「長く働ける場所」を求めた就職活動
学生時代は、勉強とアルバイトの両立に力を注いでいました。家庭教師や飲食店のホールスタッフのアルバイトをしながら、大学の勉強に励む日々。限られた時間の中で、どちらもしっかりとやり遂げようと必死でした。また、アルバイトや大学での学びを通して、社会人となってからも、継続的に自己研鑽に取り組むことの重要性を深く感じていました。
就職活動では大切にしたい軸を明確に決めていました。調剤薬局と病院を考えており、どちらであっても、「研修が充実しているか」「長く続けられる環境か」という二つのポイントを重視していました。長く働ける環境を求めた理由は、自分の得意・不得意をしっかり把握し、改善していきたいと考えていたからです。短期間では自分の課題に気づいても、それを乗り越えて成長するまでには至りません。長く身を置ける環境だからこそ、じっくりと自分と向き合い、改善を重ねながら成長できると考えていました。
そんな就職活動の中で、なの花薬局を初めて知ったのは実務実習の配属先としてでした。私が最初になの花薬局に対して感じたのは、穏やかな雰囲気です。また、在宅医療に力を入れているという点も印象的でした。実習に行くまでは、正直なところ一つの実習先という認識だったかもしれません。しかし実習が始まると、その印象は大きく変わっていきました。
実習の配属先は内科門前の店舗でした。しかし、1店舗のみでの実習では処方内容が偏る可能性があると考慮して、他の診療科の処方箋を扱っている他店舗の見学機会を設けてくれました。実習生の学びを最大化しようという姿勢が、はっきりと感じられた出来事でした。さらに、同時期の実習生を対象にした本社研修もあり、同じ志を持つ仲間と刺激し合える環境も用意されていたことで、実習生に対してこれほど充実した研修を提供しているのであれば、社員に対してはどれほど手厚い研修制度があるのかという興味が湧きました。
そして、実際に就職活動を進める中で、社員に対しても充実した研修制度が用意されていることを知り、より一層魅力的な会社だと感じました。さらに入社の決め手となったのが、内定者懇親会や店舗見学で感じた雰囲気です。挨拶の瞬間から優しい雰囲気が漂い、あまり積極的に質問できない性格の私でも、自然と「質問してみよう」と思える話しかけやすさがありました。特に印象に残っている出来事は、懇親会で出会った先輩と、後日店舗で再会した際に「この前懇親会でお話したよね?」と、覚えていてくださったことです。些細なことかもしれませんが、一人ひとりを大切にする温かい社風が、その瞬間に凝縮されていたように感じました。このような経験を経て、「教育研修制度の充実度」と、「長く働き続けられそうな温かい雰囲気」の二つが揃ったなの花薬局で、成長していきたいと決意しました。
新人研修から専門性の獲得まで、成長を支えた環境と挑戦
入社後、まずは新人研修を受け、社会人としてのマナーや接遇、調剤の基本的な手順など、薬剤師として現場に立つための一通りの知識を学びました。その後も定期的に様々な研修が実施され、継続的に学べる環境が整っていたため、心強かったです。
初期配属の店舗は処方箋の応需枚数が多かったのですが、その分、優先順位をつけながらスピード感を持って業務を進められるようになりました。また、そんな環境の中でも、在宅医療については、社内で実施される在宅医療の研修を通じて少しずつ知識を身につけることができました。
私のキャリアにとって大きな転機となったのは、入社から3年後の店舗異動でした。異動先で抗がん剤の処方に触れる機会がありましたが、異動してしばらくは全く知識がなく、添付文書とにらめっこの日々でした。患者さまへの投薬に自信が持てず、不安でたまらない状態が続きました。そんな中で、患者さまにとって本当に有益な服薬指導とは何かを考えるうちに、「まずは自分自身の知識をしっかり身につけなければならない」と強く感じるようになりました。ただ、漠然と勉強するだけではモチベーションの維持が難しいと思い、明確な目標を持つことにしました。それが、外来がん治療専門薬剤師の資格取得です。
資格を取得するまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。試験範囲には注射の抗がん剤など、薬局では普段直接触れることのない薬剤が多く含まれています。病院研修中に得た知識や記憶が抜けないよう、繰り返し復習しながら記憶していく日々でした。症例のまとめ方についても、限られた文字数の中でどのように要点をまとめるか、試行錯誤を重ねました。無事に資格取得できたことは、私にとって大きな成長の証となりました。
患者さまとの信頼関係を築き、専門性を高めた現場での成長
現在は総合病院前の中之島店で勤務し、外来業務を中心に調剤・投薬・服薬後のフォローなどを行っています。この中之島店での経験も、私にとって大きな成長の機会となりました。特に印象深いのは、外来がん治療専門薬剤師の資格を取得してからの変化です。
資格を取得してからは、抗がん剤を服用している患者さまへ自信を持って服薬指導を行うことができるようになりました。中でも忘れられないのは、ある抗がん剤治療中の患者さまとの出会いです。初めてお会いした時は、あまりお話してくださらなかったのですが、お会いするごとに少しずつ心を開いてくださるようになりました。ご家族のことや心配事などを相談してくださるようになり、やがて「あなたに担当になって欲しい」と、うれしいお言葉をいただき、かかりつけの患者さまになりました。名前を覚えていただけたこと、そして信頼関係を築けたことは、薬剤師としての大きなやりがいとなっています。
一方で、苦労したことももちろんあります。私が中之島店に異動した当時は、抗がん剤に関するトレーシングレポートの処方医への提出件数が少ない状況でした。件数を増やすためにどうしたら良いかを考え、処方頻度の多い抗がん剤のトレーシングレポートの雛形作成に取り組みました。スタッフの中には、「服薬フォロー時にどんな内容を確認したら良いかわからない」「時間がない」という声もあったため、雛形に記載した項目を確認していくだけで、トレーシングレポートが簡単に出来上がるような工夫を施しました。この取り組みによって、店舗全体でのトレーシングレポート件数が向上しました。
このように、入社後に様々な経験を積んでことで、学生時代と比べて物事の優先順位を考えた上で行動できるようになったと感じています。日々の業務の中で、何を優先すべきか、どのように時間を使うべきかを考えながら動けるようになったことは、社会人として大きな成長だと思います。患者さま一人ひとりに寄り添いながら、専門性をさらに高め、チーム全体の業務改善にも貢献できる薬剤師として、これからも成長し続けていきたいと考えています。
患者さまへの貢献を目指して、さらなる資格取得へ
私が今後取り組んでいきたいと考えていることは、トレーシングレポートのフォーマットの充実です。患者さまへの服薬フォロー、アドヒアランスの向上に寄与できる環境を作ることができれば、薬剤師としてより深く患者さまの治療に貢献できると考えています。
また、将来的には新たな資格の取得を目指しています。具体的には小児薬物療法認定薬剤師の資格取得です。現在の店舗では小児の在宅医療に携わってはいないのですが、外来の小児患者さまの服薬指導に得た知識を活かすことができますし、今後携わる機会がきたときのために今から勉強しておきたいと考えています。
就職活動をしている時点では、実は資格取得のサポート制度にはあまり重きを置いていませんでした。資格取得を目指すこと自体がハードルが高いというイメージを持っていたからです。しかし働いていくうちに資格に興味が出てきた時、この会社には様々なサポート制度があることに気づき、とても助けられました。就職する前と就職してからでやりたいことや目指す薬剤師像が変わることもあります。だからこそ、自分がその時やりたいと思ったことを相談できる環境が整っていることが重要だと感じています。また、会社の雰囲気と自分自身の波長が合うかどうかも、就職活動の軸として大切なポイントです。
今後は自分自身の資格の継続・取得はもちろん、これから資格取得を目指す方たちのサポートをしていきたいです。店舗や社内に資格取得者が増えることで、より患者さまの治療サポートやアドヒアランスの向上につなげることができるからです。周りのスタッフと協力しながら、助け合いの精神と思いやりを持って働ける仲間と一緒に、患者さまにより良い医療サービスを提供していきたいです。
※記載内容は2025年12月時点のものです

