欧州の海運都市にいる数多の船主とともに、世界の船舶・海運業へと挑む日々
JA三井リースの船舶部では、全世界を運航する外航船を対象とした融資を中心に、出資やリース(裸傭船契約)など、さまざまな形態のファイナンスを手掛けています。その中で海外チームに所属し、北欧州エリアを担当している山田。
「船舶部を構成するチームは大きく2つ、日系チーム、そして私が所属する海外チームです。私は北欧州エリアを担当しており、ドイツ、イギリス、オランダ、ノルウェー等の船主さんを担当しています。とくにドイツのハンブルグは約200社もの船主さんがおり、歴史的かつ世界的な海運都市となっています」
船舶部の特徴的な点は、扱う案件の規模の大きさです。対象船価の金額は、中古船のファイナンスで1隻あたり約20ミリオンUSドル(約30億円/US1$-150円換算)、新造船では40ミリオンUSドル(約60億円)にも及びます。
「私たちの部門で取り組む案件の特徴として、まず、ルーティン業務がほとんどありません。一から案件を作り上げていく必要があり、かつ金額も大きいため、必然的に会議体に掛かることが多くなります。そのため、1人で抱えきることはなく、部員同士で活発な議論やアイデアを出し合って進めていきます」
年に複数回の出張もあり、現地では船主との面談や、海運および金融関係者と情報交換を行い、オフィスでは船舶ファイナンスの案件検討、オンライン商談、契約書関連の交渉業務などを担当。契約書作成の際には、日本の弁護士だけでなく、現地の欧州の弁護士とも協働します。
「最近は世界情勢の変化が海運業界に大きな影響を与えています。たとえば、ウクライナ紛争や、フーシ派による紅海混乱などの、世界的な不安定要素は船主さんの事業に大きく影響を与えるため、常に世界情勢をウォッチしながら業務を進めています」
リース会社ならではの、専門部の特性や魅力。未経験から挑む船舶部の仕事
2018年の入社以来、5年間は自動車関連企業向けのファイナンス営業を担当していた山田。2023年に船舶部に異動し、現在の部署でグローバルな船舶ファイナンスに携わっています。
「前の部署にいた時代から、船舶部とはたまたまデスクが隣だったため、船舶部のメンバーが電話の際に英語でコミュニケーションを多く取っていたり、専門用語が飛び交ったりする様子を見聞きし、グローバルな部署であるとの印象を持っておりました。丁度、海外案件を担当する機会があったこともあり、船舶部の業務に興味をもっていました」
2023年、船舶部への異動。そこで待っていたのは、まさに転職をしたような環境の変化でした。
「以前の部署では、国内の製造業、自動車販売業のお客さん向けに、リースを中心に営業活動を行っておりました。現在の船舶部では、お客さまは欧州の船主さんで、扱う商品も融資がメインになり、本当にガラッと変わりました。
一からほぼすべてを学ぶ必要があり、現在も業務と並行しながら、業界へのキャッチアップに勤しんでおります。各専門部にそれぞれの特性、フィールドがあり、新しい学びがあることは、リース会社ならではの魅力であると思います」
船舶部では、エネルギー、コンテナ輸送、穀物、鉄鉱石など、さまざまなセグメントや産業と密接に関わる案件を扱います。
「業界の出来事ひとつを見ても、ある業界にはプラスに働き、別の業界にはマイナスに働くということがあります。たとえば、ロシアに対する制裁や、紅海混乱などは、短中期的に見ると船主さんの運賃収入を上げるといった側面もあります」
知識を吸収し、考えを出した分だけ案件の可能性が広がっていく。そして案件一つひとつがグローバルな状況の多様さを含むため、部内では活発な議論が交わされ、そのような形で案件を作り上げていくチームでの仕事の仕方はエキサイティングであると山田は話します。
「とはいえ、私はまだ経験が浅い部分も大いにあるので、わからないことは積極的に専門知識を持った方々に質問します。皆さん、他人事ではなく当事者意識を持って回答してくれるので、キャッチアップで困難を感じることはほとんどありません。
そして、自分自身もよりいっそう当事者意識を持って業務に取り組まなければと感じています」
海運業界の動向を肌で知る。年複数回の欧州出張で得られる知見・視座と展望
欧州チームの主担当者は、年3‐4回の頻度で出張を行います。1回の出張で1週間から2週間かけて、山田の場合はハンブルク、オスロなど、歴史的に海運都市と呼ばれるエリアを訪問します。
「1日で最大4、5件の面談をこなすこともあります。お客さまだけでなく、欧州の金融機関や海運ブローカーとも面談を行います。アポイントメントは、過去の面談リストを活用したり、紹介者を通じて取得したりしています」
船舶部での業務は、社内だけでは得られない情報や経験を、現地で直接お客さまと対話することで深めていきます。
「船舶を持つお客さまがこれから会社をどのような方向に導きたいと考えているのか、積極的な投資を行いたいのか、それとも市場の状況から今は守りの姿勢なのかなど、業界の動向を肌で実感することができます」
海外とのコミュニケーションが大部分を占めるため、日本国内にいてもWebでの打ち合わせは頻繁にあり、その多くは英語で行われます。
「専門用語がかなりの頻度で登場するので、わからない用語はメモを取って後で調べ、次回のミーティングに活かすようにしています。また、相手の意見を正確に理解することを心がけ、認識の齟齬がないよう確認も欠かさないようにしています」
船舶部では、地域や船主ごとの特性に注目して事業を展開しています。
「船舶には、鉄鉱石や小麦を運ぶバルカー船、コンテナ船、石油タンカーなどさまざまな種類があります。船主さんによって保有する船舶の種類が異なるので、各お客さまがどのような船舶を持ち、どの業界とコミュニケーションを取るのかの仮説を立てて訪問し、自分の理解とのギャップを埋めていく作業が重要になります。
1年目は上席とともに海外出張を行い、面談の流れや話し方など、勉強とのなる貴重な経験を積ませていただきました。そして、昨年には初めて1人で海外出張を行いました」
専門知識と視座を携え、「JA Mitsui Leasing」の存在を広める使命
船舶部に配属になったことでかなり大きく業務内容の舵をきることになった山田。実力と行動を伸ばしていくための意欲をこう話します。
「日々、語学力はもちろんなのですが船舶業界の専門知識を高めていく必要があると意識しており、勉強を続けています。そして、同時にこの業界は、さまざまなセグメントや国、産業に密接に関わっているのでこれからも非常に意義あるビジネスを展開できるのではないかと期待しています。
現在取り組んでいるシップファイナンス融資はもちろん、お客さまに提供できるサービスをJA三井リースとして増やしていきたいと考えています。また、私が担当をする欧州で『JA Mitsui Leasing』という会社の知名度をさらに上げていければと思います」
今後、新しいメンバーも船舶部では募っていく予定。一緒に働くことになる可能性のある方に向けて山田は次のようにメッセージを伝えます。
「専門的な知識を日々吸収したいと思っている方には、この部門での業務はかなり意義深く手応えを感じられるものではないでしょうか。最初にもお話しした通り、定型化されたルーティン業務はほとんどなく、案件ごとに一からオリジネーションしていく必要があります。
ですからそういった業務にレジリエンスを持って取り組める人、柔軟な考え方を持って働ける方が向いているのではないかと、私も2年の経験の中でわかってきました。ぜひ、グローバルな仕事を一緒に作り出していきたいです」
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
