国防の最前線を支える。設計と現場をつなぐスタッフとしての使命
2025年、三菱重工長崎造船所の艦艇・特殊機械事業部に新卒入社した角田。現在、諫早工場で特殊機械製造部 工作課 機械係として海上自衛隊向けの装備品製造を支えています。
「私の所属する特殊機械製造部は、主に海上自衛隊向けの装備品を製造する部署です。諫早工場では、護衛艦に搭載する装備品を設計から製造まで一気通貫したモノづくりをしており、国防を支える極めて高い品質が求められる中で、私は確実で効率的なものづくりのプロセスを確立する生産技術者として日々奮闘しています」
工場全体にはおよそ600名が在籍し、機械係には約60名の作業者が所属。そして、そんなプロフェッショナルたちが滞りなく、かつ最高のパフォーマンスを発揮できるよう技術的・組織的な側面から支える「スタッフ」と呼ばれる生産技術者が、角田を含めて6名いると言います。
「スタッフとしての私の主な業務は4つあります。1つめは、設計部門と製造現場の橋渡し役としての工法の調整。2つめは、工場の生産能力向上のための数億円規模の新規工作機械の導入計画。3つめは、3Dプリンターを駆使した現場のための治具設計や、各種IoT機器を用いた工場のDX推進。そして、4つめは、最先端の技術トレンドを吸収するための、新規ベンチマークの開拓や見本市への参加です」
入社2年目となり、担当機種を持つようになった角田。その日常のルーティーンは、現場との密なコミュニケーションから始まります。
「毎朝、担当機種の工事計画を確認しつつ、午前中は現場の方としっかり打ち合わせや作業の依頼を行い、午後は新規工作機械の導入に向けた調整や生産効率を上げるための工程分析、新規治工具の開発を行っております」
活気のあるフロアで多くの人と話し合いながら進める仕事環境だからこそ、角田が最も大切にしている軸があります。
「私が大切にしているのは、コミュニケーションと、人に対するリスペクトを欠かさないことです。あとは、気持ちの良い元気な挨拶ですね。現場の作業者の方々は私よりも遥かに経験豊富な大先輩ばかりです。
だからこそ、自分から積極的に声をかけて最大の敬意を持って接する。こういった姿勢がなければ、どんなに優れた技術を持っていたとしても仕事が前に進むことはありません」
学生時代に惹かれた金属の世界。インターンで確信した唯一無二への道へ飛び込む
大学、大学院と一貫して理系の道を歩んできた角田。その原点は、学生時代のマニアックなまでの「金属への愛」にありました。
「高校生の頃、熊本大学が世界で初めて『高強度で極めて燃えにくい、世界初のマグネシウム合金』を開発したというニュースを目にし、衝撃を受けたことが理系の道を突き進むきっかけでした。
熊本大学大学院で研究をしていたチタン合金は、航空宇宙産業や船舶に使われる金属でありスケールの大きい分野で活躍しています。そんなチタン合金を研究していく中で、自分が培ってきた材料の知識を実際の巨大な製品に活かしたいという想いが強くなったんです。そして、三菱重工のインターンシップで巨大なガスタービンが世界各地で活躍している姿を目の当たりにした時、『絶対にここに入りたい!』と確信しました」
男のロマンが詰まった防衛宇宙セグメントに惹かれ、2025年4月に新卒入社。最初の1カ月間は社会人としてのマインドや振る舞いを座学で学んだ後、長崎の工場に配属されてすぐに実践の場へと飛び込んでいきました。
「社会人経験がまったくない中で、右も左もわからない状態だったので、最初は本当に苦労しましたね。とくに大変だったのが、50~60名もいる現場の作業者の方々の顔と名前を覚えることでした。スタッフとして信頼してもらうために、まずは自分を知ってもらう必要があると考えたんです」
そこで、角田が自発的に始めたのが、毎日の泥臭い挨拶回りでした。誰に指示されるでもなく一人で広い現場を歩いて回り、自身のことを覚えてもらいながら貪欲に質問を重ねていきました。
「じつは、この習慣は中・高・大学、そして今も実業団で続けているバドミントン部のおかげなんです。部活では、初めてお会いするOBの方には駆け足で行って挨拶をするのが絶対のルールでした。両親からの教えもあり、自分から大きな声で挨拶をするマインドが身に付いていたんです。
この泥臭いコミュニケーションのおかげで現場の方との距離が一気に縮まり、少しずつ仕事がうまく回るようになりました」
国家規模の感動と技術の真髄。失敗を恐れず壁を乗り越えた先にある光景
入社1年目の間で、角田の心に最も鮮烈に刻まれている出来事が2つあります。1つめは、夏の日に訪れた海上自衛隊の最新鋭護衛艦の「進水式」への参加でした。
「もがみ型護衛艦の進水式に立ち会わせていただいたのですが、あの光景は一生忘れられません。私たちが日々の設計や製造に携わっている装備品が搭載される巨大な護衛艦が、日本中、さらには海外メディアや海上自衛隊の方々など多くの関係者の熱い視線を浴びながら海へと進んでいくんです。
その圧倒的なスケール感を目の当たりにした時、『自分は今、日本の国防を担う重大な国家規模のプロジェクトに携わっているんだ』という社会的責任の重さを肌で感じ、言葉にできないほどの感動が込み上げてきました」
そしてもう1つ、角田を生産技術者として大きく成長させたのが、自身が初めて現場との調整から深く関わった製品加工時の「振動特性評価試験」の立ち合いでした。
「期日というプレッシャーの中、連日遅くまで検証実験を行う必要がありました。しかし、最初は失敗ばかりが続いてしまって……。本当に大変な作業でしたが、大学院の時に教授から言われた『期日までは絶対手を止めるな。失敗しても何度でも挑戦しろ』という教えを思い出し、諦めずに手を動かし続けました。
期日までに絶対にやり遂げるという強い精神力で、愚直にアクションを起こして改善を積み重ねて走り抜けたんです」
現場の作業者たちも角田の熱意に応え、全面協力してくれました。そして迎えた試験当日、張り詰めた空気の中で見事に成功を収めます。
「無事にデータが取れた瞬間は、頑張って本当によかったという安堵感で満たされました。これは私の努力だけではなく、忙しい中でも対応してくれた現場の皆さんの努力の結集であり、まさにチーム一丸となって達成できた成果です。
また、日常業務でも現場からのニーズを汲み取って3Dプリンターで治具を作って届けると、『ありがとう、角田くんのおかげで作業が楽になったよ』と言っていただけます。人から直接感謝される瞬間が、私の何よりのやりがいです」
学生時代の金属研究が直接活きる場面はまだ少ないものの、現場のリアルな加工プロセスを知り尽くした経験は、将来の大きな武器になると角田は確信しています。
「今後は製造現場での経験を積み重ねた上で、将来的には設計側の仕事にも挑戦してみたいと考えています。この部品の強度を持たせるためにはどの材料が必要か、といった設計の視点に立った時に、必ず今の現場の知識や大学院時代の材料の知識が活きてくるはずです。
三菱重工という巨大なフィールドには、本人の意欲次第でいくらでも視野を広げ、ステップアップしていける環境があります」
ビッグプロジェクトを動かす裁量と、笑顔の熱量で。仲間たちと、ともに未来を切り拓く
入社2年目を迎えた現在、角田は工場の生産能力を劇的に向上させるため、1台あたり数億円クラスの最新工作機械を複数台同時に導入する計画を進めています。
「1年目から大きな責任を持った仕事を任せてもらえるのは、弊社の大きな魅力です。また、職場には忙しい時でも『何でも相談に乗るよ』と大人の余裕を持って気さくに声をかけてくれ、驚くほどのスピードで仕事をさばいていく憧れの先輩や上司がたくさんいます。
私もそんな風に、周りをのびのびとさせる雰囲気を作りつつも頼られる存在になりたいです」
入社前に抱いていた「昔ながらの堅くて、恐い会社」というイメージを180度覆すアットホームな職場環境に加え、抜群の福利厚生も全力で走れる理由だと熱弁します。
「これから当社を希望される方に一番伝えたいのは、とにかく休みが取りやすくて福利厚生が素晴らしいということです(笑)。年間休日が126日あり、さらに有給休暇も付与されるので、トータルで年間140日以上休めます。
格安の寮もありますし、長崎は魚が本当に美味しくて、休日は現場の方と船釣りに出かけるのが最高の趣味になりました。バドミントンの実業団選手としても、全日本実業団選手権へ出場させてもらっています。オンとオフを高い次元で充実させられる環境です」
最後に「三菱重工で働いている自身の姿は好きか?」という問いに、角田は迷いのない笑顔で答えます。
「はい!自分の姿は好きですし、『最高にかっこいい』と胸を張って言えます。日本の国防という社会的責任が大きく、他社では絶対に作れない唯一無二の製品に最前線で携わっている。そのスケールの大きさに本当にシビれます。
技術や知識は入社後にいくらでも身につきます。何よりも大切なのは、人と楽しく関わり、チームを笑顔で盛り上げていけるマインドだと思います。
一人では仕事は絶対にできません。どんな時も笑顔と熱量を持って、一緒に会社を盛り上げてくれる仲間と働きたいです。他社では絶対に味わえない圧倒的なスケール感とロマンを、ぜひ私たちと一緒に体感しましょう。熱い想いを持った皆さんと切磋琢磨できる日を、心から楽しみに待っています!」
※ 記載内容は2026年7月時点のものです

