「自分らしく働ける」を軸に。放送通信エンジニアの道を選んだ理由
学生時代は、文理両方が学べる学部に進学しました。ビッグデータの分析や統計学を専攻し、データをもとに物事を考える力を養っていました。授業や研究以外にも、3年間にわたって学園祭の実行委員会に所属し、装飾品の制作やポスター・パンフレットの作成、広報活動など、幅広い業務を担当していました。
この実行委員会での経験は、現在の仕事にも活きていると感じています。イベントには明確な期日があるため、ゴールから逆算してスケジュールを立て、チームで連携しながら成果物を完成させる必要があります。こうした実践的なプロジェクト経験を学生時代に積めたことは、自分にとって大きな財産になっています。
就職活動では業界を限定せず、興味を持てる企業に幅広く応募していました。職種としては、エンジニア職やクリエイティブ職などの専門職を中心に検討していました。その中で大切にしていた軸が、「自分らしく働ける企業かどうか」です。組織の文化や働く人の雰囲気が自分に合っているか、無理をせず自然体で働ける環境かどうかを重視していました。
一方で、業界を絞らずに活動していたため、説明会や面接の日程調整には苦労しました。また、企業ごとに志望動機を考える必要があり、その準備にも多くの時間を費やしました。当時はオンライン面接が一般的ではなかったことから、各社への移動にかかる交通費などの負担も大変でした。
そんな中で出会ったのがJ:COMです。入社の決め手は大きく二つありました。一つは、放送通信の領域でエンジニアとして働いてみたいと考えていたこと。もう一つは、テレビ、インターネット、電話など幅広いサービスを展開しており、一つの分野に限定されずさまざまな経験を積める環境があると感じたことです。幅広く挑戦できる環境があるという点が、自分の志向にぴったり合っていると感じました。
また、選考や面接を通じて感じた雰囲気も印象的でした。就活生に対してフラットに接してくれる風土があり、面接でも質問しやすい空気感がありました。一方的に評価されるというよりも、対話を通じて相互理解を深めていく感覚が強かったです。「自分らしく働ける環境かどうか」を重視していた私にとって、その雰囲気は大きな魅力となりました。こうした理由から、J:COMへの入社を決意しました。
技術現場からセキュリティへ。会社全体を知った研修がキャリアの土台に
入社後の約半年間は、非常に充実した研修期間でした。ビジネスマナーや業務スキルの習得に加え、会社のサービスや各部署の役割を学ぶ研修、技術研修、カスタマーセンターの見学、営業同行など、幅広い経験をさせてもらいました。職種の枠を超えて会社全体の業務を俯瞰できたことは、今振り返っても大きな学びだったと感じています。
研修の中でも印象に残っているのが、営業を体験する研修です。なかなか契約につながらないお客さまに対して、どのようにアプローチすればよいのかを考え続けました。正解のない状況で試行錯誤する経験は、入社直後の自分にとって非常に難しいものでしたが、その分強く記憶に残っています。
研修後は関西北技術センターに配属され、幹線延伸業務やFTTH(Fiber To The Home:光ファイバーを活用して各家庭へインターネットを提供する仕組み)の導入業務に携わりました。同軸ケーブルや光ファイバーに関する専門知識だけでなく、計上処理などの事務業務も経験し、現場に根差した幅広い知識を身につけることができました。
その後、2023年4月にセキュリティオペレーションセンター(SOC)へ異動しました。セキュリティオペレーションセンターは、企業のネットワークやシステムを24時間体制で監視し、サイバー攻撃や不審な挙動を検知・対応する組織です。技術センターでの業務とは大きく異なり、インターネットやサイバーセキュリティに関する新たな知識が求められる環境でした。日々の監視業務に取り組みながら、必要な知識を一つひとつ習得していきました。
セキュリティオペレーションセンターの時は、これまでのキャリアの中でもとくに大変な時期だったと思います。セキュリティ監視業務とサイバーセキュリティ教育の担当に加え、大学院入試の準備も並行して進めていました。三つの異なるタスクを同時にこなさなければならない状況に、正直なところ追い詰められた時期もありました。 複数の課題に同時に向き合う中で強く意識したのが、優先順位を付けることと、周囲を頼ることです。
すべてを自分一人で抱え込むのではなく、周囲と協力しながら進めることの大切さを実感しました。この経験を通じて、「全部自分でやらなければ」という気持ちを手放し、 周囲を巻き込みながら物事を推進する力の重要性を学びました。
そして2024年4月、上司から紹介されたセキュリティを専門的に学ぶ研修への参加を希望したことをきっかけに、情報セキュリティ大学院大学への入学が決まりました。当時は自身の知識不足を感じており、セキュリティを体系的に学び直したいという思いがありました。社会人として働きながら大学院で学んだ1年間は、これまでのキャリアの中でも大きな転機となり、学び続けることの重要性をあらためて実感した1年間でした。
プレゼンが苦手だった私が、全社向け教育を担当するまで
現在はセキュリティ統括部に所属しています。セキュリティ統括部は、全社横断で情報セキュリティ統括する「司令塔」のような役割を担っており、 セキュリティ戦略や制度、KPI(業績評価指標) の策定・管理、ガバナンス(組織内統治の仕組み) の整備、継続的な改善推進などを担っており、幅広い責任を持つ部署です。
その中で私が担当しているのは、情報セキュリティ教育です。具体的には、標的型攻撃メール訓練(サイバー攻撃の一種である標的型メールを模した訓練を社員に実施し、セキュリティ意識を高める取り組み) の企画・実施をはじめ、全社員向けのセキュリティ教育や啓発活動など、社員一人ひとりのセキュリティ意識向上につながる取り組みを担当しています。
入社1年目から3年目までは、与えられた業務を着実に遂行することが中心でした。しかし現在は、自ら教育プログラムを企画し、上司へ提案し、実施計画を形にする役割を担っています。また、後輩の育成に関わる機会も増えてきました。
チームをまとめる立場として意識しているのは、自分の考えを伝えるだけではなく、メンバーの意見にも耳を傾けることです。それぞれの視点を尊重しながら、より良い教育施策をつくっていきたいと考えています。
この仕事で最もやりがいを感じるのは、企画してきたセキュリティ教育を実際に実施できた瞬間です。セキュリティ教育は単に知識を伝えるだけではなく、社員の行動や意識の変化を促すことを目的としています。そのため、企画から準備、実施まで多くの時間と労力が必要です。だからこそ、計画してきた施策が形になったときには大きな達成感があります。
また、自身の成長を実感する場面もあります。入社当初は人前で話すことやプレゼンテーションに苦手意識がありました。正直なところ、セキュリティ教育の担当として全社に向けて発信する立場になるとは、当時は想像していませんでした。
しかし、上司への説明やチーム内での共有、社内研修での登壇など、多くの経験を積み重ねる中で少しずつ自信が付いていきました。今ではプレゼンテーションや対話を通じて、自分の考えをしっかりと伝えられるようになったと感じています。
かつて苦手だったことが、今では仕事の中核を担うスキルになっています。セキュリティ教育という仕事は、目に見えた成果が出にくい地道な積み重ねが多いですが、社員の意識が変わっていく瞬間や、計画が実を結ぶ瞬間に、この仕事ならではのやりがいを感じています。
「やってみよう」を実現できる環境で描く、セキュリティのプロへの道
今後取り組みたいことの一つが、セキュリティ啓発活動(社員のセキュリティ意識を高めるための啓発・教育活動) のさらなる推進です。具体的には、セキュリティ教育用の教材制作やポスター制作など、これまで実施機会の少なかった取り組みにも挑戦していきたいと考えています。
こうした活動はすぐに成果が見えるものではありません。しかし、まずは実践し、その効果を検証することが大切だと思っています。セキュリティ意識の向上につながると確認できた施策については、一たび限りで終わらせるのではなく、継続的な取り組みとして定着させていきたいです。「やってみる」という姿勢を大切にしながら、地道に積み上げていくことが、組織全体のセキュリティレベルを底上げすることにつながると信じています。
中長期的には、セキュリティ教育の枠にとどまらず、 より幅広いセキュリティ業務に携わりたいという目標があります。現在は教育・啓蒙を中心に担当していますが、技術的な知識やスキルもさらに磨き、より多角的な視点でセキュリティに貢献できる人材をめざしています。
こうした挑戦ができるのは、J:COMの環境があるからだと感じています。私にとってJ:COMの魅力は、自分がやりたいことに挑戦できる風土があることです。上司や部下といった立場に関係なく、新しいアイデアや提案を発信しやすく、「まずはやってみよう」と後押ししてもらえる環境があります。
そのため、この環境で活躍できるのは、自ら実現したいことを持ち、そのために主体的に行動できる人だと思います。ただ「やりたい」と思うだけでなく、実際に動き出せるかどうかが大切です。 私自身も、セキュリティ啓発活動という新しい取り組みを推進することで、そうした姿勢を体現していきたいと考えています。
最後に、社員訪問を検討している学生の皆さんにお伝えしたいことがあります。社会人生活には大変な場面もありますが、それ以上に学びや成長、やりがいを感じられる瞬間があります。
J:COMには、さまざまなことに挑戦できる環境があります。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ社員訪問に参加してみてください。実際に働いている社員と話すことで、仕事のリアルな姿や働くイメージがより具体的になるはずです。皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

