魅力を教えてください。
この仕事のおもしろさは、最終的なゴールにたどり着くまでに、10人の技術者がいたら10通りのやり方がある点です。それぞれ工事の進め方が異なるため、一つとして同じ現場がないんです。自分でゴールをめざして決めていくため、工事管理者は“現場の社長”のような存在。
これは先輩からもらった言葉ですが、一人ひとりに大きな裁量が与えられるため、現場の社長なんだという気持ちで日々取り組んでいます。
苦労を乗り越えた先にある仕事の楽しさ。それを知ってほしいから全力でサポートしたい
──今後どういう存在になりたいですか?
30代で所属長になるぐらいの気持ちで働いているので、それが大きな目標ですね。まだ力は及びませんが、将来的にはより広い視野で全体を見渡せるような存在になり、もっといろんなことに関わっていければと思います。
──これから入社する方に大切にしてほしいことがあれば教えてください。
知識や技術よりもガッツが大事だと思っていて。やはり最初は慣れないことばかりで大変なこともあるかと思います。それでも少しずつ引き出しを増やしていくと、できなかったことが呼吸をするかのようにできるようになる。そして、徐々に現場を任されるようになると、仕事がおもしろくなる瞬間が必ず訪れます。
楽しくなる前に諦めてしまうのはもったいないですし、なんとか乗り越えてほしいと本気で思っています。知識に関しては会社からのサポートもありますし、私自身も若手社員に指導を行う際は、根本的な原因を一緒に探っていきながら、わからない状態のままにしないように心がけています。
──最後に、学生さんに向けてメッセージをお願いします。
私には新しく入社される方と一緒に成し遂げたいことがあります。それは、皆さんと一緒にいろんなものを作って、お客さまにも会社にも貢献すること。最終的には社会貢献につながればいいなと思います。たとえ経験が浅くても、「一緒に行けるところまで行こうよ」という気持ちで待っていますから、恐れずに挑戦してほしいですね。
※ 記載内容は2025年2月時点のものです
